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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

Daniel NormanDaniel Norman





 LP DANIEL NORMAN with LICHFIELD CATHEDRAL CHOIR Directed by JONATHAN REES-WILLIAMS (Alpha XPS 101 STEREO) 1983年11月録音。

SIDE ONE
1.O lovely peace Second treble-Christopher Betts
2.Schhlumment ein    
3.My heart ever faithful    
4.Bist du bei mir(AMN)

SIDE TWO
1.Magnificat in D    
2.Nunc Dimittis in D   
3.Grace 100   
4.Pie Jesu   
5.A Song of Peace

この録音時、ノーマンとベッツがヘッドとセカンドヘッドコリスターである。この盤は、コリスターのソロ・トレブルに焦点を当て、(パイプ?)オルガンの控えめでシンプルな伴奏が、少年の声の持ち味を最大限に活かした作品に仕上げている。プライベート盤的な味わいのある盤でもある。Daniel Normanは、声質・発声・表現に至るまで、実に模範的なトレブル。しかも、やわらかく優しく豊かでおおらかな歌声に、模範的すぎるのが原因か、逆に声への印象が薄くて、私は、この少年の顔は覚えていたが、歌声を忘れてしまっていた。それにしても、この選曲。私が単に知らないだけかもしれないが、聴けば聴くほど、知らない曲が増えていくような気さえする。聴いても聴いてもトレブルの世界は奥が深い。それがイギリスという国の魅力でもある。Second trebleChristopher Bettsは、さりげなさ過ぎるほどの自然体。とても聴きやすい。彼のソロが欲しかったほど・・・。合唱のトレブルたちは、幼げに聞こえる。音の安定感からいうと、テノール、バスが入ってこその聖歌隊だと感じさせられる。(by Hetsuji) 2000/02/27 up 
 LP   HEAR MY PRAYER - LICHFIELD CATHEDRAL CHOIR Directed by JONATHAN REES-WILLIAMS (alpha ACA 516 STEREO) 1983年5月録音。

SIDE ONE
1.Hear my prayer Soloist:David Norman- treble   
2.I waited for the Lord Soloists:Daniel Norman and Justyn Christer- trebles   
3.Messe Basse
(i) Kyrie
(ii) Sanctus
(iii) Benedictus
(iv) Agnus Dei Soloist:Daniel Norman- treble

SIDE TWO
1.O Lord rebuke me not Soloist:Daniel Norman- treble  
2.Magnificat(Service for Trebles) Soloists:Daniel Norman and Christopher Betts - trebles    
3.Nunc Dimittis (Service for trebles)   
4.O how amiable are thy dwellings   
5.Jubilate Deo Soloists:Daniel Norman and Christopher Betts - trebles

  聖歌隊員としての輝かしいキャリアの曲であるHear my prayerのソリストがDavid Normanになっているが、演奏者名簿にその名前がないので、もしかしたらタイプの打ち間違いでDaniel Normanだと思う。このときもまだ、ヘッド、セカンド・ヘッドも下の録音時と同じ名前である。レコードのタイトルにダニエルの名は無いが、ほとんどが彼のソロでしめられた彼中心の録音になっている。個人的に売れた場合や、プライベート盤をのぞいて、その聖歌隊のトップでなければ、トレブルの名をレコードのタイトルに付けることが出来ない類のしきたりでもあるのだろうか?
  一つの聖歌隊に卓越したトレブル・ソリストが現れたとき、大概はそのときのトレブル全体のレベルも高い場合が多い。Messe Basse はフォーレの美しい曲だが、ここでのトレブルたちの声は、静かで清らかで澄みきった精神を感じさせるところが素晴らしい。最近は(といえるほど実は聴いてはいないのだが)売れ筋の有名聖歌隊が売れ筋の曲を録音し、結果、没個性的な、どこを聴いても似た印象に出会う。聴かせる曲(合唱)を作る時点で失うものも多いのではないかと私は思っている。
  有名な聖歌隊を出現させたイギリスという国には、そのすそ野に膨大な聖歌隊を有する。ほとんどは世間的にはそれほど有名ではなく、コンサートや録音にも余り縁はないかもしれない。一つの聖堂に一つの聖なる歌声。神に心を向けて歌う声。原点の音。イギリスの聖歌隊の魅力は、有名所にばかりある訳ではない。(by Hetsuji) 2000/03/05 up 
 LP   THE KING AND THE KINGDOM (alpha ACA 529) 1985年出版。1983年よりも古い録音だと思う。

SIDE ONE 1.Come, faithful people    
2.Hosanna to the Son of David     
3. Postlude    
4.Beati quorum via    
5.Deck thyself    
6.Ave Jesu Christe

SIDE TWO

1.See Christ was wounded    
2.Christus factus est     
3.Kyrie Gott heiliger Geist(BWV 671)    
4.Fac me tecum(Stabat Mater)

Daniel Norman(treble) , Barnaby Payne(Mezzo treble)

 イギリスの聖歌隊のレコードの好きなところは、歌っている隊員たちの名前が往々にして記されている点にもある。その資料によると、このときのダニエルもバーナビィも、普通?のコリスターであって、ヘッド・コリスターもセカンド・ヘッド・コリスターも別な少年の名前がある。(これは普通のコリスターの少年たちがソロを歌ったLPである。Hetsujiにはヘッドとかセカンドの役割が解らない)
 曲は打楽器のリズムのどこか大陸的な或いは異国的な雰囲気から始まるがなぜかトラッド。LICHFIELD CATHEDRAL CHOIRの合唱は作為の感じない自然な声でトレブルだけではなく、アルトやテノール、バスに至るまで好感が持てる。収録マイクの位置は少し遠く、それがために、すべてのパートが溶け合って一つの音に聞こえる。音は清涼系。トレブルたちの気持ちよいほど冷たいブルーのしかも声量もたっぷりある高い声が伸びていく様は聴いていて気持ちよい。音は口の中で全くこもらない。このクリアさが現代にも受け継がれているのであれば、要チェックのCHOIRである。
 ノーマンのソロはやわらかくふくよかに、しかも声量も充分で、どこかオペラ的に拡がる。この盤では出番が少ないが、選曲によっては、活躍したはずだ。(by Hetsuji) 2000/02/20 up 
 LP   EVENSONG FOR THE FEAST OF SAINT CHAD / LICHFIELD CATHEDRAL CHOIR Directed by JONATHAN REED-WILLIAMS (alpha ACA 505 STEREO) 1982年5月録音。

SIDE ONE
1.
(a) Organ: Haee Gott, nun sei gepreiset   
(b) Introit: Ah, see the fair chivalry come  
(c) Preces and Responses:     
2.Psalm 121: The Psalter newly Pointed Paul James-Treble Geoffrey Talbot-Tenor     
3.Psalm 23: The Psalter Newly Pointed     
4.First Lesson: Ezekiel, 34 v.v.11-16     
5.Magnificat:Setting in G     
6.Second Lesson: St.Luke, 4 v.v. 14-30     
7. Nunc Dimittis: Setting in G

SIDE TWO
1.The Apostles Creed    
Lesser Litany and Responses   
Lord's Prayer     
2.Os justi meditabitur sapientiam    
3.Blessed City, Heavenly Salem Daniel Norman- treble   
4.
(a) Prayers and Blessing   
(b) Final Responses   
(c) Organ: Es ist das Heil uns kommen her Orgelbuechlein (BWV 638)

  聖堂ではこのレコードのように祈りの歌が捧げられ祈りの言葉が語られているのだろうか? 音がとてもシャープに採録されている。合唱も、どのパートにも勢いがあって、勇んで神に仕える気持ちが表現されているように思う。SIDE ONEの5.Magnificat:Setting in G はHERBERT HOWELLSの作品だが、歌う気持ちの盛り上がりが素晴らしく聴き応えがある。
  Paul James-Trebleは、初々しさが魅力。Treble Soloのデビューはこんなふうなのだろうか? 特筆すべきはやはりDaniel Norman- treble。歌声は未完の大器の期待を抱かせる。ある時期に次々と録音が行われたことを考えると、彼の声を残したいが故に、とも思われる。(by Hetsuji) 2000/03/12 up 

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(お返事は出来ないと思います)