第50回 : 「しらべま専科」30号(1999年11月10日)

東京都立の図書館は、都立中央図書館(広尾の有栖川公園にあります)、都立日比谷図書館(日比谷公園にあります)、そして都立多摩図書館(立川市錦町6−3−1)の3つに加え、私たち音楽図書館関係者にはお馴染みの東京文化会館音楽資料室が知られています(ほかに都立の美術館に図書室を併設していたかもしれません)。

標題の「しらべま専科」は、東京都立多摩図書館参考調査季報として刊行されているもので、今回30号を迎えました。主な内容は「レファレンス こんな事例」として、今年の4月〜6月にかけて都民および多摩地区の公共図書館から都立多摩図書館が受けた質問から、"音楽関係"を特集しています。もう一つ「わたしたちの情報源」というコーナーに、"国立音楽大学附属図書館 音楽作品について調べる参考資料"という短い記事を私が書かせていただきました。このコーナーに大学図書館が登場するのは初めてのことだそうで、光栄なことです。

読んで見ると、都立多摩図書館の丁寧な対応が手に取るように分かります。そして、すばらしいと思うのは、多摩図書館一館だけで調査をするのではなくて、都立日比谷図書館や都立中央図書館、東京文化会館音楽資料室などとも協力して調査を進めているのです。その調査経過を明らかにし、利用者にどう回答したか、その結果満足をしていただけたか? さらに担当者のコメントなどを簡潔に、まとめています。

さて、私の記事は、いわば職業上の「情報源」の紹介に徹してしまったので、読んで面白いものではありません。もうちょっと何とかしなくてはいけなかったな、というのが私の反省。しかし、そうした記事の真意を汲み取って、担当の方が実に適切な図版などを補ってくださいました。感謝です。m(__)m

この刊行物は季報というわけですから、地道な努力の積み重ねでここまで来られたのだと思います。質問の事例は、図書館の職場に埋もれてしまいがちなので(自分でも痛感します!!)、こうした努力は貴重だと思いました。
30号は区切りのいい数字には違いありませんが、あくまで通過点でしょうね。
今後、ますますのご発展を期待したいと思います。


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