第196回: 「JapanKnowledge」に登録して・・・ (2005年6月25日)

思うところあってというと大げさですが、でも要するに思うところあって、ネットアドヴァンス社が提供する「JapanKnowledge」(有料データベース/月額税込 1,575円)と契約しました。これがどういうものかについて述べていく前に、以前、拙HPの「コーヒーブレイク」第102回に書いた「箸のように軽い百科事典」から振り返っていくことにします。これを書いたのは2001年3月でしたから、もう5年以上経つのです。

この時取り上げたのは、平凡社の世界大百科事典第2版のCD-ROM版でした。その後しばらくは重宝して使っていたのですが、なんとこれを提供していた会社がなくなり、2002年2月に私がパソコンのOSをウィンドウズXPに変更したときに、対応するCD-ROM版ソフトがなくなってしまいました。そして驚くなかれ、やっと今年の5月になってこの百科事典のCD−ROM版が頒布されるようになったのです( http://ds.hbi.ne.jp/sedaiinfo/ を参照)。もしも、平凡社の小百科事典『マイペディア』で良いと判断すれば、1,980円という価格で入手できるように時代は変化していましたが、自分が使っているパソコンのOSが将来変更された場合に、CD-ROM版あるいはDVD−ROM版だとそのための製品が速やかに提供されるか否かわかりません。もし提供されたにせよ、一度に支払う金額が大きいと判断することになれば、しばらくは使えないことになるのです。だからというわけでもないでしょうが、すでにインターネット上で平凡社の世界大百科事典の内容を検索できる「ネットで百科」というサービスがスタートしているのです。申し添えますが有料です。そのHP(← こちら http://ds.hbi.ne.jp/netencyhome/ を参照)を見ると、「ときどき利用」から「年間利用」まで何通りかあり、料金も比較的安価に抑えられていると思います。こうして、百科事典は書物を揃えて利用するクラシックな方法、CDーROM版を購入して自分のパソコンのハードディスクにダウンロードして使う方法、インターネット上の該当するサイトに登録し、一定の料金を払って利用する方法と選択肢がひろがりました。

やはり、この手のものにきちんと当たるようにしないといけないと思いつつ、3年以上疎遠になっていたわけです。そして、とりあえず安価な『マイペディア』を自宅のパソコンにインストールしたのが連休の最中でした。それで満足したかと聞かれると、ちょっと複雑でして、以前世界大百科事典のCD−ROM版を使って詳しい説明を読んでいた身には、やはり物足りなさを感じることがあったことは正直なところです。でも、簡便な説明ですから、文章を読んでいる途中で迷いが入り込む余地は少なく、そうした点ではこちらも捨てがたいのです。多少の贅沢をいえば、両方がインストールされていてもいいくらいではないでしょうか。

少々考えて、本欄で取り上げる「JapanKnowledge」と契約することにしました。この6月の上旬のことでした。なぜこういうことになったのか、お話ししましょう。

日本語の百科事典のCD−ROM版というと平凡社のもののほかに小学館のものがありました。そして、小学館グループのデジタル/ネットワーク事業の中核を担う電子コンテンツを展開する会社としてネットアドヴァンス社ができました。この会社はいくつかのサービスを提供していますが、その中のひとつ「JapanKnowledge」は、百科事典、国語辞典、英和/和英/英英辞典、『現代用語の基礎知識』と『Imidas』、人名辞典の類という具合に、欲しいけれど全部買いそろえていては金額もかさむし場所もとるという辞典類がコンテンツに含まれています。しかも、それだけではないのです。平凡社(!)が出版している東洋文庫という息の長いシリーズがありますが、これもいながらにして相当数が読めますし、毎日新聞社が出している雑誌『エコノミスト』だって読めます。『江戸東京重ね地図』といった遊び心をくすぐられるようなコンテンツまで収められています。amazon.comなども含んでいて、図書を検索して購入することも可能です。その他いろいろあるのです。詳しくはHP(← http://www.japanknowledge.com/ )をご覧ください。さらに「JapanKnowledge」に登録すると、会員特典として『字通』(これも平凡社!)という別コンテンツが追加料金なしで使えるようになっています。

私は、これらのコンテンツの多さとその有用性に惹かれ、こちらと契約したのでした。契約を済ませてからこのかた、もっともよく使うのが『日本大百科全書(ニッポニカ)』。そして『エコノミスト』を週1回覗きに行きます。すべての記事を読むのは無理でも興味のある箇所をちょっと拾って目を通したりするのです。それに「東洋文庫」の各巻のタイトルをじっと見たりしています。これまでに図書館や書店で見て、興味深いシリーズだと思いつつも、しっかりと読んだことはありませんでした。それが、たとえ部分読みが主となるかもしれないとしても、必要なときにサイトに繋いで読めるというのは嬉しい限りです。冒頭に記した1ヵ月あたりの代金、こうして見てくるとリーズナブルな設定に思えてきます。

さて、ここで問題です。私の睡眠時間はますます減ってしまうのでしょうか。答はまだわかりません(汗)。でも、またまた心配の種が増えました・・・(笑)。



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