第14回 ： IRCAM Multimedia Library （１）各種の検索方法
IRCAM(Institute de recherche et de coordination
acoustique / musique)は「音響・音楽の探求と調整の研究所」と訳されていますが、もっぱら"イルカム"で通っています。1975年にパリのポンピドゥー・センターに創設された、ピエール・ブーレーズが指導する音楽の研究、創作、普及のための機関ですね。この研究所には現在マルチメディア・ライブラリーがあり、ホームページで蔵書の検索を行なうことが可能です。フランスの機関ですからもともとはフランス語なのでしょうが、英語ヴァージョンも用意されていますので、私はそちらを用いてご紹介します。ただ、英語ヴァージョンといえども、肝心な用語はフランス語となります。
IRCAM Multimedia Libraryの検索に関するご紹介は、各種の検索方法を（１）として、検索結果の表示画面を（２）として扱いたいと思います。さらに（３）として、このホームページで探すことができるComposer's
Fileを取り上げようとも考えています（いわゆる蔵書の探し方とは違いますが、同時代の作曲家について詳しい情報が得られることがありそうですから）。
さあ、ではIRCAM Multimedia Library に接続しましょう。
http://mediatheque.ircam.fr/index-e.html
（フランス語版を希望の方は こちら）
接続できたら・・・
◆画面の下のほうにあるCATALOGという文字をクリックします。
http://mediatheque.ircam.fr/catalogue/index-e.html
◆ 画面が変わります。
FAST SEARCH を選んだ場合
◎FAST SEARCHは、タイトルと著者（作曲者）名から一語または複数の語を入力して検索するために用意されています
◆ 文字を入力するボックスにことばを入力します
（入力例 １） boulez
（入力例 2） cage suite
◆ 「GO!」ボタンをクリックします
DETAILED SEARCH を選んだ場合
◆ DETAILED SEARCHをクリックして画面を呼び出します
◆ 次の検索項目が表示されています
Word(s) ｜ Authors ｜ Title ｜ Keywords ｜
Series ｜ Editor ｜ Date ｜ ISBN ｜ Call
No. ｜ Type
◆ 検索項目から任意のボックスを選んでことばを入力します
◆「submit」ボタンをクリックします
◎ 自分の必要に応じて項目を組合せて検索できます。最後の
Type は「資料の種類」のこと。複数の資料の種類を一度に検索したいときは、any の欄をクリックします。
Scores specific queryを選んだ場合
◆Scores specific queryをクリックして画面を呼び出します。はじめの数行はすぐに表示されますが、これで全部だと早とちりしないで（私が早とちりしたというコトで〜す）、じっと我慢しましょう。そのうち、画面の下のほうまで検索画面が出てくるのです。
◆ この検索画面で探せる資料は、楽譜だけです。Author やTitleなどの項目からも探せますが、これだけではDETAILED
SEARCHと変わるところがないですね。この検索方法の特徴は、時間をかけて出てくるのを待った、下の方の検索項目から下向き三角「▼」をクリックして用意されているコトバを選び、楽曲の編成で探すことにつきます。
◆ ここで実際に検索をしてみましょう
（入力例 ３）"solo-instruments"からclarinetteを選んで、「submit」ボタンをクリックします
→ 38件の結果が得られます
（入力例 ４）"voice"からsopranoを、"non
solo-instruments"からcordeを選んで、「submit」ボタンをクリックします
→ 2件の結果が得られます
◆下向き三角「▼」をクリックして出てくるコトバはフランス語ですね。それにとても多いです。特に楽器名について、少しですがメモを残しておきましょう。
vent: bois → 木管楽器
vent: cuivres → 金管楽器
ピアノ→ sons frapp駸
ヴァイオリン → cordes frott馥s
といった具合です。
◆こうして選んだ項目とand検索（画面上のet）、or検索（画面上のou）、not検索（画面上のsauf）を組合せることで、この検索方法を活かします。
「へえ」と思うような発見ができるかもしれません。
【1999年11月28日、11月30日記】
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