休日の山歩き 30 養老渓谷 Yourou Keikoku・大福山 Daifukuyama
[房総] 大福山(292m)、梅ヶ瀬渓谷養老渓谷
2010年11月21日(日)
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日高邸跡 カエデの巨木

【紅葉し始めの養老渓谷へ】
街の木々も色づいてきた。時期の遅い紅葉で有名な養老渓谷でも、色づき始めとの便りが聞こえてきたので、隣接する大福山と梅ヶ瀬渓谷を目指し、時間があれば養老渓谷にも足を伸ばすことにした。

【駅から大福山を目指す】
日曜日朝、朝1番の小湊鉄道に乗るために、6時前に木更津を発ち、内房線で五井駅に向かった。五井駅の小湊鉄道のホームで1日フリー乗車券を購入し、養老渓谷周辺の歩行コースの案内地図を取り、6時36分発の2両編成の列車に乗る。この時間は養老渓谷まで向かう乗客は多くない。養老渓谷駅までは約1時間だが、大福山に登るため、1つ手前の上総大久保駅で降りた。天気も良い。
7時30分、この無人駅で他に下車したのは男性1人と男女2人組。踏切を渡り、白鳥小学校の前を線路沿いに戻り、大福山への登山口を探す。ガイドブックに登山口が分かりにくいと書かれているとおりで、4人が道を行ったり来たりした。男女2人組はそのまま車道を歩きトンネルの先から遠回りして登ることにしたようだ。結局、道路脇に車1台が入れるほどの空き地があり、その奧の茂みに分け入ると、登山道が伸びているのを見つけた。窪地を登ると尾根道になり、10分余で車道に出た。この地点では、この登山道に入らず車道を歩くように案内されている。道理で、反対の入口も標識を置いてない訳だ。この道を通行させない理由はよく分からないが、このコースは大福山まで他の区間は全て車道であり、普通の靴では歩きにくい山道を避けさせるためか。

上総大久保駅 大福山への車道 大福山山頂の白鳥神社
上総大久保駅 大福山への車道 大福山山頂の白鳥神社

【車道歩きで大福山へ】
ここから、大福山への車道歩きになる。沿道に家はなく、時々車が通るだけで、静かな道だ。切り通しを過ぎると一部のモミジが真っ赤に紅葉しているが、大勢はまだ緑色だ。やがて上古屋敷の集落になり、養老渓谷からの車道と出合い、立派な駐車場とトイレがある。その先で大福山の区域に入る。9時になり、観光客を当て込んだ食べ物屋も開店準備し、二輪車や自転車を含めぼつぼつ人が出始めたところだ。まず大福山展望台に登ると、螺旋階段の展望台の上からは主に東方向に山並みの重なりが見える。次に車道の右斜面に入り、石の階段を登ると、常緑広葉樹(照葉樹)に囲まれて白鳥神社がたたずんでいる。神社の裏手の高みが大福山の山頂(292m)かと思われるが、木立ばかりで標識もない。再び車道に下り、東屋や顕彰碑のある所まで戻る。

【もみじ谷を経て梅ヶ瀬渓谷へ】
9時30分、ここから、梅ヶ瀬渓谷を目指して道を下る。杉木立の中の整備された尾根道、やがて山腹を下るが、歩き易い山道で、大福山へはこちらから登りたかった。この辺りはもみじ谷というらしいが、それらしい紅葉はない。10時、梅ヶ瀬渓谷に出合うと、にわかに人が増える。まず川上の日高邸跡に向かうと、谷間の平坦地に巨木が黄色に染まり、赤や緑との取り合わせがきれいだ。多くの人が憩っており、私もここで弁当にした。

大福山から梅ヶ瀬渓谷への尾根道 日高邸跡 梅ヶ瀬渓谷
大福山から梅ヶ瀬渓谷への尾根道 日高邸跡 梅ヶ瀬渓谷

【梅ヶ瀬渓谷を歩く】
梅ヶ瀬渓谷を川下に向かい歩く。切り立った崖の上の方に紅葉がきれいだ。ここで、駅で一緒に降りた男性と再会し、ここには何度か写真撮影に訪れているとのこと。渓谷を歩くうち、小雨模様になってきたが、たいした雨ではない。切り立った崖が何度も現れる。やがて女ヶ倉で車道になり、上古屋敷への車道が分岐している。緑色の水面の黒川沼で道が2つに分かれ、右は赤い宝衛橋、左は青い渓谷橋を経て、どちらも養老渓谷駅に至る。右の道を進む。養老渓谷駅に近づくが、相変わらず多くの人が歩いている。

梅ヶ瀬渓谷 梅ヶ瀬渓谷の駐車場 渓谷橋(左)と宝衛橋(右)
梅ヶ瀬渓谷 梅ヶ瀬渓谷の駐車場 渓谷橋(左)と宝衛橋(右)

【養老渓谷を歩く】
12時になり、12時過ぎの列車にちょうど間に合わないので、次の1時半過ぎの列車までの間、養老渓谷を歩くことにした。五井駅でもらった地図を頼りに、養老渓谷一周コースをたどるため、宝衛橋手前の分岐を大きく右に曲がり、緩やかに坂を登る。夕木台とバンガロー村の辺りは人通りも少ないが、トンネルと集落を通り、赤い共栄橋に来ると賑わいになり、養老川沿いの中瀬遊歩道に入る。人の流れに乗って歩き、飛び石伝いに川を渡り、弘文洞跡を見て、赤い観音橋の手前で養老温泉街に出た。交通量の多い県道から白鳥橋の方に入るはずだったが、そのまま県道を直進してしまい、2時に養老渓谷駅に着いた。

弘文洞跡 養老渓谷 養老渓谷駅
弘文洞跡 養老渓谷 右奥は観音橋 養老渓谷駅

【駅と温泉街の間を歩く】
次の3時過ぎの列車までの待ち時間に、通りそびれた白鳥橋の道を確かめることにし、駅から宝衛橋を渡り、2時間前に歩いた場所を再び歩き、白い吊り橋の白鳥橋を渡って温泉街の県道に達し、同じ道を駅まで戻った。天気は回復し、日が差してきた。
朝から7時間余、日頃の運動不足を補うのに十分な歩きだった。15時9分の列車は4両編成で来て、ほぼ座席を埋め尽くす乗客を乗せて養老渓谷駅を発車し、1時間後に五井駅に着いた。

【行程】
木更津市内⇒(内房線)⇒(小湊鉄道)五井6:36発⇒上総大久保7:30着

大福山と梅ヶ瀬渓谷 4時間47分 7:33上総大久保駅→7:53大福山登山口→8:12林道出合→8:50上古屋敷→8:58大福山展望台→9:12大福山頂上・白鳥神社9:22→9:31展望台下→もみじ谷→10:00梅ヶ瀬渓谷→10:05日高邸跡10:33→梅ヶ瀬渓谷→11:44女ヶ倉→11:51梅ヶ瀬渓谷入口バス停→11:56七色滝→12:09黒川沼→12:16宝衛橋手前分岐
養老渓谷 1時間40分 宝衛橋手前分岐12:20→12:35夕木台駐車場→12:54バンガロー村→13:17共栄橋→養老渓谷→13:38観音橋・県道出合→県道直進→14:00養老渓谷駅
駅から温泉街を往復 53分 14:00養老渓谷駅→14:08宝衛橋→14:22白鳥橋→14:25県道出合→同じ道を戻る→14:53養老渓谷駅
7時間20分  

(小湊鉄道)養老渓谷15:09発⇒五井16:12着⇒(内房線)⇒木更津市内

地図 赤は登山道・遊歩道、
黄は車道
       五井駅
五井駅の小湊鉄道の列車(4両編成)
【参考資料】
千葉県の山(山と渓谷社2010年)

2010/11/27整理 11/28修正

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