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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

ERNEST LOUGHERNEST LOUGH

「ママに捧げる詩」のニール・リードのアルバムに江川雄一氏は記述なさっています。「少年の歌が100万枚以上の売り上げを記録するのは、イギリスでは1920年代の Ernest Lough の "O for the wings of a done" 以来実に50年ぶりのことだそうです。」と・・・。記録をきっちりと残して普通に語り継ぐイギリス人のその国民性にも驚きますが、ローは、当時それだけポピュラーだったのでしょう。ALED JONESやAnthony WayのCDの解説でも、彼の名前は見つけることが出来ます。おそらく現在でも、イギリスではB-Sを語る折りの潜在的な基準値であるかもしれません。(by Hetsuji) 2000/04/02 up

Susannah様によりますと、名字の発音は、ローではなくて、Luffと発音しますので、あえてカタカナで書くならラフ、でもuですから、ルフに近いラフ、なそうです。又、Masterは、「坊ちゃん」ということになりますが、男の子に使われる大変フォーマルで丁寧な称号なのだそうです。(by Hetsuji) 2018/10/10 WED up

 CD    MASTER ERNEST LOUGH(GEMM CD 9211)1927−1928年録音。

1.Mendelssohn:Hear my prayer...O, for the wings of adove
2.Mendelssohn-Elijah:Hear ye, Israel  
3.Mendelssohn:O come everyone  
4.Mendelssohn:I waited gor the Lord  
5.Handel-Messiah: I know that my redeemer liveth  
6.Schubert: Who is Sylvia?  
7.Schubert:Hark! Hark! The Lark  
8.Brahms:Come away death  
9.Schubert:Coronach  
10.Trad: Drink to me only with thine eyes  
11.Two nursery rhymes

マスターの文字が燦然と輝く超伝説のソリスト。リアルタイムで彼を知る人に、私は巡り合うことは無いだろう。当時、売れに売れていたALED JONESがマスター・アーネスト・ロウのレコードに耳を傾けるシーンがあった。このCDには、何度も聴いて擦り切れてしまった大切なSPに,針を落として聴いているような趣がある。音そのものは相当に悪いが,その最悪の条件を度外視しても,聴かせる魂と表現力が有る。そして、アンソニー・ウェイのCD解説者が「不滅の」と表現しているB−Sの世界がここに存在する。(by Hetsuji) 1999up

 ボーイ・ソプラノの世界標準であり基準値でもある偉大なソリストによる歴史的録音の復刻CDです。1927年28年の録音です。しかも当時のベスト・セラー。イギリスという国の国民、畏るべし! 100年も前にこの録音を聴いていたのですから。生活レベルも、今の私の相当に上を行っていますね。恐ろしい〜。羨ましい〜。
 復刻された音からは、ERNEST少年の周囲の空気感というか、声が運んでくれる雰囲気まで伝わってきます。なんという気品。端正さ。真摯さ。私は、ありとあらゆる賛辞を惜しみません。そこに彼が凛として立っているかのような錯覚。これがソリストの存在感、なのでしょうか。加えて彼を取り巻く大人で紳士な聖歌隊員たち。まだ間に合います。オリジナルを入手して聴く価値を強く強く感じるソリストの録音です。(by Hetsuji)2016/08/14 SUN UP
 CD  Master Ernest Lough
(Naxos  8.120832)

1  Hear My Prayer / O For the Wings of a Dove
2  O Filii et Filiae
3  Lift up your Hearts
4  I Waited for the Lord
5  O Come Everyone that Thirsteth
6  Hear ye, Israel
7  I Know that my Redeemer Liveth
8  Hark! Hark! the Lark
9  Who is Sylvia?
10  Hear My Prayer / O for the Wings of a Dove
11  Drink to me with Thine Eyes
12  Nursery Rhymes
13  Coronach
14  Come Away Death
15  Jesu, Joy of Man's Desiring
16  Abide with Me

このCDには、他のCDやLPに収録されていない録音が含まれている。さらに興味深いのは、1と10は同じ曲だが、前者は1927年4月5日録音、後者は1928年3月30日の再録音であり、この両録音が収められている。いずれもSP盤HMV C1329の番号で発売された。実は前者のレコードが半年の間に30万枚も売れるという大ヒット。量産を続けるうちに原盤のマスターが消耗してしまい、やむなく再録音をしたという。この両方の録音を聴けるのはありがたい(前者は7分58秒、後者は7分42秒)。ちなみに手持ちのSP盤を調べると、刻印されているマトリックス番号から再録音のものであるとわかった。Pearl盤のLPにも再録音のものが使われている。
15は1933年録音のテンプル教会合唱団の演奏。16は1938年録音のバリトンの歌声。 (by northend 2018/10/17 SUN up)
 LP  The Ernest Lough Album  (英EMI CLP 1675)
Side1
1  Hear My Prayer /  O For the Wings of a Dove
2  I Waited for the Lord
3  O Come, Everyone that Thirsteth
4  Hear Ye, Israel
Side 2
1  I Know that my Redeemer Liveth
2  I will Sing of thy Great Mercies
3  Hark! Hark! the Lark
4  Who is Sylvia?
5  Abide with Me
6  For the Beauty of the Earth

Side 1とSide2の1〜4は、1927〜28年にHMV に残した録音のSP盤の復刻である。
Side 2 の5曲目は、1938年(27歳)にバリトンの声で録音したSP 盤から。
また同じく6曲目は、本人のバリトンと、息子ロビンのボーイソプラノにより歌われており、1961年頃の録音。
最後の録音は、他のLPやCDにはなく、貴重である。 (by northend 2018/10/17 SUN up)
 LP ERNEST LOUGH(HISTORICAL GEMM 211)1927-1928 年録音。

SIDE 1:
1.Mendelssohn:Hear my prayer...O, for the wings of adove  
2.Mendelssohn-Elijah:Hear ye, Israel     
3.Mendelssohn:O come everyone     
4.Mendelssohn:I waited gor the Lord

SIDE 2:
1.Handel-Messiah: I know that my redeemer liveth
2.Schubert: Who is Sylvia?      
3.Schubert:Hark! Hark! The Lark      
4.Brahms:Come away death      
5.Schubert:Coronach      
6.Trad: Drink to me only with thine eyes     
7.Two nursery rhymes

これは70年代の復刻盤LPか? CDと違うところは、タイトルにマスターの文字が付いていないところ。より、初盤に近いのかもしれない。復刻の段階で既に傷が付き放題の音だったようだが、ここまでくると、無傷の音のローに会いたくなる。ファン(Hetsuji)とは実に欲深い。(by Hetsuji) 2000/12/17 up 
EP    Ernest Lough with Temple church choir (Gramophone 7EG 8679) 1927−1928

Mendelssohn
Side 1. Hear Ye, Israel(Elijah)
Side 2. I wanted For The Lord (duet with Master R.Mallett) 
 SP

10
 
 
SP 10inch   1928
HMV B2836

(B-S) Ernest Lough,  Douglas Horton
(B-A) Ronald Mallet
(Pf) G. Thalben Ball

A  Schubert: Coronach

B  Brahms: Come Away, Death

AのCoronach (挽歌)はシューベルトの合唱曲で、ウォルター・スコットの詩によるもの。
Bはブラームスの合唱曲「4つの歌」の第2曲「死よ来たれ」で、この両曲を三重唱で歌っている。

このレコーディング(1928年7月)をもってLough のボーイ・ソプラノは終わりである。当時はふつう15歳で変声を迎えるのに17歳まで保持したのは驚くべきことである。
1928年9月号の“The Sound Wave”では、「レコード愛好家には悲しむべきニュースであるが、E. Lough はとうとう変声を迎えている。これが活字になる頃までには変声をし終えているだろう」と、避けがたい自然の摂理を報じた。

Matrix No.  Bb 14218-U、Bb 14219-W
  (by northend 2018/10/26 FRI up)
 SP

10
 
SP 10inch   1928
HMV B2770

(B-S) Ernest Lough
(B-A) Ronald Mallet
(T) Capel Dixon
(B) Frank Hastwell
(Pf) G. Thalben Ball

A  Drink to me Only with Thine Eyes

B   Nursery Rhymes
  (a) Mattew, Mark, Luke and John
  (b) Bless You,  Bonnie Beo

カルテットの演奏を楽しめる。Aはベンジャミン・ジョンソンの詩の伝承曲で、サルベン・ボールが編曲したもの。
Bの二つの子守歌はデイヴィースの編曲によるもの。(b)のピアノが実に美しい。ピアノにも歌わせている感じだ。
ボーイ・アルトのロナルド・マレットについてはC1398のレコードのところで述べた。
二人の男声はいずれもテンプル教会合唱団で、少年の頃トレブルで歌った経験がある。

Matrix No.  Bb12890-X、Bb12891-X  

(by northend 2018/10/26 FRI up)
 SP

10
 
 
SP 10inch    1927
HMV B2681

(B-S) Ernest Lough
(Pf) G. Thalben Ball

A   Schubert :  Hark!  Hark! The Lark

B   Schubert :  Who is Sylvia?

Aは「きけきけ雲雀」で知られるシューベルトのセレナード。
Bは「シルヴィアに」で、歌詞はいずれもシェイクスピア。
クラシックの大曲からのアリアを聴き続けてきてこうしたシューベルトの歌曲の小品は、逆に新鮮に感じる。
目をつぶるとアーネスト少年が前で歌っている姿が想像される。レコードの良さは劣化しないこと。伝わる音楽はまるでもぎたての果物のようだ。

Matrix No. Bb12074-U、Bb12075-UA
  (by northend 2018/10/26 FRI up)
 SP

10
  SP 10inch  1927
HMV B2656

(B-S) Ernest Lough
(Org) G. Thalben Ball

AB  Handel :  I Know that My Redeemer Liveth from “Messiah”

Matrix No.  BR 1162-V、BR 1136-W


ヘンデルのオラトリオ「メサイア」の第3部開始のソプラノのアリアで、ヨブ記による「われ知る、われをあがなう者は生く」である。
6分余りの曲で、10インチ盤両面であるので途中で音楽が中断され、面を替えないとならないが、かといって12インチ片面には入りきらないので仕方ない。
Lough の透明感のある歌声が印象的で、敬虔な気持ちにさせてくれる。 
(by northend 2018/10/26 FRI up)
 SP

10
  SP 10 inch 1927
HMV B 2627

(B-S ) Ernest Lough
(Org ) G. Thalben Ball
Choir of the Temple Church

AB  Mendelssohn :  Hear Ye, Israel  from “Elija”


メンデルスゾーンのオラトリオ「エリヤ」(英語読みなら「イライジャ」であるが、わが国ではヘブライ語の発音表記である)
からのアリア。
全曲演奏に約3時間を要する大曲である。この「イスラエルよ、きけ、主の語り給いし言葉を」は第二部の冒頭で歌われる。

Matrix No. BR1134-V、BR1135-W 
(by northend 2018/10/26 FRI up)
 SP

10
 
 
SP 12inch   1927
HMV C 1398
Matrix No.  CR1118-U、CR1121-TA 


(B-S) Ernest Lough,  (B-A) Ronald Mallett,  (T) Capel Dixon,  (B) Frank Hastwell,
(Org) G. Thalben Ball
Choir of the Temple Church

A  Mendelssohn : I Waited for the Lord

B  Mendelssohn: O Come, Everyone that Thirsteth

Aはメンデルスゾーンの交響曲第2番「讃歌」の終楽章からの曲で、ボーイ・ソプラノ、アルトのデュエットが入っている。
Bは、オラトリオ「エリア」からの曲をカルテットで歌っている。

(B-A)Ronald Mallett は1913年生まれで1945年に若くして没したという事実を知って驚いた。1945年は第二次大戦の終戦の年だが、何と日本軍の捕虜収容所で亡くなったことを知り、これは衝撃的であった。
(by northend 2018/10/26 FRI up)

 
 SP

12
  SP 12 inch    1927/1928※
HMV  C 1329

Matrix No. CR1020-VA、CR1021-[A


(B-S) Ernest Lough
Choir of the Temple Church
(Org) G. Thalben Ball

A  Mendelssohn: Hear My Prayer

B  Hear My Prayer 〜 Oh, for the Wings of a Dove

ボーイ・ソプラノErnest Lough (1911〜2000)最初のレコーディングで、「フレージングや情緒的表現、またピュアな高音の表現など、まれに見る才能の持ち主である」(The Sound Wave, 1927.6)と評され大ヒットした。
あまりにも売れ行きがあり、録音マスターが消耗し、1928年3月に再録音された※。
合唱団には売り上げの5%が印税として入り、合唱団の奨学金とミュージック・ライブラリーの基金に充てられたという。ソリストにはどうだったのだろうか。

  (by northend 2018/10/26 FRI up)
 
 
 

sounds’Library
 sounds.library@gmail.com

(お返事は出来ないと思います)