第25回 : 国立国会図書館の登録利用者制度について

国立国会図書館では、今年(2003年)の1月7日から登録利用者という制度をスタートさせました。個人の登録利用者が受けられるサービスとしては(1)インターネットを通じてコピーを申し込むことができ、コピーができると郵送されてくるものと(2)関西館で所蔵する資料の閲覧予約が挙げられます。私は、さいしょ1月の中旬に登録申込みをし、春の引越しを経て住所の変更届を出し、じっさいにこのサービスにあるコピーの依頼をしたのは夏になってからのことでした。使ってみると実に便利で、雑誌や大学の研究紀要に掲載された論文などを何度か申し込みました。前回とりあげたNDL-OPACにひきつづいてこの記事を書いたのは、さきの2つのサービスがNDL-OPACで探せる資料を対象にしているためです。

なにはともあれ「登録」をしましょう!!

■登録するには■
・国立国会図書館のトップページ( http://www.ndl.go.jp/ )を開きます。
・画面右側にある「登録利用者制度のご案内」(← サービスポイントの下)を開きます。
・「申請方法」の(1)郵送による申込みから、こちらのページをクリックして「国立国会図書館利用者登録申請書」を開き、プリントアウトします。
・必要事項を記入し、氏名・住所・年齢(生年月日)を証明できる指定された書類のいずれかのコピーを用意します。
・それを
〒619-0287
京都府相楽郡精華町精華台8-1-3
国立国会図書館関西館 複写貸出係

に郵送します(その際、封筒に「利用者登録申請書在中」と朱書する)。
切手を貼らない返信用封筒を封入することを忘れずに・・・。
・手続きが終わると、IDカードなどが郵送されてきて、あわせて送ったコピーが返されてきます。
これで第一段階はOKです。

■NDL−OPACを使ってコピーを依頼する■
・NDL−OPACのページ( http://opac.ndl.go.jp/index.html )を開きます。
・次にNDL−OPACのトップページ左側にある「ID」と「パスワード」を入力します。
(国立国会図書館から与えられたパスワードが長くて覚えられないという人は、「パスワード」の下にある「利用者情報の更新」のボタンをクリックして画面を変え、変更することができます。ちなみに私もそうしましたが、その後、ぐんと使いやすくなったような気がします)。
・NDL−OPACを使って文献を調べます。
・このコピーを入手したいと思う文献がみつかったら、その詳細データを表示させ、「所蔵詳細/申込み」をクリックします。
・画面を見ながら必要事項を入力し、「次へ」ボタンをクリックしてゆきます。
・さいごの画面まで辿りついて問題がないか確認できたら、「申込確定」をクリックします(1回ですヨン)。

ちなみに・・・

・NDL−OPACの検索画面の上部にある「申込状況」をクリックすると、その時点で自分が依頼しているコピーがどういう状態にあるかがわかります。つまり、受け付けたとか、製本中で****年**月ころまで利用できないなどという情報が得られるのです。
・「到着・発送状況」の画面を開くと、いつコピーを発送したかという情報がわかります。
いずれも、スグレモノだと思います。

■コピーが送られてきたら・・・■
・コピーが送られてきます。コピー分量などにもよるようですが、郵送の場合とメール便の場合とがありました。
・同じ日に数件コピーを依頼した場合、コピーの到着はバラバラになることがあります。その都度、コピー料金と送料(実費)を払うことになります。支払いは、到着後20日以内に郵便振替で送ればよいから手数料も安く、良い制度だと思っています。

ただ残念なことに、この制度をご存じない方が意外と多いようです。図書の一部であれ、雑誌論文であれ、こういう方法でコピーが入手できるのはとてもありがたいことです。もちろん、著作権法はきちんと守られますから、その枠から外れる依頼にはお断りが来ると思います。文献のコピーがどういう範囲でできるかについても、予め読むことができますから、一読することをお奨めします。一度登録してしまえば長く活用できます。OPACと連動し、図書館資料を有効に提供するサービスとして覚えておかれると良いでしょう。
【2003年12月25日】


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