第1回 : Gnattaliの小品
1999年1月27日(オペラシティ・コンサートホール)と1月31日(紀尾井ホール)のマルク=アンドレ・アムラン(ピアノ)、そして2月23日(紀尾井ホール)のコー・ガブリエル・カメダ(ヴァイオリン)のリサイタルを聴いた時のことです。私は、そのアンコール曲に注目しました。
1月27日 : 1)シャミナード「主題と変奏」op.8 [作品表から想像するとop.89という可能性もあるように思います――筆者注] 2)ゴドフスキ「ショパンのエチュードによる53の練習曲」より第13番 3)マスネ「Valse folle」 4)ニャターリ「カリノーサ(ワルツ)」 5)ニャターリ「ネガシアンド(ショーロ)」
1月31日 : 1)J.フィールド「アンダンテ」 2)ラフマニノフ「楽興の時」第2番 op.16-2 3)プロコフィエフ「サルカズム」op.17-1 4)ニャターリ「マニョザメンテ(ずるさ)」 5)シューベルト「ピアノ・ソナタ 第21番」D.960 第2楽章
2月23日 : 1)ヴィラ=ロボス「黒鳥の歌」 2)ニャターリ「レ・マヨーア」 3)ピアソラ「オブリビオン」

初めてその存在を知ったニャターリ(Radames Gnattali, 1906-1988)の曲は、どれもウィットに富んでいて楽しめました。
ニャターリはブラジル生まれのピアニスト、指揮者、アレンジャー、作曲家という多才な人で、ポルト・アレグレで生まれリオ・デ・ジャネイロで亡くなりました。そしてポピュラーとクラシックの両方で活躍したようです。
もう少し取り上げられる機会があればいいなと思える作曲家でしたから、私の勤め先の図書館で資料をもっていないか調べたことはいうまでもありません。でも残念ながら、楽譜、録音資料ともにありませんでした。気になって海外の図書館の蔵書検索も試みてみました。
● New York Public Library 7点(楽譜6点、ヴィデオ資料1点)
● カリフォルニア大学図書館 9点(楽譜2点、録音資料7点)
● Bibliotheks-Verbund Bayern 12点(楽譜9点、録音資料3点)
という結果で、調べた中ではドイツの図書館ネットワークが一番充実しているように見受けられました。
【1999年6月1日・記】


トップページへ
通いコン・・・サート
次のページへ