空燃比が薄すぎる場合エンジン不調を起こします。アイドリングの不安定、加速時に息つき、高負荷時に廻らない、等。
いずれも、点火系の不具合でもよく似た症状を起こします。それを見分ける為に点火波形を注意深く観察し、
合わせてガステストも実施すれば確実な物となります。
1![]() |
上の点火波形はエンジン回転数が示すとおりエンスト寸前の状態です。 全気筒要求電圧が異常に高くなっています。これは薄過ぎる場合が多く、しかも すべての気筒に及んでいる為エアの吸い込みよりは空燃比コントロール不良 燃圧不足などが考えられます。 この車両の場合、燃料ポンプコントローラー不良により突如薄くなってエンストしていました。 |
![]() |
。![]() |
上のガステストは、正常時と異常時の比較です。COの減少に反してHCは増加しています。 これは一般に薄すぎて未燃焼ガスが発生していることを表しています。 Lambda値もこれを反映しています。下の点火波形は正常時の物です。 |
2![]() |
こちらも要求電圧が異常に高いですが、4番のみです。アイドリングが不安定で、ガステストも薄い 状態でした。要求電圧の高すぎだけでは空燃比異常と結論付けられませんが、ガステストと 併せたことでエンジンの4番に問題ありと見て良いでしょう。後はエアの吸い込みか、 インジェクター不良が考えられます。この場合、アイドルアップ用のバキュームホースがマニフォールド から抜けていました。 |
3![]() |
アイドリングで少し振っており、吹かすと明らかにエンジン回転にむらがあります。 波形では2番に異常が見られます。要求電圧の高すぎに加え燃焼時間の最後の電圧が以上に 高くなっています。これも薄すぎる場合が多いようです。 インジェクターの吐出不足でした。 |