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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

David CiznerDavid Cizner





CD    LAUDA PUER DOMINUM (ARTA F10209)

1.Comfort Ye - Every valley (G.F.Handel)
2.Laudate Dominum (C.Monteverdi)
3.Laudate pueri Dominum (R.I.Mayr)
4.In te Domine speravi (D.Buxtehude)
5.Kommt, ihr angefochtnen Sunder (J.S.Bach)
6.O finstre Nacht (J.S.Bach)
7.Ciaccona del Paradiso e dell'Inferno (Anonym)
8.The Lord is my Strength (G.F.Handel)
9.Canzonetta Spirituale sopra alla Nanna (T.Merula)
10.Stabat Mater (G.B.Pergolesi)
11.Agnus Dei (W.A.Mozart)
12.Christus factus est (J.J.Ryba)
13.Rozmily slavicku (J.J.Ryba)
14.Hospodin jest muj Pastyr (A.Dovrak)
15.Zpivejte Hospodinu pisen novou (A.Dovrak)

 こちらはDavid君12歳の録音です。声の平べったさがなくなりました。中音域に深みが出たからかな?そして高音の伸びも良くなって歌い方に幅が出てます。成長したんだねぇ。1枚目のアルバムよりも格段に良いです。
 そしてあいかわらず選曲が魅力的です。最初から派手にソプラノボイスがコロコロと炸裂。1曲目、晴れやかで飛翔感のあるいかにもヘンデル!って曲で難しそうなのに軽々と歌っちゃうんですよ。2曲目はポッペアの戴冠を彷彿とさせるアリアで、コロラトゥーラ?に若干拙さはあるもののしっかりこなしてます。3曲目、”Suscitans a terra inopem〜♪”のフレーズのところ高揚感があってドキドキします。ブクステフーデの曲があるのも嬉しいです。5曲目のバッハのアリアはすっごくカッコいい曲で大好き。カンタータ第30番からかな?1枚目のアルバムよりもマニアックで小難しい曲ばかり歌っていてほんと聞き応え十分。7曲目はスペイン?ラテン系の雰囲気の曲、男声2名と一緒にコロコロと歌っていて、お兄様方のコケティッシュな歌い方が楽しくてツボです。9曲目は女声ソプラノが9分以上ずーっと歌っているから聞くアルバム間違えたかな?って気がしたりするのも気分転換でまぁヨシということで。10曲目スタバトの二重唱は声の雰囲気が似てるからどっちが彼の声だろう?ソプラノの方かな?と思ったら実は両方彼の声でした。ブラヴォー!見事にしてやられましたよ。やっぱり声にすごく深みが増してます(とくにアルト〜メゾ領域)。だからモーツァルトのAgnus Deiも好感。この曲を10歳の時の平べったい声で聞いたら絶対に私の範疇外だったと思います。13曲目でソプラノが突き抜けるところなんかもストレートに声が伸びてとても綺麗。14曲目はボヘミアの作曲家リバの曲で初めて聞きましたがすごく清らかな曲です。David君のソプラノがとても気持ちよく響きます。さすがご当地の作曲家の曲ですね。これは14,15曲目のドヴォルザークの曲でも同様です。
 1枚目がちょっとテンションダウンだったので恐る恐る聞き始めましたがそんな心配は杞憂に終わり、旬の彼の声を聞くことができる幸せを噛み締めたのでした。購入後開封もせず先に聞かせてくださったHetsujiさんにも感謝です。2枚を同時に聞くことで成長を楽しめました。 (by Wing) 2015/01/01 THU UP
CD    The Celebration Of Trebles (ARTA F10189)

1.Procession "Hodie Christus natus est" (B.Britten)
2.Bist du bei mir (J.S.Bach)
3.Angels, Ever Bright and Fair (G.F.Handel)
4.Confitebor tibi Domine (C.Monteverdi)
5.O magnum mysterium (T.Merula)
6.Salve Regina (C.Monteverdi)
7.O Jesulein sus (J.S.Bach)
8.Jubilet (C.Monteverdi)
9.It Was a Lover and His Lass (T.Morley)
10.Come Again (J.Dowland)
11.Damigella tutta bella (V.Calestani)
12.Ombra mai fu (G.F.Handel)
13.Voi, che sapete (W.A.Mozart)
14.Ombre amene (M.Giuliani)
15.Die Forelle (F.Schubert)
16.Heiden Roslein (F.Schubert)
17.An die Musik (F.Schubert)
18.Walking in the Air (H.Blake)
19.Hallelujah (L.Cohen)

 David君はプラハの音楽一家に生まれ、母親は「Musica Fresca」という古楽グループのボイストレーナー兼音楽ディレクターだそうです。必然彼も幼少の頃からボイストレーニングを受けていて、このアルバムは10歳の時の録音ですが若干10歳にしてこの歌唱力?!という凄さです。体格がよいからジャケ写真では10歳には見えないのですけどね・・・
 このアルバムをネットで試聴した時に大好きな”Hallelujah”が歌われているし、ディガディガディン(It Was a Lover and His Lass)やケルビーノのアリア(Voi, che sapete)もある魅力的なプログラムで「聞きた〜〜い!!」と思うも入手困難であきらめていました。でもHetsujiさんがドラえもん四次元ポケットハウスから苦労して探して下さりこうして聞くことができました♪ありがとうございます!そんなわけで、期待いっぱいだったアルバムのキラキラ感想を書きたかったのですが・・・実力は申し分ないものの平べったい感じの声と高音域が少々窮屈なのが好みから微妙に外れてまして、ごめんなさい、キラキラにできませんでした〜〜
 ここでの彼の声と歌い方は曲を選ぶ気がします。丸みとノビのある上品なウィーン少ボイスで聞き慣れているシューベルトの15〜17曲目などはとくに「なんか違うんだよな〜」という感覚が湧き上がります。先入観無しに聞けば問題はないのかもしれませんが、1,2曲目なんかも私が思い描く歌われ方とどこかズレていて(うまく表現できませんがナニか違うんです)、1曲目のキャロルの祭典のProcessionを聞いたとき、「アレ?アレレ?なんか違う」と出鼻を挫かれました。一方で9〜11曲目なんかはいい感じでした。なかでも11曲目”Damigella tutta bella”はカッコイイ曲で大好きです。一番聞きたかった”Hallelujah”もハスキーな声がこの曲に合っているし、女声との二重唱アレンジもステキで好きです。この曲を歌ってくれるボーイソプラノ君(ボーイアルト君、少年歌手君も)って少ないから私にとっては貴重な1枚です。
 ボーイソプラノが歌う定番曲だけでなくモンテヴェルディの曲やHallelujahなどあまり歌われない曲もあり、彼の声が好みドンピシャな人には魅力的なアルバムだと思います。それにしてもほんとに10歳? (by Wing) 2015/01/01 THU UP

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(お返事は出来ないと思います)