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Art of the treble~sounds’Library (JAPAN)

エル・エスコリアル王立修道院少年聖歌隊

 マドリードから北西約40キロに位置するエスコリアル宮の修道院に専属する少年聖歌隊です。少年達が学んでいるエスコリアルの音楽院はかなりの歴史がありますが,少年聖歌隊の設立は1974年という比較的新しい団体で,声変前の少年のみで構成されています。
 非常に柔らかな純化された音色で,語りかけるように歌われる様子が印象的です。各声部がきめ細やかに溶けて混じり合い,優しく,瑞々しく,どこまでも透き通っています。音色の純化の程度(人間の肉声からの懸離れ度)から言うと彼らはずば抜けていると感じます。残念ながら私は,スペイン系合唱団を詳しく聴き比べたことはありませんが,この独特に澄んだ音色はスペインのトレブルにのみ与えられたユニークなものなのかもしれません。肉声につきまとわる生々しい感情は一切排除され,耳を傾けていると心が洗われ,変な言い方ですが,ひたすら"ありがたい"といった気持ちが湧きあがります。歌声に生身の感情は含まれませんが,歌詞やメロディーに込められた魂は深く,優しく耳に響きます。(by Rise) 1999 up

Escolanía del Real Monasterio de San Lorenzo de El Escorial  エル・エスコリアル王立修道院少年聖歌隊
 エル・エスコリアル王立修道院の少年聖歌隊は、王立聖地のバシリカでの奉仕を目的として、1974年の夏に創設された。9歳から14歳までの30〜40名の子どもたちで構成され、彼らは一般教育に加えて、毎日音楽教育を受けている。レパートリーは、グレゴリオ聖歌や16〜17世紀のポリフォニーを中心とし、王立バシリカでの典礼奉仕のほか、カルロス3世王立劇場や、マドリード、セゴビア、トレド、セビリアなどの各地のホールでも演奏を行っている。また、C.N.I.N.A.T. 劇団との協力による舞台作品への参加や、オスナ参事会教会での「第2回聖楽週間」、アビラでの「第12回ポリフォニーとオルガン週間」など、さまざまな音楽行事にも出演している。(ライナーノーツ)

CD 

2007
  Francisco Javier Rodriguez Braojos-Vivaldi:Stabat Mater(Dies200817)C.2007/Director:Javier M. Carmena

Salve Regina RV 616 (Antonio Vivaldi)
1.Salve Regina
2.Ad te clamamus
3.Ad te suspiramus
4.Eja ergo
5.Et Jesum
6.O clemens

Stabat Mater RV 621 (Antonio Vivaldi)
7.Stabat Mater
8.Cuius animam
9.O quam tristis
10.Quis est homo
11.Quis non posset
12.Pro peccatis
13.Eja Mater
14.Fac ut ardeat
15.Amen

Cessate, omai cessate RV 684 (Antonio Vivaldi)
16.Recitativo (Largo e sciolto)
17.Aria (Larghetto)
18.Recitativo (Andante e pianissimo)
19.Aria (Allegro)

Cantata BWV 170 (Johann Sebastian Bach)
20.Vergnugte Ruh (Aria)

Soloist:Fco Javier Rodriguez Braojos (Boy Alto), solista de la Escolania del Real Monasterio de San Lorenzo del Escorial

エスコリアルのボーイ・アルト君のソロによるアルバム(どれが彼の名前なのか分からない…)。とても歌唱力のあるソリストだと思う。けどちょっと落ち着きすぎてしまっているかなあ。アルトのソロが延々続くことで、メロディーの単調さ(?)や声質も含め好みが分かれるところかもしれない。そんな中、19曲目は、オペレッタのソロ曲のような躍動感があって、印象的。(by Emu)2009/8/23 up 
 CD

2007
  Asi cantan los chicos (Dies 200714)

Jesus Guridi
1.Así Cantan los Chicos. Escena 1
2.Así Cantan los Chicos. Escena 2
3.Así Cantan los Chicos. Escena 3
4.Cazando Mariposas
5.Otra vez la Primavera
6.La Princesa Cautiva
7.Cuando sea Abuelo
8.El Idioma Extranjero
9.La Vacación

Anton García Abril
10.Romancillo de la Luna
11.Canción de las dos Noches
12.Sale el menguante del Mar
13.En el agua del Arroyo
14.Pala y Pico
15.Poemilla Humilde
16.Tu Reloj
17.Tres Marineros
18.Ese Ramo de Coral
19.Villancico del Boticario

Valverde y Torregrosa
20.Los Chicos de la Escuela
21.Los Chicos de la Escuela
22.Los Chicos de la Escuela
23.Los Chicos de la Escuela
24.Los Chicos de la Escuela
25.Los Chicos de la Escuela 

 合唱の音質が格段に変化したと思います。1960年代の東欧の少年少女合唱団の音をさらに落ち着かせたようにものすごくソフトでやさしい音になりました。
 曲の雰囲気は、合唱コンクールで取り上げられる曲のように起伏があります。ドラマチックっていうのでしょうか。   (by Hetsuji)2015/05/01 FRI
 CD

2007
  Ninghe (Dies)

1.Lullaby
2.Tuuti, tuuti tummaistani
3.Weep you no more
4.Nana al hijo de trapo
5.Dorm
6.Nana al Nene
7.Wiegenlied
8.En la tormenta
9.Crece, caña de bambú
10.Nana de Sevilla
11.Numi, numi
12.Canción de cuna...
13.Berceuse
14.Pu’va pu’va
15.Thula babana
16.Wiegenlied
17.Aide, aide
18.Ninna nanna
19.Ghoom! 

ちょっと音的にざらっとした響きがゾクっと心地良いEscolanía del Escorial のCDです。採録されている音が非常にリアルでもしもその場にいたらの音、と連想できました。一人一人の声の個性を活かしたままで、合唱を作り上げているので、緊張することも無く、聴いていて和み、リラックスしてしまいます。
 選曲は、コンサートにおける、アンコール曲収録、という感じでしょうか。中に、中国の曲もあったので、このChoir、中国公演したのかな?
 中に、鍵盤楽器の伴奏ですが、曲想としては琴(ハープではないような・・・)をイメージするものもありました。
 Fco Javier Rodríguez Braojosさんのソロも楽しめますし、聴いて良かった1枚でした。   (by Hetsuji)2015/05/01 FRI
 CD

2006
  y en dulce batalla (Dies )

1.Al Pan de los cielos.
2.Domine Jesu Christe.
3.¡Ah! del famoso Escorial.
4.Atentando un músico ciego.
5.O Sacrum.
6.Laudate Dominum.
7.Pange lingua.
8.Oh, inefable sacramento.

Misa a 4.(Juan de Durango)
9.Kyrie
10.Gloria
11.Credo
12.Sanctus
13.Agnus Dei
14.¿Quién es aquel valiente?
15.El Maestro del Escurial.
16.Silencio pasito.
17.¡Hala, vaya!

  1人のソプラノくんが目だって男声さんに絡む非常に聴きやすいCDです。宗教曲なのですが、メロディもソプラノくんも合唱その他もなかなかに聴きやすいです。ん~ん、これはBlu-rayで欲しかったかも。哀愁を帯びているので、歌曲みたいに感じます。ソロに歌わせている分量も多く、聴く者に訴えてきます。ストレートに。
 合唱はキラキラの金属音に近いですが、2003年ころの録音に感じた児童声的な印象は消えました。国籍不明の洗練とは対極にあり、地域密着的な土くささと力強さと喜怒哀楽を感じます。なかなか魅力的な演奏だと思いました。   (by Hetsuji)2015/05/01 FRI
CD

2006 
  Christmas ~ Navidad (Dies 200610)
Director Artistico: Gustavo Sanchez / Maestro de Capilla: J.Rolando Garcia
Solistas: Fco. Javier Rodriguez Braojos(11,14,18,23,25), Guillermo Gracia Diaz(8), Juan Fernandez Aranda(7)

1.Fanfarria - Adeste Fideles
2.Una Pandereta Suena (Popular de Andalucia)
3.A Belen Pastores (F.Mendelssohn)
4.Hark! The Herald Angels Sing (F.Mendelssohn)
5.Maria Wiegenlied (M.Reger)
6.Les Anges (Popular de Francia)
7.Campana sobre Campana (Poplar de Andalucia)
8.La virgen fue Lavandera (Poplar de Extremadura)
9.Jingle Bells (J.Pierpoint)
10.Blanca Navidad (I.Berlin)
11.Madre en la Puerta (Poplar de Aragon)
12.Silencio Pasito (A.M.Pompey)
13.Fuentecilla que Corres (Poplar de Andalucia)
14.Aurtxoa Seaskan (G.Olaizola)
15.Cancion de Cuna al Nino Jesus (A.Padron)
16.Baile de Pastores (A.Padron)
17.Fum, fum, fum (Poplar de Cataluna)
18.Brincan y Bailan (Poplar de Castilla)
19.Deck the Hall (Poplar de Gales)
20.Al Resplandor de una Estrella (J.Carmena)
21.Juicios sobre una estrella (J.Carmena)
22.O que Plazer (J.Carmena)
23.Contradanza (P.A.Soler)
24.O Tannenbaum (Poplar de Alemania)
25.Stille Nacht/Noche de Paz (F.Gruber)
26.Joy to the World (Atr. G.F.Handel) ~~~> 眠りの精(隠しアイテム?)

 このアルバムはヨーロッパで歌われる一般的なクリスマス曲にスペインのクリスマス曲が織り交ぜられ、全体的にアレンジが楽しく、演奏は耳あたりが優しく、とても聞きやすく仕上がっています。
 1曲目は「Fanfarria」とあるから華々しくトランペットで始まるかと思いきや太鼓で始まって、「おやアフリカ?確かクリスマス曲集かけたんだけど」と思っているとトランペットが始まります。出鼻をくじかれる意外さ。この意外さが良い意味で最後の曲まで続き、飽きずに楽しめます。10曲目「Blanca Navidad(ホワイト・クリスマス)」も英語で歌わずスペイン語で歌われると、アレンジはよく耳にするものでも新鮮になりますね。印象的だったのは11曲目「Madre en la Puert」、どこかで聞いたことのあるメロディなんだけどな~・・・としばし想いを廻らせ、「ああ!」と納得。あまりにアレンジが違いすぎてすぐに気付きませんでしたが、パリ木のアルトが常におどろおどろしく歌う「あの曲」でした。後々アルトでぶいぶい言わせるFco. Javier Rodriguez Braojos君がソプラノ(メゾ?)で物哀しく歌い上げ、映画のワンシーンに流れるような物語性を感じる曲に仕上がっています。この曲、カザルスの「鳥の歌」にも匹敵するようなこんなにも叙情に満ちた曲だったんですね~。アレンジってすごい。更には意識的なのかミスなのかわかりませんが、このアルバムには隠しアイテムまで仕込まれているのですよ。最後の曲、ブックレットに記載された時間は1:34なのに、実際には8:36もあります。Joy to the Worldが終わってしば~~~らく放っておくと、鐘の音が静かに響き始めピアノがそれに重なり、眠りの精が歌われ始める・・・なんとも不思議ですが、Joy to the Worldで終わりになるよりもこのアルバムにふさわしい終わり方だと思いました。(by Wing) 2014/12/01 MON UP 
 CD

2004
in paradisum(Dies 200407)

Messe Basse (Fauré)
1.Kyrie
2.Sanctus
3.Benedictus
4.Agnus Dei
5.Ave Maria (Op 67, 2) Fauré
6.Ave Verum (Op 65, 1) Fauré
7.Tantum ergo (Op 65, 2) Fauré
8.Maria Mater (Op 47, 2) Fauré
9.In Paradisum (Fauré)
10.Panis Angelicus (Franck)
11.O salutaris (Gounod)
12.Laudate Pueri (Mendelssohn)
13.Ave Maria (Schubert)
14.Gott is mein Hirt. Sal 23 (Op 132) Schubert
15.Pie Iesu (Lloyd Webber) 

フォーレとかメンデルスゾーン他、少年合唱やボーイ・ソプラノを楽しむには、聴きなれた親しみやすい選曲で、この聖歌隊の特質を楽しめると思います。
 一緒に歌い方、芸術的な完璧さを求めて緊張しつつ聴く方、等々、それぞれのアプローチの仕方があるとは思いますが、普通にリラックスして聴くことが出来るCDだと思います。
 ここの聖歌隊はCDのカバー写真にも力を入れている(と感じた)ので三つ折りの紙ケースを開いたときに現れる写真も微笑ましいです。
 実力的にはどうなんでしょう? 決して下手ではありませんし、合唱の音質も好みですが、神経をすり減らしてキビシイ練習をし、その出来に一喜一憂する聖歌隊ではなさそうな感じ。伸び伸びと歌っているようです。
 疲れた時や一人でホッとしたい時などに、力を貸してくれそうな歌声だと思います。   (by Hetsuji)2015/05/01 FRI
 CD

2003
  Armonia (Dies 200303)

Missa Alte (Carmena)
1.Kyrie
2.Sanctus
3.Benedictus
4.Agnus Dei
5.Duo de las flores (Delibes)
6.Barcarola (Offenbach)
7.Himno nocturno (Humperdinck)
8.Coro de muchachos (Bizet)

Messe Breve (Leo Delibes)
9.Kirie
10.Gloria
11.Sanctus
12.O salutaris
13.Agnus Dei
14.Canción de cuna (Brahms)
15.Coro a boca cerrada (Puccini)
16.A clare benediction (Rutter)
17.Pie Iesu (Lloyd Webber)  

 アルバムカバーが目を引くステキさです。ピアノの音もステキです。が、合唱の音は児童(男女児童)合唱に近い響きを感じました。発声が素朴に聴こえるのが原因かもしれません。開発途上という感じもしますが、それが悪いという事ではありません。幾人かのソロやデュエットも含めて、純で可愛らしいところが良いと思います。
 音は夢幻的に美しいです。曲によってコロッと合唱から金属的な音がとれますし。宗教曲メインにも思えますが、そのあとで耳慣れた曲が歌われていて親しみやすさもあります。   (by Hetsuji)2015/05/01 FRI
 CD

1996
  パニス・アンジェリクス/エル・エスコリアル王立修道院少年聖歌隊(TOCE-9369) 1996年、国内版

1. 天使の糧/パニス・アンジェリクス(フランク),
2. 歌劇「魔笛」より抜粋(モーツァルト),
3. サント(シューベルト),
4. すみれ(作者不詳),
5. だったん人の合唱(歌劇「イーゴリ公」より/ボロディン)6. 美しい娘(作者不詳),
7. 子守り歌(モーツァルト),
8. 来れ,喜びよ(「キャロルの祭典」より/ブリテン),
9. ああ,何というやつだ,私の眼は(パレストリーナ),
10. 春のキャロル(「キャロルの祭典」より/ブリテン),
11. 日暮れ(俗歌),
12. かの幼児(「キャロルの祭典」より/ブリテン),
13. エチェ・パニス(ポレリ),
14. 子守り歌(「キャロルの祭典」より/ブリテン),
15. クリニツィ(エスパイ),
16. 比ぶるバラもなし(「キャロルの祭典」より/ブリテン)
17. アヴェ・マリス・ステラ(V・デ・スビサッレタ),
18. 四月の朝露のごとし(「キャロルの祭典」より/ブリテン)
19. スターバト・マーテル(ペルゴレージ)

 このCDで聴く限りにおいて,楽器の伴奏付きの曲よりも,無伴奏曲の方が圧倒的に彼らの本領が発揮されています。人間の自然で素朴な信仰心を沸き立たせるような音色と言えるでしょう。 有名なシューベルトの「サント」は、ドイツ語だと"Heiling, heiling…"と歌われ、"ling"のアクセントが目立ち,その上大抵バス・テノールとの混声なので荘厳な響きになります。しかし,エスコリアルの場合,スペイン語で"Santo, santo…"と、アクセントが前に来るため語尾が優しく,柔らかく優美な雰囲気が強調されています。  
 3重唱のアカペラで歌われるモーツアルト(フリース)の「子守り歌」は,一人一人が違う場所でブレスを取っているため,全体では一息で歌っているように聞こえ,ただただ優しく清らかの一言です。スペイン語で歌われるというのも珍しいですけれど,テンポといい,ハーモニーといい,他の合唱団がこの曲にこのようなアレンジをしたものは聴いたことがありません。無数の天使達がベッドで眠る嬰児を覗き込んで歌いかけているような雰囲気があります。少年合唱が歌うこの曲は,何となく予想がついて飽きてしまったという方もきっと大きな刺激を受けることでしょう。
  母音が少ないスペイン語の少年達にとって外国語の発音は難しいのか,「キャロルの祭典」の古い英語,「魔笛」メドレーのドイツ語等の発音には幾分どかしさを感じるかもしれません。でもそれはそれでお国柄として楽しめます。 ソロは,「キャロルの祭典」の「春のキャロル」,「子守り歌」で聴くことが出来ます。非常に明るく瑞々しく,若干細いですが,パリ「木の十字架少年合唱団」を思わせるラテン系の良さを十分発揮した音色です。(by Rise) 1999 up 
 CD

1992
 



(I Collection)
Escolanía del Real Monasterio de San Lorenzo de El Escorial エル・エスコリアル王立修道院少年聖歌隊
Puer natus est…ひとりの幼子が生まれた…

◆《PUER NATUS EST: A CEREMONY OF CAROLS》
Benjamin Britten (1913–1976)
エル・エスコリアル修道院少年合唱団による録音

【1〜12】Britten: A Ceremony of Carols(キャロルの儀式)
1. Procession(Senza misura):行進(自由なテンポで)
 グレゴリオ聖歌 “Hodie Christus natus est” を基にした入場行進。少年合唱が一列で入堂する儀式的な雰囲気を再現しており、音楽は拍節に縛られず、祈りの空気をつくる。
2. Wolcum Yole(Allegro con brio):ようこそ、クリスマスよ
 中世英語のテキストによる陽気な歓迎の歌。“Yole(Yule)=クリスマス季節” を祝う明るいキャロルで、少年合唱の軽快さが際立つ。
3. There Is No Rose(Allegretto):この世にこれほどの薔薇はない
 聖母マリアを「薔薇」に喩える中世英語の詩。ラテン語句(“Res miranda” など)が挿入され、神秘的な和声が静かな敬虔さを生む。
4. That Yonge Child(Andante quasi recitativo):あの幼子は BS solo
 ソリストによる語りのような歌。キリスト降誕の不思議さを、繊細な旋律で描く。
5. Balulalow(Andante piacevole):バルララウ(子守歌)BS solo
 スコットランドの古い子守歌。優しいハープ伴奏に乗せて、幼子イエスを眠らせる歌。
6. As Dew in Aprille(Allegro):四月の露のように
 マリアの純潔と神秘を、春の自然に喩える詩。軽快で短いが、清らかな輝きを持つ。
7. This Little Babe(Presto con fuoco):この幼子は
 戦いの比喩を用いた力強いキャロル。高速の三連符が緊迫感を生み、少年合唱の技巧が試される。
8. Interlude(Harp solo / Andante pastorale):間奏曲(ハープ独奏)
  ハープによる牧歌的な独奏。グレゴリオ聖歌の素材を変奏し、全体の中心的役割を果たす。
9. In Freezing Winter Night(Andante con moto):凍てつく冬の夜に
 寒さと貧しさの中で生まれたキリストを描く。不安定な和声が「凍える夜」を象徴する。
10. Spring Carol(Allegretto):春のキャロル
 二人のソリストによる対話形式の歌。春の訪れと生命の喜びを歌う。
11. Deo Gracias(Presto):神に感謝
 中世英語詩 “Adam lay ybounden” に基づく。「アダムの罪があったからこそ救い主が来た」という逆説的喜びを歌う。
12. Recession(Senza misura):退場(自由なテンポで)
 第1曲と同じ聖歌が再び現れ、儀式が閉じられる。静かに消えていく終わり方が典礼的。
【13〜24】その他のキャロル・民謡・宗教曲
13. Contradanza — A. Soler(編曲:Michael Erman):コントラダンサ(ソレル)
 18世紀スペインの舞曲。修道院ゆかりの作曲家アントニオ・ソレルの軽快な作品。
14. Una hermosa donzella(Anónimo):美しい乙女
 スペイン古謡。聖母マリアを「美しい乙女」として讃える。
15. Angelitos del cielo(Anónimo):天の小さな天使たち
 スペイン民謡風の優しいキャロル。子どもたちの純粋な祈りを歌う。
16. Verbum caro factum est(Anónimo, S. XVI):ことばは肉となり(16世紀)
 ヨハネ福音書の有名な句。ルネサンス様式の簡潔なポリフォニー。
17. A Belén pastores(F. Mendelssohn):ベツレヘムへ行け、羊飼いたちよ
 メンデルスゾーンによるスペイン語キャロル。明るく行進的で、羊飼いたちの喜びを描く。
18. Aurtxoa Seaskan(El niño en la cuna)— G. Olaizola:ゆりかごの赤子(バスク地方の子守歌)BS solo
 バスク語の伝統的旋律。素朴で深い祈りを感じさせる。
19. Noche de paz(F. Gruber / Arr. J. de Felipe):きよしこの夜 BS solo
 世界的に知られるキャロルのスペイン語版。少年合唱の透明な響きが特に映える。
20. Fuentecilla que corres(Villancico andaluz / Arr. J. de Felipe):流れる小さな泉よ(アンダルシアのヴィリャンシコ)
 アンダルシア地方の民謡キャロル。水の流れを象徴に、清らかな誕生を歌う。
21. Ave María(F. Schubert):アヴェ・マリア(シューベルト)BS solo
 原詩はヴァルター・スコットの詩だが、宗教的祈りとして世界中で歌われる名曲。
22. Aleluya. Ha nacido(R. Iturriazaga):アレルヤ、救い主は生まれた
 スペイン語の現代キャロル。明るく祝祭的な合唱曲。
23. Adestes fideles:神の御子は今宵しも(Adeste fideles)
 ラテン語の有名な降誕キャロル。壮麗で典礼的な響き。
24. Reading(Arr. J. de Felipe):朗読(編曲:デ・フェリペ)
 典礼文または詩の朗読を音楽的に扱った短いトラック。アルバム全体の締めくくりとして静かな余韻を残す。

 “クリスマスの典礼儀式”を少年合唱の純粋な声で再現し、
英国とスペインの降誕音楽伝統を統合して示すために制作された。 “クリスマスの典礼儀式”を少年合唱の純粋な声で再現し、英国とスペインの降誕音楽伝統を統合して示すために制作された。
 スペインの聖歌隊がブリテンを取り上げるのは、この作品が“少年合唱による降誕祭の典礼”という普遍的テーマを持ち、
スペインの典礼文化・少年合唱の伝統と完全に一致するため。
 つまりスペインだからこそ、この英国作品が“本来の姿”で響く。(by Copilot 2026.05.16 SAT up)

 入りの1. Processionは、少年ならではの、声の美しさがあった。だけど、この聖歌隊のソプラノ部の音は10年後も印象が変わらないので、そういう聖歌隊なのかもしれない。1人もしくは2人か?のソリストくんも曲の所為もあるかもしれないけれど、歌曲のように歌い、情感がある。
 合唱の高音部において、ときに、音が雑に聴こえるような気がするのは残念だ。なんてブリテンが苦手な私の耳だからあてにはならない。18番はステキなこもり歌だった。21番も音域がバッチリでソリスト君の歌が光った。合唱よりも卓越したソリスト君が存在すると合唱そのものにも彩りというか装飾がかかるのだなあ。(by Hetsuji 2026.05.16 SAT up) 
CD

1988 


 録音:1988年6月

(I Collection)
POLIFONIA MARIANA マリア讃歌のポリフォニー
ESCOLANIA DEL REAL MONASTERIO
SAN LORENZO DE EL ESCORIAL エル・エスコリアル王立修道院少年聖歌隊
DIRECCION: PEDRO BLANCO – JOSE DE FELIPE 指揮:ペドロ・ブランコ/ホセ・デ・フェリペ

1. Ave María(グレゴリオ聖歌)
 最古のマリア讃歌の一つ。単旋律で厳粛。
2. Ave María(15世紀・匿名)
 ルネサンス初期の素朴なポリフォニー。透明感が特徴。
3. Ave María — T. L. Victoria
 スペイン黄金期の巨匠ビクトリア。深い祈りと緊張感を持つ名作。
4. Ego flos campi — Clemens non Papa
 「私は野の花」— 雅歌に基づく美しいルネサンス作品。
5. Ave María — Monteverdi
 ルネサンスからバロックへの移行期の色彩豊かな書法。
6. Maria, Mater gratiae — Aiblinger
 19世紀ドイツの典礼作曲家。柔らかく敬虔な響き。
7. Assumpta est María — Lesbordes
 マリア被昇天の祝日用。明るく祝祭的。
8. Ave María — Witt
 19世紀の合唱教育家。素朴で歌いやすい旋律。
9. Ave María — Bach–Gounod
 世界的に有名な旋律。バッハの前奏曲にグノーが旋律を重ねた作品。
10. Regina coeli — Aichinger
 ルネサンス後期の作曲家。軽やかで明るいマリア讃歌。
11. Ave María — Hamma
 20世紀の合唱作曲家。穏やかで現代的な響き。
12. Ave María — Schubert
 最も有名な「アヴェ・マリア」。抒情的で深い祈り。
13. Ave María — Brahms
 ブラームスらしい密度の高い和声と温かい響き。
14. Ave María — Kodály
 ハンガリー民謡の語法を取り入れた現代的な合唱作品。
15. Salve Regina — Cirici
 スペインの現代作曲家。荘厳で終曲にふさわしい。 

  この1枚のCDで、約1000年にわたる「アヴェ・マリア/マリア讃歌」の歴史的展開を体系的に並べて、マリア讃歌の歴史的変遷を一枚で示している。これは単なる寄せ集めではなく、マリア信心の音楽史を俯瞰する教育的・典礼的意図が強い。
 スペイン王室の修道院であり本来の使命は典礼音楽の保持と奉仕エスコリアル少年聖歌隊の“典礼本来の姿”を示している。
 このアルバムは、グレゴリオ聖歌、ルネサンス・ポリフォニー、19〜20世紀の典礼合唱曲という、少年聖歌隊が日常的に歌う典礼レパートリーの核心をそのまま提示している、「聖歌隊の本領」を示すための録音でもある。
 スペインのマリア信心文化を国際的に紹介するため、Victoria、Aichinger、Lesbordes、Cirici など
スペインおよびスペイン圏の作曲家が多く含まれていることも特徴である。特に Victoria はエスコリアルと深い関係を持つ作曲家で、
「スペインのマリア讃歌伝統」を世界に示す意図が明確。全曲が少年ソプラノ・アルトの清澄な無伴奏合唱(または最小限の伴奏)で統一され、 少年聖歌隊の“純粋な声”でマリア讃歌を統一する美学もある。     
 これは 「マリアへの祈りは最も純粋な声で」 というカトリック的美学に沿う等、制作側の美的コンセプトが非常に強い。
 エスコリアル少年聖歌隊は自らの伝統を後世に残すための録音活動を行っており、このアルバムもその一環でもある。加えて、教育的・宗教的アーカイブとしての役割も果たしている。特にグレゴリオ聖歌、ルネサンス・ポリフォニーは、後進の教育教材としての価値が高い。
 このアルバムの制作目的は、「マリア讃歌の歴史と典礼的伝統を、少年聖歌隊の純粋な声で体系的に示すこと」と結論づけられる。(by Copilot 2026.05.16 SAT up)

 良いんだけど。ソプラノが濁って聴こえるのが残念すぎる。(by Hetsuji 2026.05.16 SAT up)
     

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(お返事は出来ないと思います)