第148回 : あじさいの季節(2002年6月26日)

6月も終わりに近づいてきました。サッカーのワールドカップが始まった月初めは、けっこう天気がよくて、天もサッカーに味方しているに違いないと思わせるほどでしたね。でも、そこはよくしたもので、やがて毎年の雨の季節となり、あじさいの花が目に沁みこんでくるようになりました。

若い頃の私は、身の回りにある自然に目を向けるといったことに疎かったです。当時は、それでも大して気にならなかったのですが、だんだん歳を重ねるごとに、なんというか、それでは生活していて面白みに欠ける気がしてきました。それが何時ごろだったかは定かではないのですが、自分自身のなかで、こうした変化が生まれたと気付いた時には不思議な感覚にとらわれたものです。

さて今月のこと、知人から来たEメールの文章の後に、あじさいの花をあしらった絵手紙が添えられていました。Eメールで絵手紙ですよ! 早速その部分は、ファイル名をつけて文章とは別に保存しましたけれど、嬉しいものですね。実を言うと3月の終わりごろだったか、新聞の広告で絵手紙の通信教育を見て、興味をそそられたことがありました。しかし、教材その他まで含めてよく見ると、けっこうお金もかかるのだなと感じたことがありました。そんな風に感じてしまうと、私は忘れ去るのも早くて、このEメールを見るまで絵手紙のこと一度も思い出しませんでした。でも「この手」があるんですね・・・。

同じ頃、大学内で、ある会議があって定刻より少し前に会場に行った時のことです。さほど広い部屋ではないのですが、テーブルの上に、あじさいとホタルブクロの鉢が置かれていました。ホタルブクロは紫のそれで、白いのもあることもある委員から教えてもらいました。そして、紫のそれに水が付くと、花の上に水があるうちは、水そのものが紫色に見え、花から離れた瞬間に透明に変わるので、その変化が面白く見られるといったことも聞かせてもらいました。会議場のテーブルに花というのは、落ち着きを与えられていいものでした。

さいきん、私は草花のサイトを見ることがあります。そのサイトは、

    植物写真家・鈴木庸夫 「自然を楽しむ

というのです。そのなかの「フィールド日記」は毎日更新されています。文章は短文ながら、これを毎日というのが凄いところだと思います。6月の「フィールド日記」を見ていくと、’あじさい’は13日の項に(おお、奇しくも上の会議があったのと同じ日です!)、’ホタルブクロ’は18日の項に、それぞれ載っています。心和むサイトですよ。


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