待望のお風呂タイム来ました!!!! ところで今回の旅行では、姉妹みんな新ヘアースタイルに挑戦するのが流行なのでしょうか。いやまあこれに関しては、湯船に入れないためなのでしょうが、ともあれお団子にした立夏、超可愛いです。観月も誰かにお団子にしてもらえばいいのに。
う・ワーイッ♪
ついに――
ゴールデンウィークも
明日から後半ゾーンに
突入〜だネ!
おおおっ、GW中にも日記更新! そういや今日は一応平日扱いなのでした。幸いにもリアルで休めているのでちょっとサプライズ。ユキ先生のイラストもついてきて二重にお得な日であります。人によっては、この後半も大分長く休めるパターンもありそうですが、とりあえずの区切りの日ということで。
さて、今回の大磯旅行。さすがにすでに知っている場所ですし派手なところでもないので、新鮮だったり刺激的だったりではないようですけれど、それでもしっかり楽しめているようでなによりです。イラストからでも存分に伝わりますよね。
でもやっぱり――
こーして、カゾクみんなで
のーんびり♥
過ごすのも楽しくて
シアワセだヨネ!
と、立夏もここは綺麗に締めてくれます。
だって――
こうやって――
ごろーんごろーん、
ゴローンッ♪
って、毎日ダラダラしてても――
誰にも怒られナイし。
お休みでトクベツだから――
スナック菓子だって
タクサン食べれるし!
エヘヘ――
……と思ったら、実に立夏らしい楽しみ方もバッチリ堪能していたようで。まあ、これはこれで理想ですよね。休み前に言ってた霙姉さんの休みの堪能の仕方とも大いに意見があいそうです。まあ、立夏の場合、だらだらするのも激しく遊ぶのも同じベクトルなのかも知れませんが。本能のままにという意味で。
ちなみに立夏的には、普段のトゥルー家での生活では味わえない駄菓子の類をたくさん食べられることがなにより嬉しいようで。いや、買えばあるんでしょうけれど、普段の家でのおかしとしてはまず並ばないような定番のラインナップ。おじさんの家でトゥルー家族のために買いこんでくれているんでしょうか。
などと、食欲を発揮しつつ――
ふと振り向けば、ソコに
ダーイスキなお兄ちゃんがいて――
も、リカ、最高にシアワセ♥
天国天国♪
……ラブアピールもしっかり行っちゃってくれているのでした。いや、これはアピールっていうより、ごくナチュラルに口から出た言葉っぽいですね。そっちのほうがなお破壊力が高いわけですが!
さて、こんだけアレな生活を送っていると、立夏にはつきものの、心配事もひとつあるわけですが――
というワケで――
さて、ここでクイズです♥
リカのただいまの体重は――
さて、何キロでしょうか?
ナント、史上最高のこの記録――
当てたお兄ちゃんには、もれなく
リカのチューをプレゼントォ!
氷柱ちゃんには絶対言えないケドね、
エヘヘヘヘヘヘ――☆♥♪
ああ、やっぱり体重の問題が。クイズにして出しているあたり、本人自身には悲壮感とか問題視している様子があんまりなさげなのが救いではありますが――いや、「史上最高のこの記録」とか言っちゃってる以上、無理なダイエットなんてしないほうがいいが持論のトゥルー俺としても、さすがに問題視すべきか。チューとか言ってる場合ではなく。
そしてどういうわけか氷柱が出てくるのは……いやまあ、自堕落な生活を真っ先に叱りそうではありますが。……もしかしたら、胸に肉が行ってしまっているんじゃないかと思って、プレッシャーだったりするのかも。アニメでも、姉妹みんなが大増量されている中、絶望的なまでにフラットなラインを忠実に守られているのが氷柱ですしね。
テニス! なんと優雅なGWの過ごし方であることか! やはり優雅と言う言葉が似合うのはマリーということでのイラストなのでしょうね。まだ本格的にプレイできるかどうかは分かりませんが、似合うだけならすでに完璧。運動神経もいいので、今でもそれなりにできそうな気も少々。
星花もスポーツはできるし、マリーにちょうどよく付き合ってあげられるちょうどいい立ち位置の子なんでしょうね。マリーと星花のスカートヒラヒラで、トゥルー俺も悶絶の予感です。
海晴姉さんと虹子の寝姿――――ッッ!!! なんという色香のおねむ状態……。なんというか、「女の色香」って面においては、姉妹のナンバーワンとツーって感じですよね。長女であり社会人である海晴姉さんがそうなのはごく自然ですが、二歳児がそこに肩を並べているというのはさすが……。ああもう、ここに変則川の字になって眠りたいでございます。ええ、虹子を囲んであげたいという保護欲を超えて、二人の美女に挟まれたいという動物的本能が……!
ところで、単なるタオルケットの柄ではありますが、某ピンク色の象さん超お久しぶりです。元気してたか。
うさうさ春風さああああああああああああん!! 大磯のあたりにこういううさぎパーク的なものがあったりするんでしょうかね。典型的な動物と美少女って感じであり大変絵になるシチュではありますが、個人的には「うさぎの性欲はものすごい」って話をどういうわけか思い出してしまったり。この春風さんの視線のせいでしょうか。
帰京まで――
あと2日です。
というわけで、途中こうして平日を挟みつつ、長い旅行もいよいよ終りが近づいてまいりました。なにやらそんな日のタイトルが、どこぞの魔弾の人を思い出させますが、有象無象の区別無く、吹雪のカウントダウンは許しはしない的なノリなのでしょうか、
今日はそれほど暖かい日ではなく、どうやら吹雪にとっては非常に過ごしやすかったようですね。この子が真夏を苦手としているのは分かりますが、たとえば真冬なんかよりは、今ぐらいの時期の涼しい日とかがちょうど良かったりするのでしょうか。機会があればちょっと訊いてみたいところです。
ここ大磯では――
なんだかゆっくりと時間が
流れていくような気がする、
と、海晴姉や蛍姉などが
よく言っていますが――
それは事実なのでしょうか?
そんなわけで、海晴姉さんたち年配組は、なんだか時の流れが遅く感じられるようだったとの意見が。ええ、大人であるトゥルー俺にはよく分かる感覚ですが、吹雪ぐらいの小さい子たちにはやや分かり難い感覚かもですね。いや、吹雪は特別ロジカルな感性を持ち合わせてるからっていうのもあるでしょうけれど。
だからその疑問は、年齢による感覚の差という回答を導き出せるわけですが――海晴姉さんがナチュラルに傷つきそうなので、あえて口には出さないことにするのがトゥルー俺の役目、と。
案の定、吹雪にとってはアインシュタインなどを引き合いに出して疑問を抱かざるを得ない感覚ではあるようですが――
ここでは人知れず、まるで
ブラックホールの中のように
時の流れが遅くなっていて――
……
フフ――♥
これは――冗談です。
こんな冗談が飛び出すぐらいには、吹雪の心もリラックスしているということが分かるわけでして。もうそれだけで、ある意味海晴姉さんたちと同じように、この旅行の優しい時間を堪能してくれているといっても良いでしょう。最近なんだか吹雪はハートマーク比率高いですよね。
もしそうだとすれば、
きっと霙姉の呪いでしょう。
霙姉のあの限りなく怠惰な
休日の過ごし方が――
霙姉の大好きなブラックホールを
呼んでしまったのかも知れません。
フフフ――
楽しい休日ですね。
穏やかな気分のあまり、さらに冗談が加速してしまう吹雪! ……いや、ついに姉妹の口から「限りなく怠惰」という表現が飛び出てしまいましたよ霙姉さん。どうするんですか。いかに冗談で言っているとはいえ、吹雪に言われると、極めて客観的な事実として受け止めざるを得ないという恐ろしさが。……いや多分あんまり気にしないんだろうなあの人は。だからこそのまったりブラックホールなのですが。
いよいよ大磯旅行もおみやげを買う段階に。ここんちはしょっちゅう旅行にいくので、そのたびに各地のものが家の中に増えている事でしょう。もっとも、形に残るものとは限りませんが……
ということで、今回霙姉さんと氷柱がチョイスしたのは、それぞれどら焼き&紅茶と消耗品。霙姉さんがどうしてそれを選んだかは言うまでもありませんが、一応名物としてもあるようですね。よく見るとどら焼きの形って、なんだか宇宙を感じさせますが、霙姉さんの表情もいかにもそう感じていらっしゃるようなキラキラとした眼差しに。……こんな霙姉さんの表情を初めて見たかも知れません。
氷柱はあんまり紅茶ってイメージありませんけど、ユキに入れてあげて体をほっこりさせてあげたいとか思っていそうだなあ、と。あと、ひそかにレギンススタイルがちょっとときめきますね。
ついに旅行も終了ー、と帰路についている真っ最中のようですが、むしろこの帰還のときが出発時と並んで旅行中で一番楽しみな瞬間とばかりに顔を輝かした麗の姿が! いや別に旅行中が楽しくなかったわけではないのでしょうが、やはり鉄道を家族で堪能できるこの瞬間は、なににもかえがたい至福の瞬間なのではないでしょうか。出発待ちに時刻表を眺めているだけで幸福そうですよね。
となりの青空は、そんな麗をよそにおみやげと思われるみかんを手にこれまたご機嫌そう。いつも元気な青空だけど、さすがに帰りの車内ではぐっすり状態になりそうですね。
あり得ないでしょ。
いくら休日明けでも――
結局体重計に乗ってみたら
まさかの60キロオーバーって……。
山手線の――
平均時速じゃないんだから!
……………………………………ちょっと待ってください。
いや、60キロオーバーって、鉄道の話……かと思ったんですが。え、いや、その――なんというか、ちょっと頭がついていかないのですが。
そんなトゥルー俺の動揺を知ってか知らずか、麗は詳細な鉄道ネタで山手線の時速ネタを語りつつ、「――クスクス♥」と麗的にはレアな可愛らしい笑い方を見せてくれたりもしているわけなのですが。いやその、具体的に何の話なのか――それってもしかして、と頭をよぎるものはあるのですけれども、しかしそんな――
……などと逡巡しているトゥルー俺に明かされた衝撃の現実。
それにしても――
60キロ超えなんて――
さすがに――
同情しちゃう。
――60キロ超え。
そう、言ったのか。
……い、いや、最初に言っておきますと、ぶっちゃけそのぐらいの体重なら、リアルな俺の感覚からしてみれば、むしろまだ健康的なぐらいの体重だという認識であり、可愛らしく思えるぐらいなのですが。……しかしながら、一応これでもトゥルー世界は、二次元美少女属性をもしっかりと帯びている世界ではあるんですよね。ええ、それは決して否定できない要素なのです。その基準で言えば、ヒロインで60キロ超えというのは、身長次第でありますが、やはり超えるべきではないラインであり――
……っていうか、まだ誰が60キロ超えなどという大台に達してしまったのか明らかではありません。まあ、もともと小食で、他人事で語っている麗以外なのは間違いありませんが――となると、トゥルー家族の中で最も分かりやすいダイエットキャラの要素を持ち合わせている子といえば。
日頃は――
ダイエットダイエットって
言いながら――
ポテトチップが大好きで
炭酸飲料も大好きで、
ついでに乳酸菌飲料も
大好きで――
言い訳しながら、
食べまくってる立夏ちゃんを――
実は自業自得じゃ?
ってちょっぴり思いながら
見てたけど――
いくらなんでも、
60キロなんて。
チャオオオオオオオオオオオオン!!!!
やっぱり! 案の定立夏だった! うわあああああああえらいこっちゃあああああああ、と思いつつも、麗が語っていることだけでもう、そりゃあ無理も無いとばかりにそうなる脂質ならぬ資質が。
っていうか、そもそもこのGW中に、本人自身の口から前ふりがありましたよ! ……あー、これはますます無理も無い。すでにこの時点で、危険な兆候が。トゥルー俺に数値を当てさせようとしたりと、あんまり悲壮感がないので、そこまで気にしていませんでしたが……おおお、なんということ。
あり得ないわ。
まさに前人未踏、
リニア並みの――
我が目を疑う新記録。
……麗もさすがに、言葉も選ばずすごい表現をしてくれていますが、確かにこの世代の子にとって、60キロ超えというのはシリアスプロブレムですよね。
参考までに、漫画『みつどもえ』において、「雌豚」の名前を欲しいままにしているみっちゃんという子の体重は42キロ。一応、印象ほど実際には太っていないという設定こそありますが、見た目はまさにぽっちゃり系。圧倒的な肉感と尻圧を持ち合わせた逸材です。背もちっちゃい部類ではありますが、年齢は小学6年生と、中1である立夏とは一つ違い。
ちなみに、立夏の身長はというと、いくらか伸びたとは思いますが、初期の公称値で……148cm。もう、BMIとか、全国平均とかを調べる気すらなくしてしまいます。
立夏ちゃんがあれほど凹んで
嘆く気持ちもよくわかるわ――
それに見たところはそこまで
太った感じもしてないんだもの、
きっと油断してたのね。
飽食ってこわい……
ああ、さすがに立夏も、今回ばかりは「あれほど凹んで嘆く」とまで言われる落ち込み方をしているのか……。よほどこのGW、堕落しきった生活をしていたようです。その理屈だと、同じく「限りなく怠惰」と吹雪に言われていた霙姉さんも危ない気がしますが、あの人はなんか食っても太らなさそうなイメージですからね。実際はどうか知りませんが……。
ちなみに、普段から太った太ったと言ってる立夏ですが、今回のことも含め、見た目はそんなおデブに見えたりすることはないんですよね。肉感的ではありますが、これは二次性徴の証的な部分がふくよかだというのと区別がつきにくいところがありましたし。アニメの絵ではそれはもう、そんなに胸にお肉が付いてたら、そりゃあ60キロも超えますよって勢いでしたからね。
さて、呆れを通り越し、怖さすら感じている麗ですが、そんな立夏に対しても、しっかりと協力体制を見せてくれるあたりがいい子だなあと。麗自身は、それこそ本当にもっと肉を付けたらいいぐらいの体だというのに。
でも、これからは本当に
ダイエットがんばるって言ってたから――
同室のよしみでせいぜい協力してあげなきゃね。
あなたも――一緒にやる?
電車体操。
「ドア閉まります」のところが
わりと腕に効きそうよね。
さらにトゥルー俺にまでお誘いを! こういうときになると積極的かつ気が利く子になりますね麗。小雨に対しての意識といい、頼れる子という部分が着実に育ってきているように思えます。
ちなみにトゥルー俺としては、いっしょに体操するよりも、麗や立夏(たぶん同室の小雨も駆りだされそう)がその電車体操とやらを行っている様を、じっくりたっぷりねぶりあげるように鑑賞したいところです。……い、いや、リアル俺のダイエット話など今は関係なく!
うわーん!
うわーん!
うわーん!!!
どうしよ――
どうしよ、
どうしよ、
どうしよう――
……
いきなり響き渡る夕凪さんの悲鳴! ……日頃からいろいろしでかしてばかりのこの子ですから、今回もまたそうだとは0.1秒で理解はできるのですが、しかしなんか今日は深刻度たいつになく高めっぽい!? また夕凪さんクオリティな何かをやってくれてしまったのでしょうが、とにかく話を訊いてみないことには。なんか、このタイミングだと、ちょっと心当たりがありますが……
夕凪、本当の本当に――
全然ちっとも、
そんなつもりじゃ
なかったのに――
うわあああ――ん!
夕凪本当にどうしよぅ――
立夏お姉ちゃあああん、
ごめんなさああい――!
……あー、やはし。なんとなくどういう事態か分かってしまいましたが、なんか夕凪さんガチ泣き反省モード……いや、普段の夕凪さんが反省しない子って言いたいわけではないんですけれど、さっきも言ったように、なんか深刻度が激高であり。
それはつまり、立夏が受けた衝撃がそれほどに強かったと……いやまあ、あの年頃の子があるとき突然あんなことになったら、そりゃあショックでしょうけれども。しかしそれにしても、それこそ夕凪さんと双璧のトゥルーお気楽系である立夏が、夕凪さんをビビらすほどの状態になっている……これは怖い。
とりあえず話を訊いてみますが――やはりおやつ絶ち&大絶賛運動状態のようで。
夕凪、あれれ?って思って――
うわーい、そんなんだったら、
本日のおやつ1番ノリの座は
夕凪がささ〜っともらっちゃうぞ☆
やったぞ、いよいよ、セイケンコータイ!
これからは夕凪の時代が来たのだ〜♪
って思って――
夕凪さんちょっと、それちょっと。……と思わずツッコミたくなるぐらいの単語が飛び交っていましたが、さすがに立夏の様子を見たら、そんなことも言ってられなくなったようで。まあ、基本超お気楽系の子ですからして、この無邪気さも責められませんね。やったこと事態はそういうわけにもいかないかもですが――
さて、単刀直入に、今回の事件の真相を語ってもらいますと。
これってやっぱり、あれのせいだよね?
あの時の体重計――
夕凪がコッソリ後ろから足のせてたの
立夏お姉ちゃん、全然気づいてなくって――
……
うわああああん!
どうしよ――お兄ちゃん。
なんと古典的な……! いや、小さい子ならよくやる悪戯ですし、この程度ならあまり責めたくありませんが……さてさて。
まあ個人的には、「良かった、体重60kg超えの妹はいなかったんだ」と、ジョニーウォーカー黒のグラスををカランと鳴らして喜んで終わりでもいいわけですが(逆にちょっと残念、というマニアックな自分も確実に居ます)、当人たち――ことさら、罪の意識に苛まれてしまっている夕凪にとっては、それでは済まされませんよね。
まあ、当の立夏にしてみたら、「あ、なーんだ、じゃあもうダイエットしないで済むしすぐオヤツ食べまくれるよ!」とむしろ大喜びするんじゃないか……という気も少々。少なくとも、根に持ったりとかは絶対にしない子だって確信できますしね。いずれにせよ、立夏がそこまで夕凪さんのことを怒ったりはしない様に思えます……が。
オマケにもう麗ちゃんや
氷柱お姉ちゃん達まで
ダイエットの話で
盛り上がってるんだもん――
夕凪、もう絶対に自分からなんて
言えないよ〜、うわああ――ん!!!!!
……ええ、もう、立夏だけの問題ではなくなってしまっていたわけで。この流れ……来るか、ダブルげんこつ。氷柱はもちろん、麗も夕凪さんに制裁を与えたことがありましたよね確か。一緒に心配して、体操まで付き合ってあげているわけですから、怒りは覚悟せねばならぬでしょう。
となると、やはりトゥルー俺も今回は、かばってあげる側に回るのがベターなのでしょうが……「女の子はむしろぽっちゃりしてるぐらいが可愛いよ」などと、空気を読まない発言をして氷柱&麗(どっちも痩せ型)に蹴られたりしないか心配です。で、その発言を受けてその気になった立夏が、こんどこそ本当に60kg超えしてしまうという恐怖もまた。
運動することは――
いいことだ
文武両道。
よく遊び、よく学べ。
よく――言うだろう?
やっぱりこどもには運動が
必要なんだ!
これ以上ないぐらい健全な意見で切りだしてきたのは、姉妹随一の健全な肉体の持ち主であろうヒカル。なんかこう、「こどもには運動が必要」って結論を導き出せそうということ自体が嬉しそうですよね。こういうのを見ると、やっぱガチで体を動かすことが大好きなんだなあって実感します。
そんなわけで、ヒカルとしては、今回の立夏ダイエット騒動は実に良いことだったとのこと。確かにトゥルー俺としても、そんな風に思ってはいましたが、さすがに真相などまで知っている身としては、それだけで済ますにはちょっと可哀想だったりいたたまれなかったりもするわけでして。まあ、あえてポジティブに受け止めるというのも大いにアリかな。
立夏はとても健康的で、
私なんかとちがって、
女の子らしいところも
十分あるし――
ダイエットなんて全然
必要ないと思うけど。
などと、これまた健康的な意見ではありますが、これはこれで真理でありまして。実際に60kgだったとしても、まあ、別にいいんですよね。二次元ヒロインとして等のメタな視点を持たなければ、トゥルー俺とてなんの問題もない(むしろ興奮……いやなにも)という結論にも至っていますし。
それとは別に、「私なんかとちがって」と、ヒカルがちょっと後ろ向きな部分を見せているところにはちゃんと注目してあげられるのが良いトゥルー俺。そりゃあ、立夏は子供子供しつつも、しっかり「女の子」な部分も急成長しているわけで。それにもしかしたら、ダイエットみたいな女の子的悩みに、ちょっと憧れるようなところがあったりするのかもですね。
ともあれ早速、ダイエットメニューをものすごい勢いで語り出すヒカル。……この楽しそうな様子と勢いは、麗が鉄道話をしているところにもちょっと通じますね。一般的にマニアックなものかどうかという差があるだけで、こういう好きな分野へのこだわり気質は、さすが姉妹といったところでしょうか。
ちなみにそのメニューの中では、「“逃走中”鬼ごっこ」なるものがちょっと興味深く。ハードなうえに、しっかり下の子たちと遊んであげるという視点も忘れなず組み込もうとするあたり、ヒカルのお姉さん度もなかなかのものです。立夏の飽きっぽい遊び好きな性格も考慮してるんでしょうね。
それはいいのですが、更に続く筋トレや走りこみのメニューを♥を乱舞しつつ語るヒカルに、運動苦手がリアル俺はさすがにちょっと冷や汗が。お、俺が立夏でなくて良かった……いや、トゥルー俺ならきっと平気なんでしょうけれど。「もう、こうして聞いてるだけで――ワクワクしてくるだろう?」と、素で嬉しそうに訊いてくるヒカルの顔を見たら、どうあれ全面的に頷かずにはいられないでしょうし。
オマエも一緒に走って――
一緒に頂上でささやかな夜景を楽しもう。
達成感と共に火照った体を冷やす――
あの一瞬がたまらないんだ。
それをオマエと一緒に――
ああ――楽しみだな♥
さて――そんな風に語っているうち、さりげなく主目的がすり替ってしまっていることを、リアル俺は見逃しませんよウフフー。ああもうヒカルは隙だらけだなあほんとに! トレーニングを語って楽しくなっちゃってるうち、ついついそういう方向に気持ちが向いてしまったんでしょうね。この素直さはヒカルの一番の可愛さだと思います。こんな風に言われた日には、運動だって本気で好きになれそうな気がしますよ。
赤信号、
みんなでわたれば――
こわくなんか――
こわくなんか――
……
うぅ。
やっぱり、こわいです――
氷柱お姉ちゃん達に言うの――
ぐっすん。
うわあああ星花がとばっちりを自分から受けに行ってる!!! ああもう、実は想像通りの展開なんですが、この子はホントにどうしてこうも律儀でいい子なのか。
ええ、どうやらついに夕凪さんも例のグラビデの件を謝る決意を固めたようなのですね。
もちろん、夕凪ちゃんは姉妹の仲でも
1番仲良しの方だし――
何かあったときには、
1番に力になりたいって
いつも思ってました。
だからこんな風に夕凪ちゃんが
困ってるときには――
もちろん、一緒に――
もちろん、一緒に――
謝りに行ってあげなくちゃって
思うんですけど――
ああもう、この「誠」の心! 星花が好きな三国志の武将でも、ここまで誠実な心を持ち合わせているのは数えるほどですよ。星花の前ではとても言えませんが、正史の劉備だったら人気集めの計算以外ではまずやらなそうな気が。演義基準ならともかく。
それはさておき、この発言だけで、星花の人格に対しては100点満点をあげたいと思えるレベルです。ホント、律儀で誠実だよなあこの子。そりゃあここんちは、なんだかんだでみんなこういう子ばかりではありますが。
さて、怯えの対象としては真っ先に氷柱が思い浮かんだようですが、まあ夕凪さんをゲンコする普段のイメージどおりでしょうね。しかし今回はむしろ、最初のうちから積極的に立夏のために動いていた麗のほうが怒りが大きそう。これは確かに、気乗りがしなさすぎるオペレーションではありますが……。
夕凪ちゃんも星花の、
大事な妹、ですから!
ここはやっぱり1つ、
がんばらないと♪
ファイト、ファイトです!!
週末が来る前に、嫌なことは
さっさと済ませて――
楽しい休日を過ごしたいですもの。
……星花。もうね。100点満点ですよ。人間として! 誠実さにくわえてこのポジティブさ……いとおしすぎるなあ。夕凪さんこんな一つ違いのお姉ちゃんがいて幸運ですよ本当に。
まあ今回は、星花が説明してるように、夕凪さん自身が一番凹んでいるぐらいなので、星花ならずとも助けてあげたい気持ちは全開ですし、トゥルー俺とてそりゃあ……
――あ!
今、思いつきました!
私と夕凪ちゃんが、姉妹の契りで――
お兄ちゃんと私が、キョウダイの契り――
ってことは♥
お兄ちゃんも一緒に――
謝りに行ってくれたりしちゃうんでしょうか?
えへ♥
もしそうだとしたら――
百人力なんだけどなぁ――♥♥♥
……って思ってたら、なんか先んじて言われましたよ!? せ、星花さん、そりゃあまさに期待通りのことを思ってましたが、あなた案外……いや、知ってました。この子のさりげない甘え上手なところ。超が付くぐらい良い子で、不器用なぐらいに誠実な子ではあるんですが……トゥルー俺に対してだけは、それに加えて、ちょっぴりしたたかで甘え上手な天然計略家にもなったりしてくれる、それが星花なのです。知ってましたとも。知ってましたが……。
やっぱり、だめ――ですか?
チラッ♥
お兄ちゃんの反応をこっそり
うかがっている星花なのでした。
えへへへへへ――☆☆☆
この「チラッ」すごい威力だよ! ……さりげに、トゥルー俺限定での甘え上手さとしたたかさに関しては、姉妹でもトップクラスなんじゃないでしょうか。ええい、どこまで「女の子」な潜在的才能を持ち合わせているのか――! いやまあ、今の段階でなら、そこまで女子部分が活きてるわけではないんですが、あと数年もすればこの甘え上手さに女子の魅力がこれでもかというほどに加わるわけで……あわわわわわ(喜悦しつつ)
良かったですねぇ――
立夏ちゃんの
ダイエット騒動も
一段落して――
これでみんな――
おいしくごはんが
食べられますっ♪
というわけで、週をまたぎましたが無事解決! 実のところ、立夏以上に夕凪さんのことが気がかりだったんですが、みんなごはんが美味しく食べられる状態になったという事実だけで、円満解決といっていいでしょう。
さて、そんな幸せな食卓が誰より嬉しく思える子といえば、お料理を作るホタと春風さんなのは間違いないでしょうね。このホタの発言聞けただけで、心の中の幸福度が無条件で2割り増しぐらいになりそうです。今回は特に嬉しそうなんだものなあ。ホタの笑顔でほっこりです。
お兄ちゃんも――
夕凪ちゃんと星花ちゃんを
助けてくれて――
どうもありがとう
ございました♥
さて、いつものように、トゥルー俺も期待通りの仕事をしてくれたようで。できておる喃……いやまあ、このぐらいでないと、この家で暮らす資格はないだろうと個人的には思う次第。俺のことですからして。
ホタが語るトゥルー俺たちが謝ったときの様子は、さながら弔事のそれと言わんがばかりの悲壮感だったようですが、
――くすくす♥
お兄ちゃんの手をギュウッて
握りながら、つっかえつっかえ、
なんとか罪の告白をした夕凪ちゃんに――
……夕凪さんがこういうリアクションをとると、普段のギャップですっごくときめいてしまうじゃないですか。いや、普段は普段でもちろん可愛いし、この神妙っぷりもある意味普段の延長ではあるのですが。
さて。気になる立夏当人の反応はというと――嗚呼、なんという期待通り。全く怒るどころか、感謝するという流れに。これはもちろん立夏がそうそう怒ったりしないとってもいい子っていうのもあるんでしょうけど、どっちかというとダイエットの必要がなくなったことを素で感謝しているような気がものすごく。いやまあ、それはそれで単純明快で、あれこれ悪い方向に考えないっていうのは、人間としての美徳ですよね。
――さて。心配だった氷柱や麗の反応ですが、被害者である立夏がここまでの反応だと――
氷柱ちゃんも振り上げた腕を
下ろせないままお口パクパクさせて――
ああ、かわいい♪
久しぶりに見ちゃったな、
氷柱ちゃんの――あの顔♥
とまあ、こちらも期待通りの反応を見せてくれたわけです、が……なんかホタが想定外の反応を!? つ、氷柱のリアクションに……萌えてる! 萌えてますよこの子! いや、このリアクションは「萌えてる」と表現するのがたぶん適切なんじゃないかと思うんですが……
ウフフッ――お兄ちゃんも好き、ですか?
氷柱ちゃんの困り顔。
あれってやっぱり、いつも
ツンツンしてる氷柱ちゃんだからこそ、
かわいいんですよね〜
うふふ、お兄ちゃんと気が合って嬉しいです♪
……いやあ、さすが海晴姉さんの妹とでもいいましょうか。ええ、ええ、確かにこういう氷柱の可愛さには全力すぎるほどに同意なんですが、このホタの感じ方……反応……いや本当、妹のことが好きで好きで仕方ないお姉ちゃんにしかなし得ない領域の萌えっぷりですよ。
なんか今回は、夕凪のために勇気を奮った星花といい、立夏のために体操を教えた麗といい、このホタといい、近しい姉妹同士の絆みたいなものをたくさん感じられましたね。それを味わえただけでも、良かった出来事って言えるんじゃないでしょうか。
さて。そんなこんなで一件落着。ホタの作る美味しそうな料理に立夏も全力で挑みまくりモードに入ったようです、が……
でも――ホタ
、
気がついたんですけど――結局。
あれから、立夏ちゃんは1度も
体重計に乗ってないような――
……
ま、いっか♥
蛍は、いつも笑顔で元気においしく
ごはんを食べてくれる人が大好きです♪
………………う、うん。まあ、そうですよね。この仮想リバウンドとも言える状況で、今度こそ本当に60kgの大台にはいっちゃうんじゃないかと言う懸念がすごくあるんですけれど、まあ、ね。ホタの言うとおり、美味しく食べる立夏の姿が幸福すぎて。そしてそれ以上に、そうやって人に食べさせてあげて幸せを感じている天使のようなホタの喜びっぷりを見られるなら、それがなによりですとも。
にじちゃん――
いい子なの。
ほんとうのほんとう。
だって――
お姉ちゃんたちも、
いつもいってるもの!
そりゃあもうお姉ちゃんたちだけでなくトゥルー俺も連日連呼してますとも! いやもう、虹子の普段の愛されっぷりは、この子の日ごろの言動を見るだけでも十分すぎるほど察せられますとも。いや何も情報がないとて想像できます。想像というよりは渇望ですがリアル俺の!
にじちゃんはいい子。
いい子いい子のとくべつな子♪
とってもかわいい、
みんなのおひめさま――
――って♥
えへへ♥♥♥
だから――
にじちゃん、とっても
いい子なの。
これ、これ。これですよ。猫かわいがりという言葉さえなまなかと思えるほどの可愛がられっぷり。まあ実際、2才の子に対する愛情なんて、トゥルー家に限らずこんなものですよね。虹子は言葉もしっかり喋れるおしゃまさんなので、こうやってそれを自負できる能力を持ち合わせているという話で。
ともあれ、こういう小さい子が自分のことを世界で一番良い子と無条件に思える環境であるトゥルー家は、今更言うまでもありませんが健全であり理想的な環境なのだなと思う次第です。
そんな虹子ですが、なにやら……?
でも――
にじちゃん――
……
なっとう、キライ。
好ききらいしちゃ、
ダメダメよ、って――
海晴おねえちゃんにいつも
おこられるの。
なるほど。小さい子にはありがちな好き嫌い問題が。……二歳児に納豆って、まだ難易度高い食べ物なんじゃないかなって気がしますけれど、まあ柔らかさ的にも栄養的にも、食べる事自体にはむしろ理想的……なのかな?
しかしながら、やはりあの臭いやネバネバは――成人とて嫌う人が多いわけでして。そんなものをちゃんと食べさせようとする海晴姉さんは、さすがに年季入りまくりのお姉ちゃんだけあって、なかなかにスパルタかなと。
まあ、虹子自身もきちんとそのあたりがキライとは主張できているわけですが――
にじこのおくちのなかに
入ってきたら――
おくちのなか、ぜんぶ
ねばねばにしてて――
うぅ――
にじこ、おくちあけたまま
なきたくなっちゃうぅ――
……ちょっとその状態を鮮明に想像してしまって、前後不覚になりかけた自分を激しく戒めている真っ最中です。虹子がネバネバした口を閉じられず、あーんしたまま泣きそうな状態……い、いや大丈夫! なにも問題は! これ以上具体的な描写は避けますトゥルー俺として。
まあ、それはさておき。
だから――お兄ちゃんに
ないしょのひみつのおねがい。
お兄ちゃん――こんど、
ごはんのなっとうのとき、
にじこのなっとう、
たべてほしいの!
こっそりしたら、きっと――
おねえちゃんもわからないもの。
お兄ちゃん、にじちゃんにイジワルする、
わるいわるいなっとうを
やっつけてく〜ださい♪
……う、ううむ。超断り難い……。虹子さん、この年齢ですでに悪女の資質バリバリですよ。いやまあ、小さい子ならではの甘えメインなおねだりっていうのではあるんですが、この子の場合、すでに女の武器を使われているかのような錯覚にも陥るわけで。……いや、本当に「錯覚」なのだろうか……?
ともあれ、引き受けてあげたい気持ちが全力でありつつも、なかなかに難しいところであり。どうしたものかー。
むぅ――。
今朝も何やら厚めの雲で――
どこぞで不意打ちの雨が
降りそうな雲行きじゃったが――
結局、晴れたの。
なにやらはっきりしないお天気を気にする観月。四季の風情をよく堪能する子である観月にとっては、やはりこういうのは人一倍気になるものなのでしょうね。
……などと勝手に天気を気にする理由を想像したわけですが、なにやらもっと具体的な理由があるようですね。それは――
これでは毎朝毎朝――
今日は自転車に乗れるや否やと、
思い悩んでしまうではないか!
なんと、観月に自転車! いや、観月は和装というか裾ずるするな巫女服のイメージが強いので、自転車というのがなかなか結びつき難いわけですが……しかし、これでまた日常生活をみれば、ごく正統派に幼稚園児らしい日々を過ごしてもいるのですよね。ちょうど自転車を載り始めるまさにその時期、観月もまたチャレンジしてみているようです。
まったくなんとも――
手抜きの仕事じゃのぅ。
見ていて呆れてしまうぞよ。
フフン――♪
もしや、雨神さまはついこの間――
わらわがついに自転車に
乗れるようになったのを――
やいておるのではあるまいな?
――クスクス♥
お天気のはっきりしなささを観月らしく風情を込めて愚痴りつつも、自転車に乗れるようになったことがやはり誇らしくて仕方ないみたいですね。雨神さまも思わず嫉妬の自転車姿……いや、確かに観月のあの髪の毛が自転車にのってたなびく姿は、嫉妬というか見惚れる類のものですね。ソースはリアル俺。
どうやらこの口ぶりからすると、もう何も問題なく自転車を乗り回せるぐらいになっているみたいですね。「それはそれは気持ちが良くて――」と、さっきの嫉妬か発言も含め、その喜びっぷりがどこか妖艶に思えるのは、気持ちが高揚しているがゆえでしょうか。
ともあれ、そんな自分の自転車ライフの邪魔をするのは、雨神の邪魔のせいということに思えて仕方ないようで。
ふむぅ〜、悔しや!
ならば、不意の雨にも濡れずに
自転車に乗れる方法はなきものか――
やはり兄じゃに――後ろから傘を持って
ついてきてもらうしかないであろうか?
さあ、兄じゃの返答やいかに――
フフフフフフフ――♥
そのあおりで、なにやら難易度の高い要求をトゥルー俺に求められていますが、ここはなんとか……って、短い距離ならなんとか。
春になって、
星花達の学校では
最近毎日――
土いじりの日々です♥
いきなりの土いじり発言! なんと星花に似つかわしい、素朴かつ健康的な言葉――ええ、姉妹でも特にこういうのが似合いそうです。姉妹に4属性をそれぞれ定めるとしたら、間違いなく土属性と言いましょうか。地味だけどさりげに強化系などで必須、みたいな。
まあ、そんな印象はさておき、やはり小学校には、植物を育てるというのはつきものなんですよね。小学校の土いじりスポットを詳しく解説してくれていますが……その様子もまたどこか嬉しそう。
そして、そんなスポットの中でも、
それから校舎の裏の
1番はじっこにある
日陰のかだん――
星花は――
あんまり行く人もいない
あの校舎裏のかだんが
どうもなんだか少し――
気になるんです。
人気の無い、校舎、裏。……なにやらこの単語だけでリアル俺がいらん反応を起こしてしまいましたが気にしないで下さい。以前のkoyamaくん的なイベントを想像してしまうのも、今は控える方向で。
星花がそこを気にしているのは、そういうことではなく――
せっかくちゃんと
かだんになってるのに、
なんにもない雑草だらけの
淋しそうなかだん――
あそこにキレイなお花を
植えたらきっと――
いっぱい人が行くように
なるのにって。
……星花という女の子の心そのものが表れているかのような理由でありました。
ちょ、なんといういい子っぷり……! いや、星花らしいといえばまさしく星花らしい、本当に素朴で優しい気持ちから出てきた思いですよこれは。
ああもう、星花ってば、人がやらないような仕事を率先して……と思うと、偉いなって思う反面、なにも一人だけで背負い込むのは……と兄として心配もしてしまうわけなのです、……が。
だから――昨日から、
お友達と一緒に――
放課後の緑化作戦! を始めたんです。
最初は星花と――付き合ってくれた
夕凪ちゃんだけだったんだけれど、
見ていたお友達も楽しそうって
たくさん参加してくれて――
1日でずいぶんはかどりました♪
……俺が思っているよりも星花はずっと大きな格を備えていた子だった!!
ああ、なるほど。これは驚きつつも、納得できるというか……これはまさしく、「徳」のなせる技としか言いようがありませんね。単に優しかったり思いやりがあるだけでなく、その善き行いが、しっかりと人の心を集めているという。まさしく人徳ですよ。
それこそまさに、星花の好きな三国志の劉備もビックリな人徳の第一歩ですよね。というか、正史の劉備なら土下座するレベルというか。なんというか、自分の大好きで、でも損してるんじゃないかって心配していた妹が、こんなにも人徳を得ていたということが、誇らしくて仕方ありません。嬉しいなあこういうの。
今日はみんなが集めたいろんな
お花の種と――
プチトマトを植える予定です♥
トマトができたら――
お兄ちゃんに1番に――
トマトのサラダを食べて欲しいな♥
校舎の隅のいつもさびしそうなかだんも、
これで少しは楽しくなってくれるかな――
トゥルー俺に対してもちゃんとアピールしつつも、最後のこのセリフ……どうしましょう。いとおしさ100万倍ですよ。
そろそろ――
冷蔵庫の中に
つめたく冷やした
麦茶がいっぱい――
並ぶ季節になりましたね♥
ホタ麦茶! なんか通常の麦茶よりもあらゆる意味で美味しそうな響きですが、それはさておきいよいよ夏到来を象徴するアイテムがやってきましたね。
学校から帰って、まっさきに冷蔵庫の麦茶に向かうというのは、まさしく夏の家庭の風物詩みたいなもので、なんだかいい光景ですよね。
姉妹のお母さんであるホタは、やはりそんな光景を優しく見守っているようで、姉妹それぞれの麦茶タイムをよく見てくれているようです。まあ、真っ先に飲みに来るのが立夏というのは、あらゆる面で想像できますが、意外と氷柱が麦茶好きだったりと意外な面も。星花や小雨は体を気遣いつつ、霙姉さんはものぐさにと、個性もしっかり現れてますね。
そんなみんなが飲む麦茶ですから、それはもう大量に消費されるわけで、お料理とは比べ物にならないとはいっても、やはり常に作っておくのは大変そう。ホタの苦労を改めて労いたくなるわけですが……
そして夜になって――
1日の最後に。
残っている分を飲んでから――
空っぽになったジャグを洗って、
次の日の――
また新しい1日のための麦茶を
家族のために作っておいてくれるのは――
実は――
蛍のお役目じゃなくって――
毎晩夜のジョギングをしている
ヒカルお姉ちゃんなんです♥
お兄ちゃん――ご存じでしたか?
――くすくす♥
なんと、麦茶づくりはヒカルの担当! ……あーでも、これはなんか分かりますよね。小学生でもいい子なんかは、麦茶はお母さん任せにせず、ちゃんと自分で作るでしょうし、自分が飲む分だけ作るということもできないでしょうから、自然と麦茶担当みたいな感じになる……と。うん、なんかその役割分担の過程が想像できます。特にヒカルは運動の後に必須なぐらい飲むでしょうし――
冷蔵庫のドアポケットには
ずら〜り、麦茶のジャグだらけ!
いくら大人数の私達でも、もうとても
飲みきれないくらい――
この家でさえ飲みきれない量! ……作る量というより、それを保存しておく冷蔵庫がどんな状態なのかが気になりますが、さすがはヒカル、作る様もパワフルですね。細かいお料理とかは向かなくとも、こういう家族の分を大量に、という仕事はバッチリという印象が。
さて、そんなヒカルが作ってくれる麦茶、トゥルー俺ももちろんありがたく頂戴するわけですが、
それに、もしかしたら――これが
ヒカルお姉ちゃんの初めての手料理――
っていうことになるのかもしれません――
うふふふふ♥
……む、む、む。いや、料理っていうのはさすがに――とは思いつつ、ヒカルがそれを良しとしてくれるのであれば、そういう解釈もありだったり。捉え用によっては、ちょっとコンプレックスを刺激することになりそうな気がするので少々慎重に。
それはさておき、ヒカルはやはり手料理とかやる機会はないみたいですね。これはトゥルー俺にとって初なのか、それとも作ること自体始めてなのか……さすがに前者かな。春風さんとホタに挟まれて、自然と作るのにチャレンジする機会が失われていったとかそんなイメージが。
あぁ〜ん♥
なんだか――
じめじめ。
今日も朝から
降ったり止んだりで――
湿気っぽいですね。
湿気の不快さの表現も、春風さんにかかればこの通り、なんとも官能的な響きに――ええ、本当この人はなんというかなんというか。ここまで貫き通されると、戸惑いを通り越して素直ないとおしさにすら感じられるようになってきた今日この頃です。
天気がぐずついてるせいで、気持ちのほうまでぐずついて――と、そういう風に表現するならごくごく普通のことなのに、
まるで自分の
気持ちまで――
うじうじ、
ぐちゅぐちゅ――
どうにもハッキリ
しないような気持ちが
してきちゃって――
困ってしまいます♥
ぐちゅぐちゅ――い、いや、取り立ててもう何も追求はいたしますまいて。きゅんきゅんを通り越してぐちゅぐちゅって、具体的にどんなとか、そういうことは家族の中では想像不可能領域でありまして。本当この人、こういう表現は、狙ってやっているのか、天然なのか……後者なんですよね。はい。愛欲100%ではありますが。
そんな天気を受けて、ジュースや料理のメニューを考えているのは、家族のお姉さんとして実に堂に入ったしっかり者っぷりにも見えますが、「元気をつけるためのスタミナもりもりニンニクメニュー」という単語に思わず邪推が混じってしまうのは、リアル俺が汚れているだけではないと主張せざるを得ません。春風さんの数々の言動のせいで、もうすっかりこの手の発言から連想が即座に!
……さて、そんなお料理のことと並び思い悩む事柄が、さりげにどっぷりとヘビィなものだったりするのも、春風さんのデンジャラスなところでございます。ええ、定番の、「家族のままでいられたら」的な悩みですが――
やっぱり、本当は――
たとえ悪魔の道に落ちたとしても、
超えてはいけないあの川を越えて
2人一緒に手を取り合って
どこまでも逃げてしまいたい――
そんな気持ちが、
春風の本当の気持ちの
ような気がして――
――きゅううぅんっ♥
ああ、どっぷり重い――のに、最後のきゅんきゅんのせいでいつものノリに! ……というか、本質的に春風さんの恋心には、常にこのどっぷりヘビィな要素はいつだってまとわりついてくるわけで、この人にとってそんなのはもう平常状態ということなのかも知れませんね。重力が10倍の惑星で生まれ育ったみたいなノリで。……本当、この人のパワフルな乙女っぷりにはいつだって幸福寸前ですよトゥルー俺。
王子様はどっちですか?
春風の愛は今日はしっとりと――
湿っています♪
……湿っちゃってますか。(以後、いけない妄想に煩悶する時間が訪れます)
もうすぐ6月――
いよいよ衣替えの季節が
やってきました♪
ううむ、もう6月が迫ってきているのか……このトゥルー日記には、すでに昨年のクリスマスで「あと半年」と期限が宣言されてしまっているので、それが迫ってきたということでもあるわけで。
しかしながら、トゥルー家族にとっては、日記があろうとなかろうと、同じ日常がそのまま過ぎていくわけで、リアル側からの問題にばかり囚われてしまうというのも、豊かなトゥルー生活を過ごすうえではよろしくないこと。ゆえに、今まで通りの感覚を維持していくことに努めようかな、と。
さて、そんな季節の移り変わりの中、衣替えはもうだいぶ進んでしまっているようですね。暑かったですし。
もうみんな――
とっくに半そで姿に
なっていましたけれど。
――くすくす♥
……薄着になって肌色分が多くなった姉妹の姿と、この小雨のくすくすという笑いに、ちょっと性的な反応をできるぐらいにはトゥルー俺も男の子でありましょう。小雨がそのあたりの男心を理解できるようになるのも、きっともうすぐ……。
そんな小雨も、オシャレ方面に関してはやはり年頃の女の子。スパンコールのついたTシャツとか、それらしいアイテムをいくつも備えております。これで小雨、姉妹の中でもけっこうオシャレさんというイメージがあるんですよね。服のセンスが清楚かつ良さげというか。
まだ、今着るのには
少し早いかな、どうかなって
思って出す服を選びながら――
自然に顔がほころんできます。
ちょっぴり懐かしい――
夏の匂いがするお洋服たち――♥
また活躍する日が
近づいてきましたね。
ほら、この反応を見ても、小雨の生粋のオシャレさんっぷりが伝わってくるんですよ。そりゃあ女の子なら、オシャレを愉しむのは誰だってそうでしょうけど、小雨がこういう反応を示すっていうのは、なんだか本当にさりげなく大好きなんだなあというのがよく伝わってくるんですよ。
さて、小学6年生という成長期の小雨にとっては、去年まで着ていた服が着られなくなるというのも多そうで――
去年はギリギリ着られた
学校の水着――
夏の終わりには胸元と肩紐が
ずいぶん食い込んで――
今年はいよいよ買い換え
なくちゃいけないかな――
……うん。とっても成長してそうですね。女の子ですから!
さて、このトゥルー家、基本的には超がつくぐらいのボンキュッボンな家系であります。ホタ&春風さんの豊満さは、すでに両者とも長女の海晴姉さんすら上回ってますし、その海晴姉さんやヒカルも、女性としては十分すぎるスタイル。霙姉さんはややスレンダー系ですがこれはこれで理想的なスタイル。立夏もこれから超ボリュームになりそうな気配(胸以外でも別の意味で危険ですが)……と、姉妹揃って素晴らしいスタイルですよね。
……約一名、意図的にスルーしましたが、何事も例外があるということで是非。
まあそれはさておき。小雨も今はまだこれからって感じのスタイルですが、けっこう期待できるのではないかな――と個人的には思いますね。
ついに本格的な
夏支度の始まり――
ですね♪
今年の夏も――
お兄ちゃんと一緒に
素敵な思い出がたくさん
作れますように――♥♥♥
その小雨の性徴も含めた良い思い出を――堪能いたしましょう。
今日は水曜日。
一週間の――
真ん中の日です♥
すいようび が あらわれた!
……などという感覚を覚えるのは小学一年生であるユキにはまだまだ早いようにも思えますが、
いつも、水曜日が来ると――
うわぁ〜、もう水曜日だ!
って思うときと――
あーあ、まだ水曜日なんだ……
って思うときと――
両方あるんですけど――
今日は――
どっちかしら?
それでももうそれなりに学校生活に馴染んできているようで、こんな風に感じるようです。それはさておき、「どっちかしら?」って言い方が新鮮でかわゆいですのう。元気でおしゃまにお上品と、ユキの新しい魅力の一面がどんどん現れてきているように思えます。
ちなみに、前者の場合は「ビックリの水曜日」、後者は「ズッシリの水曜日」と、その表現もまた豊かな感性が表れてます。天使のように無垢なだけでなく、こういう感性までも身につけているユキが俺にとってますますまばゆく。
そしてその結論が――
今日のユキの心の中は
どっちでもない――
ふんわり、真っ白の
ワタアメの気持ち♪
どこでもない――
ユキの心の中の青空に
ゆったりポッカリ、
浮かんでいるような――
心の中まで真ん中の――
おだやかな水曜日です♥
これまた、ユキにしか表現成し得ない、というか許されないような――なんとも「これぞユキ」って感じの答えが。ユキの心はいつもおだやかでふんわり、そして真っ白なんだろうなあ。しかも食べたらきっと超甘いんです。……い、いや、食べませんよ!(突然必死に)
そんなわけで、やはりユキは基本的に、曜日がどうあれ常にユキらしい感じのようで。その流れで、トゥルー俺にとってはどうかと訪ねつつ――
もし、とっても疲れた
ヘトヘトのお兄ちゃんだったら――
ユキが肩もみしてあげる♥
トントン、もみもみ――
お兄ちゃんが少しでも
いい気持ちになれますように!
……ああ。ああ。天国。天使がいるからまさに天国。
っていうか、「してあげます♥」じゃなくて「してあげる♥」っていのがまた破壊力抜群であり! ユキは元気になって、言葉遣いも少しずつ歳相応のものが増えてきているということを、トゥルー俺は見逃しません! 天使な心はそのままに、より積極的かつ遠慮がないスキンシップを行ってくれるようになってきていることの表れであり、すなわちその分だけ幸福度も倍増するという次第。
そしたらユキは――
もっともっと幸せさんです☆
なんでこう、言い方まで天使以上に可愛らしいんだろうなあ。もう。
こんな天使に対して、「もみもみ」「いい気持ちに」という単語でピンポイントに反応してしまう我が身を猛省しつつ。
じゅ〜〜〜♥
うちゅうっちゅう〜〜!
うぶぶぶぶぶ――
ばあっぼ……
――んば?
んばおっぱ♥
はっちゃちゃちゃちゃちゃちゃ――
くしゅくしゅ♥
今日もあさひさんは元気にYASEI的であられる! ……とまあ、逆にご機嫌一辺倒だと、かえって何を言っているのか察しにくいというところはあるのですが、それはいつものことでもあるので、早急に翻訳させていただきますと。
かゆい〜〜〜
なんかめっちゃむずむずする〜〜!
このおしりのところ――
手がとどかなくて……
――え?
かいてくれるのか♥
よっしゃ――
おしりこすりつけたらすっきりだ♥
……むう。なにやら思っていたよりも深刻な事態が起こっていた――というか、起ころうとしているというのが適切な表現かも知れませぬ。
とりあえずおしりをかゆがるのは、赤さんにとっては日常的なことなのでしょうが、当の本人にとっては非常に不快であり、泣き出してしまう原因でもあるんでしょうね。その点あさひさんは非常に豪胆であり、むしろ悦んでるかとばかり思ってしまったほどなわけですが……それを「ダイレクト」にかくっていうのは……なんか、その、具体的に言及するのは避けますが、そのかゆみを生み出している素がそこにこびりついていそうな気もして……まあ、それを手で処理してあげるぐらいならどうということもないのですけれど、「こすりつける」……どういう状況なのか。いつぞやのヒカルが被った被害以上のことになっていないことを祈るばかりです。
まあ、どんな状況であれ、翻訳を通してとはいえ「よっしゃ」とか言われた日には、粛々と従わざるをえないわけですが。なんという豪胆っぷり……!
今日でいよいよ――
私達の住んでいる街も
梅雨入りです♥
5月があっという間に過ぎ去ってしまう! ……そんなわけで、いよいよ梅雨入りでございます。海晴姉さんのお仕事としてもいよいよ正念場といったところでしょうか。
それにしても、やっぱここんちの日記で天気の話題が多くなるのも、海晴姉さんのお仕事というのが大きく影響しているでしょうね。普遍的な話題ってだけでなく、家族が天気予報やってくれているというのであれば、そりゃあ逐一チェックするようにもなろうというものです。
さて、今年の梅雨は、かなりはっきりと分かりやすい物だったので、それについて言及する海晴姉さんに、なにやら年季を感じたりも。……いや、お天気お姉さん一年生ではあるのですが、まあそこは置いておくとして。
こういう季節になると、やはり怖いのは台風とかそれに準ずる大荒れの天気。……トゥルー俺も、「お兄ちゃん」として大いに働きを期待されてますが、もうすでにトゥルー家の男手として、それなり以上には実績を示してきてもいるので、海晴姉さんの信頼も厚いのがなんとなく感じ取れますね。点呼を任されるのは、海晴姉さんがいないときの事実上の保護者とみなされてるのも同じですよね。
とはいえ、いくらか心配な要素もないわけではないのですが――
いくら霙ちゃんや氷柱ちゃんに
頼まれても――
雨の中を、羊羹やらアイスやら
買いに行くのは絶対禁止。
もし断れなくて困ったら――
海晴お姉ちゃんに言ってくるのよ?
そうしたら――お姉ちゃんが2人を
メッ! って叱ってあげるから♪
さすがは海晴姉さん、先に釘を刺して置いてくれて! ……っていうか、普段ならさておき、氷柱はもちろん霙姉さんだって、そこまでの無茶ぶりはしないと思うのですが……この二人だと、むしろ勝手に自分一人で買いに行ったりすることのほうが心配ですよね。氷柱はムキになって、霙姉さんは本当に無配慮に、そういう危険に身を晒しそうであり。
そんなわけで、むしろ逆の心配をしてしまうわけですが――海晴姉さんの「メッ」を見てみたいという意味でも、そういう状況に置かれるっていうのもありかな、と。……こうやって可愛く行ってますけど、実際に「指導する」となったら、相当に強烈かつ怖そうな気もしますが……。
さて、そういう不測の事態への配慮のほかに、必ず必要となる事態として、家の中で退屈してしまう小さい子たちの相手をするという任務が。それについてもいつもどおりトゥルー俺にお任せくださいと率先して言い出したくなりますが――
もちろん――
この海晴お姉ちゃんの
相手をするのも忘れちゃダメよ?
お姉ちゃんの分の時間は――
みんなが寝静まった1番最後の
夜の時間でかまわないから♥
うふふふっ――♪
……むしろ、それを言うのがメインの目的だったんじゃないですか海晴姉さん。ほんとに毎回毎回、こういう誘惑発言で惑わされることこそ、別に梅雨時に限らないトゥルー俺の義務という気も少々。いや、喜んで従事しますが。
ちゅんちゅんちゅん♪
すずめさんの――
プレゼントは――
おおきなつづらと
ちいさなつづら。
どっちがほしい?
相変わらず出てきて即座にトゥルー俺の心を撃ち抜いてくれる虹子の可愛らしさ! いきなりちゅんちゅんちゅんとか鳴かれた日には、理性飛びますよ軽く。
さて、なにやら楽しげに歌い出したその内容は、なにやら聞き覚えのある内容であり――
せいかおねえちゃんの
してくれるおはなし。
おお、お姉ちゃんの誰かにご本を読んでもらったのだろうとは思いましたが、星花だったとは。ここんちの子はみんなそれぞれお姉ちゃんらしい面を備えてますし、小学生ぐらいの子からは、こうやって具体的に面倒を見てあげている描写もよく目にしますよね。真面目で優しい星花は、いかにもそういう役割も似合いますね。
さて、おおきなつづらとちいさなつづら。定番のお話ではありますが、
だからにじちゃん
ちっちゃなつづら!
おリボンはいつだって
大きなのがいいけど――
おみやげはちっちゃいほうが
いいんだよ♥
きちんとお話の本質を理解している賢い虹子。……いやまあ、ちっちゃいほうがいいのですけれど、おっきいのもそれはそれで……と反論したくとも、こんなにもカワイイ虹子自身がちっちゃいことを思うと、やっぱ無条件でちっちゃいほうがいいのかなあと思わないでもなく。それこそ、虹子のいうとおり、リボンなら大きいほう、などとモノによるというのが妥当な結論ではありまして。
さて、例のおはなしのおおきいつづらの中身はというと、まあアレなわけですが。
なかみは――
おばけがいーっぱい!!!
きゃ〜〜〜っ♥
たいへんたいへんたいへん!
こ、わーいの。
――ししし♥
でも――ね。
ほんとうは――
にじこ、おばけのつづらも
見てみたぁ〜い♪
怖がっておられないどころか全力で楽しんでおられる!! いやまあ、性格次第ではありますが、こういうお話の怖いオチも、小さい子にとってはかえってエキサイティングな面白さって捉え方されることも多いんですよね。さくらみたいな子ならさておき。
さて驚くどころか、なにやら最後の「見てみたぁ〜い♪」というセリフに、すでに悪女っぽい片鱗も見え隠れしている虹子さんの怪しげな魅力が。
――などと思っていたら、もしかしたら、そこにいるかもしれないちっちゃいおばけと、トモダチになれるかも――という、極めてピュアで、かつ高い感性をも思わせる発言が飛び出して、感心するとともに己の短慮を反省。虹子がいくら虹子だからって、そんな毎回毎回悪女ってわけじゃ――
だから――
お兄ちゃんはおっきいほうを
えらんでみてね♥
にじちゃんは――
ちっちゃいつづらのおやつ
おにいちゃんにわけてあーげーる♪
……ありましたわりと。どっちかひとつしか空けられないんだよと星花が困った顔をしてしまいそうですが、まあそういうところに新しい回答法を見出すというのも頭の教育のうえでは重要であり、それはそれでよきかなと。そしてこの虹子に頼まれて、トゥルー俺が断れるはずもなく。
見てみてみて♪
お兄ちゃん――
これ♥
ちゅーりっぷ!
これね、
さくらが折ったの。
うおおおおおおおおおおおさくらはえらいなあああああああああああああああああ!!! ……と、いきなりの兄バカ心を全開させてくれるかのようなさくらですよ。
まるでほんものの
お花みたいでしょう?
――くんくん♥
お花のにおいは――
やっぱりしないけど。
――えへへ♥
お兄ちゃんにあーげる♪
……のっけからものすごい勢いで可愛すぎるんですけれど!? なんか、いつもよりも今日のさくらはどこか大人びているような……? 「お花みたいでしょう?」って言い方がそう感じるのかも。そのくせくんくんえへへと子どもらしいさくららしい可愛らしさも全開であり!
どうやらさくらは折り紙が得意みたいですね。さくらの性格からして、派手に体を動かすことは苦手そうなのですが、その分こういう手先仕事でかわいいものを作ったりするのには気持ちの上でも資質がありそうです。
「おったらアイロン
ぎゅうぎゅうぎゅう――
――えへへ♥」の歌だけで悶絶してしまえるほどの可愛さ。本当今日は、泣き出しちゃいそうな気配もないし、いつものさくらとはちょっと違う可愛らしさを感じます。「でも、お兄ちゃんは
男の子だから――
青いのがよかった?」なんて気遣いができてるあたりも、大人っぽさというか、成長というか、なんか嬉しくなっちゃいます。
お兄ちゃんは、すっごく
かっこよくてすてきで――
いつだって一等賞の金メダルだから――
さくら、お兄ちゃんに金メダルあげる!
折り紙の金メダル♥♥
ピンクのひも
つけてあげるの!
そしてこの、無垢な、無条件で最大級の愛情と賞賛を、惜しみなくぶつけてきてくれるわけです。……こんなさくらがいてくれるだけで、トゥルー兄は人生一等賞と思えるレベルです。
さくらの折り紙のはこの中の
とっておきの金色の折り紙――
ぜーんぶお兄ちゃんに
あげるんだもん♥
……幼稚園児が遊ぶ折り紙の中にある、金色――その貴重さは、幼児期が遠く過ぎ去ったリアル我が身をしてさえ、なんとなく実感として覚えておりまして。それすらも惜しげなく――ここんちの子の、人に何かしてあげたいという心は、本当に普遍的というか、血筋というか、貫かれてますよね。
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