セントアイヴス
ヘップワース・ミュージアム



ヘップワースの仕事場。

 セントアイヴスには、小さなギャラリーがいくつかある。そのうちの代表的なものの1つが、テート・ギャラリーに管理されているヘップワース・ミュージアムである。
 入り口を入って、入場料を払って階段をのぼると、彼女の抽象的な作品の数々が展示されている。そして、そこから庭へと出て行くと、そこにも、ここにかしこに、彼女のつくったオブジェがあるのだった。これらのオブジェに囲まれた空間を散策していると、なんだかとっても温かい気持ちになってくる。
 バーバラ・ヘップワース(Barbara Hepworth)は1903年、Wakefieldに生まれた。1920年から21年にかけて、Leeds School of Artで彫刻を学び、それから4年、Royal College of Artで技術を磨いた。そして、1930年代。彼女はヨーロッパの彫刻界に、新しい旋風をもたらした。
 その彼女が第二次世界大戦中に疎開したのがセントアイヴスであった。彼女は、ここにスタジオをつくり、以来、1975年に亡くなるまで、この地で作品を作り続け、半生を過ごすこととなったのである。彼女の活躍ぶりは、1965年に、Dameの称号を授与されていることからもうかがえる。
 このミュージアムに2度目に訪れたとき、一緒に旅していたMakikoさんは、「まるで彼女の生まれ変わりであるかのように、彼女に強烈なシンパシーを感じる」と言っていた。それほどまでの強い感情を抱くかどうかは別にして、このミュージアムには、無性に人を引きつける、何かがあると私は思う。


 

(2003.1.9)
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