マドリアニシリーズ
マドリアニシリーズ第1巻。 Paulは個人の弁護士。かつては大手の弁護士事務所に務めて いたのだが、そこのボスの妻と不倫の関係になり、しかもそ れがボスにばれたため止めてしまったのだった。 そのPaulにかつてのボスが、妻とのことは過去のこととして、 ある依頼をする。しかし翌日彼は殺害され、警察は妻を容疑 者と認定し告訴する。 妻TaliaはPaulに弁護を依頼するのだが。。。 本格的弁護士ものでしょう。一見軽くみられていた弁護士Paul が、意外なほどのやりてだと判明していく過程が面白い。大物 弁護士も告発した検察側も、あるいは証人も彼の見事な反論で 証拠の信憑性が薄れていく。しかし依頼者との関係が暴露され その有利さは一挙に消し飛んでしまう。 構成も最後の締めも申し分なく上手い。妻Nikkiの関係も適度に 出てきてこれもよい。 登場人物 Paul Madriani: Dee: secretary Ben Potter: former boss Talia Potter: Tony Skarpellos: Ben's partner Tod Hamilton: Harry Hinds: lawer Gilbert Cheetam: Talia's defense team Nikki: Paul's wife Sarah: Paul's daughter 難易度 ★★☆ お勧め度★★★★☆ 2002.10.13〜2002.10.18 : 1回目
マドリアニシリーズ第2巻。 本来弁護士であるPaulは、昔の知り合いから頼まれしばらく 郡検事の代わりを務める。そんななか、奇怪な連続殺人事件 が起きる。 ミミズクによる殺人?しかし一体どうやって?ミミズクの殺 人そのものではないものの、これが一体どういう風に陰惨な 連続殺人事件と関わっていくのか読者はまず煙に巻かれた気 分を抱く。 無論このシリーズはミステリーではなく、法廷ものなので、 弁護士、判事そして検察側の駆け引きが読みどころ。 登場人物 Paul Madriani: temporary county prosecutor Nikki: Paul's ex-wife Sarah: Paul's daughter Claude Dusalt: chief detective Denny Henderson: Dusalt's number two Kay Sellig: criminal forensics Lenore Goya: Andre Iganovich: suspect Adrian Chambers: Derek Ingel: presiding judge 難易度 ★★★ お勧め度★★★★ 2002.10.31〜2002.11.7 : 1回目
中年にさしかかろうかという女性弁護士が、仕事の合間に 本を書き出版しようとする。米国の出版事情からか、本 が売れるのは処女作でかつ作者が魅力的な男性であるこ とが必要だと経験上知っていたAbbyは、ペンネームを Gable Cooperとして出版社に売り込んだ。これが編集者 の目に留まり、大ヒット間違いなしと言われるが、 Gable Cooperという人物は実在しない。そこで替え玉を たてることから話がややこしくなっていく。 全体としてはまずまずのできかもしれないが、長すぎる。 主人公のAbbyが、弁護士にも関わらず、あまりにも世間 知らずというのに無理があるね。元主人に利用され、 弁護士仲間に主導権を握られ、今度はまた替え玉のJack にもいいようにあしらわれる。そんな人間に果たして ミステリーが書けるかな? 登場人物 Abigail Chandlis: Abby Charlie Chandlis: Abby's ex-husband Theresa Jenrico: friend of Abby Joey Jenrico: Theresa's estranged husband Morgan Spencer: attorney Jess Jermaine: model Jack Jermaine: Jess's brother Carla Owens: literary agent Alexander Bertoli: CEO & publisher of Big=F 気になる表現 難易度 ★★☆ お勧め度★★★ 2005.03.07〜2005.03.21 : 1回目