第96回 : 花粉症2001(その1) 〜積算温度計〜 (2001年1月26日)

昨年の暮のことでした。新聞報道で、今年2001年のスギ花粉の飛散量は、昨年に続き大量になるとの予想を読んだことがありました。ある人はその記事を読んでショックのあまり、その日一日、クシャミと鼻水が止まらなくなったのでした(←ウソのようなホントの話)。私自身「や〜だなあ!!」と思いながら読んだ覚えがあります。こんなことも手伝って、私は、年が明けて早い時期から「慈恵医大耳鼻科の花粉症のページ」に目を通し始めました。

そこには、いくつかの発見がありました。一つ目。ある患者さんが、2000年にどういう症状だったか(それが気温やスギ花粉の飛散量とどう関係したように思えるか)を、自分の記録を毎日つけることによって解析なさっているのです(1月9日分情報)。初めて知りましたが、こうした向き合い方は偉いです。鼻症状と眼症状がどういう基準でグラフにできたのかがわかりませんが、軽い、普通、ひどいなどという違いが視覚的にわかるということなのでしょう。私も、できれば何か工夫してみたくなりました。

さて、毎年マスメディアが今ごろの時期になると、花粉症の話題をちらほらと取り上げるようになり、「早めの対策を」といったことが言われます。具体的には早めに医者に行って薬を出してもらって、症状がひどくならないうちから飲み始めろということを聞いたことがあります。でも、「早め」っていつごろからでしょうか? 毎年、このあたりのタイミングの取り方がヤマカンの域を出ませんでした。

この点について「慈恵医大耳鼻科の花粉症のページ」に、三共が提供する「スギ花粉温度計」なるものがあることを知りました。東京都(区内)分がトップページから直接リンクされていますが、1月5日分情報からリンクを追っていくと全国の複数の箇所に辿りつくことができます。みなさん、ご存知でしたか? これが二つ目の発見です。まあ、見ていただけばわかるのですが、少し書いておきましょう。

スギ花粉の飛散が始まる日は、毎年、元日からの最高気温を積算していって一定の温度に達したときだといわれているそうで、関東以西は350〜400℃、東北北部では210〜280℃に達した日だというのです。まあ、多少の幅はありますが、これまでよりは目安が立てやすくなりますね。たとえば、きょう1月26日までの東京都区内の積算温度は224℃まで来ています。これが260℃までくると、その後2週間ほどで本格飛散が始まるという目安が示されています。ところで、同じ東京都といっても三共が提供してくれる八王子のデータを見ると、元日以来の積算温度は1月26日現在、191℃。30℃以上も差があるとは知りませんでした。私は住まいは都内、職場は立川ですから昼間は八王子のデータの方が近いのかもしれません。そろそろ、毎年飲む薬のお世話になろうかなと思い始めています。

今年は暖冬だとの予想が外れ、風邪などでお困りの皆さんも多いのでしょうが、このところの寒さのおかげでスギ花粉の飛散開始が、当初の予想よりも遅くずれこみそうです。そして、東京都では平年の2.2倍といった花粉予想がだされているようですが、これって年末の新聞報道よりいくぶん下方修正されているみたいですね。ほんの少しですが「やれやれ」といった気持ちになれます。

今年もときどき花粉症について書いていこうと思います。次回は、2月の中・下旬のどこかで(←のつもりで〜す)。


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