今日は9月1日。
防災の日ね。
なんかニュースでも大々的にやってましたよね防災イベント。テレビとも関わる海晴姉さんとしては、けっこう身近なニュースなのでしょう。
トゥルー家族のみんなも、学校で避難訓練などが行われていて、案の定授業が潰れて喜んでいる子が。そんな様子を笑いつつも、
訓練だからってテキトーにしないで
ちゃんと本気で取り組まないと、ね!
3月のあの悲しい日から
もうすぐ半年。
家族のみんな1人1人が
きちんと意識を持って――
こういうときにこそ、
助け合えるようにしっかり
訓練しなくっちゃ!!
さすがは長女にして社会人。しっかりと言うべきことを言ってくれております。OVAでサトリナボイスのイメージがついたおかげで、「訓練しなくちゃ!!」のセリフがすごく鮮明に再生されます。なんか力づけられますよね。海晴姉さんの新たな――というか、改めて気づけた魅力の一面って気がします。
キミは長男なんだから、
いざっていうときは――
ちゃんとみんなを助けてあげてね?
もちろん私もずっとそばで
そんなキミを手伝うから――
……このセリフも、そんなしっかりとしたお姉ちゃん立場の言葉ではあるのですが、それ以上に、トゥルー俺にとってはこう、男の子の部分をくすぐられるような……普段の挑発や誘惑よりも、よりグッと魅了される言葉のように思えました。
さて、そんなこの日は、家族みんなの夏休みが終わった日でもあるということで、夏休みの思い出をとつとつと語り懐かしむモードに入った海晴姉さん。……その様子は、
はぁ――
ダメね!
お姉ちゃん――やっぱり
年かしら?
青空ちゃんやあーちゃんはともかく、
立夏ちゃんや夕凪ちゃんの
あのパワーなんて見てると――
あーあ、年取ったなぁ――
なんて思っちゃって。
……と、思っていたことをさっそく言われたでござる。い、いやその、まだまだそんなに昔ってほどの話じゃないと思いますよ! いや本当に心から。……などというリアクションを察したのか、
……
やだ♥
ダメねぇ、黙っちゃったりして♪
ここはかわいい弟くんとしては
すぐに――
「そんなことないよ、海晴お姉ちゃんは
世界で1番若くてキレイだよ!」
って――
白雪姫の鏡の役を
してくれなくちゃいけない
ポイント、でしょ?
ウフフッ♥
などと、いつもの調子で言ってくれるわけで。そりゃあもう、即座に「そんな(略)」ってオウム返ししますとも……って、前にもあったようなこんなシチュエーションが。海晴姉さん、なんだかんだで、直接言葉で褒められたいタイプなんですよね。大人なようで可愛らしいところでもあります。
そんなわけで、そんなにぶちんな弟を全力でいとしく思ってくださる海晴姉さんに、いつものようにすっかり手玉に取られてしまうトゥルー俺なのですが、
そのぶんじゃ――
この夏休みに“初めての経験”なんて――
まだまだなかったかな?
よかった
お姉ちゃん――
安心しちゃうな♪
………………。
いや、その……幸いにというべきか……。超リアクションしにくいことをこの人はもう! 一般的には単に恥ずかしいからかいの言葉ではありますが、この家におけるトゥルー俺の立場からすると、とりあえず「春風さんから貞操を守りきれた」という意味合いをも持つので、いろんな意味で複雑というか……春風さん以外だって、けっこう危ないですしね。そういう海晴姉さん自身もその最有力候補の一人というのがもう。
今日は――
すっごくすっごく!
大きな台風が
くるって――
台風が迫ってユキのテンションもなんだか高い! まあ、最近のユキはいつもだいたいこんな感じですけどね。本当に元気になったよなあ。「ずっと――とってもとっても大騒ぎです!!」と、なんだか嬉しそうに思えるぐらい。病気だったころは、台風が来ても、病室でずっと風や雨の音に怯えるだけだったであろう頃を思うと……ああ、なんとも。
テレビの中の
海晴お姉ちゃんのお顔は
いつもみたいにちゃんと――
とってもきれいな美人さん
の笑顔だったけれど――
と、さりげなく海晴姉さんが喜びそうな発言も交えつつ(当然本心そのもの)、注意を喚起しつつも興奮を隠し切れないという感じのユキ。その本心は――
いっぱいいっぱい、
気をつけなくっちゃ!!
ユキのする台風の準備は――
替えの靴下♥
……と、このハートマークに表れてますよね。こうやって、学校に台風対策の替え靴下とか、そういう準備をするって非日常が、なんだかとても興奮してしまうという感じなのでしょう。
靴がぬれちゃうのは
もちろんだけど――
中の靴下まで
びっしょりになって――
とってもとっても
気持ちわるくなるもの!
……濡れちゃうの、とかびっしょり等の単語に反応したことは素直に告白しますが(もう隠さなくなった)、そういうところで、おしゃれをしたり、ビニールの袋につつんで大事にしたりとか、本当にはしゃいでますよね。
えへへへへ――♥
吹雪ちゃんは、そんなに
お気に入りなのを雨の日に
持っていくのは変だって言うけど――
でも――ユキ、
学校に持って行くのなら
やっぱりかわいいのが
いいんだもの――♥
むしろ、この反応のユキがかわいくてしかたありません!
今夜のごはんは台風メニューの
カレーですって!
ユキのきらいなおナスが
入っていないといいな――
……ああ、高潔で儚い存在だったユキが、すっかり地上の花になってしまったなあ。こんなに嬉しいことはないですよ。かつてのユキだったら、好き嫌いすら遠慮して口にしていなかったんじゃないかと思えるぐらいでしたから――
昨日から急に
おうちでは――
“大盛り♥”
が流行っています。
トゥルー家に大食いブーム到来!? もともとたくさん食べる子もいますが、基本みんな女の子なので、どっちかというと少食傾向がありそうなトゥルー家には、なかなか珍しいムーブメントかもしれません。
みんなのごはんやおやつを受け持つ春風さんは、そんな様子を肌で直接感じているわけですが、それぞれの「〜〜大盛り!」という単語から、誰がなにを大盛りで頼んだのかを想像するのも楽しいですね。チョコレートだけはあっさり特定してしまいましたが……
チョコレートの大盛りは
いくらなんでも。
太るだけじゃなくて、
ニキビのモトになると
思うんだけどなぁ――
ね、立夏ちゃん?
ウフフフッ――
これ、お姉ちゃんとしてというよりは、女の子のセンパイとしてのたしなめですね。しつけとしては訊かなささそうな立夏ですが、こういう方向でなら、けっこう少食も意識してくれそうな気がします。女の子度が加速度的に増してきているお年ごろですから。
さて、そんな大盛りブームがいったいどこから来たものか。春風さんの予想としては――どうやらトゥルー俺が原因とのこと。
あの時、ペロッとぜーんぶ
大盛りを食べたお兄ちゃんが――
あまりにも格好が
よかったらしくって――
2人してみんなに
言いふらしたみたいなの♥
「大盛り、ちょーかっこいい〜☆」って。
むう、兄としての責務をバッチリこなすだけでなく、そんなやんちゃも行ってましたかトゥルー俺。まあそれも、夕凪さんたちにせがまれてって感じなんでしょうけれども、これはなかなか男の子っぽい行為。女の子ばかりのトゥルー家では、ウケが良さそうです。
おかげでキッチン担当の
蛍ちゃんと春風は毎日大忙しです!
そんなわけで、トゥルー俺のせいで忙しくなってしまった春風さんとホタですが――大変だと思うよりも、みんながたくさん食べてくれて嬉しいという気持ちのほうがずっと大きいんでしょうね。本当、このトゥルーの二大母性は偉大です。
王子様も大盛りがお好き?
春風はいつだって――
この胸に愛情マックス大盛りで、
あなたのことを待っています♥
だから、ひとかけらも残さないで――
どうぞすみずみまですっかり――
召・し・上・が・れ♥
――きゅぅうううんっ♥♥♥
……で、いつもの春風さんノリもバッチリこなしてくれた次第です。そりゃあ確かに春風さんの胸はマックス大盛りですけれど!
さくらは――
おうどんが好きです♥
ちゅるちゅる――
ちゅるるんっ♪
ちゅるちゅるるん♥
さくらがちゅるるんと脳に響く擬音をたくさん立ててしまっちゃってるうううううう!! ……などという反応はしないでおきたかったところですが、それはさておき、この子が食欲的なことに関してこれほど旺盛かつ楽しそうな場面というのもわりとレアですよね。
それもそのはず、どうやらさくらにとって、うどんは大の好物のようなのです。……ここにきて新たな属性とは! 霙姉さんにおけるあんこ的ポジションが、そのままさくらにとってのUDONとして見てもいいようですね。
普段、他のものに関しては、食べる量も、食べる早さも、他の子に負けてしまうこと。さくらにとっても、それなりにコンプレックスになっているんでしょうね。しかしながら、このUDONに関しては――
……
でも――
でもでもね、
おうどんのときは――
さくらいっつも
おわん、ぜーんぶ
みーんないっぺんに
からっぽにしちゃうの!
おわるのもビリじゃないの!!
ちゃんと全部食べきれる! そのうえ食べる早さもかなりの進歩! ……なるほど、これは間違いなく好物に対する反応。なんかこう、さくらが自分のことを自慢げに語るシーンもなかなかなくて、これは珍しくて嬉しいリアクションですよ。それで蛍たちにもほめられるのだから、ますます誇らしいのでしょうね。
さて、このうどん話のきっかけは、どうやら霙姉さんが友達からもらった(恐らくは)さぬきうどんだったようで。……霙姉さん、ちゃんと学校でおみやげをくれる友達とかいたのかと安心。いや、嫌われてはいないのでしょうけれど、ちょっと仲良くしにくいオーラを放ってそうな印象もあるので。たぶん、それを乗り越えて友だちになりたいという子もいるんでしょうね。雰囲気はカッチョいい人ですから、もしかするとファンズ的な存在もいたりするのかもですが。
さくら、こんなにふといの
ちゃんとお口に入るのかなぁ?
って、ドキドキしてたら――
……という表現に案の定反応してしまうリアル俺ですが、そんなことをよそに、なにやら青空とさくらで、うどんパーティーとばかりに盛り上がってしまった様子。青空は知っての通り今の時点ですでに大食いの片鱗を見せまくっている逸材ですが、そんな青空と張り合えるぐらいにさくらのUDON愛は本物のようです。
そんなさくらの様子を受けて、春風さんも、トゥルー俺をダシにしてさらにその元気と食欲を煽ってくれまして。ふだん少食なさくらがこんなにも食欲を見せてくれることが、やっぱ嬉しいんでしょうね。このあたり、まさにお母さんの領域です。
そんなわけで――前日からトゥルー家でブームになっていた、「大盛り」の洗礼を受けることに。さくらに大盛り……なんというチャレンジ。
お兄ちゃん――
さくらおおもり、
うまれてはじめて!
ぜんぶたべれるか
ちょっぴりドキドキだから――
おうえんしてください!
しかし――さくらはやる気だ! 日頃、泣いてるイメージが強いさくらが、闘志をむき出しにしてくれるというだけでも、なんだか感動であります。無理はさせてはなるまいと思いつつも――応援は全力で。
今日も相変わらず
続いている――
大食いブーム。
まだまだ続く大食いムーブメント。……これが一段落した後で、今度はいっせいにダイエットブームというかそうしなければならない状況が発生しそうな気がしてなりませんが、しかし昨日のさくらを見てしまうと、水をさそうとは思えなくなっちゃいますよね。まあ一部、止めるべき子はいると思いますが……具体的には立夏とか。
いや、その他の子も、飛び交う「〜〜大盛り」の単語を目の当たりにする限り、さすがにちょっと危ない気もしないではないわけで……
……。
なんかちょっと違う気がするのは――
私だけなのか?
それに――
いくら“食欲の秋”って
言ったって――
ちょっとまだ
早すぎるんじゃないかな?
そんなわけで、スポーツ絡みに関して以外は良識派であるヒカルお姉さんが、そんな状況に疑問を投げかけております。ヒカルも運動タイプということで、他の子よりもたくさん食べるという印象は少しありましたが、少なくとも、食欲衝動に突き動かされるタイプではないようですね。
なんだか私は聞いてるだけで――
おなかがイッパイになりそうだ。
みんな食べ過ぎでおなかを
壊したりしないといいけど。
結局、私と同意見らしい
マイペースな氷柱と麗以外は――
みんな結構食べ過ぎてるみたいだし。
姉妹の状況は、おおよそこんな感じの様子。氷柱はいかにも食が細そうですし、麗は……まあ、隠れてカップメンを食べたりするほど行儀が悪い子でもないですしね。
確かに健康的って側面はありますし、およそ小さい子たちに関して(食べ過ぎでお腹をこわすレベルでなければ。昨日のさくら大丈夫だったかな)は、問題にしなくていいとは思いますが……すでに「女性」として通じる人たちは、いくらか考えモノ。霙姉さんあたり、たぶん見た目は全然太らなくとも、内臓脂肪とかきっと……あと、社会人で、ついつい食生活がだらしなくなりそうな海晴姉さんあたりも要注意ですね。あとはまあ、作る人である春風さんとホタは、流されすぎなければ大丈夫……かな? 立夏はもう今回のブームに関係なく常にアレなので置いときましょう。
……などと、トゥルー俺は人事のように考えていたわけですが……
――ん?
こうして改めてみると――
オマエも。
なんだか――
ちょっと――
心なしか――
ポヨってきたんじゃないか?
ほら。
ほらほらほら――
この――
ほっぺたのあたり!!
いかにもやわらかそうな
お肉のたるみが――
ぷにっと♥
あ、あはははははは――♥♥
うわあああああああ一人心配すべき人物を忘れていたすなわちトゥルー俺!!! なんかポヨってきてるみたいですよ! リアル俺じゃあるまいし!!
……でもまあ、このトゥルー家で暮らしていれば、普段なら栄養のバランスは問題ないでしょうけれど、なによりも幸せ太り的な傾向は如実にでてきてしまいそうですよね。ヒカルに誘われたとき以外は、とりたてて運動をしているという印象もないですし。
しかしながら、そんなことをからかい混じりで指摘されつつ、さりげにヒカルが直接スキンシップを行って来ているという事実にこそ神経を集中してしまうトゥルー俺であり……「ごめん、ごめん、つい――手が出ちゃった♥」などと!?
でも、すごい気持ちいいな!
なんかすごく――
つねりたくなる感じの肉だ♪
もう1回つまんでもいいか?
ぷに、ぷにぷにぷにぷに――
なんか――とまらなくなるな、コレ♥
大盛りに意外な効用アリだな、これは。
……こ、これはこれで。なんかヴァレンタイン夫人を彷彿とさせるプニプニフェチっぷりですが、こういうのといい、プロレスとか平気で誘ってくるところとか、ヒカルは本当、スキンシップに対する防壁ゼロっぷりがすごいですよね。そのくせ男女としては内面でしっかり意識するのだから――やっぱ、トゥルー家で一番トゥルー俺がアヤマチを犯す危険があるのは、春風さんを抜いて彼女だと思う次第です。
あ。
……
聞いた?
イマの音。
…………聞きました。聞いてしまいました。なんとなく雰囲気で直感できてしまう――いわゆるひとつの「破滅の音」。ええ、先日からずっと大盛りの話ばかりでしたから……。
この大盛りムーブメントの中、はたしていったいいつこの子の日記が来るかなあ、たぶんというか間違いなくオチ担当だよなあ、そして何度目か分からない体重計の恐怖……という展開を、これでもかというほど鮮明に想像していたわけですが――
ブチッ!!!!!
っと――
音を立てて。
トビましたねぇ?
このおなかの真ん中
アタリから――
ビュウッと!
ア、アハハハハハハハ―――☆♪♥
……
わぁお。
予想通り。あまりにも予想通りの惨事に、さすがの立夏も、乾いた笑いとリアクションを返さざるを得ません。……ええ、俺とて経験があります……これがおっぱいが大きくなりすぎてシャツのボタンが、というシチュエーションであれば、少なくとも周囲からすると素晴らしいイベントなわけですが。これは本人としても周囲としてもひたすら気まずく……
これってヤッパリ――
立夏のおなかのボタンが
ブチッと――
飛んだ音、ダヨねぇ〜?
ひゃああああ、ビックリ!
ケッコウ勢いヨカッタよね?
いや――ボタンって、
飛ぶんだネ!!
リカも生まれて初めて
見ちゃったヨ〜。
ししししし――☆
しかし、そこはさすがに立夏というべきか、案外軽いノリで受け止めているようです。いや……まあ、傷ついてないようであれば、なによりではあるのですが……。
すっかりカラダが育っちゃって、
もうインタイってことかな?
クフフッ♥
もうリカってば
育ち盛りなんだからァ♪
それどころか、極めて楽観的な解釈ですまそうとしておりますよ!? まあ確かに、成長期であることは間違いありませんし、服だってすぐにキツくなるお年ごろではあるのでしょうが……しかして、まっさきにお腹まわりが増量するという傾向は、一般的な肉体の成長とはまた別種のベクトルの関与を疑わざるをえないのではないでしょうか。
……などと追い詰めたところで、現実――飛んだボタンが戻るわけでもありませんし、その原因もまた、少なくとも一朝一夕では。だからまあ、立夏のこの超悠揚な受け止め方も、悪くない……ような気はしてきました。現実逃避という言葉も否応なく頭をよぎりつつも。
そしてその楽観は、むしろ「女らしさ」という側面で捉えることにしたらしい立夏、トゥルー俺としてもちょっと嬉しい事などを口走ってくれるわけですが――
よぅし、早く早く
育つタメに――
今日もモリモリ
イッパイ食べるゾッ!
オオモリ歓迎!
オオモリ上等!!
今日もごはん3杯、
リカちゃんオミゴト、
イッチャウのだ〜☆
オーエンしてネ♥
それ以上いけない。……いや、これはもしかして、わりとヤケになっちゃってるのでしょうか。それとも素なのだろうか。普通ならばヤケって解釈が妥当なんでしょうけど、立夏だからなあ……素でこういう思考に向かってしまうというのも、いかにもありそうな話ではあり。
いずれにせよ、さすがにこれはちょっと応援するのはどうか……まあ、立夏が笑えないレベルのぽっちゃりになっても、それはそれで新たな魅力の側面が生まれたのだと全力で愛でるのも余裕ではありますが。
今日は――
9月9日。
9×9、
は――
81ですね。
ふふ♥
美しい数字です。
吹雪がのっけからなんか嬉しそう! この静かな微笑っぷりは、男塾の雷電が「不不不……」と小さく笑っていたシーンをなんだか思い出します。ちょうど吹雪も博識ですし、薀蓄解説が可能というあたりで通じるイメージも俺内部であったのかも知れませぬ。
さて、そんな吹雪が喜んでいるのは、数字の「9」絡みの美しさに……ついて?
私はそもそも
3の倍数列は
好きなのです。
0という究極の数を
例に出すまでもなく――
そもそも数字というものは
シンプルであれば
あるほどに美しく――
……と、色々その理由を説明してくれる吹雪。なるほど、そう言われて見ればなんとなくわからないでもありませんね。プッチ神父みたいに素数を数えると心が静まるというよりはいくらかワカりやすい気も。
まあ、そのあたりのこだわりについては、あくまで個人的なことでもありますし、あまり深くはつっこめませんが――
でもやっぱり本当は
3と3だけで構成された
9の方が1番好きかもしれないな――
あ――なんて言って、
15が聞いて気を悪くしなければ
いいのだけれど――
……こういう考え方は、なんかちょっと可愛らしいな、と。擬人化っぽい捉え方であり、歳相応なものを十分に感じますよね。こういうこだわりを見せるときの吹雪は、普段とはまた違う、なんとも言えない可愛さがにじみ出てきているようで――なんか嬉しいです。
さて、そんな風に一人で語ってしまったことを自覚し反省するあたり、やはり理性の吹雪だなあと。どうも過去に、そういう性癖で姉妹たちを引かせてしまったこともありそうですね。
カレンダーの数字を
ひたすらに演算していくという――
カレンダーゲームです。
姉たちは不気味がりますが
意外と楽しいものですよ?
ふふ♥
なるほど……いやまあ確かにそういう印象にもなりそうですけど、吹雪という子を理解していれば、なるほどこれは吹雪っぽくて微笑ましいなという捉え方にもなりそうです。不気味がられたといっても、そのへんきっと分かってくれてるでしょうね姉妹みんな。
キミの――
好きな数字は
なんですか?
独創的な答えを
お待ちしています。
さ、さすがに吹雪の眼鏡にかなう回答はなかなか……あえて言うなら「19」でしょうか。理由はいわずもがな。
たーった♥
あっぱ!
めじょめじょめ〜
うんばらおっじょー!
ちゃるっぷぱぱぱぱーー!!
うん、「めじょめじょめ」とか、どんどんYASEIというか問答無用なワイルドさが漂ってくるあさひさん日記。今日はいったいどんな内容で俺たちの胆力を試してくれているのか早速――
きょうはそろそろちょっと立ってみよ♥
力をいれてがんばるぞ!
おおー、これはすごいいいながめだ〜
でももっともっといいながめがみたくなったぞ!
よぅし、おにいちゃんをよじのぼって
そらたかくとんでやれ!!
……って、大事じゃないですか! 昨年やっと立てるようになったあさひさんが、すでに自立可能になっておられるじゃあないですか。たぶん何かの支えとかナシに、雄々しく大地に立っておられると思うのですが……うむ、実にあっさり達成しておられる。というか、俺らがちょっと散歩でもするかのようなノリで、この大きな一歩を軽く踏み出してくれるとは。さすがはあさひさんです。まあ、永遠の0歳児という時点で、なにもかも規格外といえばそうなのかも知れませんが――
それどころか、さらなる高見へ上り詰めるために、トゥルー俺をよじ登る雄度まで示してくれております。この勢いだと、来年ぐらいにはもう飛行能力を備えていてもおかしくなさそうなノリすら感じますね。
にじちゃんは〜♪
バナナがおすき!
おっきいバナナ♪
ふっといバナナ♪
あまーいバナナ♪
きいろいバナナ♪
みんなだいすき――
バナバナナ!
……のっけからなんということでしょう。ええ、バナナが好きとか、それだけで妄想力の高い健全たる我らリアル俺たちが赤面してしまいそうな単語だというのに、それをこのようなソングモードで連呼いたしてくださるとは……「おっきい」とか「ふっとい」とかそれはもう。
まあ、このような表現もさすがにそれなりには慣れてきたトゥルー俺ですし、そこはひとまず置いておきましょう。なぜにこのようなバナナソングが歌われたかというと――なにやらトゥルーのおやつタイムに原因が。普段はバナナはバナナミルクにして出すみたいですね。さすが色々手をかけているなあ。
そして、そのバナナミルクを作るためのミキサーが壊れてしまったようなのですが……
まりちゃんと、
ゆうなおねえちゃん
はっぱと石ころまわして
ミキサーこわしちゃったって――
みづきちゃん、おしえてくれたの。
……一体どういう理由でそんなハードな行為に走ったのだろう……。夕凪さんは確かに暴走することに定評ありますが、いくらなんでも石を、ミキサーがどうのという以前に、食べ物にしようとか発想したりするものでしょうか。マホウ絡みではそれもありか。マリーもあれでノリは歳相応の子供ですから、夕凪さんが力強く行おうとしたら、むしろ同調してしまいそうな気配はあります。
「うええええ――まーずそう! ――うふふふっ♥」って虹子さんの言い方が超可愛らしいなと心奪われそうになるわけですが、
でも――2人とも
ミキサーこわしちゃって
かわいそう。
きっとすごくおこられたの。
だから、にじちゃんね――
ちゃーんとがまんしたの!
えらい?
えへへへ――♥
可愛いだけじゃなくて、とっても偉い子なのです。この笑顔で言われたら、そりゃあ即座になでなでしてあげようと思うのがトゥルー俺でしょう。
オマケに、バナナもちゃんと自分でムケるというのだから――って。
さいしょのかたいとこだけ
お兄ちゃんやって!
そしたらね――
むきむき。
むきむき♥
うわあ、にじちゃんじょうず――
お、おおう。最初のかたいとこって一体――などと深読みする間もなく、むきむき……むきむき……かたいところを……ってちょ、まっ
むきむきできたら、
2つのおててで
しっかりもって、
ぱっくん!
もぐもぐ――
ああおいし♥
むきむきできたものを……ぱっくん。
バナナのにおい、
あまーいにおい――
おくちもおてても
ネロネロよ♥
……いよいよもって、「ネロネロ」という表現まで。それも、この前振りの単語からして……もう……。こんなトゥルー生活を何年も続けてきたおかげで、色々な意味で、精神が磨かれてきた。そんな風に思えます。
今度の週末は
連休で――
土曜日曜月曜が
まるごとお休み!
学校のお休みを喜ぶユキ! うむ、実に見事に、ごくごく普通の健康な女の子になってくれたのだなとしみじみ思いますね。さらに、連休が2回も続くというダブル連休であることに対し、さらに喜ぶわけですよ。
びっくりびっくりの
9月です♥
いやあ、可愛いのう可愛いのう。ユキのこういう表現も、本人が元気で健康に心配のない状態だと思うと、心から悶え悦べるというのがいいですよね。
単にお休みというだけでなく、色々な行事が行われることにも思いを馳せるユキですが――それを氷柱に話したところ、
すごくビックリした
お顔をして――
“連休なんて――
全然気がついてなかった、
ついこの間まで夏休みで
あんなに休ませたのに、
また休みだなんてありえない、
もう学校って教師って
なんてタイマンなの――!!”
――なんて、
言ってたんですよ。
うふふふっ――
ユキはまたまた
ビックリです!
ううむ、これはまた氷柱らしい堅い考え。基本ガリ勉な秀才タイプですからね。この頑なさが氷柱の可愛さの一つと思うには、それなりの度量が必要だと思いますが――どうやらその度量は、ユキもすでに備えているようで。さすがですよこのあたりは。元気になって歳相応になりつつも、こういうところはやっぱ大きいままです。
「お勉強がとってもよくできて、真面目で授業は絶対に休まない氷柱お姉ちゃんのことだから」という言い方には、さすが心からの尊敬が込められていますが、それだけではなくどこか、こういう氷柱お姉ちゃんも可愛いなあ的な雰囲気が感じられないこともないですよね。
でも、ユキはやっぱり学校が
お休みで――
みんなでお家で遊んだり、
秋祭りに行けたりしたら
とってもとってもうれしいな!
って――思うもの♥
そして――普通の女の子になった今でも、ユキが変わらぬ天使であることがよくわかる言い方。まさに聖なる普通の子。矛盾してますがそうとしか表現しようが!
さて、氷柱とは違って連休を愛してやまないトゥルー俺はもちろん気づいていましたが、
今週の町内会のお祭りには
ミニ運動会もあるんですって!
ユキ、お兄ちゃんと一緒に
二人三脚してみたいです♪
……ああ、天使性を堪能したあとに、この普通すぎるほどに可愛らしいおねだり。二重の天国です。
今日もこんなに
暑いのに――
夕飯の食卓の上には
ほかほかのくりごはん!
季節のものはけっして外さないトゥルー家! ……なのに、リアル天気のほうが季節を外しまくりとはいかに。まあ9月ですし、まだまだ暑い日があっても当然とは思いますが、しかしせっかくのほかほかくりごはん、もう少し涼しいところで楽しみたかったかななどとも思いつつ――小雨が嬉しそうなので良しとする次第。
さて、そんなくりごはんを作ってくれたのは、いつものようにホタ。それがいかに美味しそうかの説明も上手にこなしてくれる小雨ですが、食べ方の説明はホタがしてくれたようで、
さすがの蛍お姉ちゃんです!
いっつも思うんですけど、
もういつでもお嫁に
いけそう――ですよね。
心からのリスペクトを込めつつ――普段、トゥルー俺もなにげに考えたりするようなことを口にしてくれたり。ええ、ええ、それはもう、今の時点ですでにそこいらの主婦を超えた能力を持っているのは間違いありません。単に家事ができるってだけじゃなく、かなり本格的な技量で、ましてやこの19姉妹全員の分をなんなくこなすこの愛情と器量。戦中戦後ぐらいのこだくさんなおっかさんの能力にすら迫るものを持っていると思いますよ。
いいなあ――
蛍お姉ちゃん♥
あんなにかわいいし、
明るい性格だし、
すっごく優しくて
怒った顔なんて
見たこともないし――
きっとお嫁さんにしたい
男の人がいーっぱい
いるんだろうなぁ……
あっという間に
お嫁に行ってしまいそう――
ほう、ほう、さすがによく見ている――というか、ちょっとその語りざまには、どこか単なる敬慕を超えたものすら感じられるように思えるのはトゥルー俺の百合回路ゆえでしょうか。まあ、それ抜きにしても、女子らしい女子としての理想形ですよね。どっちかといえばストロングスタイルな女の子に属していたい欲が強そうな小雨が、これほど憧れる気持ちになるのも分かる話です。本当にトゥルー俺から見ても、まさにこの通りの理想な女の子。
とはいえ、最後の行だけはちょっと賛同しかねる部分ではありますが――
……とホタに憧れた直後に、小雨がまた自分を比較して貶めるといういつものパターンに。まあこれは、すでに思考のクセみたいなものでしょうから、仕方ないんでしょうけれど……しかしトゥルー俺の目から見て、ホタみたいな子になれる将来性を最も持っているのは、間違いなく小雨なんですよね。これだけ憧れるということは、そこに近づきたいという意思があるから。このしょげかえりも、その反発。つまり、期待しちゃいますよってことですトゥルー俺的には。
……
でも――
もし小雨が売れ残って
ずっとお家にいたら、
お兄ちゃんとずっと
一緒にいられるって
いうのだけは――
いいことかな♥
……なんて思っていたら、なかなかにしたたかな発想にも至っていた小雨さん。うむ、なかなかいい思考回路っていうか、このぐらいの図太さというか、そういうのが小雨にはさりげにちゃんとあるんですよね。だから、自分を卑下しつつも、そこまで落ち込みきったりはしない子だよなという安心感も個人的にはあったりします。
あ――
でも、もしかして、
その頃には――
お兄ちゃんも、け――
けけけけけ結婚とか――
……
うわーん、小雨、
行き場がないです――
いやいやそれはない。……はっ、ついリアル俺側の思考で。
あっちでも、
こっちでも。
ぱたり――
ぱたり。
全国的に――
倒れてるわね。
熱射病で――
人が。
トゥルー世界をも襲う残暑の胸囲! ……じゃなかった日記の書き手を見た瞬間ついこう義務的に。などというトゥルー俺のいやらしい発想を察してかどうかは分かりませんが、この残暑に対する氷柱の反応も実に荒れ気味。
こんな時期に
運動会なんて
非常識なこと
するから――
熱射病で倒れる人が
続出するのよ!!
……と、言われてみると至極もっともな発言が。だからといって、そうそう予定を変えたり出来ないのが社会というものなのですが、
9月になった!
→秋だ!
→秋と言えばスポーツの秋!
→となったらもうどうしたって
こうしたって運動会を開催だ!!
――はぁ。
バッカみたい。
ほーんと、硬直した
大人の考える事って――
ダメよね。
もっともだとも思いつつ、氷柱の賢さと子供っぽさが両方伝わってくる発言だなあとリアル俺視点ではしみじみと感じられるわけですが、しかしながら、どうしてこうもこの運動会ネタに食って掛かってきているのかと――その疑問はまあすぐに分かるわけですが、その前フリとして――
そんなこと――
この暑さでもうろうとした
下僕頭でもわかるじゃない――
ね?
そうでしょ?
――まあ、エライ♥
いい子いい子♥
今、ちゃーんと頷けたわね?
うふふっ――♥
おお、おお、なんかご褒美的なことを。……コレ実は、M心をくすぐられるというよりは、氷柱の子供っぽいやりとりに付き合ってあげられるという兄心の方面からの喜びの方が大きいんですけどね。子供ってこういう言い方すごくするじゃないですか。ほんと、こういう言動を見ていると、氷柱ほど生々しい妹的言動をしてくれる子ってそうはいないですよね。
まあ、こういうやりとりには、何か条件がつきものというわけで――なるほど、運動会ヘイトはユキがらみで。
こんな天気じゃあ絶対に
ユキを参加させることなんて
できないわ!
でもすっごく楽しみにしてる
ユキに――
……
私からは言えないから。
だからあなたが言ってきて!
そういうことかよ!!! ずっこい! 氷柱さすがにそれはずっこい! いやまあ、暑さがひどいようであれば、それを言うのは保護者のつとめですし、氷柱に言われなくてもそうするべきかと発想ぐらいはするのでしょうけれど。……とはいえ、実際にそう判断すべき状況ならば、黙って男らしく、ユキにそう諭してあげたりすると、兄としての貫禄が増しまくりという気はしますね。
とはいえ――ユキの顔を曇らせることも、兄としてはまた不可能。どうしたものか――
おやすみの日は、
ぴっかぴっかに
はれたから――
みんなで――
おにわで――
おうちうんどうかいを
したの!
おうちうんどうかい! その手があったかぁ……! というわけで、氷柱につきつけられた無理難題を、実に見事な方法で解決する方法を見出したようですねトゥルー俺。あるいはお姉ちゃんたちの誰かの発想なのかも知れませんが、なにはともあれみんなが満足できそうな、そしてトゥルー家ならではの素晴らしいアイデアですよ。人数も庭の広さも十分運動会レベルですものね。
このおうちうんどうかい、やはりそれほど外向きではない子には特にウケがいいようで――さくらも大満足のようです。
ようちえんの
うんどうかいは
こわいこわいけど――
あーんな
おうちうんどうかいなら、
とってもとっても、
と―――っても!!!
たのしいの♪
……これだけ喜んでもらえるのなら、どんな大変だってまたやってあげたいと思いますよね。そのうえ、競技の最中には……
またしたいな♥
「お兄ちゃん
おいかけ
きょうそう」とか――
「おにいちゃん
よじのぼり
がっせん!」とか――
「おにいちゃん
こしょこしょ
ゲーム☆」とか――
あとはあとは――
「たべっこおにいちゃん♪」
とか――
みーんなたのしい
うんどうばっかり!
……やだ、なにこれ、トゥルー俺自身に対しても、とってもご褒美っぽい……! よじのぼりとかこしょこしょも実にダイレクトに悦びを得られそうな種目ですが、「たべっこおにいちゃん♪」の詳細が特に知りたいところです。ああ、なにはともあれ、なんという一石二鳥三鳥。
ゆうしょうした
ユキおねえちゃん――
とってもすっごく
たのしそうで――
かっこよかったね!
そのうえ、ユキが優勝とは! これならユキの笑顔も曇るどころか、氷柱さえも大満足! ……実際には、ユキも事情を色々鑑みたうえで、それを理解しつつ前向きに楽しんでくれたのだろうなあ……などとも想像できるわけですが、だからといって、決して無理をしたわけではなく、純粋な気持ちで頑張って、そしてその結果優勝できたんだろうなとも確信できます。本当、トゥルー家には優しさと尊さが満ち溢れている……。
さくらもつぎは
もっともっと――
がんばるの。
だってだって
それでそれで――ね、
さくら、
おにいちゃんに
なでなでほめほめ、
おひめさまして
もーらうの♥
……というわけで、このモチベーションなら、次はさくら優勝も十分に。
今日は――
とっても強い
台風が近づいてきて――
もう朝からみんな――
大騒ぎです。
いつものように、楽しいことばかりではなく、災厄もリアルと連動してしまうトゥルー世界。今年はほんとう災難続きですが、それも分かち合ってしまうトゥルー家族は、本当に家族なんだよなあと改めて思えてしまう今日この頃です。
ぶっちゃけ東京圏も一日中大変なことになっていたわけで、そこに属するトゥルー家族のことも心配ですが……
海晴お姉ちゃんは
珍しくとても緊張して
ピリピリしてるし、
幼稚園は急な連絡網で
お休みになって――
その支度で上の
お姉ちゃん達は大騒ぎ!
やっぱ一番大変なのは、海晴姉さんなのは間違いないわけで。仕事が仕事っていうのもありますし、それに加えて、たくさんの妹たちのことも気にかけないといけないわけで。もちろん家にいるお姉さんたちとトゥルー俺も全力でそのフォローをしているでしょうけれども。やっぱ、家族の面倒もみる立場な社会人は大変ですよ。
そんな中、小学生組である星花も、不安な気持ちは拭えないようで……そしてやはり学校も早上がりの集団下校に。まあ、喜ぶ子は当然喜びますよね。トゥルー家の子でも約一名、どんな歓声をあげるかまで鮮明に想像できる子がひとりいますが……
それから星花たちは、
地域班で体育館に集まって
集団下校で帰ってきました。
星花たちの3班のリーダーは
小雨お姉ちゃん!
とっても落ち着いてかっこいい
リーダーぶりだったんですけど――
やっぱり5時間目の算数がなくなって
大はしゃぎの夕凪ちゃんが――
スグにふざけたりとかして――
ちょっぴり怒られてました。
……って、案の定だよ! 気持ちはわからないでもありませんが落ち着きなさい夕凪さん。そしてその傍らで、さりげなく株をあげるのが小雨。本当、こういういざというときには、ちゃんとした年上っぷり、お姉ちゃんっぷりを発揮できる子なんですよね。夕凪さんを叱ったのももしかして小雨なんでしょうか。だったらますます偉いお姉ちゃん。
今もお外はすごい風の音――
こんな台風の日は、
みんな早くお家に帰って
どうかどうか無事に
過ごせますように――
ともあれ、星花の切なる祈りが、心に染み渡ります。
台風、
嵐、
野分――
(中略)
……
これがなんだか
わかるかな?
オマエは我が家の
長男なのだから――
わかって当然。
わからなかったら
家出ものだな。
唐突に無茶な条件を突きつけた質問を始める霙姉さん! 唐突ではありますがまあこの問答無用っぷりが霙姉さんでもあり。
さて、その質問に関してですが、ぱっと見でわかるようなわからないような――ということで、霙姉さんの要求基準からするとちょっと問題ありかなという感じの答えしか出せませんが、
――そう。
もちろん、
これらはみな――
私たちの名前の候補
――だった者たちだ。
ということで、最初にまず思い浮かんだのが正解で良かったようです。ええ、なんとなく直感というか雰囲気でそう思ったので、たぶん及第点だとは思うのですが――なんでそうだと思い込めなかったかというと、
まあ。
いくらなんでも――
雪崩はないよな?
そんな非常識な名前、
私だってつけないぞ。
オマエは――どう思う?
これまた、俺の思考をそのまま読んだかのような反応が。まあぶっちゃけそうですよね。今となっては、氷柱・吹雪にも違和感を全く感じなくはなりましたし、霙だって、素直にカッコいい名前だとは思います。しかし、今例に上がってるのは……「雷土」(いかづち)とかある意味今風ではありますが全力でやめるべきと進言せずにはいられませんよね。いやまあ、実際にそう読む例があるとはいえ。ヘタしたら(ライト)とか呼ばれますよ。
とはいえ、「風花」とか、普通に良さそうな名前があることもまた事実であり、これってもしかして、公野先生の実際の名前案だったりするのかなという感じですね。
いずれにせよ、こんなに大人数がいるだけで、名前をつけるというのも大変だろうなあとは想像に難くないわけですが、
まあ季節や天候にちなんだ
名前を付けようっていう
意図はわかるけれど――
そのルールの下で
20人も子供をもつ
っていうほうが無茶だったな。
これまた先読み的に。しかしここまで人数が多いと、逆にそういう縛りでもないと、どう名前をつけていいか途方にくれてしまうという気もしますよね。
そしてその縛りのおかげで、みんな名前にはそれなりに思い入れがありそうです。小雨なんてそうですよね。
そして、そのことに絡んで、霙姉さんが「あさひの下の子がいたら」という方向で色々と妄想しておられます。公野先生が以前ラジオで触れたこともある20人目の姉妹……この子が生誕するようなことがあれば、そのときがべびプリのファイナルって印象が個人的にはあるので、ちょっと遠いこととしか思えませんが、霙姉さん的にはその子の名前は――「宇宙」、と。……ええ、最近ではわりとよくありそうな名前かもですが、個人的にはややちょっと。女の子でしょうしねきっと。どうせなら「あんこ」とかでいいんじゃとなげやり的に思わないでもないですが、これをあげてないということは、霙姉さん的にはわりと真面目な話をしているようなので心に秘めておく方向で。
とまあ、名付けの楽しさを堪能する霙姉さんですが――
もし私が将来子供を持つなら――
オマエに名前を付けさせてやろう。
なに、父として当然の権利だ、
受け取っておけ――
フフフ♥
……なんかさりげに言われてますよ。ええ、ごくごくさりげなく確定事項として扱ってるあたりが霙姉さん的です。ほんとにごくナチュラルにこの人は!
あの――
昨日の夜は――
迷いに迷って。
結局――
半袖のパジャマを
選んで寝ちゃったんです。
唐突に始まるホタのパジャマ話――その柔らかそうなホタボディを包む薄衣姿を想像するだけで、いきり立つ部分がいきり立ってしまう危惧すら覚えてしまうトゥルー俺ではありますが、それはさておき何を話しているのかというと、
……
うえーん。
失敗しちゃいました〜!!
今朝になって
起きてみたら――
部屋中ひんやり――
まさに秋!
の空気で――
ホタ、思わずブルブル、
ふるえちゃった……。
なるほど、この既設の変わり目特有の悩み事と失敗、みたいな。リアル俺は道民なので、なかなかトゥルー家族のリアルタイムな気候については肌で感じにくいというところはあるのですけれど、こちら基準ではさすがにもう朝とかは冷え込むといっていい感じであり、それはこちらのほうでも程度の差はあれど同じようで。
それにしても、薄着すぎてブルブルふるえちゃうホタ……純粋な意味でも抱きしめたくなりますし、もっと別の意味でもある種の興奮を刺激されなくもないような気がしますが、そういう自分の一面からは必死で目をそらす方向で。
そんな中でも、しっかりと兄のことを案じてくれるホタの暖かさがあれば、こちらの寒さなど心配無用であります。
そんな薄着で寝てしまった経緯については、まさに「あるある」といった感じであり、それに加えていかにも女の子だなあと微笑ましく思える事情なのがこれまた兄心をぽかぽかさせてくれます。「あ〜ん、失敗!」が可愛いのう。
でも――
ちっちゃい頃からママがよく、
「暑さ寒さも彼岸まで――」
って言ってたけれど、
やっぱり本当なんだなぁって
ホタちょっぴり感心しちゃいました♥
この手の家族的なエピソードで、ママの存在が出てくるのはちょっと珍しいなあ、などとも思ったり。やっぱ、アニメやラジオでママンの存在が声&姿つきで表に出てきてから、その存在もちょっと近しくなってきてますよね。
さて、ちょっとホタが寒い思いはしつつも、ごくごく日常的で穏やかなエピソードから始まるこの月曜日。そこに至るまでの連続連休についても、同じような穏やかさでトゥルー家族は過ごしていたようで。こういう時間も大切ですよね。
気がつけばなんだか少し
爽やかな空気が漂い始めて――
そういうなんだか普通の
毎日の生活が――
とっても楽しい季節に
なったんですね♥
なんていうホタの感想に同意なのです。
昨日から――
外気温が大きく
低下して――
急に涼しく
なりました。
マジで寒くなってきた今日この頃、トゥルー家族が震えていないかと心配になるわけですが、姉妹の中でも、むしろ寒くなればなるほど快適で幸せになれる子がいることを我々はもちろん知っておりまして――
暑い暑いあの夏はもう
過ぎ去ったのですね。
私は――
今、とても
気持ちが良くて――
……
ひんやり♥
……
――ああ、
空も飛べそうです。
吹雪、飛んじゃう!! とばかりに、期待通りどころか想像を超える悦びに浸っておりますよこの吹雪さんてば! タイトルの「ハイ」って、そのまんま最高にハイってやつのことですか!! 吹雪はあれで案外、感情表現がささやかながらもストレートなところがありますからね。この反応も、納得といえば納得です。
どっちかというと、涼しくなったこと以上に、暑い夏が過ぎ去ってくれたことの喜びが大きそうという印象です。暑さがすぎるイコール、吹雪のCPUっぽい脳内が最高に稼働しやすい状態になるということであり、なにやらその状態も霙姉さんばりの表現を用いて説明してくれていますが――
今私の目の前に
全ての世界は
透明になり――
私はその上空を
自由に天駆ける――
ああ――
この圧倒的な快感。
カ・イ・カ・ンとか!!! ……いやもう、本当に発言内容が、ハイなうえに霙姉さん入っちゃってますよ。普段の言動にも通じるところがないではないですが、やはりこのあたり、姉妹ゆえの影響ということなのでしょうか。
さあ、私の手を
取ってください。
私と一緒に――
この世界を飛びましょう――
快感にハイになってしまった吹雪のお誘いとあらば、断るわけにも行きませんねドキドキ。
昨日の夜――
キッチンの横を
通りがかったら――
歌が聞こえてきたの。
トゥルーキッチンからはいつも歌声が――というわけでもないトゥルー家ですが、強は何やら聞こえてくる歌声が。キッチンというとホタか春風さんかなと連想できるわけで、ゴキゲンなのかなあと思うのですが――
ちょっぴり単純で
シンプルすぎるとは思うけど――
まあ、庶民の収穫の喜びが
良く伝わってくるような――
ウッキウキの――
秋のお野菜の歌ね♥
その歌に対するマリーの評価がこれ。確かに的確っていうか、即興でルンルン気分が伝わってくる歌ではあります。いちおうさんまはお魚じゃないという部分に反応するのは律儀だなと感じたわけですが――歌ってるのが夕凪さんだと判断して納得した模様。おや、夕凪さんが何故キッチンに、と訓練されたトゥルー俺は訝しむわけですが……なるほど、仲間はずれあてのゲームの影響なんですねサンマに反応したのは。
なんて♥
そう思いながら、
でもやっぱり「仲間はずれ」は
サンマよ♥ってことは
ちゃんと夕凪おねえちゃまに
教えてあげなきゃって
そう思って、キッチンの中を
のぞいてみたら――
……
歌っていたのは、
なんと――
春風お姉ちゃまだったの!
ビックリ!!
なにやら年上である夕凪さんに間違いを指摘してあげられる喜びにウキウキしていたっぽいマリーですが、歌い手が実は春風さんだったことにビックリ。トゥルー俺からすると、どちらかというとキッチンで食材そのものの歌を歌ったりするのは春風さんのほうがイメージ当てはまるよなあ、とも思って訝しむわけなのですけれど――なるほど、歌声が似ていた、と。
――さて、トゥルー姉妹に実際の声優が声を当てている以上、その歌声も実際に想像できてしまうわけですが……ええ、春風さんこと邑子様の歌声に関しては、それはもう、実にほえほえ〜ぽんこつ風味なのが脳で再生されてしまいますよね。夕凪さん役の人(橋本まい)の歌はまだ聞いたことが無いので判断しにくいですが……いずれべびプリ関連で聞けるといいなあ、などと。
とりあえず、姉妹だから声も似ていて当然ということでマリーは結論づけたようですが、
っていうことは――
マリーの声も似てるのかしら?
それならもしかしたら、
2人で歌ったらどっちの声か
わからないくらいキレイに重なるのかしら?
って思って――春風お姉ちゃまと
一緒に秋のお野菜の歌を歌いながら――
昨日はマリーが、一緒にごはんの支度を
お手伝いしました♥
……そんなとりとめもないことを思いつつ、そのままマリーはお手伝いをして偉かったねというお話でした。姉妹でお歌を歌いながらのお料理……なんて可愛く幸せな光景か。
マリーはおいもの皮をむいたの。
だから、今日はそんなマリーのいい子日記☆
明日ようちえんに出すんだから♥
マリーが作ったごはんを食べられるなんて
やっぱり幸せなフェルゼンね!
「皮むき」という単語に変な連想をすることなく、ただただこの幸せな光景に喜ぶのが正しきトゥルー俺であります。
明日は――
学校で避難訓練の
引き取り訓練でっす♪
お兄ちゃん――
知ってる?
引き取り訓練
っていうのは――
おうちの人に迎えに来てもらう訓練のことだと夕凪さんから学びました! ううむ、夕凪さんから学ぶとは、これもまた何とも言えない喜びが。
さて、学校での避難訓練でのお話ですよ。今年はとにかく災害が多すぎてどこも訓練関係はやりまくりって印象ですよね。もちろん、こんな年ですからして、普段よりもずっと気を入れた訓練になるとは思うのですが――
給食を食べ終わったら、
みんなで――
地域班ごとに
体育館に集まるの。
やーん、超楽しみ〜!
5時間目の国語は
全然ナッシになって――
漢字ドリルも
ぽぽいのぽーいで、
サヨーナラー♪
なんだよっ!
うっれしいぞ〜♥
はい、夕凪さんは期待通りの、ある意味理想的な子供らしい喜び方をしているのでした。まあこれは、夕凪さんでなくったって大部分の子がそうでしょうね。
この前の台風の時も
そうだったけど――
あの時はけっこう、
恐かったから――
それどころじゃ
なかったもんね。
……とはいえ、さすがに夕凪さんでもガチ災害のときにはビビリが入るようです。怯える夕凪さん……今年ならたぶん見ることもできたんでしょうけれど、この子の笑顔が曇ったらガチでトゥルー地球がピンチみたいな印象もあるので、あまり見たくないという気持ちと、そういう新鮮な夕凪さんかわいいだろうなという思いとが半々であり。
ともあれ、今回の避難訓練ではそんな心配は無用。そんな夕凪さんを心ときめかすのは――報奨となる「おでん缶」! なんでそんなものが――と思ったら、なるほど備蓄品なんですね。賞味期限ごとに替えないといけないので、その放出と。夕凪さんのカタカナ表現がなんか可愛いなと感じ入りつつ、廊下走っちゃだめだよと忠告したくもあり。
集合の競争は地域班ごとであり姉妹同士で協力しあえるようですね。おでん缶にばかり気が行く夕凪さんを小雨がきちんと落ち着かせてあげられるかなと思ったりも。早さだけじゃなくて、きれいに並ぶのも条件の一つだと夕凪さんはちゃんと自覚しておかないと。
あ、でも――
1年生のユキちゃんは
きっとあんまり走れないから――
お兄ちゃんにお迎えに
来てもらおっかな♥
うわ――超いい考え!
お兄ちゃん、ちゃーんと
黄色班のお迎えお願いしますね♥♥♥
夕凪さんに気を遣いつつ、トゥルー俺ご指名にさらにゴキゲン夕凪さん。そりゃあもう当然向かわせてもらいたいところですが、「お願いしますね」と夕凪さんの敬語が可愛らしすぎて悶絶ですよ!
今日で9月も――
おしまいだ。
明日からはいよいよ
10月で――
もうどう転んでも
絶対に秋――
だな。
季節の変わり目に思いを馳せるヒカルが9月最後の日記に……この人はこういうタイミングでは、しばしば乙女なポエムモードに入るのを俺達はよく知っていますが、今回ももしやそんな感じなのでしょうか。
いかに暑い日があろうと、さすがに10月ともなれば、ヒカルのいうとおり、秋としかいいようがありませんが――
ぶるっと。
思わず体を震わせるような
冷たさがあって――
やっぱり――
もう秋なんだな。
……。
こうして――
何もすることがなくて――
リビングでボンヤリしていると――
なんだか――
……
はぁ。
ため息が出てくる。
ふむ、やはりいつものセンチメンタルヒカルモードなのかな……とも思ったのですが、何やら少し様子が違いそうな?
私は薄ら寒い秋はキライなんだ。
あの暑い暑い夏は
大変だったけど――
やっぱり――
その方が好きだったな。
暑くて明るくて何も考えずに
ただ――むやみに体を動かしたくなる、
あのあっつい夏が。
なるほど、単に夏が過ぎたことが残念だったわけですね。春が過ぎ去るときにはポエミーな気分になるヒカルとはいえ、基本は筋金入りの体育会系、そっちの性質もまたヒカルの本質の一つということで、そんな大好きな夏がすぎるときには、センチというよりも具体的な不満となって現れるのかな、と。ヒカルが言うとおり、夏の暑さは、何も考えさせずにただただ体を動かさせられるわけで、それがある意味感受性に振り回されがちなヒカルにとっては爽快という部分もあるのでしょう。
今はただ――
こうしてリビングの隅に
夏祭りで取った小さな金魚が――
少しだけ大きくなって
ひらひらふわふわと
静かに泳いでるのを
ただぼんやりと
眺めているしかない――
こんな自分は――
間抜けでキライだ。
そんなタイミングで部活も休み、手持ち無沙汰になってしまったヒカルは、自分のことをこんなふうに思ってしまうようです。うん、やっぱ思春期な女の子ですよねヒカルって。なんだかんだで姉妹でも一番、こういう「女の子の内面」みたいなのを感じさせてくれる子です。
べびプリ日記への感想や、誤字・ミスの指摘などございましたら、こちらからどうぞ。(返信)
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