Haruna's Diary 6月前半

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6月14日(金)
 昨日のことを考えると頭がずきずきしてくる。
 お母さんに言ったことで自分的に何かが吹っ切れたような気もしてたけど、お母さんのことを考えるとそうとうショックだったのかなって思えて……苦しくなる。
 前田さんっていう人を見つけてこれから楽しい生活が始めるってうきうきしてたところに、俺が爆弾を落としたようなもんだよな。
 篤志さんに相談したくてもなんて言っていいのかわからなくて、今日はOasisにも行かなかった。
 店に電話して、「ごめんね、今日は疲れちゃったから早く帰りたいんだ」って言ったら、「大丈夫? 無理しないでゆっくり休んむだよ」って言ってくれた。
 家には帰ってきたけどなんか気持ちが落ち着かなくて、ずっとそわそわしてる。こんなことなら篤志さんに話せばよかった。
 明日……明日、話そうかな。話したら、少しは不安なのが消えるかな。


6月13日(木)
 お母さんから電話がかかってきて、「誕生日おめでとう!」って言ってもらえた。
 前田さんと一緒にプレゼントを選んでくれたらしくて、それを持ちに家に来なさいって。
「近いうちにまたご飯食べにいらっしゃい。好きな女の子でも連れて」
 って言われて、そのときに『言うなら今だ』って一気に決心がついて
「俺、今付き合ってる人がいるんだ」
 て思い切って言ったら、お母さんは
「本当!? 私たちにも紹介してくれるの!?」
 と大喜びしてくれて。
 だけど、俺はお母さんの喜びに水を差しちゃったんだ。
「お母さん、あのね……俺が付き合ってる人って、男の人なんだ」
 ……って。
「え? ……なんですって?」
 本当に聞こえてなかったのか、それとも聞きたくない言葉だったから無意識に聞き直しちゃったのかわかんないけどそう聞かれたから、もう一度はっきり言った。
「俺の好きな人って男の人なんだ、お母さん」
 って。そしたらお母さんは
「え……」
 と言ったまま黙っちゃって、なんか焦って今まで黙ってたことを全部話してしまった。
「俺、昔から好きになるのっていつも男の人ばっかりで、女の人を好きになったことって1度もないんだ。誰かと付き合ったりするのってこれが初めてだけど、でもその人と付き合えて本当に嬉しいんだ。毎日幸せなんだよ」
 なんか必死な声になっちゃって、でもお母さんは何も言ってくれなくて。お母さんの返事を待ってるあいだにだんだん涙が込み上げてきて、もしかしたら鼻をすすったのはお母さんにも聞こえてたかもしれない。
 数分間受話器を握ったままお互いに黙ったままだったんだけど、突然お母さんが
「お母さん、今日早めにお店に行かなくちゃいけないんだったわ。また電話するから」
 って言って、ぶつっと切られてしまった。
 その瞬間に目のふちで止まってた涙がぶあっと溢れ出してきて、結局大声を上げて泣いてちゃった。
 覚悟してた反応だけど、やっぱりショックだった。好きな人のことを正直に話しただけなのに、お母さんにあんなふうにそっけなくされるなんて……。
 けど、俺よりお母さんのほうがよっぽどショックなんだよな。自分の子供にそんな告白されたら誰だってああなっちゃうだろう。
 それでもやっぱりショックだよ……篤志さんのこと、拒絶されたようですごく悲しい。

 どうしよう。どうしよう、どうしよう。お母さん、俺のこと嫌いになったかなぁ、俺のこと、「生まなきゃよかった」って、思ったかなぁ。


6月12日(水)
 店に行ったら突然パンパンって破裂音がして、びびって思わず床に伏せたらみんなが「ハッピーバースデー」の歌を歌っていて。
 いろいろあってすっかり忘れてたけど、今日は俺の誕生日だったんだ。
 開店前にオーナーが用意してくれたっていう大きなケーキをみんなで食べて、みんなからプレゼントまでもらっちゃった(ブランドもののスーツとネクタイと靴なんてもらっちゃってなんかいいのかなって感じ。それから熊のぬいぐるみももらったんだけど……あのストーカー事件を思い出しちゃったからちょっと素直には喜べなかった)。
 お客さんでも、春日さんとか清水さんとか常連さんは俺の誕生日を覚えててくれたみたいで(話のネタがないときって誕生日とか無難な話題で話つなげたりしたから)プレゼントを持ってきてくれた。どれもこれも高そうなものばかりで、本当に嬉しいんだけどちょっと怖くなった。こんなの家に置いておくなんて……どろぼうに入られたらどうしようかなって思って(笑)。
 お店が終わったあとにみんなでお祝いにご飯を食べに行くってことになっちゃって、今日もOasisへ行こうと思ってたのに行かれなくなってしまった。残念。
 篤志さん(照)に「今日行かれなくなっちゃった」って電話したら、そのときに「じゃあ電話先で言わせてもらうけど……お誕生日おめでとう」って言われてびっくりした。篤志さん、俺の誕生日いつ知ったんだろう。俺言ったかなぁ???
 けど「おめでとう」って言ってもらえたのは嬉しかった。

 こんなに楽しくて幸せな誕生日は今までなかった気がする。とにかく今日は本当にいい日だった。

 でも、店では20ってことにしてたから、本当は18になったんだけどそれが言えなかったのは……心苦しかった。篤志さんには俺の本当の年言ってあるけど、いつかみんなにも言えたらいいな。店やめるときに言うしかないか……。


6月11日(火)
 マスターが電話が苦手だってことを知ったから(俺もあまり好きじゃないんだよね)、たくさん会って話をしようってことになって、今日もこのあいだの喫茶店で会った。
 少しずつでも名前で呼べるようになってほしいって言われて、ご飯を食べてる間は練習みたいな感じだった。
 でも、大好きな人の名前を呼ぶのってすごく恥ずかしい。「はるな」って呼ばれるのも、慣れてるけど大好きな人に呼ばれるとドキドキするし。
「はるな」「篤志さん」って呼び合って、2人して顔赤くしてたら、その喫茶店のマスターに「なに中学生みたいなことやってんの」って笑われちゃった(恥)。
 そのうちに名前で呼ぶのに慣れたら、お互い敬語をやめようって決めたんだけど……そんなのずっと先のことになっちゃいそうだなぁ。


6月9日(日)
 Oasisへ行ったらミツルさんが一人でお酒を飲んでて、声をかけようかなと思って近づこうとしたらマスターに止められてしまった。
 結局いつもの席に座ってマスターとかと話したんだけど、店の中がいつもよりもずっと静かで、それがミツルさんのせいだって気づいたのはミツルさんが帰ってからだった。
 ミツルさんはいつも俺を見つけたら声をかけてくれるのに、店を出ていくときに目が合った俺のことも他の常連さんのこともムシして帰っていっちゃって。
 どうしてなのかなぁと思ってたら、マスターが説明してくれた。
 梅雨になると、ミツルさんは精神的に不安的になってしまうんだって。
 その原因っていうのが、梅雨の大雨の日に、恋人を交通事故で亡くしてしまったからなんだって……。
 マスターも常連のお客さんたちもこの時期のミツルさんの変化は見続けていて、ミツルさんの気持ちが落ち込み過ぎないように気をつかってるらしい。けど、今日みたいな態度になるのは毎年のことなんだって(今日とは逆に、ものすごい勢いで騒ぐ日もあるみたい)。

 なんか、すごく悲しい。「かわいそう」とか言いたくないけど、でも、そんなのってすごく切ない。
 俺だって、もしもマスターが死んじゃったら……そんなこと考えたくないけど、そんなことになっちゃったら、絶対立ち直れない気がする。
 ミツルさんにとってその相手は、きっと本当に忘れることなんかできない人なんだろうな。心の底から愛してたんだろうな。……俺が言うと、なんか軽く聞こえちゃうけど。
 だけど、一生そんなのが続くなんて、考えただけで苦しくなっちゃいそうだ。ミツルさんの心の傷が、ずっと開きっぱなしってことだもん。
 マスターも、「ミツルさんに好きな人ができればああいったことがなくなるんじゃないかとは思うんですが……その相手がなかなか見つからないみたいなんですよ」って言ってて。
 ミツルさんが本気で誰かを好きになろうとしないと解決しない問題なんだなって、俺も思った。
 これからまだ梅雨は続くのに、ミツルさん……大丈夫なんだろうか?


6月7日(金)
 お母さんに、カミングアウトしようと思う。
 俺が女の人を好きになれないんだってこと。
 ……男の人と、付き合いはじめたってこと。

 今までに何回か「付き合ってる人いないの? 好きな人は?」って聞かれたけど、そのたびに本当のことは答えられなかった。だって、俺が片思いしてた人っていつも男の人だったから。
 お母さんは夜の仕事をしてるし、そういう人たちとも仲良くしてるみたいだから、すごい偏見を持ってたりはしないと思うけど……自分の息子が『そう』だって知ったら、すごくショックを受けるんじゃないかな。

 でも、俺はたぶん男の人しか好きになれないから……マスターのことが大好きだから、その気持ちは隠し続けたくないんだ。
 お母さんには、俺のことちゃんと知っててもらいたいから。

 でも、すごく勇気が必要だ。
 打ち明けて、お母さんにけいべつされたらどうしよう。
「おまえなんか私の息子じゃない!」って言われちゃったら…………どうしよう。

 今日電話しようと思ってたのに……もうお母さんがお店に行く時間が過ぎちゃった。
 こういうのって、タイミング逃すと結局長いこと言えなかったりしちゃうんだよなぁ。


6月4日(火)
 仕事が終わってからOasisへ行って、ちょうどお客さんがいなかったから店を閉めて外にご飯を食べに行った。……マスターと2人で(照)。
 明け方近い時間だったからやっている店もほとんどなくて、マスターがときどき行くっていう喫茶店に行った。落ち着いた雰囲気の、大人の人しか出入りできないような店。
 ご飯を食べながら、ちょっとずつお互いのことを話した。っていっても、俺がマスターにいろいろ聞いてたんだけど(笑)。
 マスターがあの街でOasisを始めたのはもう15年前のことらしい。そのときはあの街もまだあんな感じじゃなくて、歓楽街とも言えないようなところだったんだって(確か前にミツルさんに10年以上前って聞いた気がするけど、それよりさらに5年も長くやってるんだ……)。
 もともとはマスターのおじさんがやっていた喫茶店を改装して、カクテルバーにしたんだって。
 でも、そのうちにあの街にそういう人たちが集まるようになって、Oasisもそういった人たちの出会いの場になったらしい。
「ゲイの集まる店になっちゃって、お店閉めようと思わなかったの?」って聞いたら「思わなかった」だって。
「どんなお客様でも私の店を好きだと言ってくださる方がいる限り、あの店は続けていこうと思っています」って言って笑ったマスターの顔が、なんだかすごく幸せそうに見えた。
「出会いを求めている人たちの交流の場となるのは嬉しいことです。都会は人との触れ合いが希薄ですから、出会いの場を増やすという意味でもあの場所は多くの方に必要とされているんですよ。……私も、あなたと会えましたしね」
 マスターにそう言われたときは、恥ずかしくてうつむくことしかできなかったけど……確かにその通りだなって思った。
 Oasisがなかったら、俺、きっとマスターに会えなかった。
 ミツルさんやレイジさん、ヨリトさんやミキさんにも、会うことがなかったかもしれないんだ。
 人と人との出会いって、本当に不思議だ。
 あの店を続けていてくれたマスターに、心から感謝しよう。
 ……心から、好きだよ(面と向かっては、恥ずかしくてもう言えないけど!)。

 たくさんたくさん話して、マスターは駅とは正反対の俺の家まで俺を送ってくれて。
「ありがとう。おやすみなさい、マスター」
 って俺が言ったら、マスターは
「……少しずつ、少しずつでいいので、「篤志」と呼んでいただけると……嬉しいですよ」
 なんて言って!!!
 すっごく恥ずかしくて、顔が真っ赤になっちゃった俺は、照れ隠しみたいにマスターに言い返した。
「じゃあ、「篤志」さんも、俺に敬語使うの、やめてくださいねっ」
 って(名前、呼んじゃったんだ!)。
「ええ」
 って茶目っ気たっぷりに笑ってくれたマスター(どうしてもマスターって書いちゃうな)は、やっぱり俺の大事な人だ。

 今日も幸せな気分で寝れそうだ。
 おやすみ、マスタ…じゃなくて、篤志vvvvv

6月3日(月)
 Oasisへ行った。
 本当は週末に行きたかったんだけど、仕事の時間を気にして話すのはなんか落ち着かないなと思ったから、今日まで我慢したんだ。
 起きたら夕方の4時で、Oasis開店までまだ時間があったから、一服(っていっても俺はタバコ吸わないから、ちょっと手間かけて紅茶をいれただけ/笑)しながらミツルさんに電話した。
 ミツルさんはどこかにでかけてたらしく、電話の向こうはざわざわって騒がしい音がしてた。
 でかけてるならOasisには来ないかと思ったんだけど、俺がOasisに行くって言ったら、「じゃあ俺も行くから待ってろよ!」って力強く言われて。ミツルさんが来てくれるってわかってちょっとほっとしちゃった。
 開店時間になってから家を出て、ゆっくり歩いてOasisへ向かった。心臓がものすごい音をさせていて、自分が自分じゃなくなったみたいでちょっと怖かった。
 Oasisに着いて、中に入る前にドアの前でちょっと耳をすませてみたら楽しそうな笑い声が聞こえてきて、それがミツルさんの声だって気づいたからすぐにドアを開けた。
 店内にはミツルさんの他にも常連さんが何人か来ていて、俺はミツルさんの隣のカウンター席に座った。
 マスターは前みたいに優しい笑顔で笑いながら「はるなさん、何になさいますか?」って聞いてくれて、それでけでなんか嬉しくなっちゃって、「マスターのおすすめでお願いします」って、いつもみたいに言って。
 マスターは『パープルタウン』っていう甘いカクテルを作ってくれて、それを飲んだらなんだかすごく幸せな気分になれたんだ。
「おいしいです」ってマスターに言ったら、マスターも嬉しそうな笑みで「ありがとうございます」って言ってくれて。そんな俺たちを見ていたミツルさんのほうがじれったくなっちゃったみたいで、笑いあってた俺とマスターに「だーかーらー、はっきりさせたいんだろ、はるな!」って言って(笑)。
 それで俺も、マスターに好き発言のことを確認したいんだったって思い出して。ミツルさんにせかされながら、やっと聞くことができた。
「このあいだの『好き』っていうのは……俺と同じ気持ちの『好き』ってことだったんですか?」って。
 マスターは俺からの突然の質問に目を見開いてたけど、ミツルさんに答えを急かされて、答えてくれた。
「そうだよ」……って!!
 それでもまだ信じられなくて、「いつから好きだったんですか? 俺のどこがいいんですか?」とかいろいろ聞いてしまった。ミツルさんもおもしろがってるみたいにマスターにいろいろと聞いて。
 マスターは、俺とミツルさんから交互にぶつけられる質問に苦笑してたけど、それでも全部ちゃんと答えてくれた。
 最初はただのお客としてしか見てなくて、でも俺がOasisに来るたびにマスターに懐いて話したりしてたから(最初の頃は人見知りしててあまり人と話せなかったからマスターが気をつかって話しかけてくれてたんだ)、そのうちに『可愛い人だな』って思ってくれてたんだって。
 笑った顔とか必死に話すところとか(相手にされなくなるのがイヤだったから必死に話してたんだな、俺)「ありがとう」や「すみません」をちゃんと言えるところとか……そういう何気ないところが気になったんだって。
 けど、マスターと俺とじゃ全然年が離れてるし、俺もその頃はヨリトさんが好きだったから(マスターはそのことに気づいてたらしい。恥ずかしい……)俺に告白するつもりもなかったし、その気持ちを誰にも言う気はなかったんだって。
 そのうちに例のストーカー騒ぎがあって、俺はマスターを信頼しきっててずっと世話になりっぱなしだったんだけど、あのときの俺ってばやつれて醜い顔してたのに、マスターは「気持ちを打ち明けて、自分がずっと守ってあげると言いたくなった」んだって!(恥ずかしい〜!!)
 でも結局は言えないまま騒ぎが治まって、ちょっと残念だったな……って思ってたときに思いがけず俺から告白された、と。
 なんか目の前で言われても信じられないような感じで、にこにこ笑っているマスターの顔を見たままぼーっとしてしまった。
 本当に、本当の本気で、マスターが俺のことを好きだって言ってくれたなんて……つごうのいい夢なんじゃないかって思って。
 だけどそんな俺にミツルさんが「やったじゃん! 本気で好きだってさ、はるな!」って声をかけてくれて……それでようやく『あ。マスター本気で言ってくれてるんだ』って信じることができて。
 じわじわーって嬉しくなってきて、やっと不安なのが終わるんだってほっとして、またちょっと泣いてしまった。
 結局店にいた人たちにその話を全部聞かれてて、みんなで俺とマスターの両思い記念っていって乾杯してくれた。
 こんなに幸せでいいのかな。あとからなにかあるんじゃないかなって思っちゃうくらい、本当に幸せで楽しい時間が過ごせた。

 みんな閉店まで店にいて、騒ぐだけ騒いで帰っていって。
 俺はマスターの手伝いをして(っていっても片付けくらいしかできなかったけど)、それからマスターが「お腹すかないですか?」っていって、たらこスパを作ってくれて(俺はいろいろ食べてたけど、マスターは仕事中だったからほとんどなにも食べてなかったんだ)。
 誰もいなくなった店で、ボックス席で向かい合って食べた。……ちょっと照れくさかったな。
 あまり話さないまま(重い沈黙じゃなくて……話さなくてもいいやって思えるような空気だった)食べ終わって、マスターに見送られて帰ることにした。本当は駅まででも一緒に帰りたかったんだけどね(恥)。
 そしたらマスターが、「今度、どこかに行きましょう。私のこともたくさん話しますから、はるなさんのこともたくさん教えてください」って言ってくれて。
 そう言ってもらえたのが嬉しくて、俺ってば「じゃ、今日の夜は?」なんて言っていた(笑)。
 マスターも驚いた顔してたけど、でも「いいですよ」って言ってくれて、今日の夜も会うことになった。

 嬉しい。すごく嬉しい。ほんわかしたキモチが気持ちいい。
 気持ちを受け入れてもらえるのって、こんなに幸せなことだったんだ。すごく不思議だけどすごく……満たされたような気分だ。

 マスターに、早く会いたい。

6月2日(日)
 さっそくデパートに行った。
 だけど、何がいいのかわからない。
 お母さんには日常生活で使えるものを毎年あげてたんだけど、今年は前田さんの分も一緒だからなぁと考えると迷っちゃって。
 俺、お父さんにプレゼント……ってのが今までに一度もないから、何をあげたら喜んでもらえるのかとか全然わかんないんだよな。
 ネクタイとかじゃ好みに合わなかったら嫌だろうし、それにそういうのはこれからお母さんがプレゼントしていくだろうから俺があげなくてもいい気がするし。
 食べるものじゃすぐになくなっちゃって俺が寂しいし(笑)、装飾品なんて興味ないだろうし……。

 なんていろいろ悩んでて結局何も買わないまま帰ってきてしまった。優柔不断でだめだな、俺って……。

6月1日(土)
 すっかり忘れてたけど。
 先月って、『母の日』だったんだよな。
 俺、自分のことで頭がいっぱいですっかり忘れてたよ。
 どうしよう、このまま何もしないでいるのはイヤだし……何か贈りたいな。
 あ! 今月は『父の日』があるし、前田さんとの再婚祝いってことでプレゼントすればいいか!
 ん〜〜、何をあげたら喜んでもらえるかなぁ。



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