第81回 : 箸のもち方を矯正して(2000年8月24日)

今年の夏は暑さが厳しかったですね。先週、ちょっと暑さが弱まったかなと思ったのですが、今週に入って再び蒸し暑さが戻ってきちゃいました。冷房の効いた室内と屋外の温度差は、夏バテを倍化させているようです。食欲も自然に落ち気味になります・・・。で、今年の夏は、例年以上に麺類を多く食べました(食べやすいですからね)。もともと麺類は好きなのですが、実は従来、ひとつ困ったことがありました。それは、私の箸の使い方がヘタだったことです。

かつての私の箸のもち方を思い起こしてみると、箸に対してほぼ直角に親指が立ち、人差指と中指は箸を鉛筆のように持ち、薬指の支えも一定していませんでした。それでも永年の習慣とは面白いもので、このもち方こそ一番自分に合った箸の持ち方だと感じていたのです。

ところが、このもち方だと食べ物が掴みづらいということも事実でした。いくつかの例を挙げてみましょう。
【例1:麺類】箸で口に運ぼうとしても、麺は順次どんぶりの汁の中に戻ってしまうのです。腹立たしいやら、情けないやら・・・(-_-;)
【例2:刺身】醤油の入った小皿に、刺身をジャポンと落としてしまうことも、時々、いや比較的よくありました。いくら日本の食文化だと言っても「ジャポン」は洒落になりませんよね。
【例3:グリーンピース】小さくて丸い食べ物全体に共通すると思ってください。掴もうとすると、ツルツル滑ってしまうのです。プチ・トマトも、コーンの粒も、グリーンピースも同様です。

実は、今年の1月、行きつけの飲み屋さんでこの話題が出て、懇切丁寧な「箸のもち方講座」がその場で始まったのでした。私は「やるしかないな」と心に決め、翌日から早速もち方を変えました。・・・いや、そのつもりでした。でもやってみると「ローマは一日にして成らず」というコトバを、わが身をもって思い知ることとなったのです。箸をもつとき、薬指の支えが崩れたり、上の箸が下のそれと交差したり、余分な力が加わったりしました。そんなわけで、慣れるまでの間、左の写真にあるような「矯正箸」なるモノを買い求め、暇なときに練習しました(もちろん、これを使って食べても良いのですが、私はこれを専ら練習用と割り切って使いました)。ちなみに上にある突起は、人差指の置き場所、下の輪は薬指の関節を安定させる箇所です(税込みで630円でした)。

春が来て、夏が近づくころ、自分でも知らず知らずの間に箸の使い方が上達しているのに気付きました。ここまでくれば、もう大丈夫。そして今年の夏は、麺類を食べるのが楽しみでした!! なんといっても、食べようとした瞬間に麺類が汁に逆戻りなどということがありませんでしたから。

もし他人さまが見ていなかったら、麺類を口元まで運んで「♪ソバにいてくれるだけで、いいー♪」などと口ずさみ、「嘘だよ〜ン」と言って、ズルズルと食べちゃう。そんなことをしたかもしれませんけれど、ついぞ、チャンスは訪れませんでした・・・。


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