第127回 : 手帳(2001年12月13日)

12月も半ばに差しかかりましたが、来年のカレンダーや手帳の用意はできましたか? 私、ひとまずできました。とはいえ、手帳に関しては、15〜16年ぶりに大きな変化がありました。私は、長年「システム・ダイアリー」(ナラコム)を愛用してきました。単にスケジュールが書き込める8穴の手帳というだけでなく、同じ大きさでデータ・シートに当たるパーツが用意されていたり、それらが溜まってきたときにファイルするためのボックスが販売されていたりして、重宝したものでした。しかし、残念ながら取り扱う店が少なくなる傾向は否定できず、ここしばらくの間、私は東京・新宿の紀伊國屋書店で入手していたのです。それが、ああ、なんとそれが、10月下旬に買い求めに行ったところ、どこを見ても無いじゃあありませんか! 店の人に聞いてみようと思った矢先、1枚の張り紙が目に飛び込んできました。曰く、システム・ダイアリーの取扱いは9月をもって終了しました、という内容で、なんともやりきれない気持ちになりました。

私が、ナラコムのシステム・ダイアリーを愛用してきたわけは、
  1.パーツがよく考えられている
  2.紙質へのこだわりが、使い心地の良さにつながっていて好ましかった
  3.上着の内ポケットに入れて持ち運べるぎりぎりのサイズだった
などの理由からです。理由の1.をもう少し言うと、B6カードのように使えるデータシートが用意されていて、私は、どれだけこのシートのお世話になったかわかりません。データをあるやり方によって溜め、それを並べて見て行く。これって、コンピュータでよくやることですね。システム・ダイアリーが他の手帳と大きく違う特徴は、こうした作業が、各自のやり方でできたことかもしれません。

しかし、文具は入手のしやすさも大事な要素に違いありませんので、だいぶ迷いましたが、同じ8穴の手帳(N率手帳)の必要なパーツを一式用意しました。ところが、似て非なるものとは、こういうのを言うのかと痛切に感じてしまいました。というのは、
  1.紙がヘナヘナ
  2.印刷されている文字が読みづらい
  3.パーツに対する工夫が??
というような欠点が目につくのです。8穴の手帳サイズですから、確かに上着の内ポケットに収まります。ただ、シャープペンシルとかボールペンなども内ポケットに突っ込むわけでして、そうしたときに紙の端を傷めてしまうのです。そのたびに角が折れて、こういう細かいところが気になるのです。システム・ダイアリーでは、ユポ紙という、きわめて折り目もつきずらく、破ることも難しいのを選ぶことができましたから、そうしていたのです。N率手帳は、少し使っただけで、私にとっては縁遠い商品だったと悟りました(トホホ)。

では、どうするか? 迷っているところへ、オンライン・ショッピングのメルマガが。見ると、ヴァイザーエッジという商品が案内されていて、興味を惹かれました。これ、確か数年前に日本に上陸したのではありませんか? けっこう評判になったような記憶もありますが、あまり確かな記憶ではありません。

いわゆるパーム・コンピュータというのでしょうが、電子手帳として使え、スケジュール管理、なすべきことがら、アドレス帖、メモ、計算機、簡単な日記も可能です。いいなと思ったのですが、インターネットだけで判断するには、ちょっと値が張るかなという金額。そこで、池袋の量販店へ出かけ、実際に手にとって、「よし!!」と決めました。検索機能なども付いているので、あれをしたのはいつだっけ? などという時にもその威力を発揮してくれます(まだ使い始めて日が浅いのに、こう思うのですからね)。これは、紙の手帳では経験できない快感でした。さいきん、やたら高価なものも出ていますが、私は、バッテリーがどのくらい持つかを重視し、90分充電すれば4週間もつ、というこの機種が気に入りました。もっとも4週間も充電をしないでいるより、途中、こまめに充電をすればもっと短時間でバッテリーの容量が満たされるわけです。

さて、こうしてパーム・コンピュータを手帳として使い始めた私ですが、何か物足りないのです。そう、ヴァイザー・エッジの入力方法は、ペン式の専用筆記用具で液晶画面に映し出される小さなキーボードをつついていくか、手書き入力をするかなのですが、後のほうの方法は、まだ私は慣れていなくて、うまくできたためしがありません。そして、やはり拙い字でも、自分の手で書きたい欲求が最後まで残ることに気づきました。そこで、手書きの薄い手帳(その一つはテーマごとにページを変えていけるもの、もう一つは集計用紙のようになっているもの)を用意し、一つのカバーに収めて持ち歩き始めたところです。

手帳との新しいつきあいが、うまくいくといいのですが・・・


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