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邪神「仄暗き水底の」ファイロ討伐の功績を認められ、風の女神へと昇格が決定した麻莉亜。 過去希に見る大出世に、全ての空の神々の注目は、必然的に彼女に集まっていた。 「風の女神」の称号授与式には、彼女の資質を見極めんとする、多くの神々が出席し、彼女はその重圧に晒される。「風の女神」に与えられる重責とプレッシャーに、こんなにも若い娘が耐えられるはずがない……。 彼女を見た多くの神々が、そう思ったに違いない。しかし、今の彼女はそれをはねのける自信を持っていた。 「軍神」との修行で自らを磨いたのも、その一つの要因だが、それよりも彼女を支えているのは、修行中に何度も自分を励ましに来てくれた彼の存在だった。 立場が変わっても、変わらず共に歩んでくれる彼の存在は、変わってしまうかもしれないという麻莉亜が抱いた不安を、変わらずに居られる、変わらなくて良いと言う安心感を与えてくれる。 それだけで、今の彼女は、いかなる重圧もいかなる試練も乗り越えられるほどの自信を持てた。 無事に授与式を終え、新たな任務に就く麻莉亜。 これから多くのモノが彼女に降りかかるだろう、しかし、迷いなど在るはずがない、確信を持てる大切なモノを彼女は持っているのだから! 「さぁ、行くわよ、クロ、ミューゼル!」 二人の天使を供につけ、心と体に、空を抱いた彼女は、今日も全ての空へと飛び立つ! |
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(勇者屋キャラ辞典:麻莉亜) | |
文:若菜綺目羅 | |
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