第180回 : 身辺雑記〜都立野川公園での一日(2004年4月5日)

4月4日の東京は雨が降り、ひんやりするような一日でした。これで東京の桜も終わりかな、などと思いました。今年はスギ花粉の飛散量がえらく少ないようで、花粉症をもつ私にしては、珍しくとても快適な春を迎えています。例年ならば、外出して花粉を吸ってしまうと症状がひどくなるために花見といえども敬遠してしまうのですが、今シーズンは誘われてうきうきしたのですから自分でも可笑しくなってしまいます。

誘いがかかったのは、高校時代の同期生が集まって作っているメーリングリストでのことでした。そこで相談がまとまり、3月27日(土)に、都立野川公園( http://www.tokyo-park.or.jp/kouen/park.cgi?id=50 )へ行くことになりました。集合場所は、JR東小金井駅。近くにある大丸ピーコックには何種類もの花見弁当があり、参加者は思いおもいに好みの弁当を買いました。もちろん、ワインやビールも。こうして準備は整いました。いざ、出発進行です。

kakine.gif住宅街を徒歩でざっと20分ほど行くと都立武蔵野公園があります。歩き始めて少し行ったところで撮ったのが左の写真でした。左側に見えるのがコンクリートの塀ですね。右側にあるのが垣根。誰かが「昔はみんなこうした垣根だったな。久しぶりに見た気がする」と言っていました。そう言われると、この手の垣根ってずいぶん減ったように思います。こうして、ざっと20分ほどで都立武蔵野公園に到着。途中で5分ほど休憩して、さらに歩を進めると、国際基督教大学の裏手に、広大な公園が現れました。







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実は、この公園を知っていた同期生がいて、他人には教えずに隠しておきたいほど良いところだと言って、私たちに推薦してくれたのです。ここは特別桜が多いというわけではありません。ほかの木々とともに桜もあるというのが適当な表現になるのでしょう。しかし、広々として落ち着いた雰囲気に満ちていますから、参加したメンバーは皆、ここが気に入ってしまいました。右の写真に見える川が野川。本当はもっと水量が多いのだそうです。








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園内の木々です。もちろん桜も見ていただけますね。今年、東京で開花宣言が出されたのは3月18日と早かったのですが、その後の天候が悪く、なかなか桜が開いていきませんでした。















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久しぶりにきれいに晴れ上がったこの日、ずいぶん桜の開花がすすんだようです。午前と夕方とでは開き具合に相当の差を感じましたから。上の写真が確か昼過ぎ、右は夕方です。















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何の写真かわかりますか?? そうです、中央やや上に見える青いものはシーツ。私たちが陣取って話し込んでいた場所です。実際はもっともっと広い公園なのですが、これだけ見ても私たち(10名ほど)がどれだけ小さく見えることか。時間を気にせず、ゆっくりと会話を楽しむことができました。どんちゃん騒ぎをしている人たちはいないと聞いていましたので、私たちというか、ノリやすい人間も「郷に入っては郷に従え」の心構えで出かけたのですね(!?)









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ここが東京なんて信じられない(いや、日本とは思えない、という人すらいました)というこの公園は、薄暮の情景がまたなんとも美しかったこと!! うまく撮れていないのが悔やまれます・・・。












若い頃の私は、自然のもつ美しさに対して鈍感でした。それが、いつ変わったのか自分でも定かでないのですが、ときどき、こうした時間を楽しむことはいいですね。花見とはいってもどんちゃん騒ぎをしないで、ゆっくり昔の同期生と話ができる、な〜んていうのもうんと贅沢なことです。これも若い頃には意識しなかったことですが、その当時たいした付き合いがなかったとしても、同じ学校で生活したという共通項があって何十年もそれぞれに生きてきましたから、いろいろな会話が成り立つのです。はじめのうち、顔と名前が一致しないでばつの悪い思いをすることもあるでしょうが、それは一時のこと。ちょっと時間がたてば、何十年来の知り合いみたいなうちとけた話し合いをすることができます。何度か飲み会などを行なってきて、そう言えるようになりました。今回は、心身ともにリフレッシュできた一日でした。


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