じゃんけんの手は
全部で3種類。
グーとパーとチョキ、
石と紙とはさみです。
吹雪が教えるじゃんけん講座はっじまるよー! ……と唐突に思える話ではありますが、ええ、今の我がトゥルー家でじゃんけんといえば、もちろん旅行の行き先決め勝負絡みですよね。そんな事情を受けての前振りのようですが……
英語では――
「ロック、ペイパー、
シザーズ、ゴー!」
というのだと――
この前、学校の英語のクラスで
デリック先生に習いました。
日本語とまるで
同じなので驚きましたが――
案外起源が近いのかも知れません。
また新たな固有名詞を持つトゥルー登場人物が。デリックという名前は、ベルサガプレイヤーとしては微妙に反応してしまう単語なわけですが、とりあえずそれは置いといて。夕凪さんのじゃんけん勝負の結果はというと――ああ、やはり負けてしまった様子。
夕凪姉は私にその確率を計算させて、
負けたのも仕方ないと大いに嘆いて
いましたが――
吹雪のバックアップに、申し訳ない気持ちを抱いてしまってる夕凪さん、やっぱ心根は思いやりに満ち溢れている子ですね。
もちろん、じゃんけんというのは、原理上は単なる確率勝負。それを吹雪もきちんと説明してくれていますが――それに加え、心理要素も大いに加わるという分析を。科学的な思考の吹雪が言うと、やはりなるほどなって改めて思いますね。
初戦で夕凪姉が負ける確率は
もちろん正しく50%のはずでしたが――
相手が氷柱姉に決まった
という時点で、もうほとんど
勝率は20%くらいに
下がっていたのかもしれません。
……というわけで、夕凪さん自身が言ってたことを、パーセンテージで改めて。前もってわかっていながらも、その運命……っていうか、自分のクセには勝てなかったみたいですね。
さて、そんなジャンケン勝負のゆくえですが――
ですから――
そういう意味でも。
今回の夏休みの旅行先決定権争奪
ジャンケン大会に――
結局、あの麗姉が勝利したのは、
大変驚くべきことでした。
勝者、麗! ……って、なんと、麗ですか! その心理戦の理論でいえば、夕凪さんほどでなくとも大いに苦手そうなこの子が……まあ、夕凪さんぐらいに顕著ならまだしも、そうでもなければある程度ってぐらいですからね読みきれるのは。
しかしながら、麗が今回の勝者っていうのは、今までずっと「旅行に鉄道で行きたい!」という願いがなかなか叶えられなかったことを思うと、本当によかったねと思えてしまいます。勝者の権限、思う存分に行使していただきたい。まさに鉄道の神様のご加護。
なによ。
そんな顔して。
あなたまでなにか――
私にリクエストが
あるっていうわけ?
うおっ、行き先決定権を手に入れてご機嫌かと思いきゃ、のっけからカリカリしてくれちゃってる麗さん! まあ、この子のカリカリした態度は、単に対トゥルー俺への平常的コミュニケーションであり、むしろ話したいって願望の現われなわけで。
つまりは、もっと積極的に構って欲しいときの態度なわけですよ。実際ほら、以前にプラレールを見せて反応が薄かったらしいときのことを恨みがましく! 「あんなに上の空だったくせに!」とか、ちょっと露骨に可愛すぎじゃないですか麗さん!
少しはうらやましく
思っているかも、
と――思ったのに。
ふん。
そのくらい、いくら
私が5年生だからって
気がついてますよーっだ!
これだから――
オトコはキライ。
乱暴でガサツで単細胞で
鈍くて――
とにかくもう――
ドンカン!!
……ああ。ああ、もう、至福すぎる。特に最後の「ドンカン!!」が。こんなヤキモキを抱いている麗のためにも、トゥルー俺にテツ趣味があったらなあとも思う反面、よく知らないからこそこの極上の態度が引き出せると思うと、これはこれでという気分にも。
とにかく、もはや言ってることが要領を得てきていない感じになっちゃってるのが、ホント、かわいいなあいとおしいなあ。
さて、それはさておき。この麗のカリカリっぷりは、みんなからの行く先リクエストに悩まされてるからというのもあるみたいですね。なんかその状況は麗でなくとも滅入りそう……
星花ちゃんの中国とか
青空ちゃんのトトロの木、
っていうのはまあ置いておいても――
海晴姉様は温泉行きたいって
毎日のように顔を見ればクドクド言うし、
春風姉様はおやつをタテに――
恋愛成就の神社があるところにしようって
天使の笑顔でささやくし、
霙姉様は――
青き龍泉洞の地底湖に身を沈めたい――
とか、わけのわからないこというし。
きっとこのまま決めないでいると
ずーっとこの騒ぎが続くんだ
と思ったら嫌になっちゃった。
夕凪ちゃんが賄賂の代わりに持ってくる
駄菓子のかけらも溜まる一方だし、ね。
……うむ、これは予想以上に大変すぎる。星花や青空のはまだ無邪気な願望としても、上のお姉ちゃんたちのがさりげに具体的っていうか執拗っていうか。夕凪さんは夕凪さんでブレないなあ。
まあ、こういうときは、自分の望みがきちっとしていれば、それでいいんですけどね。ヘタにみんなの意思を汲もうと思うとドツボなわけで。その点、麗ならば――
本当はもう少し考えようかと
思っていたけど――
もう決めたわ。
今年の旅行の行き先は――
九州。
九州希望で決定!
とまあ、きちんと自分の望みでびしっと決められるのが幸いですね。九州……それはもう、麗がここに行くとなればもちろん新幹線目当てなのは明らかですが……
あ――
……
誤解しないでよね!!
私、別に九州新幹線に
乗りたいとか
そんなミーハーな理由で
決めたワケじゃない、
んだから――。
そんなところでまで照れて、変な見栄を張る麗も本当、ぶれない子ですよねー。ここはあえて突っ込んだりせず、素直に九州新幹線に乗れることを喜んであげたいなと。
うふ♥
いいと
思います♥
春風は――
九州♥
――きゅんっ♥♥♥
九州行きが決まった事で、春風さんも絶賛平常運転中! ……いやまあ、この人のこの平常運転が行われていないときなんてよっぽどの事態ではありますが、ともあれある意味では常に安心な春風さんということで。
旅行を前に、胸の高鳴りが押さえきれないほど楽しみにしておられる春風さん。まあ、旅行の前であれば、誰もがそれなりに高揚するでしょうけれども、この人の興奮に関しては常に完全に一定のベクトルを向いているというべきか――
今年こそ――
今年こそは、
王子様と2人、
ついに――
ついについに――
……
うふふふふふふ――♥♪☆
あ、いけませんわ、
よだれが――
なんちゃって♪
はい、やはりというべきか期待通りにこの方向に。っていうか、よだれまで解禁ですか!! あさひさんもビックリですよもう! とりあえず舞い上がっていると自覚も述べている春風さんではありますが、なんというか、春風さんのこのノリを見ているだけで、ある種の安心に包まれている感覚すら覚えるようになりました。
そんな舞い上がりの原因の一つに、春風さんの当初からの目的であった、縁結びの神社の存在を、目的地九州で複数も存在していたということ。……っていうか、俺はてっきり、麗の望みを叶えるために、自分の願いと重ねて新幹線にも乗れるような風にしてあげようという意図があったんじゃないかって思っていたんですが、そういうわけでもなかったようで。
名前を聞いただけで
ドキッとしちゃう
いかにも御利益の
ありそうな男女神社――
きゅんきゅんきゅーんっ♥♥♥♥♥
……ああ。もうここまで来ると、言葉を選ばず、「発情しておられる」と表現することもやぶさかではなくなってきました。今更ではありますが!
九州って、
縁結びの神様が
いーっぱいいる所
なんですね♪
春風はぜんぜん
知らなかったんですけど、
さっすが鉄道好きの
麗ちゃん
春風のお願いを聞いて
こんなに素敵な行き先を
選んでくれるなんて、
本当にいい妹です♪
……それどころか、春風さんの脳内では、「自分の縁結びのために麗が九州を選んでくれた」ということにすらなっちゃってますよ。いや……それはたぶん偶然っていうか、偶然ですよね完膚なきまでに。というか、縁結びの神社がない地域というのも珍しいといえば珍しいんじゃないでしょうか。
と、いうわけで――
今年の旅行は――
来週、8月8日の月曜日から
8月15日の月曜日までの1週間。
きちんと手帳に書いて
おいてくださいね♥
ということで、来週月曜から1週間、恒例のユキ先生のターンが始まりそうですね! ゴッドの恩恵で、まだしばらく続くと明言されたこの日記ではありますが、この旅行イベントがまだあるかは不明なので、それを肝に銘じつつ全力で楽しませていただこうかと。
来週からは、
いよいよこの家も――
夏休みの旅行だ。
いよいよ旅行も迫ってきて、家の中もどうやら旅行準備モードに入ったようですね。今日の日記を書いてるヒカルにとっては、部活動で毎日忙しいわけですし、他にも社会人な海晴姉さんや、それぞれに忙しい子たちの様子も語りつつ、そんなこんなでみんな楽しみにしてる……ということを教えてくれてます。やっぱヒカルはみんなのことを見守る視点が中心になってますよね。
そんな頼りになるヒカルではありますが、
だからこの土日は――
旅行の支度をしなければ
ならないのだけれど、
これがどうにも――
ああ――
……
面倒くさい。
などと、なにやら霙姉さんみたいなことを。別にヒカルはものぐさな子ではないんでしょうけど、どうやら旅行の前ということで、着替え関係のことで、いかにも女の子らしい「どれを持っていこう」的な思考に追われてしまうことが億劫なようで。これは確かにヒカルらしいなあ。
そんなこというと
春風に怒鳴られるし。
仕方がないから――
一生懸命に支度している
フリをしながら――
この退屈な2日間を
やり過ごすしかないんだ。
あまりにも支度を早く終えて、
春風の着せ替え人形にされるのも
困るし――
そしてなにやら、春風さんとの力関係というか、二人の日常的な関係みたいなものも見える発言が。やっぱ春風さんにとって、ヒカルは妹でもあり、それと同時に準・王子様でもあるみたいな、ちょっと妄想をくすぐられる関係の相手なんでしょうね。場合によってはヒカルがリーダーシップを取るし、こういう面では春風さんに好き放題されてしまうみたいな。歳の近い姉妹らしいといえばらしいし、いかにもヒカルと春風さんだな、って印象でもあります。パジャマに関しては選んでもらってたみたいですしね。
そんなわけで、ヒカルの持っていく荷物は、実にシンプル極まりなきもの。まあ、あれこれ余計なものを持っていくよりはずっといいんですけどね。キャンプとかならまだしも、通常の旅行でしょうから。
その荷物の中の「パンツ」という単語に軽く反応しつつ――
オマエも――荷物はなるべく
少なめにしておいたほうがいいぞ。
今年も他の“お荷物”が――
いっぱいあるからな。
覚悟しろよ♥
旅行では基本的に、ヒカルとトゥルー俺とで荷物もち係になるのだということを思い出した次第。いやいや、姉妹の荷物ならばむしろ喜んで。
あっばばばばばばおばお♥
んんまいまー!
あーちゃ、んっばお
あびるっぷー!!
おにーちゃ、んっばお
あびるっぷー!
あでれで、あびゃっぷ♥
あっぴらぶぶぅ――
あでででで?
ばぶぅ♥
っまいまー!!
旅行を前にあさひさんも昂っておられる!! もう話す言葉も「おにーちゃ」「あーちゃ」だけでなく、それなりに言葉になりつつある感じで、0歳児のままながらも、成長してきたなあと思わずにはいられませんね。
とはいえ、やはり細かいことはさっぱり分からないので翻訳先生をば。
りょこうだりょこうだ♥
いってまいりまーす!
あさひはぞうさんのくにに行ってぞうになる!!
お兄ちゃんもぞうさんのくにに行ってぞうになる!
みんなでぞうさんかぞくになるんだよ♥
たのしみすぎてよだれがでるね――
お兄ちゃんもいっしょに言う?
よっしゃ♥
みんなでりょこう、いってまいりまーす!!
……想像もしていなかったシュールな内容が一部含まれておりました。いや、旅行が楽しみだってテンションはごく普通の言葉なんですけれど、「ぞうさんのくににいって」「ぞうになる」……え。
いや、南国=象という連想は、ないわけではないと思いますが、もちろんトゥルー九州にも象が生息していたりはしないでしょうし、なにより象に「なる」というのが一体どういうことなのか……しかも家族みんなで。もしかして、そういうごっこ遊びか何かをしてあげたんでしょうか誰かがあさひさんに。
……ええ、このトゥルーにおいて「ぞう」の単語を出されると、どうしても例のピンク色のを思い出さずにはいられないわけで。ここのところ、めっきり存在が確認されなくなった、いわばほぼ失われつつあったUMAといってもいいアイツ・フレディの存在……もしや、この旅行を機に、何らかのカムバックがあったりするのでしょうか。緊張しつつ見守らねば。
旅行すなわちユキ先生無双始まったああああああああ!! もちろん、今回の行き先発案者であり望みが叶った麗が実に嬉しそうにトップバッターですよ! たぶん今回もじっくり書き上げたしおりが家族に配布されているであろうことは想像に難くありませんね。
で、新幹線クッキーらしきものを手にしてはしゃぐ青空の手をつないであげているという構図がまた良いわけですよ。まえのシールのときといい、鉄道ネタでは青空が絡んでくること多いですよね。青空の性格からして、将来鉄道好きになってくれそうという予感もあるのかもですが、ともあれ麗も実に良いお姉ちゃんです。
九州についてまず行うこと=ラーメン! 恐らく博多なのでしょう、ヒカルと虹子が可愛らしくとんこつラーメンを……って、なにやら非常に懐かしいピンク色のクリーチャーがいらっしゃるじゃあないですか。九州行きでみんなぞうになるというあさひさんの予見の第一歩? しかもなぜかさくらんぼらしきものを食べていらっしゃる……いや、深くは考えるまいて。
っていうか! 虹子がヒカルにふーふーしてもらってるという光景が微笑ましすぎて早くも天国ですよ。ちゃんとあーんしてもらってるヒカルも、妹の扱いに慣れ親しんでいる雰囲気ありありですよね。きっと元々は、虹子のためにヒカルが冷ましてあげていたんだろうなあ。
氷柱のサイドポニー浴衣うおおおおおおおおおおおおおおおお!!! いつも可愛いながらもあまり可愛げのあるオシャレは避けていた感のある氷柱ですが、このサイドポニーはなんだか氷柱という女の子の新たな段階を予感させますよ。
傍らにはしっかりユキを連れているわけですが、こちらは浴衣の華やかさに負けないぐらいな歳相応の元気っぷりで、すっかりはかない女の子のイメージは払拭できた感じですよね。綿雪が元気を取り戻すに連れて、氷柱もなんだか大人っぽく成長できてきたと言うことなのかもしれません。
旅行先でもホタはエプロン! さつまあげ体験とのことで、お料理好きの血が騒いだのでしょう。で、教えてもらってるマリーがまたよそ行きの髪型で可愛らしいわけですが、そろそろお料理に挑んでみてもいいというお年頃ってことでしょうか。まだまだ手馴れなくとも、いずれすんごい上手になりそう。普段料理しないけど、いざ作ると凄腕、みたいな。春風さんがびっくりしてる(?)のはなんだろうなあ。
あの「はやぶさ」の企画を催してる(種子島かな?)プラネタリウムに遊びに行くのは、お馴染みの夕凪さん&星花コンビ……って、星花もまた髪型を! ええい、この旅行中はイメチェンに挑む子が多くて嬉しすぎる。服装もよそ行きって感じで可愛いですよね。夕凪さんはロケット片手に、もう片方に魔法少女と、宇宙とマホウを組み合わせた全く新しい魔術に挑むつもりなのやも知れませぬ。
そしてイラストの霧賀ユキ先生の日ごろのツイートを眺めていると、この一枚には非常に感慨深いものがありますね。このツイートwwwww まさしくべびプリのゴッドとマザー。
春風さん当初からの目的であるところの縁結びお守りコンプ状態!! ああ、この喜びっぷり、目当ての鉄道を目の当たりにした麗にも負けない勢いであり、すなわち見ているこちらも幸せな気分に。……その願望というか欲望がこちらに向けられているものだということはさて置き。
そんな春風さんの傍らでアイス食べてる観月&吹雪コンビもまた大変可愛らしくてトゥルー俺を悩殺させる気マンマンですね。観月はよそ行き服がやたら新鮮でキュートですし、吹雪はその涼しげな生脚が生脚が生脚が! この脚を見て俺に生じた反応を逐一調べていただきたく!!!
ついにトゥルーへの帰還のときがやってまいりました……が、霙姉さんの夏らしい私服姿が美女オーラ放ちまくりですのう! アニメの霙姉さんは、実に機敏でカッコ良かったわけですが、この姿の霙姉さんもそれに通じますね。日頃おやつとあんこを愛してやまない姿はあくまでも仮。そういうことにしておきます。
帰り道ということで、すでにおねむなさくらも余所行き服で可愛すぎ。霙姉さんがついてなかったら数分以内に誘拐されるレベルですよ。抱っこしてあげたいぐらいなのですが、霙姉さんはすでにミーチカちゃんを持っておられるのでそこは当然トゥルー俺が。そしてさくらの抱っこを見て他の小さい子たちも群がってきて、もれなく全員背負い込み耐久祭りの予感です。
おーおーおー♪
たっだいまー!!
たっだいまー、
おーうーちっ♥
帰ってきましたトゥルー家! 帰宅の喜びに虹子も思わず歌い出しちゃうぐらい! 旅行は旅行で超楽しめたのでしょうけれども、やはりこの帰宅の瞬間には、家が一番いいよなって思いますよね。ましてやここはトゥルー家ですからして。
「みーんなみんなにじちゃんを――まってたよ♥」と歌う虹子は、自分が周りから愛されることに何の疑問を抱かないでいられる幼児特権を、さらに濃縮したかのような存在ですよね。愛され上手な幼児というカテゴリの中でも、さらに頭ひとつ抜けているというか。
おうちさんも
さみしかった?
いっしょにりょこう
できたらいいのに!
かわいそうなおいてけぼりの
おうちさん――
みーんなにじちゃん
まってたの♪
おっかえりー♪
たっだいま♥
……うん。願わくば、トゥルー家そのものに生まれ変わりたいなあ……などと。こんなふうに虹子にいたわってもらえるならば! トゥルー俺の次ぐらいに幸福な立ち位置ですよ。守り神様的なノリで。この子もやはり感受性が素晴らしいですね。……ええ、「ごっくんくん♥」とか「ああ――いい気持ち♥」などといった単語に反応はしますけど!
さて、そんな風に、家のあらゆるものにただいまを言ってあげる虹子でしたが……
だからきょうはにじこちゃん
ぞうさんフレディといっしょに
ねるの♪
超久しぶりに、日記でフレディへの言及来ちゃいましたよ!!
いや、これ何年かぶりなんじゃ――って、2年11ヶ月ぶりでしたか。そりゃあその不思議極まる存在が自然消滅させられたと思っても無理もない期間でありましたが……この「ピンク色の象」の所有者(?)であるところの虹子自身が、こうしてその存在を改めて認識している以上、やはりフレディは健在という他ありませんね。
というわけで――おかえり! トゥルークリーチャー代表! 出番の多いキュウビや、ミーチカちゃんやミミちゃん、アニメにも登場を果たしたユキについてる3匹などをさぞ妬んでいたのではないかとも思わないではないですが、これで奴の溜飲も下がったことでしょう。
フレディもさみしかった?
にじこはね――
とってもとってもたのしくて
フレディもいっしょにきてほしかったよ♪
お、お、お……フレディ、虹子にこんなにも愛されて……って、九州旅行中のイラストに、なにやらピンク色のクリーチャーの姿が描かれてるような。これは……マスコット? いや、何か食べてるし……再登場によって改めて、その存在の不可思議さを思い知らされました。
1週間の九州旅行――
楽しかったですねぇ♥
星花は意外と――
トンコツラーメンに
ハマってしまいました♪
星花にラーメン! 中国のイメージから結びつけるというのは少々乱暴すぎるかなとは思うのですが、やはりそれなりに似合う組み合わせでありますね。
とはいえ、もともとそんなに目当てではなかったというのが、
なんか――
あんまりおいしくて♥
ビックリしちゃった!
――えへへっ♥
……こんな可愛らしい反応まで導き出してくれるのですから、この出会いは本物の愛。ああ、この調子で博多ラーメン道を極める方向に行ってしまいそうな気がしてなりません。バリカタを通り越してハリガネの領域へ――
白くって濃くって甘くって――
おいしいんですねぇ!
……そしてリアル俺は妄想の領域へ。恍惚とした星花にそんな単語を言わせた挙句「また食べたいな♥」なんて言わせる魔性の食べ物を要する地・九州、恐るべし。
しかしながら、小さい子の多いトゥルー家では、あまりラーメンを食べる事がないという残念な事実がある模様。ホタや春風さんだったら、その気になったら本格的なとんこつラーメンも作れそうですけどね、家の中がダシ取りでえらい臭いになりそうな気もしますからやはり難しそう。
そんな事態に星花が出した案が――
あ、そうだ!
そうしたら、今度――
ラーメン大好きの
麗ちゃんを誘って――
ラーメン屋さんに行ってみる
っていうのは、どうでしょうか!?
なんと! 麗にラーメン大好き属性とな!? これはちょっとビックリですが……あ、そういえば前、こんなエピソードがありましたね。このときはラーメンっていうよりは、いわゆるジャンクフードが好きなのかなって印象のほうが強かったので、ぱっと思いつけませんでした。
星花もこの分だとその
仲間入りしちゃうかも――
えへへへへへ――☆☆☆
ともあれ、ラーメンが作り出す新たな姉妹関係の1ページの予感がヒシヒシと。星花と麗って、今まで日記ではそんなに接点があるわけじゃあなかった気がしますよね。ええ、どっちかといえば気遣いの出来る星花となら相性よさげではあるのですが、互いの趣味のジャンルがマニアックながらもちょっとズレてて結びつきにくかったというのがあるのかも。しかしそれも、ラーメンという共通点で、ずいぶんと埋まっていきそうですね。……と見せかけて、トンコツ派としょうゆ派で争う事になったりする可能性も。
今日は本当に
本当に本当に
本当に本当に――
暑かったですね……
ふぅ!
あまりの暑さに、冒頭からホタも暑さの連呼! ……言っても仕方ないこととワカっていても、本当に暑いとついつい口にでちゃいますよね。
ホタが口にするその暑さの表現は「オーブンみたいなあつい熱風!」と、お料理属性を感じさせてもくれますが、だからといって暑さが和らいでくれることもなく、どうしようかと困ってしまっております。クーラーをガンガンつけられないというのは、節電意識の表れですかねさすがトゥルーのお母さん。
そんな中、庭に目をやると、草木ももはや枯れてしまいそうな状態であると――気付いたのはなんとさくら。ううむ、こういう優しさが深く絡んでくる分野では、鋭さも発揮してくれる子じゃあないですか。単に弱気な子ってだけじゃなくって、心優しく、細やかな気配りができる子としての片鱗をすでに。
さて、そんな優しい気配り少女の先輩であるところのホタは、そんなさくらの優しさを受けて――
そこで、みんなで
集まって――
今日は、おにわの水やりガール隊を結成です♥
隊長はさくらちゃん。
サポートの副隊長は
この蛍がつとめます♪
実に素晴らしい提案を行ってくれました。うん、これはあらゆる面で本当にいいアイデアですよね。草木の心配に気付いたさくらにちゃんと配慮して隊長を務めさせてくれてるのも、暑さ以上に心をあったかにしてくれる勢い。
他の皆も駆りだしての大納涼水撒き大会となったようですが――
お仕事でいない海晴お姉ちゃんと
お昼ごはんの支度をしている
霙お姉ちゃんと春風ちゃんは
お家の中に残して――
みんなで水やり道具を装備!
……み、霙姉さんが……昼ごはんの支度……を? い、いや、この人が料理ベタとかそういう設定はないのですが、そういうことが上手くできないorやらないイメージは強固にあるわけでして。決して手伝いとかをしない人ではないんですが、基本的に男手扱いみたいなところありますし。……どういう作業をしていたのかがちょっと気になりますね。
さくら隊長は自分のじょうろ、
副隊長の蛍は水道につながった
メインのホースを構えて――
あとはめいめいに、
ブリキのバケツや
砂場遊びのカップ、
おままごとのやかんや
小さなシャベルなんかを――
手に手に持って。
お庭水まき大作戦の
始まり始まり〜♥
ああ……見ているだけで、涼しいというよりは心が温まってしまうような幸せ光景が即座に脳内に。ええ、きっと白い服を来てる姉妹なんてスケスケですよ! ……と、リアル俺の脳内は別の意味で猛暑日のようですが気にしない方向で。
やれやれ!
今日はまた急に――
ひどい降りじゃったの!
トゥルー大雨警報! なにやら「おかあさんといっしょ」など、具体的な固有名詞で夏休みの日常を描いてくれると生々しい生活館が伝わってくるなと思う次第。ええ、テレビの気象警報というのも、いかにもですよね。
大地も燃えてひび割れそうな
日照りの乾きから一転――
水たまりの海、
泥色の大洪水じゃ!
まるで天の水瓶の
底が抜けたような、とは
このことか――と
思わせるような――
大雨。
……とまあ、そんな大雨の様子を表現する言葉が、相変わらず幼稚園児の領域を超えすぎてはいますが、こんな言葉をちゃんと使いこなしつつもしっかり幼稚園児なのが観月ですよね。
さて、そんな観月に言わせると、この大雨は、先日トゥルー家で行った水撒きが原因にあるのではないかとのこと。
この世のありとあらゆるもの、
離合集散の常を持っておれば、
時にモノノケというものは――
良きものも悪きものもみな
寄り集まる性をもっておる。
悪運は寄り集まりて
祟りをなし――
良運は寄り集まりて
富貴をなす。
……と、なにやらいろんな意味にも取れる含蓄ありげな表現でもありますが、そういう側面はさておき、具体的にトゥルー家の庭には「何か」がたむろしているようで。単体ではなにも怖いものではないようですが……
家の片隅にはまっくろくろすけが
寄り集まり――
兄じゃのもとへはわらわたち姉妹が
寄り集まる――
フフ♥
などと、面映い言い方で対比してくれるのでありました。
この雨神の宴が――
大地の夏の乾きを癒す程度で
終わってくれるとよいのじゃが。
先日の大雨被害のことを思い出すと、心から同意せざるを得ますまいて。
みんなが――
朝から大声で
丸出しの歌を
歌っています。
おへそ丸出し、
おなか丸出し、
あたま丸出し――
おしり丸出し!
――って。
……こ、小雨がのっけから、「おしり」だなんて言葉で歌を! ……と、相変わらず部分的に反応してしまう悪癖が拭えないリアル俺でありますが、なにやら夏休みも終りが近いトゥルー家は、あいも変わらず賑やかなようですね。
こんなのってやっぱり、
ちょっぴり――
はしたないですよね。
……はぁ。
うむ、さすがはアニメでヒカルのとれたブラに一番反応していた小雨、そのあたりは姉妹でも一番気にする方ってイメージですね。……逆に、その反応の強さこそが、かえって興味ありまくりって印象を与えてくれるわけですが、そこを追求するのは全力で避ける方向で。でもそのうち立夏あたりに指摘されそうですが!
それはさておき、この丸出しソングを歌っていたのは、想像通り小さい子たち。いやまあ、中学生組より上が歌ったら、いかにトゥルー家族といえども一歩引かざるをえないところですが……さすがに小雨もそこまで謝らなくとも。うむ、やはりこの潔癖っぷりは、逆に……ねえ?
にじちゃんや真璃ちゃんまで、
どうにもちょっぴり品がなくて――
ただみんながあんまり楽しそうだから
止めるにも止められないんです。
……。
もとはと言えば、
立夏ちゃんなんです
小雨の遠慮がちな性格が出てしまっていたようですが……って、立夏さんアンタ! いやまあ、さすがに立夏が直接歌っていたわけではないようなのですが。
どうやら、ここ数日で一気に冷え込んできたことがそもそもの根源みたいですね。しかし、暑かろうと寒かろうと肌出し至上主義の立夏としては、
「マダ8月なのに
ジョシたるモノ、
おヘソを出さないナンテ
シンジラレナ〜イ!!」
なんて言っちゃって――
いつも通りにおヘソ丸出しの
ミニスカート姿。
……などと、いつもの調子を貫き通しているようで。「ノースリーブの肩の幅もいつもより細い気がしたくらいで――」という小雨の表現に、どことないエロさを感じもしますが――
姉妹ナンバー1のねぞうの悪さを
発揮してしまって。
おなか丸出しどころか――
もっと上の方まで見えそうに――
きゃっ♥
……うん。やっぱ。視点がちょっと、あれですよね。
ともあれ、そんな調子な立夏は、結局風邪気味になってしまったとのこと。逆説的に、立夏はお馬鹿じゃないから風邪引かないということが証明できた気もしますが、まあ以前にもこんなことありましたからね。そんなこんなで、氷柱にまで怒られてしまったようです。歳が近い分、氷柱も立夏をしかる機会はそれほどなさそうですよね。こういう機会でもなければ。
……
やっぱり丸出しは良くないです。
今日もまだ涼しいですから
お兄ちゃんもどうか――
“丸出し”には気をつけてくださいね♥
そんなわけで、「丸出し」はダメ、ぜったい、というお話でした。タイーホされちゃいますしね!(リアル俺の問題)
まったく。
立夏ときたら――
今日も朝から
くしゃみ連発じゃない。
氷柱が叱っていたとの話が出たら、さっそく本人が登場ですよ! っていうか、立夏の症状はそれなりに本格的風邪っぽいじゃあないですか。
あーあ、もう。
いくら夏だって――
寒いモノは寒いんだから、
意地張ってヘソ出しなんて
ばっかみたい!
さすが、下僕の妹よね。
ふん!
そのへん、わからないでもないですが……相変わらず氷柱さん、氷柱らしい自爆をものの見事に。いや、氷柱の意識としては、下僕は下僕であり、ここで自分も含まれるというニュアンスではないのでしょうが。でもそのへんを知った上でなんだか指摘してあげたくて仕方ないぐらいには氷柱愛に溢れております自分。
とりあえず、愛情のこもったアホ呼びから、いちおう「バカは風邪引かない」理論をきちんとわきまえた上での表現を意識してるのかな、などとも思うわけですが、こういう時に限って風邪を引く立夏の揺るぎ無い人生スタイルに、ある意味感心したかのような雰囲気も少々。
しかしながら、体調管理は自己責任、という氷柱らしい厳しさをしっかりアピールしておくことも忘れないわけですが――
それに――
立夏ってば、あの子――
何回言っても!
くしゃみをするときに
自分の口を手で押さえる
っていうことをしないのよ!?
なるほど、これは確かに立夏らしくも間違いなくギルティ。へっくしーが許されるのはコントの内部のみであり、これは気をつけてほしいながらも、うん、立夏らしいなあとも。
小さい子でもできていると、虹子や青空の例をあげていますが、「あっくちょん、ぱ♥」が可愛すぎて、是非とも映像で確認したいところです。
でも、かわいいから全然許せるし、
とにかく健気にも1歳の幼い身空で
風邪のウィルスを周りに
まかないようにしようって思う
その心が素晴らしいじゃない?
私がしっかり教えたかいがあったわ♥
氷柱さんご満悦。ユキに対する態度を見ても、氷柱はなんというか過保護気味であり、そして教育熱心なママンになりそうというか今すでにそんな雰囲気ありありですよね。
ともあれ、そんな様子で他の子にうつす可能性がありそうな立夏に、氷柱的監視命令が。確かにユキが風邪引いてしまったら大変なので、その悪い癖を考えても、仕方ない妥当な判断ではありますが、
それにしても――
30日からは学校も始まるっていうのに。
のんびり風邪なんてひいてて――
宿題、間に合うのかしらね?
フフン――
……あ。オワタ? いやまあ、風邪がなくても毎回大ピンチが確定してますし、かえって今の内に危機感が芽生えることで、治ったあとすぐ必死に頑張れるようになったりは……しないかなあ、やっぱり。夕凪さんがこの立夏を見て、「あ、まだ大丈夫」と勝手に思ってしまうような予感もあり、今年も色々大変なことになりそうです。
風邪を引くのは――
運命なのだ♥
立夏風邪ひき状況の中、なにやら嬉しそう楽しそうな霙姉さん日記――いつもの霙姉さん理論で前置きしつつ、つまるところは、「運命なのだ」の一言というのは、分からないでもありませんけれど……?
一体どうして霙姉さんが嬉しそうなのかというと――
ああ、うらやましいなあ、
立夏のヤツ!
運命に選ばれたがゆえに――
今日はまるごと1日。
のんびりと――
上げ膳据え膳で、
なにか手伝いなど
する必要もなく――
このせっぱ詰まった時期に――
夏休みの宿題をする必要もない。
……
フフ。
最高だな♥
想像以上にろくでもない理由だった!!
み、霙姉さん……さすがにその理屈は、いくらなんでも……。いや、気持ちだけなら分かりますよ!? 分かりますけれど、それはそもそも何の解決にもなっていないというか、水泳の授業をスルーできるとかならまだしも、やらない宿題は、結局そのまま残留するわけで……「風邪を引く前にどうしてこなしてなかったのか」という言い訳無用な状況なわけで……
……などと、凡俗たるトゥルー俺は思ってしまうわけなのですが、そこは霙姉さん。筋金入りの思想がそこには。
オマエは知っているか?
あの快感を。
夏休みも終了間際になって、
日記にドリル、自由研究に作文――
全部すっかり気持ちよく
放置していたあの宿題の山に
いくらなんでも、もういよいよ――
そろそろなんとかして取りかからないと――
これはやっぱりどう考えても終わらないな。
いや、でも本当はもうギリギリダメかもな、
なんて思いながら――
重い腰を上げたとたんに――
風邪を引いて合法的に
動けなくなる――あの快感を♪
まるで崖に向かって
まっしぐらに走っていく
チキンレースのように――
フフフ。
……俺は、霙姉さんという人間を、まだまだ十分には理解していなかったようです。想像していたよりも、霙姉さんは遥かに大きく……そして、遥かにダメ人間としての人生を堪能しておられる!!! あ、ああ……しかもなんか、含蓄があるというか、理解できてしまうこの快感……! そのあたり、霙姉さんの駄目さと深さが、滲み出てきているかのようです。「そもそも、ギリギリもなにも、最後まで手をつける気がないだけでは……」という疑念はひとまず置いときましょう。
その快感を今年は立夏にさらわれるとは――
これは世代交代の夏かな。
きっと私の宇宙はもうすぐ
静かに縮んで収束を迎えるのだ――
しかも世代交代とか、いよいよ訳のわからないことを――同意できないではありませんけど、これは海晴姉さんあたりに簀巻きにされても仕方ない。
わっちゃ〜うっぽ!
っか!
ねんねん♥
あーちゃ、ねんねん♥♥
にーちゃ、ねんねん♥♥♥
なんなんなんなんなんなんな――♪
ちゃるっぷぽ!
あらぶるあさひさん登場! アニメ版で聞いた声が本当に可愛らしく、脳内再生時における可愛さが倍増した我らがあさひさんですが、日記におけるそのYASEIっぷりは恐らく健在でありましょう。というわけでさっそく翻訳を――
どうしたんだ〜おかしいぞ!
りっかがねてる♥
たのしそうだから、あさひもいっしょにとなりでねむる♥♥
おにいちゃんもいっしょにねんねしよー♥♥♥
たのしいな、ほかほかだ――♪
おにーちゃんにちゅうをしよ!
むう、やはり立夏は寝込んでいるのか……って、あさひさん風邪うつっちゃうかも知れないかららめええええええええええ!!!
……などと思ったのですが、トゥルー俺を伴っての立夏との添い寝というお誘いに、魅力を感じてしまうのを禁じえないところでは御座います。幸せではありますが――ほかほかって、けっこう熱もありそうで、やはり立夏自身もあさひさんの身も心配です。いや、ちゅーされる喜びもありますが!
明日は土曜日♪
その次は日曜日♪
そしてそして――
その次は、もっちろん
最後の――
げっつようび!!
月曜日という恐ろしい魔物を前に、これほどのハイテンションを保てる夕凪さんマジ勇者! それも、単なる月曜日ではなく、まだ休み中とはいえ、夏休み中でこれが最後という、まさに死の宣告付きの超月曜日なわけですが……
えへへ♥
なぁんだ♪
こうやって数えてみたら、
まだまだ――
3日もあったんだね♥
「もう3日しかない」のではなく、「まだ3日もある」……場合によっては、これ以上ないというほどに理想的なポジティブ思考。しかし、夕凪さんのおかれているであろう状況からすると、これはむしろ……
コレならきっと――
まだけっこう残ってる
夕凪の宿題だって――
きっと!
絶対!
かーんぺきに
終わっちゃうよね?
ね?
ねねねねねね?
――お兄ちゃんっ♥
えへへへへ――♥
……ああ、やはり。この執拗な「ね?」という確認から、本当はすごく不安なんじゃという印象も抱かないではありませんが、あいにくこの何年もの間付き合ってきた経験から、夕凪さんは本気でこう思ってしまっている子であることはすでに分かってしまっているわけで。ああ……今年も……。
しかし夕凪さん、これでも今年は頑張っているようなのです。なにせ、星花の言葉のおかげで、ドリルがもう4ページも……だめだあ。いくら可愛く「ダイジョウブ!」って言われても、うなづいてあげるには難易度高すぎます夕凪さん!!!
ただ、単に脳天気してるだけではなく、それぞれに宿題を済ます算段も色々考えてはいるようで。姉妹で一番勉強ができる氷柱は、あいにく一番こういうことに厳しい、この状況の夕凪さんにとってはまさに阿修羅すら凌駕する存在なわけですが……
今年は夕凪さ、すっごい
イイこと思いついちゃって――
小雨お姉ちゃんに聞くことにしたの♥
昨日ね、立夏お姉ちゃんのお見舞いに
お部屋に行ったとき――頼んだんだ♥
む、珍しく賢い夕凪さん! い、いや、もともと頭そのものは回る子なんですが、こういう効果的な悪巧み方向にはなかなか思考が行かない子なので、これはある意味進歩というか、堕落というか……
ともあれ、こういうことを頼んだらきっと断らないであろう小雨に目をつけたその発想やよし。さらには……
きっと――夕凪が宿題のお礼に
ラブの魔法をかけてあげるって
言ったのが効いたのかも!
小雨お姉ちゃん真っ赤になっててさ、
あれはきっと――
すっごいすっごいすっごい――
好きな人がいるね、きっと!
きゃーあああああ♥
はねむーんすぎるぅ〜♥♥♥
えへへへ――
……ううむ、なんというかなんというか。「立夏に聞こえないようこっそり」というシチュエーションもその小雨の赤面っぷりに拍車をかけていた気がいたします。
まあ、ラブの魔法があろうとなかろうと、小雨ならきっと頼めば手伝ってくれたと思うわけですが――それはさておき、立夏の病状も回復していたようでなにより。
うーん、この元気ならやっぱり、
立夏お姉ちゃんより夕凪の方が
ダンゼン早く宿題終わっちゃいそうかも☆
それにいざとなったら勉強のマホウを
作ればいいんだし!
……いや、その理屈も理論もおかしい。ってか、勉強のマホウて。いやまあ、最終的になんとかなってしまえば、=マホウのおかげ、みたいな論法も成立しちゃうわけですけどね。
――というわけで、
今日はまだ夕凪たっぷり遊べるよ♥
お兄ちゃん――
一緒にマホウごっこしーよーおっ♪
……諭してあげたいところではありますが、このおねだりが、かつてないほど性的に感じられてしまうトゥルー俺には、ちょっと難しいところです。いけないマホウごっこに突入してしまうよ!
関門トンネルは
日本が誇る世界初の
海底トンネル。
できることなら――
おお、麗が九州旅行の思い出語りのターンに入った! ええ、トゥルー生活で行って来た数々の旅行の中でも、麗のこの鉄道願望がこれだけ満たされたことは今までありませんでしたからね。これはもう、この夏どころか、一生の思い出レベルで浸って欲しいところです。
とはいえ、色々他に堪能したかった要素もあったようなのですが、
もちろん私だって存分に
味わいたかったけど――
でも。
まあ――
いっか♥
……とまあ、そんな大元の望みが叶った麗は、それでも十分すぎるとばかりにご満悦です。……いつものことながら、細かい具体的な内容についてはさっぱり実感できないリアル身の上ではありますが、麗の喜び方を見ればそれで十分というぐらいの心境ではあります。あえていうなら、詳しく話を理解できなくて申し訳ないというぐらいで――
だから、九州旅行は
十分楽しめたわ。
そのおかげで夏休みの宿題の
自由研究だって――
「九州新幹線マップ」で
仕上げることができたし。
実益すら兼ねて楽しめた九州での鉄道体験。本当によかったねと思えてなりませんよ。麗はいつも自分の趣味への不遇を嘆いている子でしたし――
でも――やっぱり、なんか、ね。
思うの。
こうして家に帰ってきて
日常に戻って、
いつものようにふっと
当たり前に山手線に乗り込む時――
(中略)
なんていうのかな。
ああ――
やっぱり家っていいな♥
日常っていいなって思って――
胸の中がふんわりゆっくり
広がっていくような気持ちがして――
本当に気持ちが落ち着くの♥♥♥
……これまた、(中略)部分の具体的な意味は分からないながら、こういうノスタルジックな心境すら堪能できたってことは、それだけ充実していた夏休みだったという証拠ですよね。ええ、旅行が楽しいからこそ、普段の日常の良さも実感できるわけで。麗にもそのあたりのことが感じられて、情操教育の面からも大変喜ばしく。あれだけ日頃から旅行に出たがってる麗に、「旅行もいいけど――」って言わせた時点で大勝利ですよね。
明日からは――
いよいよ学校が始まるわ。
夏休みや旅行もいいけど――
やっぱり通常ダイヤが私は好き。
平和な日々が戻ってくるのを――
私は歓迎するわ。
そんなわけで、自由研究もバッチリすませた麗は、あとは穏やかに普段の学校生活が戻ってくるのを待つモードに入ったようですが……ええ、この時期です。麗はいいとして、様子が気になる子が……。
おにいちゃん、ないない。
おねえちゃん、ないない。
みは、ないない。
みじょれ、ないない。
はるか、ひか、ほた、りか――
みんなみんな――
ないないない!
おおおおお青空がみんなを探している……ってこれどういうシチュエーション!? ともあれ、普段元気で怖いもの知らずな青空がかつて見たことがないぐらい寂しさに襲われて不安なことだけは分かりますが――
う、わ―――ん!!!
どこ?
どこどこどこ?
そら、おいてかれた!!!!!
みんな、ないない、
どっかいった!!!!!!
ふと気がつくと、家族のみんなが周りに居ない。それは1歳児である青空にとってどれほどの恐怖なのだろう……と思わずジョジョっぽいフレーズを思い浮かべてしまいますが、そこは青空、まずは全力で泣いてしまうところから。可哀想ながらも、青空の大声であれば、ちょっとした迷子とかであればすぐに見つけられそうではありますよね。
しかしそれにしても一体どういう状況なのかと思うわけですが……
……。
そら、ないたの。
たくさんたくさん――
えんえんえん――
えんえんえんえん――
えんえんえん――
そしたら――
おにいちゃん、
かえってきた!
おやつたべたら
かえってきた!
みじょもはるかも
ほたもひかも――
みんな、にこにこ♥
……とりあえず一安心、ってことで。青空がこんなに泣いちゃうシーンって今までたぶん初めてなんじゃないかって思いますが、なんだかんだで1歳児ですからね。日頃元気すぎるだけで、それなりに泣いちゃうことだって日常的にあるのだと思います。まあ、1歳児が泣いたりぐずったりするのなんて、ほとんど通常会話の領域ってノリもあるでしょうし。もちろん気にしてあげないといけませんが、むやみに心配しないでもいいという類の。
そんなわけで、すぐに笑顔が戻った青空は、やはり精神的にタフというか、まあこれも、小さい子供らしさって感じですね。晴れすなわち青空ってことで、名前通りにすぐ青空が、と。
ところで、どうしてみんながいなかったのかというと――え、あれ、もう学校が? なんか最近では31日まで待たない感じになっちゃってるんでしょうか。そういや昨日麗が「明日から学校」って言ってましたものね。うっかり見落としてましたが。
そんなわけで、寂しい思いをした青空が、いっしょに学校にもいきたいとくっついてきてしまうわけですが、
そらのこと、
おいてっちゃ、め!!
そら、おにいちゃんに
ぎゅーして、
がっこういく!
いくいくの♥
……うむ、青空もなかなかに誘惑とおねだりのセンスを会得しつつあるようです。トゥルー俺ひやひやしつつも顔がニヤニヤと。
あーあ!
今日はまだ
ギリギリ。
8月の最後の31日だって
いうのに――
もう普通に学校に
行かなくちゃ
いけなくなってるなんて――
マリーもこのちょっと早めの夏休み終了に憤りを隠せないご様子です! ……と思いきゃ、
なんて――
なんてかわいそうな
フェルゼンなんでしょう!!
幼稚園はまだまだ
今日まで夏休み、
あの幼稚でめんどうな
チューリップ組が
はじまるのは――
9月1日からのこと
だっていうのに!
どうやら幼稚園は9月からということで、むしろトゥルー俺は哀れみを受ける立場でありました。口では「幼稚でめんどう」なんて言ってますけど、マリーほど充実した幼稚園ライフを送っている子もいないとは思いますよね。まあこれはある種のリップサービスみたいな。
しかし、単に憐れみたいのかと思ったら――
おお――!
かわいそ、かわいそ♥
マリーのちっちゃな
かわいそちゃん♥♥
あんまりかわいそうだから
抱っこしてナデナデしてあげる♪
なんかとんでもなくツボな行為をしてくださいましたよ!?
ま、マリーさん、そんな的確すぎるほどに、俺達の喜ぶことを……って! なんですかこの包容力のある幼稚園児は! 今更ながらでも叫んでしまいますよこれは! 「かわいそかわいそ」とかナデナデとか……ちょっと特殊な夜のクラブで、会社役員クラスの相手が務まるレベルといっても誇張でもなんでもなさそうな!
いやもう、単にこういう言葉をはなっても、ハマる子とそうでない子というのは存在しますが、この年齢で――いやまあ、ギャップの刺激があるので、むしろ普通の成人女性よりも優位というのはありますが――これほどの器を持っているのは、本当になんともはや。
もうほんとうにほんとうに――
がっかりね?
わかるわぁ〜
その気持ち♥
だから、ほら――
い・い・の・よ?
マリーのこの優しい胸に
顔を埋めて泣いても♥
単に器って言っても、単なる雰囲気だけじゃなく、この前振りの話術によるところも大きいんですよね。そしてなによりも、相手の言われて喜びそうなツボをどれだけ実感して心得ているか。そういう意味では、マリーはもう、そこいらのクラブのママが降参してしまうレベルのものを備えているなと……思うわけで……。
だから、ほら――
い・い・の・よ?
マリーのこの優しい胸に
顔を埋めて泣いても♥
男の子だって――
泣きたいときだって
あるわよね?
大丈夫よ、マリーは
そういうの全然気にしないし♥
これで――
フェルゼンがこのマリーの前でだけ、
泣いちゃうのなんて――
なんだかかえって、
とってもかわいいと
思うんだからっ♥♥♥
とどめ。
だからこれからも――
ね?
泣くときは
マリーの前で――
だ・け♥
よ?
マリーはフェルゼンの弱点独り占めね♪
そしてダメ押し。
いや、ダメ押しっていうか、この最後のセリフなんて、どんな人生歩んだらこんな言葉がすらっと出てくるのか! 俺が知ってる「女の器」の中では、某シャア・アズナブルさんを胸に包み込んであげたナナイさんとか、その領域に入ってますよこの人! ほんとこう、どうしてここまで的確に、男を喜ばせるようなツボを心得てしまっているのか……それこそ天性としか言いようが。
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