【スキー病の詩 2008 in Furano】
「スキー気違い」とか、「スキー病」とか色々言葉はあるけど、みんな、間違って理解してはいないかい?
「スキー病」というのは<スキーをしないと死んでしまう>という意味ではなく、<スキーをしてしまう>病状のことを言う。
ふまえて。。
<キロロ2009> <サホロ2009> <ニセコ2009>
4月18日は、朝4:30におきて、5:00に出発。
5:12の電車に乗り羽田へ7:30発の旭川行きの飛行機なんだけど、6:20頃についてしまう。
少々、早すぎたけど、嬉しいんだから、もう誰にも止められない。
出発まで30分なら、350mlだけど、一時間あるので500ml。。まずは1本目を「プシュッ!」
飛行機の中では離陸前に気を失ってしまった。折角のJクラスだったのに、リクライニングする間が無かったワイ。
だって、昨夜は、家に帰ってきたのが1:00.それから風呂に入って、メシ句って寝たのは2:30.。。
2時間しかねていないんだもの。。
旭川空港ではバスが来るまで一時間待ち。
もう一本「プシュッ!」と行こうかと思ったけど、折角なので富良野の赤ワインをハーフボトルで頂ます。。。
すると。。。放送が入って、強風のため羽田は運航に影響が出ているという。
おれは、カゼくらい平気なんだけど、飛行機はデカイ癖に繊細なところがあるんだね。どちらにしても早く出てきて良かった良かった。
それにしても、旭川は静かだ。。。
<アー、静かだなぁ>ってホットしてしまい、ここにすみたくなってしまう。
バスは「ラベンダー号」という路線バスだから、途中色んな人が乗ったり降りたり1しながら、1:30掛けて新富良野プリンスホテルに向かう。
途中、ラベンダー畑の合間を通りながら進むが、全くと言っていいほど雪が無い。
<オイオイ取っておけって言ったろうが・・・>と、少々不安になるが。。そのうち雄大な雪山が前方に広がる。
<ヨーシ、今いくから待ってろよー>と気分が盛り上がるが、眠くて寝てしまう。
<北の峰ゴンドラ>が見えてきたけど。。。<エッ・・・なんかの間違いじゃないかい?>って言うくらい雪が無い。
大丈夫かい?
程なく、新富良野プリンスホテルに到着。
ここも、あんまり静かで、天気が良くて<スキーが出来なくてものんびり観光すればいいか>なんて思ってしまう。
サッサトチェックインしてから出発。熱いので、アンダータイツは着ない、シャツも薄いの一枚、帽子もかぶらない。
それでも熱い。
ケーブルカーで上まであがって、先ずは昼食。
「ダウンヒル」っていうログハウス風のレストラン。カツカレーが¥1000だけど、結構充実してる。
お客はアタシ一人。未だ滑ってないけど、どう見てもリフトは1本しか動いていない。
「フンッ、これで、オレと勝負しようってーのかい?」
なんて、斜に構えてたら、レストランのオヤジが話しかけてきた。今日は、ゲレンデに10人ぐらいしかいないから、さぞや暇なんだろう。
このオヤジ、カレーにも増して話が充実してやがって、一度話し始めると<もう放さないゾ>って感じで一向に話を辞めようとしない。
ブーツを履いて、ウェアーを着て、手袋はめて、ゴーグルまでしてるのに、そんなの全然お構いなし。。
<『サムライワックス』って知ってる?>
なんて、次から次へと新しい話題を出してくる。
まぁ、面白そうだから、付き合って見たい気もするんだけど、なんせ未だ1本も滑ってないからコッチも落ち着かない。
相手が油断した一瞬のスキを見つけて、逃げるように会話から脱してゲレンデ出ることに成功したわけよ。
さっきも言ったけど、この日はガラガラ入れ替わり、立ち代り全部数えても10人ぐらいしか来てない。
一番上のリフト1本しか動いていなくて、せいぜい600メートルぐらいのコースなんだけど、結構スピードは出る。
誰もいないからぶっ飛ばし放題。
<あー。コレだっ!うん、コレだっ!>って一人で納得しながら独楽鼠にのように1本のリフトをグルグル回り続ける。
1回のインターバルが約5分。
未だ、13:00を回ったところ、16:00までには3時間もあるから、一時間に10本滑ったって30本も滑ることになってしまう。
たいして寝ていない身体には少々応える。
途中でモーグルバーンに入って叩きのめされたりしながらも16:00.。。
あー、なんか<またかい>とか思いながら、滑ってくると吸い込まれるようにリフトに乗ってしまう。
しょうがない「スキー病」なんだから。。。
16:00になって、リフトが止まると下まで滑って降りる。最後はアタシとスノーボードに乗ったおにいちゃん2人だけになってしまった。
雪がちゃんとあればいいところなんだろうね。。来年は2月に来よう!
ホテルに戻っても客はなんだか、アタシ一人しかいないみたい。
ロビーを歩いていても常に監視されているみたいで落ち着かないし、夕食もバイキングとかやってないし、<そりゃ一人の為にバイキングはやんないよなぁ>
しょうがないからレストランを予約する。(一人しかいないんだから予約なんかしなくたっていいじゃないの。)
レストランももちろん一人。窓際で段々暗くなってゆく景色を観ながらワインなど飲んで。。。
<あー、オレってカッコイイ?>
でも、観てる人もいない。ウエイターやウエイトレスは監視してるみたいだし。。。
ステーキをミディアムレアで頼んだのに、シッカリ、ウエーデルンになってる。
「ミディアムレアで頼んだのに、これ、チット、火、入れすぎじゃない?」
「すみません、焼きなおしますが、宜しいでしょうか?」
「あー、そうしてくれたまえ<カッ!カッ!カッ!・・・>」
食事が終わったらお風呂、部屋のチンコイ風呂なんざぁ嫌だからぁ¥500払ってお風呂に行く。
ここも、もちろん一人。
風呂から出て、部屋に戻ってもまだ20:30.それなのに、すぐに気を失ってしまった。。。
2:00ごろ一度目が覚めたけど、ワインの残りを飲んで睡眠を継続、7:00までぐっすり眠ってしまった。
翌4月19日・・・・7:30ごろ朝食に。。。ここも一人なのに、なんとバイキング。。。なんか申し訳ない。
途中で、家族連れが来て合計5人になったけど、もったいないねぇ、アタシは従業員と一緒でも言いぐらいなんだけど。。。
朝食を腹いっぱいで終えたら着替えてロビーへ・・・
「ゲレンデまで送迎ですね?」
「はい、お願いします・・・ところで、リフトは何時からですか?」
「9:00からです」
「なんだ、未だ45分もあるねぇ、ちょっとここで、新聞読んでます」
計画性がゼロなもんだから、こんなことになる。
そんなこと言ったって『スキー病』なんだからしょうがない
ケーブルカーの乗り場に行くと、昨日とは打って変わってたくさんの人が。。。
どうやら、地元のチビッコレーサーが練習に向かうみたい。
昨日の10人と大違い、それ以外にもスキーヤーが来ていて昨日の20倍ぐらい、200人ぐらいいたんじゃないかという賑わいよう。
リフトも昨日の倍の2本が動いている。
なんだかアタシはとても嬉しい。
しかも、昨日の高速バーンはキチンとグルーミングされていて、<ヨーシ、思いっきり引っ掻いてやるーッ!>という気になる。
朝一番のケーブルカーから降りて、頂上へ向かうリフトに大急ぎで向かうのだが、残念ながら、数人の子供に先を越されてしまった。
それでも、リフトを降りてカットンで行くが、子供達もレーサーだから早いわ早いわ。。。
アタシの前5〜6人がファーストトラックを引っ掻いて行き、其の後アタシが<バサーッ・・・コラッ待て〜ッ!>とブッタギリ、子供も2人ばかり抜いてやった。。。
<ドウダーッ!ハッハッハッ>なんと、大人気ない。。。
2本のリフトを乗り継いで、2つのゲレンデを一気に滑る。これで、約15分。一時間で4回滑れることになる。
未だ9時だから、15時までに休憩を入れても5時間あるので20本は滑れるこりゃ。。。キツイは。。実際には、コブ斜面に入っていって叩きのめされたりしてるから、こう、計算どお
りには行かないんだけどね。
コブ斜面も、人が多くなって、1本ごとに深くなって、もうヨレヨレ。。。
それでも最初の方はそこそこ滑れていたんだけど、深くなるは、雪が重くなるは、疲れてくるは・・・と、ヨレヨレ。。
シーズン最後の滑りをこういう容で終わりたくは無いんだけどなぁ。。。
こんな時は。。。
<オレは悪くない!>
これで、OK!
今日は、朝ごはんをたらふく食ってきたので腹なんか空かない。(これでお昼代が節約できる。)
でも、草臥れてきてるし、汗もかいたので水分補給をしなくてはいけない。
フライドポテトで<プシュッ!>
天気が良いので、ベランダで休憩。
昨日と同じ、レストラン<ダウンヒル>にて。。。このポテトが多いこと。。
結局、15:00過ぎまでタップリ滑って、ホテルに戻ったのが15:30頃、バスが16:50だから、風呂に入って、荷物を作って、お土産を買って、ビールを
飲んで。。。丁度いい感じだ。
帰りのバスもホテルから。空港までは、行きより早くて一時間チョイ。
空港で、ラーメン(お薦めの『塩野菜』)を食べてウイスキーを舐めながら飛行機を待つ。
いいもんだね、<スキー病患者の一人旅>。
一緒に行ってくれる人はもう居なくなってしまった。昔、友人と2人で日帰りのスキーに行った時も、散々滑って帰る時に、一言。。。
「もう、お前とは絶対、一緒に行かない!」
と、言うわけでアタシは一人だ。。。友だちの居ないスキーヤーだ。
来シーズンは絶対に2月に来る。
キムキミ(木村公宣)それまで、勝負はお預けだ。。
精精、腕を磨いて待っているように。。。
※この後、富良野は雪不足で5月6日の予定を切り上げ、4月24日でクローズされてしまった。
でも、来年は温泉ができるらしく、工事中だった!(2008.4.30)