各地域、同時代並行の世界史
人類の再会物語
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1.歴史は何度やり直しても同じか@

「すべての歴史をはじめからもう一度やり直したら、同じ結果になるだうか。」こんなことを考えたことはありませんか。

歴史はすべて偶然の結果なのでしょうか。それとも何度歴史がくり返されても、同じ歴史がくり返されるのでしょうか。

地球の生成から生物が大地に上陸するまでの歴史のうち、大きなターニングポイントとなった時代をたどってみます。

無数の微惑星が衝突して地球ができた

希薄なガスやちりの固まりが銀河系の片隅で自分の重力により収縮を始めたました。今から46億年前、太陽系はこのようにして形成されたと推測されています。

やがて中心の太陽は輝きはじめ、その周辺にはガスやちりが円盤状になって回転していました。

そのなかから結晶作用によって個体の微粒子が形成され、互いに衝突を繰り返しながら直径10キロメートルほどの微惑星が無数にできあがりました。

地球などの太陽系の惑星はこの微惑星が互いに衝突をくり返し巨大化した天体だと、現在の天文学者は推測してます。偶然がくり返され一つの流れが形成されました。

やがて、地球は冷えはじめます。ガスとなった水蒸気は雨となって降りそそぎ、巨大な海をつくりました。

地球より太陽に近い隣の金星は灼熱の星になり、地球より太陽に遠い隣の火星はドライアイスの世界でした。まさに太陽からの距離と大きさが地球という星の環境を決めたのでした。

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アミノ酸スープに落ちた雷や隕石

原始の地球の海にはさまざまな物質が溶けこんでいました。水、二酸化炭素、硫黄、窒素、塩素、鉄やナトリウムなどの金属。また原始の海には太陽からの紫外線や隕石、落雷などさまざまなエネルギーも降り注ぎました。

何億年という気の遠くなるような時間のなかでこれらのエネルギーによりさまざまな化学反応がくりかえされ、タンパク質の原料となるアミノ酸ができました。

これも偶然の無数のくり返しによって生まれた必然でした。

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代謝と生殖の仕組みをもつタンパク質

複数のアミノ酸が結びつてできるタンパク質は複雑な立体構造をつくります。やがて内と外を分離する被膜をもつタンパク質ができました。

そしてそれは外の物質を内側にとりいれ、不要になった物を外に排泄する代謝の仕組みや、自分と同じ構造をもつタンパク質を形成する生殖の仕組みをもちはじめました。

代謝と生殖の機能をもったタンパク質とはまさに生命のことです。生命の誕生も限りない偶然がくり返されて出現したのでした。

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植物が地球の大気をつくった

自分のコピーをつくる生命のはたらきによって生物は地球に急速にひろがっていきました。生活する環境に適合するように生物は自分の体の形や機能を変化させていきました。

その中には葉緑素という二酸化炭素を吸収し酸素を排出する生物を自分のなかに取り込んで共生をはじめる生物もありました。

彼らは植物として葉緑素の働きで光合成をおこないながら体を支える組織をつくりました。

当時の海中には二酸化炭素が多く溶け込んでいましたから、植物は勢いをえて繁殖していきました。こうして現在の地球の大気に近い環境が形成されたのでした。

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生命の星地球の形成

植物のほかに、酸素を取り込んで体のなかで燃焼させエネルギーをつくるミトコンドリアという生物がいました。

このミトコンドリアを自分のなかに取り込んで共生した生物もいました。彼らは酸素を取り込み二酸化炭素を排出しする動物になりました。

こうして海にはさまざまな生物が満ちあふれていきました。

大気中の酸素の一部はオゾンになり、宇宙から降り注ぐ紫外線をカットする働きをするようになりました。こうして陸地にも生物が活動する準備が整っていきました。 すべては宇宙からやってきた

当然のことですが、地球上での出来事はすべて宇宙からやってきたものが織りなす世界です。

数限りない偶然のくりかえしの過程で次の新しい世界の環境が準備され、その環境に合った新しい世界が形成されました。それは偶然と必然が織りなす希有な世界です。さらに続けましょう。

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