第26回: Library of Congress Online Catalog <その1> (2005年9月16日)

1999年9月に旧版(当コンテンツ第8回)を書いたのですが、このページは、その改訂ヴァージョンです。あれから6年、現在のLibrary of Congress Online Catalogは、より進化を遂げ、したがって古いメモは大幅に書き直す必要に迫られていました。過去形で書いたとおり、この変化には気付いていたのですが、改訂できずにずるずると今日まで来てしまいました。というわけで、2回にわたって現在のLCの目録について書いておこうと思います。ただ、できるだけ旧版の検索例などをひきつぎ、どこがどう変わったかわかりやすくしておきたいと考えています。今回は、このOnline Catalog の Basic Search を取りあげます。

Library of Congress
世界有数の蔵書規模を誇るアメリカ合衆国の議会図書館ですが、私たち図書館員は、LC[エル・シー]と略して呼びます。そのLCのホームページを呼び出すと美しいトップページが表示されますが、そこに盛られた情報量はけっこう多く、どこを操作して次へ進んだら良いのか迷ってしまうことがあります。
( ⇒⇒⇒ 「どれどれ?」という方は、こちら へ。)

私は商売柄、蔵書の検索はどこから入っていったらいいんだろうと思うわけです。いま見ていただいたトップページの上のほうに、小さい文字 LIBRARY CATALOGS というのが見えます。ここをクリックすると、いよいよOnline Catalog の画面が現れます。

Library of Copngress Online Catalog
http://catalog.loc.gov/

使い方
◆この画面にある BASIC の箇所をクリック!  次の画面が表示されます。
◆検索語を入力するボックスが一つあらわれます。ここにコトバを入力しますが、何を探したいかはその下にある「検索タイプ」から自分で選びます。「検索タイプ」は、多少おおざっぱな物言いになりますが、タイトル、著者、キーワード、請求記号、国際標準番号、などから選ぶことができます。
◆検索ですが、まず「検索テキスト」のボックスに skriabin と入力し、「検索タイプ」から Title* を選んで(=クリックして)、「検索開始」ボタンをクリックする例から見ていきましょう。
検索結果をみると、9件表示されました。このリストを子細に見ていくと、たとえば図書や楽譜ならば出版地、出版者、ページ数、サイズなどが出てきません。これらの情報を知りたいと思うときも少なくないはずで、そうしたときには番号の箇所か「Full Title」と書かれた列の記述がクリックできるようになっていますから、トライしてみましょう。

◆次は、
「検索テキスト」のボックスに skriabin と入力し、「検索タイプ」から Author/Creator Browse を選んで、「検索開始」ボタンをクリックしてみましょう。
◆私は、この検索でロシアの作曲家のスクリャービンをイメージしていますが、このリストに登場するskriabin は、それ以外のスクリャービンも含まれています。名字だけを入力したような場合は、注意してみていきましょう。それにしても、同一人物と思われるレコードが複数あるのはなぜだろうと思われるかもしれません。Aleksandr Nikolaevich Skriabin についてよーく見ると、Aleksanderとか、Nicolaevichとか、フルネームだけで生没年がないレコードとか、没年の記述が簡略化されているレコードだとか、ともかくどこか異なるのですね。LCのように長い歴史を誇る図書館では、こうしたことが起こり得るのでしょう。そして、それを一つのレコードにまとめるよりは、このように並べてユーザーに判断をまかせているように思えます。一つのあり方ですね。
◆それから、“more info”と書いてあれば、そこもクリックしてみましょう。
skriabin ではなく scriabin で探せることもわかってくるでしょう。同様のことは skrjabin についても試してみましょう。

◆詳細表示を見て「これは!」と思うレコードがみつかった場合は、プリントアウトはもちろん、自分のEメールアドレスに宛てて送信することだってできるのです。

次回は Library of Congress Online Catalog より Guided Search を取りあげましょう。

【当コンテンツの第8回を参照したい方は こちら へどうぞ。ただしリンクは切ってあります。】


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