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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

バックファースト大修道院聖歌隊Buckfast Abbey Choir





 CD   CAROLS FROM BUCKFAST(HAVPCD 111)1987年録音

1. ONCE IN ROYAL DAVID'S CITY,
2. O BETHLEHEM,
3. I SAW THREE SHIPS,
4. IN DULCI JUBILIO,
5. TORCHES,
6. SUSANNI,
7. GOT REST YOU MERRY GENTLEMEN,
8. STILLE NACHT,
9. A GREAT & MIGHTY WONDER,
10. O NIGHT RESTFUL & DEEP,
11. THE ANGEL GABRIEL,
12. O LITTLE TOWN OF BETHLEHEM,
13. LONG, LONG, AGO,
14. BREAK FORTH O BEAUTEOUS HEAVENLY LIGHT,
15. O COME ALL YE FAITHFUL

  トレブルを中心に構成されたキャロル集。張りがあるノンビブラートの音色は,英国の聖歌隊からイメージされる声よりも,素朴で力強い。全般に快活で,善良な少年達の心意気を感じさせてくれる歌声である。また,ソロを用いたアレンジも多く,"次のフレーズはソロで…" と心の中で念じながら聴いていると,必ずそこをソロで歌ってくれる。アレンジ的に私個人の趣味に合っていて何だか嬉しかった。
  ほとんどの曲のソロを歌っているSimon Crownは,硬質的な歯切れのよい歌声の持ち主で,斉唱部分においても,メンバーの芯となって音を響かせている。3.「I SAW THREE SHIPS」のソロを歌っている2人の少年(男声ソリスト名と併記されているので名前を特定できないが)は,Simonとは異なる愛くるしい声で魅力的だ。
  各曲の感想を少し挙げると,5.「TORCHES」や,7.「GOT REST YOU MERRY GENTLEMEN」などは気骨あふれる男の子らしい歌声で,少年聖歌隊というよりもボーイスカウトで作った合唱団のような雰囲気がある。その反面,2.「O BETHLEHEM」などは敬虔で温かくしっとりとした雰囲気だ。3.「I SAW THREE SHIPS」,6.「SUSANNI」は,大抵の聖歌隊が歌うテンポよりもかなりゆっくり歌われていて,非常におっとりとして温かい。8.「STILLE NACHT」は英国の聖歌隊にしては珍しく,タイトルどおり最初から最後までドイツ語で歌っている。アクセントをかなり意識して歌っている感じから真剣さが伝わってくる。1番-トレブル斉唱,2番-シンプルなトレブル2部,3番-トレブル2部;主旋律を歌うグループを別の旋律を歌うグループが装飾する,という形式のシンプルなアレンジにより,彼らの素朴で力強い音色がさらに際立てられている。イギリス特有の超越感やハイソな雰囲気とはまた異なる魅力を秘めた団体である。(by Rise)1999/12/12 up 

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(お返事は出来ないと思います)