今日から8月!
とはいえ――
なんだか落ち着かない
お天気が続いていますね。
うわああああああああもう8月だなんて!!! ……と、思わずリアル俺側の思いで叫んでしまいましたが、トゥルーにおいては8月突入というのはジャスト夏休みであり、家族と共に過ごす時間がもっとも増える時期を示しているわけで、つまり全力で喜ぶ方向で。
もっとも、夏だというのにぐずついた天気ばかりが続くというのは、リアルもトゥルーも同じなようで、そんな日に日記を担当する春風さんも、なにやら……
春風は――
……
あっふ♥
なんだか――毎日
眠くって。
……むしろ、春眠暁を覚えず、といった風情のご様子。いやまあ、蒸し暑くなければ、眠気を催す暖かさというのも分かりますけどね。
とはいえ、春風さんが眠そうなのは、姉妹が夏休みに入ったことで、家事の分量が激増したことが原因のようです。……ホタといい春風さんといい、そこいらの主婦が裸足で逃げ出すぐらい過酷な家事仕事に毎日従事してるわけですよね。本当、頭が上がらないどころの話じゃありません。
旅行が始まれば楽になると言っていますが、この長期間の旅行に赴くのも、こうして春風さんたちを家事から解放してあげるためって側面が確実にありそうですよね。
そんなわけで、春風さんも「楽しみ♥」と期待感をあらわにしておられます。眠そうではあっても、やはり春風さんのテンションはいつだってきゅんきゅんモード待機状態にあるようです。
……ほら、そんなことを思っていたら、早速。
今年こそは、王子様と
一緒のお部屋でって――
春風は思ってるんですけれど。
王子様はいかがですか?
春風と一緒に――眠りたい?
……さあ、春風さんにはお馴染みの、危険度ギリギリの牽制球が放たれました。……ええ、本当。毎回毎回このヒトは、どうしてあれだけ純粋可憐な乙女なのに、こうもダイレクトな発言をなさるのでしょう。頭の春風がなせる技としかいいようがありませんが、それにさらされるトゥルー俺としてはそんなことを言ってる心の余裕すらなく――
あの。
なんなら。
今夜これからでも――
春風は全然。
かまわないんですけど♥
もう、誰も見てないと思います――きゅん♥
――もう開始(はじ)まってました。
はい。春風さんたるもの、そしてそんな春風さんに愛されるトゥルー俺たるもの。行住坐臥、いつだってトゥルーSAGAに突入する覚悟が必要ということですね。まあ、実際には、誰も見てないなんて言っても、絶対誰かが柳龍光ばりに様子を伺っているに違いないわけですが!
おそとに出るときのお約束。
それは――
おぼうしをかぶること。
さくらといえばおぼうし! イラストでも常にこのくまさん付きのお帽子を被っていますから、もはやさくらのトレードマークみたいなものとして、切っても切れないイメージがあるわけですが、この帽子だと、夏場はちょっと暑すぎそうですね。適宜、もっと涼しげな帽子も被っているのかもしれませんが……とまあ、そんなわけで、今日の日記はさくら! さくらと、夏には欠かせない帽子のお話のようです。
おぼうしをかぶらない子は
おぎょうぎの悪い子。
だからおそとには出られないの。
ええ、それはもう、夏の陽射しからさくらを守るためには必須なアイテムなわけですけれど、それを被らせる方便として、おぎょうぎの話に結び付けているみたいですね。まあ、確かに某大陸軍でも、帽子を被ってないのは裸なのと同じだって言われているぐらいですし。(出典:ナポレオン獅子の時代)
とにかく、帽子を被らないで外に歩くのは、なんであろうと駄目――と、さくらの中ではけっこう怖いすりこみになっていそうな感じもあります。まあさくらは、コレに限らずなんでも怖がっちゃう子なので、これが特別ってことでもないのでしょうけれど。
もちろん、さくら本人にだって、おひさまから身を守るものだという認識はちゃんとあるようですが、具体的なことについては……
どうなっちゃうのか、
さくらにはよくわからないけれど、
きっと――
たぶん――
うえぇぇぇぇぇん!
って――
泣きたくなっちゃうもの。
……さすがは、泣くという行為を熟知しておられるさくら。具体的なことではないにしろ、その受け取り方で十分ですよね。そんでもって、「だから、さくらは
ぜったいおぼうしわすれないの」……と。えらいえらい。
しかしながら……「おにいちゃんのは?」と問われると……む、む、む。いや、リアル俺の話としては、帽子なんてかれこれ数年被ったことがないぐらいなので、ちょっと困ってしまいます。
まあ、トゥルー俺は高校生なので、帽子もそれなりに持ってそうですけれど、さすがにさくらたちのように義務ではないでしょうし。
でも、そんなさくらと同じ扱いである青空は、先日帽子を忘れて(例の麦わら帽子ですね)、霙姉さんに怒られてしまった様子。……って、霙姉さんが姉の威厳を直接的に!? いや、なんだかんだで頼りになる姉さんだということは知ってますけれど、こうして直接躾けたりすると言うのは、わりとイメージが沸きにくかったりします。大抵、もっと搦め手を用いますからね霙姉さんは。……まあ、今回は相手が青空ってことで、そんな小手先に走るまでもないorべきではないって判断を行ったのでしょう。
で、あの元気いっぱいな青空も、怒られたことで泣いてしまったようなのですが……そのまますぐにおねんねしちゃったとのこと。まあ、一歳児ですから当たり前かもしれませんが、そのあたりに青空という子の豪胆さも窺い知れるような。
だから、お兄ちゃん――
そらちゃん
かわいそうだから、
さくら、いいこいいこしにいって
あげたいの。
いっしょにいってくーださい♥
そして、そんなまたとない機会に、さくらがお姉ちゃんとしての威厳を発揮する気マンマンのご様子! おおお、さくらがますますえらい子に! 確かに、姉妹の歳の近い子たちはみんな、年不相応なぐらい大人びているので、さくらがお姉さんっぽく振舞えることってなかなか無いでしょうしね。寝ている青空の涙の後をふきふきしてあげるさくら……素晴らしい光景です。もちろんご一緒に。
ウフフフフ♥
――フフ♥
きゃー、どうしましょう、
なんだかうれしくて。
笑いがこぼれてしまいます!
ウフ♥
ウフフフフフフフ♥ ♥ ♥
のっけからホタのテンションがMAXになっておられますよ!?
……ち、ちょ、いったいどうしたことですかホタさん! いやまあ今まで、こんな具合にホタがホッタリしてしまったことも、ないわけではないですけれど。しかしながら、ひな祭りコスプレのときでも、ここまでハイになってはいなかったような……?
ホタがこれほどまでに喜んでいる以上、やはりコスプレ関係の何かで慶事があったのかな、とも思ったのですが、どうやらそうではない模様。夏コミ関係かなともふと思ったのですが、トゥルー家族はお盆中は家族旅行があるわけですしね。その方向はとりあえず頭の外に。
しかしながらとりあえず、自分の笑いの突拍子の無さに、いちおうのブレーキが働くあたりは、さすがにホタ……というか、まあ普通の意識が働いたのでしょうけれど、「もしかして――ホタ、気持ち悪いですか?」なんて言われた日には、全力で叫ぶが如く違うと否定したくなるのがトゥルー兄心であります。
まあ、当のホタはそんなこと気にするまでも無く、湧き上がってくるハイテンションを押さえきれないって感じですが。
で。何があったのかと言うと――
今日で――
ついにいっぱい満タンになったんです!!
ホタの大切な大切な――
お買い物専用おつり貯金箱が!!
もう、ぎっしり、いっぱいミッチミチで、
1円玉も入りません!
……なんか、ものすごい庶民的なことを、ものすごいテンションで喜んでおられますよ!? 「もう、ぎっしり、いっぱいミッチミチで」とかの言い方が、本当にガチで興奮しまくっているというか! み、ミッチミチなホタ……そ、そのまま押しつぶされても……(邪念発生)
ともあれ、MAXになったのは、ブタさんの貯金箱のほうだったようです。うーむ、今時ブタの貯金箱とは、やはりトゥルー姉妹の趣味はいい感じにクラシカルですよね。ものの風情があらゆるところで貫かれてるというか。
貯金箱というと、どうしてもそんなに溜めないうちに放置してしまうというのがお約束なんでしょうが、ホタはその点一味違いますね。家事を預かる身として、抜群のかまど持ち性能を駆使し、見事満了となった様子。
……で。満タンになった貯金箱をどうするかといえば、これまたクラシカルな方法があるわけですが……
こうなったら――
もう!
明日は盛大に!!
――割っちゃうしかないですよね?
きゃ―――楽しみっ!!
――豚さんがSATSUGAIされてしまいます! ホタに!
いや、別に、貯金箱というのは壊すものというのが古典的な認識ですから、変ってわけではないんですが……しかしこのホタのテンションは明らかに高すぎるというか、まるでDMCのライブを身に来た熱心なファンのような凄みすら感じてしまいます。いかに貯金箱とはいえ、豚の形をしたものを盛大に破壊するという発想に、絶叫するほどの喜びを覚えるホタ……見ているコッチが、なんだかある種の喜びに目覚めてしまいそうなオーラすら感じてしまいます。
しかしながら。ホタがこれほどまでに喜んでいるというのは、なにも陶器の豚をミンチにするという行為が大好きというわけでは決してなく(……多分)、貯金するという行為がもう大好きで仕方ないから、ってことのようですね。……それはそれで、ここまで喜ぶというのはちょっと凄い気もしますが。
ただ、自分がいかに貯金したかと語るホタの様子を見ると、これは本当に好きってだけではなく、ホタという子の性格そのものが表れている行為でもあるんだなってことが分かりますね。
「得した!
って感じがしませんか?
ウフフフフ♥」と喜んでいるのも、つまるところは――経済観念が非常にしっかりしている、ってことの表れなわけで。貯金したといっても、とりたてて使い道があるわけではないようですし、これはつまり――
あー明日が楽しみ!
ホタ、貯金好きなんです♥
……この一言に尽きるのではないかと。本当、どこまで「いいお嫁さんになれる」要素を持てば気が済むんですかこの良妻賢妹め。
ふははははは!
よいこのみんなはもう寝たカナ?
じゃんじゃじゃ――んっ!!
ヤァ、トゥ、エイッ!
今夜はココに――
オシャレ泥棒見参っ!!
……って、何をやってるんですかりっk……と、言わない方が良いような気がするので、あえて明言はしませんが!
ええ、かつての某チェキを思わせるような謎の怪盗がトゥルー家に現れてしまいました! ……いや正直、その正体が誰かというよりも日記をリロードしても誰のイラストも出てこなかったことにちょっとビックリしてしまったわけですが。ともあれ、その正体も、某クローバーと同じぐらい謎に包まれております。おお、なんということ……と、たとえ白々しくともお約束リアクションはバッチリと行う方向で。ええ、できるトゥルー兄としてはこの手のプロレスは全力で受けとめなくては。
しかしながら……ただの泥棒ごっこであれば、いくらでも付き合ってあげたいところではあるのですが、今回はちょっと、見過ごせないことをしてしまっているというか、
ホタおね――じゃなかった、
蛍ちゃんのこぶた貯金は、
このオシャレ泥棒がいただいたっ!
だめ、それ以上いけない。……ってまあ、ホタ個人のお金ってわけではないんですけれども、溜めた労力を思うとむしろ本人のお小遣い以上のモノでしょうし、それはさすがに。昨日のはしゃぎっぷりを知っているからこそなおのこと。
しかし、その総額は8751円と、これはおつりなどをコツコツ溜めた額としては、なかなかのものではないでしょうか。……もっとも、トゥルー家は人数が人数なので、これをたとえば家族の外食に用いたりすると、500円ランチですら足りない額になってしまうわけですけれど、まあそれはそれとして。
そんなホタにとって大事な大事なものを、あろうことかじゃがりこに全て費やしてしまうだなんて……って、もう口調のみならず、主張の内容ですら、正体が誰かこれでもかというほど雄弁に語っていますね。あと、「うっきゃ――!」とかナチュラルに口走る姉妹を一人しか知りません。
とはいえ、これは単なるおどしで、怪盗の目的は別にあるようです。それは――
エヘン、オホン!
返して欲しくば――
このお金でぜーんぶまるごと、
アイスクリームを買うように
要求せよ!
全く、これっぽっちも懲りていらっしゃいませんでした! ええ、例の自家製アイス食べすぎ事件とその顛末はまだ記憶に新しいわけですが……って、別に怪盗の正体を特定したわけではないのですけれど!
しかしまあ、本当にこの懲りなさというか、精神のタフさときたら、咲-Saki-の池田すら裸足で逃げ出しそうな勢いです。本来YASEIという概念は学習能力が強いものなのですが、彼女の場合はもはやYASEIを超えたYASEIと言うべきかも知れませんね。彼女の胃袋こそ、真なるトゥルーの深淵であるとさえ思えてくるほどです。
アイスはチョップドチョコかロッキーロードか
ポッピングシャワーをショモウじゃ〜♥♥♥
……はい。何度も言いますが、懲りてる様子が絶無です。……というか、完全に忘れてしまってるんじゃないでしょうか。ともあれ、この逞しさには惚れ惚れしつつも、これはれっきとした脅迫なので、今回ばかりはおなかを壊すのと同じぐらいには酷い目にあっていただかなければならないようですね。……それだと効果ないってことになりますけれど。
わかったな?
オニーチャ――
……
じゃなかった、
そこのカッコイイハニーよ!
……ち、ちゃんと叱ってあげないと!(←色仕掛けであっさり陥落しそうな人)
きょうはおいしい
あいすぱーてぃー。
……ってことは、昨日の謎(笑)のオシャレ泥棒の要求はそのまんま通ってしまったと言うことでしょうか――!?
ううむ、青空が喜んでくれている手前もありますから、何かを言うのは少し憚られますが……しかしそれは少々どうか。
まあ、きっとホタのことですから、そんなにアイスが食べたいんだったら、ってことで、むしろ喜んで受け入れた可能性も高そうですけどね。
もしかすると、昨日の脅迫状は、トゥルー兄しか目にしてなくて、それを読んだ後、すぐに要求どおりホタに「アイスがたくさん食べたい」って伝えたってことなのかも知れません。今日の青空も、「ほたるおねーちゃんが
おにいちゃんに
ありがとしなさいって!」って言ってますから、いずれにせよトゥルー俺がホタに頼んだってことは間違いないかと。
それならば、ホタは兄に使い道を決めて欲しがってたわけですから、何の問題もありませんよね。お金をためていたホタも、もともと自分のためにって思いは全くなかったようなので、この展開ならば、まあ仮定に問題はあれど、別にいいかなあって気はしなくもありませんね。……というかこの暑さだと、別にオシャレ泥棒の脅迫がなくとも、アイスでも買ってみんなで食べようかってところに落ち着いていた可能性は非常に高いですし、なによりも、青空をはじめ、姉妹みんなが喜んでいるみたいなので、今回の件は、これ以上問題視する必要もないかなあ、と。
……とまあ、気持ちに整理をつけたところで、「あいすぱーてぃー」を迎えた青空の喜びっぷりに注目しつつ、喜びにふけろうかと。
いやあ、この喜び方を見ただけで、むしろオシャレ泥棒アリガトウという気にもなってくるのだから、この子たちの天使っぷりはすごいですよね。「たくさんこ!」って言い方がもう、もう。小学生まではアイスは一個、というリミッターも取り除かれて、食いしん坊な青空には大満足なことでしょう。
おにいちゃん、
ありがと!
ありがと、ありがと♥
大事なことだから三回も言ってくれました! ああ、一歳だというのに、ちゃんとありがとが言える子。十倍ぐらいに「えらいえらい」を返してあげなくてはという欲求が迸ります。
おにいちゃんに
そらのあいすちょっぴり
あげるよ?
そしたら
おにいちゃんも
うれしいうれしい、ね♥
……いや、十倍どころではとても足りなさそうですね。食いしん坊だけど、他人にあげるということを覚えておられる青空さんは、今えらいというだけではなく、あと数年で間違いなく立派な貫禄のおねーちゃんになることは間違いありませんね。
ところで、青空の好きなアイスはバニラということですが、そのバニラが、トゥルー俺の口の周りにたくさんついてしまっているということは……もしや!(期待を込めた表情で、顔を青空に向けて突き出す)
というわけで今日より、お盆やお正月など旅行中には恒例の、ユキ先生による連日イラスト更新が! 普段の姉妹たちによる日記もいいのですが、こうやって絵で姉妹の様子を窺い知れるというのも実に素晴らしく、相変わらずユキ先生神と称えずにはいられません。この更新のおかげで、大型連休においてもトゥルー分を枯渇させるどころか、ますます高められることに!
……さて、今回の旅行は大阪行きと言うことで、それを(鉄道関係が特に)楽しみだった麗がさっそくのご登場です。それに加えて観月! ふたりとも、よそ行き用の服が大変可愛らしいわけですが、なにより観月が手にした「ちびっこ用 大阪路線図」がたまりませんね。当然のように「作:うらら」と記されてるあたり特に! これを麗が家族分作っているところを想像するだけで幸せのあまり悶死してしまいそうですが、なにはともあれ、鉄道的にも満足できる旅行になることを願うばかりです。
立夏が立派におねーさんしてる! そりゃあこの青空の可愛らしいあーんを見たら霊長類なら誰もが食べさせたくなるでしょうけれど、それにしても立夏さんその服水着レベル。最近のギャルならわりと普通に着こなせるレベルなのかもしれませんが! まして大阪では。
おお……最近流行のゴスロリ水着……! 真璃のは以前別の柄のを見たことありますけれど、これもなかなかに。春風さんもフリルが似合う度においては負けてませんね。そして、一人通常の浴衣な海晴姉さんは、やはり落ち着いた大人の雰囲気を重視したってことでしょうか。髪の横縛りがセクシーすぎる……!
今日こそは本格的に海水浴の日かッ! そして――体の発育が収まるところを知らないホタの肉体を前に、トゥルー俺の興奮も留まるところを知らず。一体、まだどれほど成長するというのですか! しかも普段はお尻ばかりを気にしていたところ、今回は明確に胸のサイズに困惑しておられるじゃあないですか。それを見て驚愕する星花ではありますが、こちらはこちらで、もうそろそろ成長する兆しは見えてきてそうな気がしてなりません。星花は多分、麗よりも早く胸が成長して、そして最終的な大きさにもかなりの差がつくと思うのですがどうか。……まあ、今の星花は星花で大変に可愛らしい眼福の水着姿なのですが!
吹雪のビキニぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッッ!!! 何、暑いのが苦手となると、水着の布地は最低限にしなければならないとかそういう!!?? 思わぬサプライズに眼福以前の眼球ショットを喰らった気分です。すなわちワンショットキル。傍らの綿雪も、水に入って遊んでこそいないようですが、ごく健全に水着姿で浜遊びを満喫できているようで一安心。水着は子供らしくてかわいいながらも、この帽子姿の女の子が海辺に、というシチュはやはりときめきを覚えます。後ろの霙姉さんは保護者の視線って感じで頼もしいですが、肝心の水着が見え難いッッ! ……あ、ちゃんと谷間発見。そして水着以上に存在感を放つあずきバーの存在が霙姉さんの本質を主張しておりまして候。
ヒカルまじ頼れるお姉さん! 姉妹同士だと、保護側のお姉ちゃんも海晴姉さん以外はまだまだ学生ってことで、いくらか不安もある組み合わせが多いんですけれど、ヒカルに関しては一番頼れるって感じですよね。暑さのせいかいつになくスカートも短くて、様々な面で俺たちの脳をクラクラにしてくれます。虹子が見ているのは双子のパンダ! こっちの動物園でもツインズブームなんでしょうか。パンダといえば星花という気もしますが、まあ可愛いものを見てはしゃぐのは全女の子共通ってことで。うーむ、こんな虹子を是非肩車してあげたい。
俺も全力でつららちゃんと仲良くする! ……とまあ、偶然の名前の一致なわけですが、とりあえず氷柱のリアクションがなかなかに可愛らしいですね。そして傍らにいるのが夕凪さんというあたりがそのなんとない気恥ずかしさを強烈にブーストしてくれてそうです。「きゃー氷柱お姉ちゃんつららちゃんだってつららちゃん!同じ名前だけどつららと氷柱でうわー(以下延々と続きますが、そのうち「うるさい!」って言われてゲンコもらうとかそんな感じに止められそう)」ってな感じに。とりあえずはトゥルー俺も、このつららちゃん可愛いねとかそういうあからさまなことを言って怒られたいなあと思う次第です。
……この小雨が放つお姉ちゃんオーラはまっこと一人前! この優しげな眼差し、イルカを抱えているのも実に絵になってますね。なんだかんだで小雨も姉妹の中ではわりとお姉ちゃんの方の子なわけですから、こういう側面も最初からずっと持ち合わせていたんでしょうね。さくらが抱えるエトペン的なヌイグルミは、いつものクマの地位を脅かすことになりそうな気が。あさひさんもペンギン着ぐるみが大層お気に入りのご様子です。
……さて、今日で姉妹全員が一通り出番を終えまして、また今日はお土産なんかを買っていることから、恐らくは今日か明日が旅行の最終日なのでしょうね。このイラスト更新も普段の日記と同じかそれ以上に楽しみだったのですが、やはり姉妹の日記がないとトゥルー生活を俺たちが過ごすためには支障をきたすので、やはり日記が待ち遠しいです。
トゥルーな日常生活が戻ってきた!!! いや、旅行中は旅行中で、土日も含めて毎日姉妹の楽しんでいる様子をイラストで楽しめたわけで、それはそれで幸福な日々だったわけですけれども、やはり姉妹の言葉そのものがないと、リアルに生きる俺たちとしてはトゥルー生活的に空虚な感じになってしまうんですよね。そんなわけで、心からの喜びとともに「おかえり」の一言を。
……さて、そんな積もる話もあるであろう帰宅後初日にあさひさんというのは、このトゥルー日記の傾向を端的に表しているというか、多くの情報が欲しいときに限って、言葉の少ない小さい子たちの出現率が高い気がいたします。しかし、これはこれでリアルとトゥルーの狭間をたゆたう醍醐味ということで。
というか、あさひさんの日記自体、かなり久しぶりって気がしますね。いつもの赤さん語で話している雰囲気は、旅行の興奮がまだ冷めやらないって感じにエキサイティングですが……
あばっば、おっおー!
ちゅるあっぷー!!
ば?
あっばばばばばばば――♥
んばっ、ちゅばばっ!
……
ぴぎゃ――――!!!!!
……はい。最後の「ぴぎゃ――――!!!!!」がすごい勢いで気になるので、さっそくいつものトランス先生に訳していただくことに。
りょこうにいってきたぞー!
めっちゃ、たのしかった!!
ん?
おみやげのうめのあめ、
たべてるのだ――
なめてたらなかからあかいの
でてきた!
……
なんじゃこりゃ――――!!!!!
――なんというYUSAKU!?
……いや、なんというか。あさひさんの豪胆さは毎回毎回驚かされるばかりですが、まさか松田優作ばりの叫びにまでそのレベルが及んでいたとは……! さすがです。さすがの一言。
とはいえ、やはり旅行の余韻を楽しんでいたことは間違いないようですね。赤ちゃんとはいえ、ちゃんと旅行に行ってきたということ、それが楽しかったということをバッチリ認識しておられるあたりは、やはり超0歳児。
そして、とりあえずは「飴なら舐められる」はずのあさひさん、姉妹の誰かから与えられたのでしょうか、それとも自力でゲットしたのか……なんだか後者っていう雰囲気も漂っています。ええ、結果を見る限り特に。
今年の夏はそれほど
暑くなくて――
過ごしやすい気がします。
それどころか今現在リアルHOKKAIDOはちょっと寒いぐらいです! いやまあ、お盆の前後はそれなりに夏らしい暑さもあったのですが、確かに今年は総じて、こうして本人も言っている通り、吹雪にとっては過ごしやすい夏だったと言えるのではないでしょうか。
どうもそれは吹雪の思考回路にも良い影響を及ぼしているらしく――
日々、
頭の中をクリアーに
数字が飛び交っていくのが
感じられます。
フフフ♥
おお、さすがは電子な子、と思わせておいていきなりのフフフ♥笑いですよ! そんだけ嬉しいというか軽くハイになってしまっているということでしょう。それだけ吹雪にとって夏が涼しいというのは喜ばしいことなんでしょうね。
さて、そんな気候の話はさて置き、現在トゥルー家ではちょっとしたエコブームとのこと。主に小さい子たちを中心にしている動きのようなのですが、なにやら吹雪が少々困惑気味。
彼女たちは、エコと称して、
ペットボトルを買ってきては、
「りさいくる!」と言って、
工作をするのです。
なるほど、本末転倒。いやもちろん、ペットボトルというのは、一般的には、単なる廃物以外の何物でもありませんし、放っておいてもいくらでも溜まるものなわけですが、
普段は我が家はペットボトル飲料は全く
購入しないのに。
……さすがはトゥルー家。こういうところで、筋金入りのブルジョワっぷりを見せ付けてくれますよね。一件、非常に庶民的なところもあるように見せかけて、実はこういう生活の本質のレベルでの高貴さみたいなものを持ってたりするという、恐るべき筋金入りな良家ぶり。
……
何かが違っています。
幼稚園というところは
不思議なことを教えるところですね――
……いやあ、確かにこの場合は本末転倒なんですが、それはさすがに幼稚園を責めるわけには行かないと言うか。普段はそれなりに市販のお菓子なんかも買っているトゥルー家ですけれど、お茶やジュースなどのドリンク類については、ほぼ自家製のものを用いているわけですね。ああ、ごくナチュラルにオーガニック極まれり。
今年も長い夏の旅行――
本当にお疲れ様でした!
春風の――大好きな王子様♥♥♥
お疲れ様でしたの挨拶だけでもこのムンムンと立ち込めるキュンキュン濃度! とはいえ、これぞトゥルーの日常だなあとばかりに、普段どおりの生活に戻ってきたことを実感させてくださいます。はい、旅行からの帰還よりしばらく経ちましたが、ようやく締めという感じの日記を書いてくれているのは、春夏秋冬に関わらず春風吹きすさぶ春風さんに御座います。
とりあえず、旅行中にも何事もなく過ごせたことを改めて伝えられて、トゥルー俺としても一安心といったところではありますが。そんなトゥルー俺自身の体調はどうなのかと心配する春風さんのテンションがなんだか……なんだか……「だから、春風、とーっても、
心配!!」……ううむ。
そんな春風さんのきゅんきゅんがいよいよ臨界点に達した刹那、導き出した提案――それは。
あ♥
あの――
マッサージとか、
いかがですか?
わぁ――ウフフッ♥
すっごい、いい考え!
春風、いいこと思いついてしまいました♥
きゅんっ♥♥♥
春風さんによる桃色マッサーーーージ! ……って、マッサージですか春風さん! いや、これがヒカルあたりがやってくれるというのであれば、彼女特有の無自覚っぷりによるドキドキ要素は高いものの、意図するところはまさに純粋な筋肉マッサージであるということは良く分かるわけでして。
しかしながら……春風さんが。あの「いつだって本気」な春風さんが、愛しい相手の肉体を直接、好きなように、あんな風にもこんな風にも揉みしだけるというこのシチュエーションに、キケンなものを感じられないとしたら、それは少々問題というか明らかにクライシス!(男の子にとって大事な何かを失うことについての)。
とはいえ、いくらか救いなのは、普段から春風さんは、疲れたヒカルのためにマッサージをしてあげているのだとか。まあ、ヒカルとトゥルー俺にするのとでは根本的に意識が違うでしょうけれども、まあやること自体は同じなわけで、これならなんとかお互い理性が保てそうな気がしなくも……と思った俺の思考を吹き飛ばす単語がなにやら。
上手なんですよ?
溜まった疲れとコリを流す
オイルマッサージ♥
ヌルヌルヌルヌルッ!!
……はい、これはただ事で収まるわけがありません。オイル、オイルて……! いや、それでもさすがに、ローションとかそんな感じのものとは少し違うでしょうけれども、これは若い男女の肌と肌を介するものとしては、明らかに踏み越えた領域のアイテムなわけですが! そして何より恐ろしいのは、春風さんはそんなことなどバッチリ承知の上で迫ってきているというこの事実……!
はい、そこに横になって下さい!
あんまり気持ちよかったら――
寝ちゃってもいいいですよ♥
……寝ちゃったら、どうなってしまうというのでしょう。いや、むしろ寝るどころかおっきしてしまいそうな気がすごくするわけですけれど! エレクト……じゃなくってアウェイクニング的に!
今日は春風の香りに包まれて、
ゆっくりと♥
お休みなさい――
なんか、なんか、この発言も、すっごく色々な意味に取れると言うか! ……とりあえず、本当にこのマッサージを受けることになったら、使用したオイルのラベルは必ずチェックする方向で。……自家製とかだったら、春風さんの分泌物から作りだしたオイルであるという可能性が十二分にあることを考慮しなければなりますまいて。
楽しかった夏の旅行も
終わってしまって――。
来週の週末は、
いよいよ――
夏の最後のお祭りですね!
夏の最後のお祭り! そういうのもあるのか! ……ええ、あるのでした。というかトゥルー家族と過ごす二度目の夏なのですから、覚えていてしかるべきでしたが、それはさておき、この夏も例年どおり、なかなかのイベントラッシュといった風情ですね。
そんなわけで、小雨のテンションもなかなかに高め――と思いきゃ、後のほうを見ると、なにやらそうもいかないご様子。家族のみんなはそれこそちびっこ祭りのお菓子や食べ物で頭がいっぱいのようなのですが、
でも、小雨には
そんなみんなみたいに
素直にはしゃぎきれない
心配があるんです――
……とのこと。お祭りに関係して何か心配事でもあるのかな、とも一瞬思ったのですが、そういうわけでもなさそうです。小雨が何かと心配性なのはもともとの気質ですから、それはそれでいいと思うんですけれど、これまたいつものように、「ごめんなさい、
こんな小雨って――
やっぱり――うっとおしい
ですよね?」モードに。もちろん、こんな状態になるたび「そんなことない」と言ってあげるぐらいはトゥルー兄の務めではありますが……どうも、それでもなお、心配せずにはいられないことがあるみたいですね。
で、その心配事はというと――
あの。
9月からはいよいよ
2学期が始まります。
もちろん、小雨は
7月中にもうすっかり
終わっているんですけれど――
今年は、
夕凪ちゃんと立夏ちゃんは
夏休みの宿題、
一体どうするつもり
なんでしょうか――
……そう来ましたか。っていうか小雨! 小雨のこの優しさというか思いやりというか! いかに姉妹とはいえ、さすがに自分以外の宿題が心配でお祭りを楽しめないぐらいというのは、並の思いやりでは届かない領域ですよね。小雨の心配りに、これでもかというほど褒めてあげたい気持ちがいっぱいになるわけですけれど……もしかすると去年、この二人の手伝いとかで、えらい大変なめにあったのかも知れませんね。だとしたらそれはそれで……うーむむむ。とはいえこの二人に、きちんと夏休みの宿題をやらせておくというのも至難の業だったでしょうし。
まあ、こんな心配をするぐらいですから、小雨は自分の宿題に関してはもうすでに終えてそうですよね。この心配性は大変だなあと思いつつも、方向性を間違えなければ誇っていい気構えだと思う次第です。
にじこのしてみたいこと。
それはね。
ちっちゃなかわいい――
おさかなをつかまえること!
おさかなキャプター虹子! ……いや、この主張そのものは、トゥルー家の姉妹の何人かには色濃く現れている、いわゆるYASEI方面の血によるものなのではないかって気もちょっぴりするんですが、同じような主張でもやはり、言っているのが虹子だと、より女の子色が強いイメージになりますよね。
さて、今日の話題もどうやら、今月末のお祭り絡みのことみたいですね。すなわち金魚すくい。そりゃあまあ、一年の内に金魚すくいをするなんて、お祭りのときぐらいなわけで、夏の定番風景ともいえるわけですが――
ユキお姉ちゃんが教えてくれたの。
こんどのおまつり、
ちっちゃなかわいい――おさかな、
つかまえっこできるって。
とってもたのしいよって!
……そう。いかに大人びているとはいえ、まだ二歳である(トゥルー的歪みはこの際無視)虹子にとっては、何であれ、非常に新鮮な体験なんですよね。
そして、そんな楽しみを教えてくれたのが、これまた恐らく今まで、あまり縁日なんかには行けなかったであろうユキだというのが、ちょっとこう、じんわりと来ます。
ともあれ、そんな話を聞いて、虹子の頭の中は、もう金魚すくいのことでいっぱいのようです。よほど楽しそうに教えてくれたのか、その再現方法も非常に豊かで楽しげです。
……しかし、そこはそれ。まだ二歳にして、すでに女の子の魔性をたっぷりと蓄えている虹子ですから、次に発想するのは、こんな感じの――
ウフフ♥
にじこ、いーこと
おもいついた♥
おにいちゃんにつかまえてもらったら
いいの!
ああもう! この歳にして、自分の魅力で男の子を駆使するという術を、無自覚に身に付けておられる! まあ、単に兄に金魚を取って欲しいというぐらいなら、どんな子供だって考え付くとは思うんですが、その頼み方が……その……「ウフフ♥」とか、なんというか……男の心を刺激しますよどういうわけか。
おにいちゃん、きっと
にじこにたくさんたくさん
おさかなとってくれるでしょう?
……はい、その通りです。この、男の自尊心や庇護欲をそそるナチュラルな言動……! 男の子をこれほど奮い立たせられる魅力を纏っている人なんて、大人の女性にだってそうはいないと断言できるものです。
そんなわけで、月末のお祭りには、家族分の金魚というなかなかにキツいノルマが課せられた次第です。「にじこさかな」……いや、金魚は食用にはもともと用いませんが、そんなこと言われてしまうと……ジュルリ。
楽しかった夏休みも――
もうついにあと1週間で
お終いです。
トゥルー世界にはもちろんエンドレスエイトがあるわけもなく(その代わりに年単位的なサザエさん時空がありますけど)、今年の夏もいよいよ終わりの色を見せ付けてきているようです。
そんな季節の移り変わりに、切なさを感じてしまっているのは、三国志のロマンを愛して止まない星花さん。……確かに、後で本人がたっぷりと語っているように、三国志の物語というのは、いわゆる「夢が費えて、滅びに向かう男たちの物語」なわけでして、こういう話が好きだということは、そういう無常感に心引かれる感性があるということの表れだとも思うわけですよ。
要するに、星花の感受性は非常に繊細なんじゃないかという話なわけですが……
とってもとっても幸せだっただけに、
その思い出が遠くなるのが余計に
淋しく思える気がして――
ああ、星花は臆病者です!
ここで、「臆病者」という表現を用いるようなところが、特に感性の強さを示しているなあと感心するわけですよ。そう、終わらない夏がないように、夏休みにも、そして人と人との関係――ここではあえて、主従関係のみを挙げますが――にも。
うっ――
いけないです!
涙が出てきそうです。
ただでさえ淋しい、こんな時に
そんなこと思い出したりして――
……うん。その気持ちはよく分かるとして。しかし、この反応を見る限り、星花はなにも三国志に関してのみならず、悲しいお話とかではかなりダイレクトに悲しみが顔とか表に出てきそうな子ですよね。感情移入の強い子というのは、見ていてすがすがしくって大好きです。
加えて――
えーいっ、星花のばかばかばかっ!!
お兄ちゃん、こんないけない星花を
どうぞ叱ってやって下さい。
このリアクションがまた可愛らしい! ……なのに、「いけない星花をどうぞ」という部分に反応してしまうトゥルー俺は、ちょっぴり反省すべきだなと思います。俺のことですが。
しかし、ただ感性にのみ従うだけでなく、それに流されるだけではいけないというのは、あくまで三国志ごっこの形をとってはいますが、実に見事な心構えだとも思うわけですよ。兄をお守りするために強くなる、というのは、もっと広い意味に取れる言葉ですからね。今の星花がそれを自覚してなくとも、心は間違いなくそういう方向に健やかに育ってくれるなと思わせてくれます。
ただまあ、強くて繊細で立派というだけでなく、
でも――
本当のことを言えば、
星花はお兄ちゃんとはずっとずっと
離れないで一緒にいたいなぁ――
――えへへ♥
こういう等身大の可愛らしさもきちんと素直に出してくれるのが星花の魅力ですね。
だから星花、三国志の世界は
本当に大好きで憧れだけど、
そのことだけは――
三国志のような乱世に生まれなくて
良かったなって思っちゃいます。
星花は――やっぱり、臆病者ですね♥
もっともな感想であると同時に、これまた「臆病者」って言葉の意味というか用い方が、実に豊かな感性を備えているのだなあと感じさせてくれます。この「臆病者」は、まさに女の子そのものの感性から放たれたもので、これはこれで兄を蕩かしてくれるわけですよ。
なせだか急に――
切なくなった。
なんでだろう?
……唐突にヒカルの乙女モードが発動なされた!!?? いや、ちょうど季節の変わり目で、昨日の星花の話を聞いて、思わずそういうモードのスイッチが入ってしまったのでしょうね。
それにしてもヒカルの乙女モードはちょうど半年振りぐらい。ちょうど春とか秋とか、季節の変わり目にヒカルはしばしばこうなってしまうわけでして。
前回のはちょうど2月の中ごろという、これまた乙女モードの発動条件が見事に揃った時期だったんですよね。普段は実に快活で行動的なヒカルですが、だからといって感受性は低いわけではなく――
リーリーリーって。
どこか淋しげに。
道ばたで――
虫が鳴いたりするからだ。
……誰もが思えることかも知れませんが、それでもその受け止め方の程度というのは、やっぱ感受性によって大きな差が出てくると思うんですよ。ヒカルはそのへん、かなり強そうですよね。普段は揺らがない心が(たとえ同い年のトゥルー俺とプロレスをしようとも!)、こういうふとした感じ方によって、とたんに心が切ないモードに入ってしまうのでしょう。
また、こうした風景的な要因だけではなくて、生活の中でも、季節が変わってしまったんだなあ……と思わせることがあったようです。
「アイスはもういいって、麗や氷柱が言ったから」――と。なるほど。これが立夏だったら、たとえ冬でもアイスアイスアイス!と主張しかねないところがありそうですけれど。まだまだアイスは美味しい時期だとは思いますが、やはりこのトゥルー家では基本的に、季節に即した食べ物を摂るってことにはなみなみならぬこだわりがありそうですからね。
とはいえ、こういう生活に根ざしたところで感じるものというのは、特に心にはしんみりと届くものでして。アイスに変わってプリンを作るようになって……と。なるほど、これは確かに感じるものが。
そんなヒカルが感じたものとは……
ひんやり冷たい風が
吹いてきたりするから――。
なんだか急に。
誰かの手が――
恋しくなったりしてしまう。
完膚なきまでの乙女モードで御座いました。 ヒカル……ヒカルさん、それはまさに、乙女にしかなし得ぬ感傷ってヤツですよ! 普段が普段なだけに、ふとした拍子に漏れてくる、こうした乙女感情の破壊力が高すぎです!
まあ。特定ではない「誰か」というのであれば、それでもまだ許容範囲内なのですが――
オマエは――
どうだ?
淋しくなんか――ないか?
もし淋しいなら私が――
……
うぅん。
いいんだ、なんでもない。
……
……秋が! 秋がヒカルを女にしてしまった!!!! 春風さんの場合は、頭に春風という名フレーズがありますけれど(ただし、事実上年中)、ヒカルの場合は秋風ってことでしょうかね。
にわかに
涼しい風が
吹き始めて――
まるで。
夏の終わりを
言祝ぐかのように、
明日から。
3日間の――
祭りが始まる。
……おお、なにやら霙姉さんがカッコよさげな書き出しでのご登場! ええ、先日までの日記でもみんなが楽しみにしていた夏のお祭りのことなのですが、こうして威厳のある人がこういう言い方をしてみると、なんだか厳粛な感じがしますよね。
その名は――
町内会
子供祭り。
……ここでちょっぴり台無しになってしまった感じもありますが。まあ、霙姉さんという人自体、そのミステリアスでクールな状態と、餡子大好きでちょっぴりお茶目な状態とのギャップが本質な人なわけですけれど。
それを体現するかのように、このような小さい子向けのお祭りというのが大好きだという霙姉さん。……ええ、その理由はだいたい察しがつくわけですが。お菓子とかお菓子とか。
もっとも、霙姉さんが主張するには、もっとこう、祭りの雰囲気そのものにこそ魅力を感じているとのことでして。もちろん、それはそれで霙姉さんの本質ではありますよね。
太鼓のリズムや、今年の着収めという気持ちが残る浴衣の着心地、そして寄せては返す波のような盆踊り――と。さすがに、かなりの詩人らしさですね。そりゃああのヒカルのお姉さんでもあるわけですし、ここの姉妹における共通点みたいなものですよね、この感受性の高さは。
ともあれ、そんな夏祭りの情緒が、夏の終末と位置づけられる以上、霙姉さんにとって心地よいものであることは当然のことでもあるのでしょう。そんな混沌の中――
オマエも――
今年は踊ってみるか?
フフ――私が教えて
やってもいいぞ?
きっと予想外の快感が――
オマエを襲うだろう。
実にさりげなく、その興味と欲望の食指を、トゥルー弟にむけるこの人の本質は、なんだかんだで、姉だったり家族という前提を踏まえたうえで、それでもなお「女」としてのベクトルが働いていると思うのですが、そのあたりについては、無自覚なんでしょうね。生物的な本能のうえではそういう気持ちが働いていても、霙姉さんという後天的かつ個性的な人格が、そういう意識に向かおうとはしないってところでしょうか。
それはさておき、霙姉さんは案外こういうのを教えるのが上手そうですよね。意外なところで妹たちに物事を教えてくれたりしている人ですし。
……ところで。この夏祭りが訪れたと言うことは、同時に二学期が目前に控えていることでもあるわけですが――
もちろん――
立夏だって、そのくらいは
知っているだろう。
わざわざ言う必要はないと思うぞ?
……ああ。(←絶望的なため息) この言葉の表向きの意味は、信頼とも取れるのですが、もっと深読みすると、「立夏はたとえもう夏休みが終わりと知っていてもなお宿題なんてやらないだろう」という諦観とも思えたり。しかも恐ろしいことに多分現実のものに。立夏がエンドレスエイトに突入したら、脱出するのは億単位のループが必要になるんじゃないかと思った夏の終わりでありました。
わぁーいっ!
いよいよ今日から
夏祭り――サン、レン、ダンッ☆
夏ももう終わりだというのに、立夏のテンションは留まるところを知りません! ……はい、みんなから散々、宿題について心配されたりされている当事者の彼女でありますが、この書き出しからは、そのようなことに捕らわれている様子は微塵も感じられません。ええ、それでこそ立夏! ……いやまあ、兄としてはたしなめるべきなんですが全力で。
うっきゃ――!
もう、めっちゃタノシミ!
めっちゃ、マンキツする♥
3日間、買い食いしまくってヤル〜!!!
でも、このYASEI全開の喜び方を目の当たりにしてしまうと、そこに水を差すようなまねをするのは憚られてしまうのもまた事実にして真理。叫び声からしてYASEIなうえ、マンキツ……い、いや特に何も。
そこから一気に、「イカ焼き(中略)かき氷〜♥♥♥」と食べたいものを述べまくる勢いには、もはや驚嘆すら感じてしまったりも。ええ、思い切り食べまくる女の子というのは、見ているだけで幸せになりますから。……過去にそれで酷い目にあっているのを知っているので(アイス事件)、ある程度のところで止めなきゃとも思うんですけどね。
もう、そのために
珍しくお金も貯めたし♥
……立夏が貯金!? なんと似合わない組み合わせ……これは本気ですね。ホタもそんな立夏の様子を見て、お小遣いを増量してくれたようですが、その気持ちは分かりすぎます。優しいトゥルーお兄ちゃんとしては。
それに今回は、アイス事件などでの失敗も考慮してか、いくらか計画的な楽しみ方をしっかり考えてはいるようですね。おお、これまた進歩というか。「ナニシロ、もう中一。
今年の立夏はヒトアジ違うのダ!」と、本人も言うだけのことはあるなと、思わず褒めてあげたくなるんですが……立夏にはもっと別に考えなければならないことがあるわけでして。
――などと思っていたら。
ん?
夏休みの宿題?
ダイジョーブ、ダイジョーブ!
今年のザ・計画的ガール立夏様に、
ヌカリはないのダ!!
……おおおおっ!? こ、これは本気で進歩というか立派になっておられる!? トゥルー兄としても思わず驚嘆しそうになったわけですが……
この週末はめいっぱい遊んで――
おあつらえむきに残ってる、
来週月曜の31日――夏休み最後のこの1日に!
全てをかけて宿題をやり終えるのだ〜!!!!
……ごめんなさい。それは進歩でも何でもありません。というかですね……
……
え!?
始業式って9月1日じゃ
ないのぉ〜〜〜っ!!!???
(カレンダーを見て)……ああ、なるほど。しかし、これは確かに、立夏以外の子もひっかかりそうな罠ではありますよね。
というかそもそも、この期に及んで宿題がまだ終わる目処がついてないということ自体が致命的な気もするわけなのですが、まあ今日の時点で気が付いたことは不幸中の幸いというべきでしょうか。
アカン
アカン
アカン〜!!!!!
終わんない……
終わんないよ、
お兄ちゃん!
火を見るよりも明らかだった事態が訪れております! いやあ、この開始数行を見ただけで……というか、今日の更新が行われる以前にほぼ予想がついていたことではありますが、やはりというか、夕凪さんと立夏のコンビは、典型的な夏休み後の地獄を堪能している真っ最中のようです。
思わず関西弁になるあたり、まだ余裕があるのかと思いきゃ……
やってもやってもやっても――
……
まだまだ残ってる宿題は
山のよう――
どうしよぅ……
……むむぅ。コレほどまでに絶望感を漂わせた夕凪さんというのを初めて目の当たりにします。そりゃあまあ、これもまた当然というかしかるべき結果というほかはないのですが、しかしそれを理解してもなお、あの底抜けライトマス爆弾って感じの夕凪さんが、こうして目の前で露骨に落ち込み苦しんでいるのを見てしまうと、やはりかわいそうだという兄心がとめどもなく湧き出てきます。
とりあえず、「なんとかなるサ☆
って――
リッカちゃんと一緒に」とある通り、同じような境遇の人が身近にいると、お互い引きずり込みあってしまうという悪い法則がバッチリ働いてしまったようですね。やむなしやむなし。
それでも今日は始業式ということで、明日以降には持ち越せているようですが、それでもなお、残された時間が残り僅かという事態には変わりなく。
あと1時間とちょっとで
ホントにホントの宿題提出日の――
明日になっちゃう!
きゃ―――っ!
ホントにホントにどうしよぅ!!
……この、リアルの更新時間とも密接にリンクした切実っぷり。しかしまあ、人間、このぐらいまでに追い詰められてからが本番とも言いますしね。
そして一応、ここまで夕凪さんたちもひたすら遊んできたわけではないようで、姉妹のみんなにそれぞれの分野を手伝ってもらっていたようです。日記を手伝ったのは海晴姉さんと霙姉さん。……霙姉さんはむしろ自分の宿題というか高校三年生の夏にしかるべき行動をちゃんととっていたのかすごく気になるわけですが、海晴姉さんはとりあえず日記のお天気欄はバッチリフォローできますよね。一番面倒そうな感想文をやってくれたのは、やはりというか小雨――ああもう、この子は本当に、損な所をひっかぶりすぎというか。夕凪さんたちはしばらく小雨に足を向けて寝ない方向で。あと、幼稚園児ながらも小学生以上レベルの工作を手伝える観月&マリーの高性能っぷりにも敬意を表すべし。……というか、園児に助けられる夕凪さん、ヒラエルキーが大ピンチ。
あと、かくいうトゥルー俺も、星花と一緒に漢字ドリルなどを手伝ったようですね。……これは密かに星花が喜んでくれていたかな、などとも思いましたが、
ぐっすん。
夕凪って本当に良い妹持って幸せちゃんだよね?
あ、もちろん、星花ちゃんと一緒に
漢字帳を手伝ってくれたお兄ちゃんも――
最高にステキな夕凪だけのお兄ちゃん!!
……さすがに殊勝というか、本質的に素直でとてもいい子な夕凪さんのことですから。本当に本気で感謝してくれていることでしょう。……問題は、その殊勝な気持ちが次の大型休みまでは続かないだろうということなんですが。
さて……ここまではいいとして。残っている最大の難関。算数ドリルをどうするかですが……ああ、またもや夕凪さんが氷柱に殴られるフラグが。 頼れそうな吹雪もすでに寝てしまっているというこの状況。小学生の算数ぐらいなら、中学生以上の子なら誰でもなんとか手助けできそうな気はするわけですが――時間的にもやはり、氷柱でなくては、という状況なのでしょう。しかし……
氷柱お姉ちゃんに
頼むしかないかも――
――うっ!
のどがつまった――
夕凪死ぬかも――
……なんか、見ていて面白いことになってきましたが、そうも言ってられないこの状況。なにせ、
……
ねぇ、お兄ちゃん――
夕凪、一生のお願い!!
氷柱お姉ちゃんのトコにお願いしにいくの、
一緒に行ってもらえないかな?
ね?
ねねねねねね、ね♥
……さてさて。トゥルー俺ができることといったら、せいぜい夕凪さんの代わりに殴られるぐらいのことのような気もしますが……。
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