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Art of the treble〜sounds’Library (JAPAN)

アラン・ベルギウス Allan Bergius

 アラン君は72年生れ。テルツ少年合唱団の元スーパー・ソリストです。バッハのカンタータ大全集、オペラ等の舞台、ソロ・コンサートやレコーディング等々、大大大活躍しました。
 (CHOIR友だちから薦められて)当時、「バイエルンの天使」の読者をしていた縁でアラン君のLPを2度に渡って、たらさわ先生経由で、手にすることができたのはとても幸運だったと思っています。
 私にとって、たらさわ先生経由で手に入れたアラン君の2枚のレコードは、初めてプライベート盤やソロ録音の存在を強く意識させられた大切な大切な2枚でした。そして、手に入れそこなっていた最初のLPも、快く譲って下さった方がいて、30年近くを経て、やっと私の元に3枚のレコードが揃いました。アルバムカバーを眺めながら、今はとても幸せです。アラン君、たらさわ先生、Nさん、どうもありがとう。(by Hetsuji) 2012/08/16up

DVD     MONTEVERDI: IL RITORNO D'ULISSE IN PATRIA (IMAGE ENTERTAINMENT ID9280RADVD) Salzburg Festival 1985 / Conductor: Jeffrey Tate / Director: Michael Hampe

Amore: Allan Bergius

 これは「魔笛」同様にDVD化を期待していたザルツブルク音楽祭での「ウリッセの帰還」です。愛の神(アモーレ)役をアラン・ベルギウス君が歌っています。合唱にはテルツも参加しているようですが、長時間観る気力の無い私は、いまだテルツがどこで歌っているのか発見していません。早送りしながら確認しても登場する場面は見当たらないんですよね・・・合唱は歌だけなのかな??
 アラン君の登場はというと、初っ端にちょっぴりなのですがこれがすごいインパクト大!「歌唱」がというより「コスチューム」がなのですが・・・・。ギリシア戦士風のスカートが超・超ミニ。昨今の日本の女子高生と勝負できそう?というくらいで、パ・パ・パンツが見えそうだよぉぉって心配していると、あろうことかカメラが下からのアングルに切り替わります。うひゃ〜っみっ見えてますぅぅっっっ、こんなんでいいのだろうか??歌唱そっちのけでドキドキしちゃいました。1985年といえばアラン君は13歳で成長期真っ只中。そのため当初の予定より短くなってしまったのかしら?などと勝手に憶測してしまいました。もちろん言うまでもなく歌唱は安定しております。さすがにちょっと高音がきつそうな場面もありましたが。
 ちなみにこのDVDはリージョンが「1」なので、マルチのプレーヤーでないと観れないのでご注意を(って誰も買わないかな・・・)。      (by Wing) 2005/11/25(Friday)up
 LP   DICHTERLIBE OPUS 48 nach Heinrich Heine Robert Schumann (academica K1486 , LC 5145)  1985年録音。

DICHTERLIBE OPUS 48 nach Heinrich Heine 1.〜16.

 ハインリッヒ・ハイネの詩にシューマンが作曲。ピアノだけのシンプルな伴奏を得て、アラン君は詩の心を丁寧に歌っている。外国語文盲のHetsujiにも、詩の横文字を追いながら曲を聴いていると、雰囲気だけは伝わるのだ。録音状態も良い。好みの問題に属するかもしれないが、B-Sは、シンプルな伴奏とエコー等をかけない、作らない録音がベストだと私は思う。これは録音時に B-Sを大切にしたベストな作りの盤である。商業ベースには乗らなかった盤ではあるが、選曲の上からも貴重な1枚だと思う。それにしても、アラン君という少年は、選曲が根っからクラシックしている。彼のマネージメントの方針なのか? バッハのカンタータ大全集といい、モーツァルト、モンテヴェルディ、ヘンデル、シューマン・・・少年の声が、しっかりと歌いこなしている。(by Hetsuji) 2000/03/19up 
LP    Dirtouse Musik fur Sopran und Orchester (自主制作盤) 1984年9月24日 Dreifaltigkeitskirche UlmにてLive録音/指揮:Albrecht Schmid

A-Seite:
1.J.S.BACH: Kantate BWV51 "Jauchzet Gott in allen Landen"

B-Seite:
2.W.A.MOZART: Motette KV165 "Exsultte,jubilate"       3.W.A.MOZART: "Der Holle Rache kocht in meinem Herzen"(Aria der Konigin der Nacht aus der Oper "Die Zauberflote")

 まずはこのアルバムを入手するための情報をくださったEmuさまに感謝を申し上げます。アラン・ベルギウスのソロアルバムに関しては、私はコピーは持っていましたがオリジナルは1枚も持っていませんでした。今更手に入るものだろうかと半ばあきらめつつもまた「いつかきっと」と半ば希望を持ちつつ今に至っていたので、このように縁あって巡りあうことができ夢心地です。想いは通じるものなのですねぇ。
 さてアルバムの内容ですが、これは1984年、アラン君が12歳の時の録音で初のソロ・コンサートの模様をライブ録音したもののようです。彼にとってこのあたりの時期というのは、忙しさのためにテルツを辞めざるをえなくなったりなど生活面ではかなり大きな変化があった頃だと思うのですが、声はちょうど脂がのり始めて高音も無理なくきれいに伸びてゆき、表現力も増してボーイソプラノとしてはまさに旬の時期であったのではないかと思われます。このような素晴らしいプログラムを旬の時期に録音してくれていたことを本当に嬉しく思います。そして今それを聴くことのできる幸せに私は存分に浸っています。
 アラン君はクセのない素直な声の持ち主だと思います。中音から高音へのつながりも滑らかで、聴いていてすごく心地いい。またテルツのソリストがそうであるように、どれほどの素晴らしい歌唱でも決して「女声」を感じさせない「少年のソプラノ」らしさがまさに心を捉えます。私は音楽の技術的側面についてはまったくわからないので何も言及することができませんが、その筋の方が聞いたらきっと賛辞を惜しまないのでしょうね。私がぼーっと聴いていても、くるくる音がうつりかわるコロラトゥラの部分もほんとに安定していて息継ぎの苦しさなんかもほとんど感じられませんし、テンポの正確さも見事です。曲の終わりや切れ目の音のとめかたなんかも雰囲気があって好きです。このような大曲プログラムを見事に歌いきったアラン君に惜しみない拍手を贈りたいと思います。
 またバッハのカンタータ51番はここで初めて聴きましたが、1曲目の頭からのいきなりなコロラトゥラ(でいいのかな?)でびっくりでした。いやぁ華やかですね〜。アーノンクール&レオンハルトの方でもぜひとも誰かボーイソプラノに歌わせてもらいたかったと思います。それにしてもバッハとモーツァルトの大曲のプログラムだなんて、日本人(一般的に好きですよね?この2人の作曲家が)の私にはツボです。このような取り合わせのプログラムって、数あるトレブルもののアルバムでもめったにお目にかかれないような気がします。若干26歳(録音当時25歳?)の指揮者アルブレヒト氏、これを選曲したあなたは偉い!!
 最後に、LPの中にたらさわみち氏の文章のコピーが1枚添付されており、その中にアラン君の言葉が紹介されていましたので以下に記しておきます。
「指揮者のアルビィがこの2つの大曲をコンサートで歌う気がないかと尋ねてきた時、ぼくは1回のコンサートで続けて歌うには多すぎるのではないかと思った。しかしアルビィの説得でオーケストラと共に練習するにつれ、ぼくが考えていたよりもずっと簡単なことがわかった。アンコールには、皆を驚かす為”夜の女王のアリア”を歌うことにした。ぼくは指揮者や聴衆の方々に満足して頂けたと思う。このウルムでのコンサートをぼくはずっと忘れないでしょう。」      (by Wing) 2004/05/30 up 
CD

 

 
1984.6.24
CD
Mahler: Symphony No.4
Leonard Bernstein / Orchestre de la Scala de Milan,  (Boy-S) Alan Bergius
[RARE MOTH RM642-M]

T  Bedachtig, nicht eilen … 16:21
U Im gemachlicher bewegt … 9:43
V Ruhvoll, poco adagio… 20:11
W Sehr bedaglich … 8:29

バーンスタインとアラン・ベルギウスによるマーラーの交響曲第4番はウィーン・フィルのものがFIRST CLASSICS から出たが、これは1984.2.12 ウィーン・フィル第6回定期演奏会のムジークフェラインザールでのライヴ録音であり、NHK FM でも放送された。
このCD-Rは、その四ヶ月後の1984.6.24、ミラノスカラ座管弦楽団とのライヴ録音である。
アラン・ベルギウスはウィーンで完成度の高い演奏を聴かせてくれたが、ミラノではさらにこなれた演奏で、自信をもって歌っている。このCD には、終演後7分に及ぶ拍手喝采が収録されている。
ミラノスカラ座は歌劇場であるので、オーケストラは平土間のオケピットをせりあげて、そこで演奏し、オケの後ろのステージでベルギウスは歌っている。

マーラーの交響曲第4番は、一流の女声ソプラノによる多くの名演奏が残されているが、ボーイソプラノを起用しての演奏は、おそらくアラン・ベルギウスが初めてであろう。その後、バーンスタイン指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団で、(B-S)ヘルムート・ヴィテックを起用している(1987.6ライヴ録音)[DG 423 607-2]
この曲のボーイソプラノによる演奏は、その後、アントン・ナヌート指揮リューブリャーナ交響楽団で(B-S)マックス・エマヌエル・ツェンチッチ(1988)[Stradivari SCD 6050]、ハワード・グリフィス指揮ノーザン・シンフォニア、(B-S)ダニエル・ヘルマン(1999.3)[Novalis 150 156-2] が出た。これはエルヴィン・シュタインによる室内楽版である。(by Northend 2019.2.27 WED UP)
 CD LEONARD BERNSTEIN / Gustav Mahler: Symphony No.4 in G Major (sardana records sacd-151) 1984年録音 / 指揮者:Leonard Bernstein

1,Bedaechtig.Nicht Eilen - Recht Gemachlich.....17:21  
2.In Gemaechicher Bewegung.....10:00       
3.Ruhevoll.....22:59       
4.Sehr Behaglich.....9:28

(B-S) アラン・ベルギウス

 すごいものを見つけてしまいました。これはバーンスタイン指揮で、第4楽章のソロがアラン・ベルギウス君の幻のマーラー交響曲第4番だと思います。
 このアルバムと出会ったのは、東京の電気街にある某CDショップ。「ライブ録音」というコーナーにありました。なんとこれ、通常のCDではなくCD−Rなんです。いかにもライブです!って感じでしょ?しかし、正式に販売されているということは違法なものではないのでしょう。1999年にアメリカでプリントされたようです。
 ここにはソリスト名の記載がありません。しかし、同じところに売られていたバーンスタイン名演集という4枚組の中にもマーラー4番が入っており、それは1984年、ウィーンフィル、ソロにはアラン君の名前がありました。また現在のテルツのパンフレットには、バーンスタインとマーラー4番をアメリカに演奏しに行き、ジョージ・ブッシュと一緒に写ったアラン君の写真が掲載されています。そういったことを考え合わせてみると、この1984年、ウィーンフィルのアルバムはアメリカプリントでもあり、ソロはアラン君に違いないと思われます。何しろ聴いてみれば一目瞭然、アラン君なんですから!
 演奏はといえば、バーンスタインが惚れこんで起用したくらいですから、それは素晴らしいデス。極めて自然で力み無くこの難しい曲を歌いこなしちゃって、ほ〜とため息です。改めて、アラン君ってすごかったんだなぁと感じさせられました。 (by Wing) 2003/02/09 up 
 CD  
1984.2.12
MAHLER: SYMPHONY NO.4 BERNSTEIN (First Classics FC-108)

GUSTAV MAHLER Symphony No.4 In G Major
1.I.Bedaechtig.Nicht eilen-Recht gemaechlich..........17:21
2.II.In gemaechlicher bewegung..........10:00      
3.III.Ruhevoll..........22:59          
4.IV.Sehr behaglich..........9:28 Allan Bergius(Boy-Soprano)

廉価版故か録音月日等の資料が全くない。同じテルツ少年合唱団所属のヴィテックも別なCDで完璧な歌唱を聴かせているが、この録音のすごいところは、ライヴであることにある。全体的な印象としては、指揮者も演奏者もリラックスしているようかのような演奏会に受け取れた。聴衆の咳払いがさりげなく音楽に混じっているところなどもリスナーの緊張感を和らげる。さてアラン君の登場はオーケストラ演奏が始まって約1時間後。締めの10分を歌う。完璧バリバリのヴィテックの後で聴くアラン君のソフトな歌声は、登場時の印象度ではヴィテックに及ばないが、これが直しの効かないライヴ録音であることを考えると、オーケストラや聴衆との呼応、緩急、ffからppまでの声のコントロールなど大人顔負けのテクニックには驚かされる。歌を聴いていると10分があっという間に過ぎ去って、私はこのアランくんのマーラーを何度繰り返して聴いたかわからない。実際に演奏会場にいた聴衆はなおさら多くのものをアラン君の歌声から受け取ったことだろう。歌いきった後にしばし沈黙がありその後わき起こった大きな拍手がそのことを物語っている。演奏者と聴衆との間の信頼感やライブの良さを感じさせるCDでもある。(by Hetsuji) 2002/02/03 up 
 CD   GLUCK: ORFEO ED EURIDICE (ADES COF-7100)LP3枚組 (P)1983 / director:Heinz Panzer

Orfeo: Peter Hofmann
Euridice: Julia Conwell
Armor: Allan Bergius

 これは、アラン君の正味にすれば5分程度の声を聴きたいがために購入してしまったアルバムです。しかしたった5分と侮るなかれ。彼の旬の時期のどこまでも昇ってゆきそうな伸びやかでハリのある声を聴くことができるのですから。それに驚くほどの正確さでパッセージを刻んでゆきます。やはり彼は上手ですね。これだけ歌えれば、あちこちの歌劇場からひっぱりだこにもなるのもわかります。彼の「ねじの回転」の録音があったらどんなにかステキだったでしょうね〜。もちろん映像付きで。。。。だけど、やっぱり5分は短いなぁぁぁ(レチタティーボも含めればもちょっと長くなるけど)。歌っているのは一幕の終わり付近がメインで、あとは三幕の終わり付近でちょっぴりです。   (by Wing) 2005/02/25(Friday)up 
LP    Allan Bergius ・Knabensopran ・ Live-Aufnahmen W.A.Mozart ・ J.S.Bach ・C.Monteverdi ・ G.F.Haendel (B-8821)  1981年〜1985年録音。

Seite 1
1.W.A.Mozart Konzert-Arie"Misera, dove son!" KV 369 
2.J.S.Bach Sopran-Arie "Zerfliesse, mein Herze" aus der Johannes Passion   
3.J.S.Bach Kantate Nr. 84 "Ich bin vergnuegt mit meinen Gluecke"

Seite 2
1.Claudio Monteverdi CONFITEBOR    
2.Georg Friedrich Haendel LAUDATE Pueri Dominum   
3.J.S.Bach Tenor-Arie "Ach, mein Sinn" aus der Johannes Passion

アルバム・カバーは普段着の少年が可愛く歌っているが、レコードの内容はバリバリのクラシックである。いくつかのコンサートのライヴ録音を集めたもので、何かを落とす音や、子どもの声が混じり、ブラヴォーのかけ声や拍手が挿入されている。録音状態は、決して良いとは言えない。が、この選曲でライヴを行い、テノールのパートまでもソプラノで歌ってしまう、実力にまず驚かされる。そしてクラシックに向かう意志に敬服する。聖なる少年の声の時期を、大曲に挑み続けた果敢な態度は尊敬に値する。(by Hetsuji) 2000/03/19up 

sounds’Library
 sounds.library@gmail.com

(お返事は出来ないと思います)