Holocaust ――The borders――
Chapter:1
実隆――Minoru―― 第6話
何故かそこは夜の河川敷だった。
実隆は自分の記憶の食い違いと、あまりに唐突な風景の変化に気がついた。
これは夢なんだ、と。
夜の風が吹きさらして、彼は河川敷を見下ろしている。
どこまでも続く冥い闇の奥から音が聞こえる。
ざざぁ、ざざぁと漣のような細かい震えが彼の視界を覆っている。
風の足音は月明かりの草むらを揺らし、その姿を明確にする。
アスファルトの地面は堤防の上にあり、なだらかな斜面を下れば芝生の敷き詰めた河川敷がある。
その向こうに、膝まで埋まる程の背丈の草が生えている。
幅にして――そう、陸上競技のトラックぐらいなら飲み込むだろう。
考えるまでもない。幼い頃ここでよく遊んだ記憶があるから。
家から程なく離れた線路を横切る川の河川敷だ。
最近ここに来ることはないし、なによりこんな夜中にここに来たことはない。
来たっていいことなんかないからだ。
だから、住宅街の外れにあるここは人気は少ない。
それが普通だ。
かつかつというアスファルトを叩く音と同時に、視界が動いていく。
――歩いている
そういう事らしい。
視界がゆっくりと移動していく。
何を追っているのか、それでも視界は河川敷のある一帯を納めたまま。
凝視している先を、彼はもう一度追うことにした。
音が――見える。
違う、風景に映るものに音が感じられるのだ。
音などない。
ないはずなのに、いや、耳が風を受ける音が聞こえる。
そう感じた途端――
剣戟
それは決して嫌な感触ではなかった。むしろ心地よい。
争いの気配
それは極めて自然。
飢えという名の欲望が、生という名の執着に襲いかかる。
だがそこにはそんな当たり前の争いではなく、人為的な強力な意志を感じた。
ぴりぴりと電気が走るような緊張感。
実隆は夢と知りながら、目をこらしていく。
地面を蹴る。跳ぶように走る。ジグザグとある一点に向かう
姿が見えた。
その機械的で無機質な身体の捌き方は、目標のある場所を容易に特定させる。
ただ立ちすくみ、近づいてくる気配に動じようともしない
だが目に見えるような絶対不敗。彼は動きもせず相手を押さえつけているような錯覚を覚えさせる。
たとえるなら、蟻地獄に墜ちていく蟻の姿を見つめているような。
「……面白い」
実隆は驚いた。自分の声が漏れたことに。
――ちがう
彼は思わず声を出そうとして、やはり声にならない事に気がつく。
違う、これは夢の中の誰かの視点なのだ。
そう思った時、ぱしゃっと閃光がひらめいた
怪訝そうに先程の視界に意識を向けると、突然の暴風に思わず顔をしかめて…
彼は確かに今、河川敷にいた。
まるで今目が覚めたように。
どこからか聞こえてくる踏切の音。
川の流れが、水を砕く音。
夢の光景の続きが。
しかし夢と違うのは、思いの外近くで繰り広げられていたことか。
きらんと月光が強烈に輝いたと言う風に見えた。
月の輪が、血飛沫を呼んだ。
液体の叩き付ける音を聞いた。
そこに――二日前、夢の中で見た姿が白刃を振るうのが見えた。
獣じみた叫び声をあげて大きく退く姿。
容赦なく、男は間合いを詰める。
そして再び一閃。
獣はその一撃で弾け、大きくもんどり打って背中から倒れた。
「治樹!」
思わず声を出していた。
それが――彼を刺激する。
ひゅ
白刃は間違いなく実隆の方へと向けられた――そう感じた。
――治樹
縦に真一文字、恐怖に歪んだ治樹の顔が縦に滑るのが見えた。
間違いなく即死だろう。
その様子が一度リフレインされて、実隆は身体を硬直させていた。
蛇に睨まれた蛙のように。
だが実際に刃は、彼の方には向けられていなかった。
男は真横に首を向けて睨んでいるだけだというのに、右手の刀を向けられていると錯覚してしまう。
彼を硬直させたまま、青年の目の前で治樹はさらに寸断される。
絶命を確認するかのように一度その様子に一瞥をくれ、もう一度顔を向ける。
その、奇妙にも思える無機質な動きで。
「……ミノル」
一瞬の迷い。
実隆はその声を聞いて、思わず我に――そして、油断をした。
気がつかなければよかった――だから。
「あ…にき?」
それが実隆の硬直を解いた。
だが結局、そのせいで彼は逃げることなくそこに呆然と立ちすくんでしまった。
きりきりという音を立てそうな程奇怪な仕草で隆弥は怪訝な顔を振る。
「………またか、やはり殺しておけば良かった」
淡々と事実を述べる声を、実隆はまるで別物のように感じた。
目の前の男はそう言いながらくるりと身体をひねり、間違いなく実隆を射程距離に納める。
頬の切り傷。
ばさっとさらさらの髪の毛が夜風に舞う。
――信じたく、ない
実隆が口を開く暇など与えない。
一瞬、彼の身体がぶれる。
空気をつんざくような音
実隆は、そこで初めて獲物になった事に気がついた。
本能的に身体をよじり、大きく跳躍する。
急速に離れていく地面。
――?!
嘘だ、と考える暇などない。
慌てて身体を丸めて――肩口から地面に強打する。
うめき声を漏らしながら数回転がると、弾けるように起きあがる。
なにが起こったのか、考える暇など――ない。
――逃げなきゃ
ぴりぴりした気配が追いすがってくる。
つい先刻まで見ていた映像と、何が違う。
背中を振り返りたい。
そこには何もないと信じていたい。
――……なんでこんなことになるんだ
判らない。
先刻まで夢を見ていたはずなのに。
つい今先刻まで、ベッドで寝ていたはずなのに。
こんなに生々しくて、残酷な夢があるものか。
こんなことが現実であってたまるものか。
獣のように疾駆する夢、その獣を狩ろうとする者が出てくる夢。
そう、それはそれだけの夢じゃなかったのか。
それが現実であるはずがない。これだって、全力で走ってるつもりできっと夢なんだ。
いつ何処で現実と夢が入れ替わったのか判らない。
ただ、もう情けないことに息をあげて地面を這い蹲る事しかできない非力な存在。
今背中から聞こえてくる美しい英語の旋律は、夢の続きを奏で続ける。
なのに、あの時夢の中で立ち合っていた自分と、今の自分とでは力量に差が絶対的にある。
それは嘘だ
「ひ、人違いだっっ」
全力で叫ぶ。
息が上がる。
――何故今こんな目に遭わなければならないんだ!
そんな想いなど無視した韻が彼の周囲を飛び交い始める。
ざか
地面を蹴った。
明らかに人影が、殺意をもって正面に姿を現した。
「く」
大きく横に飛ぶ。
人間の脚力で。
ひゅう
文字通り切り裂くような閃光が彼を一閃しようとする。
だが、かろうじて身体を捻ってそれを避ける。
ぶぅん
油断する暇はない。
彼が意識する間もなく、身体が跳ね上がる。
腹部の激痛と、バランスを取ろうとする身体の反発で痙攣する。
後ろに残した足での回し蹴り
胃の中身が逆流してくる。
「ぐぶ」
無意志の音が喉から零れた。
真っ白になった意識を、背筋に走る痛打が叩き起こす。
その一瞬の判断。
――逃げなきゃ、殺される
その反動で起きあがろうと身体を捻って、
勢いよく迫ってくる地面
――!!
バランスを失ってしまった。まるで今までもっていた荷物を捨てたようなそんな感覚。
慌てて腕をつこうとして――びしゃ、と何か嗅いだことのある液体が顔にかかり、同時に地面が側頭部を叩く。
突き出しているはずの腕は地面をすり抜けて――いや。
――うでがない
首の痛みに顔をしかめつつ、その直後にそれ以上の鋭い痛みが自分の上腕から流れ込んでくる。
無意識に振ってバランスを取ったはずの腕が、ない。
身体は捻ったまま地面に転がったのは恐らく、起きあがった直後に切り取られたからだろうか。
「なっ」
恐くなって大きく後ろに跳躍する。
今まで彼のいた空間を、刃が一閃する。
「兄貴っ!正気になってくれ!俺だ!」
ともかく叫んだ。
叫んでも無駄かも知れないという思いを捨てて、それでも地面を蹴りながら。
訳の分からない英語の韻律が続く中、一瞬彼の動きが止まった。
実隆の声に反応したのだろうか。
月の灯りの下で、彼は無表情のまま双眸を向けている。
あれは言葉なのだろうか。
動きの止まった彼の姿を見ながら、実隆は続ける。
「何故殺そうとするんだ!急に…俺だ、実隆だよ!」
喉を絞る程の大きな声で。
枯れても良い、そう思う程、今ここで死ぬぐらいなら。
「理由?」
ぱたりと詠唱が止んだ。
ほんの僅かな狂いもなく紡ぎ出されていた言葉が止み、冷たい空気の音が耳をなで上げる。
彼の言葉のすぐあとには何もなく、ただ無表情な隆弥の貌だけが異常に印象深く。
「…お前はわたし達ではない。以上の理由から消去する。それが役目だ」
全く感情のない、聞き覚えのない隆弥の声が告げたのはしかし――絶望という名の最後通牒。
彼の詠唱と同時に、彼は再び動き始めた。
その時時が止まった。
脳裏に声が走る。
その声を理解するだけの時間、彼の視界が完全に停止する。
何をしている、ミノル!遊んでいないで還ってこいっ
がばっ
実隆はベッドのシーツを大きく跳ね上げて起きあがった。
はぁはぁと荒い息をついて顔を大きく震わせる。
「……ゆ……」
言葉にならずに続けて、顔をくしゃりと崩して自分の両腕で身体を抱きしめるようにする。
――腕が、ある
先刻隆弥に切り落とされた腕が、ある。
こちこちという秒針の音。
荒く呼吸する自分の気配だけが部屋に満ちている。
悲劇的な悪夢――そうだろうか。
「夢だ、夢だったんだ、夢…夢」
時計の指している時刻は午前一時。
とうに真夜中は過ぎた時刻。
――そうだ
ベッドから降りて、彼は隣の部屋に確認に行くことにした。
今この目で隆弥を見なければ信じることもできない。
自分の腕があっても、それだけでは眠ることもできない。
無論、眠っている彼の姿がなければ眠れない。
だから、扉の鍵がかかっていれば、とそんな事を考えてしまう。
がちゃり
だが無情にも鍵はかかっていなかった。
真っ暗な隆弥の部屋には、光は一切入っていない。
実隆は足音を殺してゆっくりと部屋の中に入る。
扉は大きく開き、廊下に差し込んでいる星明かりを部屋の中に導き入れて、何とか部屋を照らそうとする。
僅かなそれだけの灯りに照らされて、ベッドのふくらみは小さく上下している。
――兄貴…
実隆の暗闇に慣れた目に、間違いなく眠っている隆弥の姿が映る。
寝息も聞こえる。
「兄貴……」
くらり、と視界が傾げる。
もう耐えきれなかった。
安堵と共に来る怒濤のような眠気は、彼を引きずり込んでいった。
次の日の朝。
「おはよ」
実隆は里美の驚きの声で目が覚めた。
朝の早い時間に彼の部屋に来た里美は、隆弥の熱を計りに来たのだった。
隆弥のベッドの下でうずくまって眠っているのだから、驚きもするだろう。
そのまま言い訳もせず身繕いをして、着替えて朝食を摂った。
いつものようにコーヒーとトースト。
変わらない朝食の風景。
そして、玄関をくぐって里美に挨拶をすると、門柱の側に彼女がいた。
幾度となく繰り返してきた毎日と同じように。
「…ああ、おはよう」
昨日の態度が嘘のように、いつもの笑顔を浮かべて。
実隆は言いようのない怒りが蠢くのが判った。
「隆弥さんは…」
「熱。お前の言ってた今週の話って、まず無理だぞ」
だからつい、声がとげとげしく荒くなる。
隆弥は里美の声にも反応せず眠りこけていた。
熱は三十八度を下がる見込みもなく、今日も学校は無理だという。
だから結局、丸一日以上隆弥とは話をしていないことになる。
「ああん、アレは…もう、ちょっと、待ってよ」
そのせいでもないのだが、今日はいつもよりもかなり早い。
この調子で歩けば普段よりも十分以上も早く学校に着く。
見れば丁度通学の時間帯で、何組も同じ学校の生徒を見かける。
「聞かないの?」
ひょこっと嬉しそうに真横から顔を覗く。
実隆は少し嫌そうに顔を背けるだけで何も言わず、歩き続ける。
そして、思い出したようにぼそっと呟いた。
「……そうだな、お前元気そうだな」
不機嫌に返事を返す彼に、菜都美は小首を傾げる。
「そりゃ………あ、そうか」
小さく呟いて、彼女はばつが悪そうに黙り込む。
昼の話はともかく、放課後一緒に帰ろうと言ったのは彼女だ。
「でもミノルも遅かった」
反撃のつもりか、僅かに口をとがらせて言う。
昨日の夕方の事を思い出して、実隆は肩を小さくすくめる。
「判ってる。悪かった」
投げやりで淡泊な彼の態度に菜都美はむっと顔をしかめて、自分より一歩先にいる彼の隣に並ぼうとする。
でもあっさり追い抜きそうになって、慌てて足を止める。
いつもならそんなことはないと言うのに。
菜都美は形のいい眉を寄せて、怪訝そうに実隆の横顔を見る。
「……ミノル?」
彼は、ゆっくりと顔を上げる。
じっとその顔を見つめて、実隆が顔を反らせようとするのを両手で捕まえる。
「こら、何するんだ」
「んー、隈めっけ」
菜都美は何故か嬉しそうに呟いてにっと笑みを作る。
その様子にかっとなって、乱暴にその腕を払いのける。
わざとらしく驚いて、それでも菜都美は悪びれる様子もなく言う。
「寝不足でしょ。凄く元気ないよ」
「放っとけ。…言っとくがお前のせいじゃないからな、気にするな」
ちぇ、とつまらなさそうに呟くのが聞こえて、実隆は肩をすくめた。
――どこまでが夢だったのだろう
まだ自分でも判別ができない。
だから恐かった。
もし隆弥が目覚めて、いつものようにのんびり挨拶していたならまた違ったかも知れない。
昇降口で菜都美と別れると、彼は教室へと向かう。
いつもと同じはずなのに、同じではない感覚。
いつもの廊下が、急に空恐ろしいモノに見えてきて――身体からも緊張が抜けない。
――体調悪いのかな
まだ廊下にはちらほらとしか生徒は見かけない。
窓から、多くの人間が見える。
まるで襲いかかってくるかのように、緩慢な動きで。
何故かその光景から思わず眼を逸らそうとして、首が痙攣したように引きつってしまう。
――痛ててて
首筋の激痛に手を当てて、硬直した筋肉をほぐす。
ざわざわと、教室がざわめいているのに気づく。
自分の教室までなんて遠いんだ――そんな感慨に、背筋がぞくりとする。
自分の精神を支配するような感情、それが水音を立てる水疱のようにたぷたぷと満たされていく。
現実が乖離していく。
自分と、世界とに。
それは初めて感じる、現実との違和感。
この感情は多分、他の誰も感じたことのない感情なのではないだろうか、と思う。
禍々しい自分と境目。
何故今自分がこうしているのかも判らない。
何で、こんなにもこの廊下が禍々しく怖ろしく見えるのか。
それがおかしい――丁度肌の上に一枚薄皮が乗っている、そんな感覚で捉えられる。
気のせいか、空気が異質に張りつめていく――
「よ」
たっぷり、十秒以上の間が空いた。
のどがからからに渇いている。
息を荒くして、後ろの人影を睨んでいる。
背中を叩いた本人の方が目を丸くして、廊下で立ちすくんでいる。
驚いたはずの実隆は、彼から二メートル近く離れた場所で腕を震わせて身構えていた。
「……お前、リアクション大きすぎ」
唇が震えて、口が思い通りに動かない。
タカマル――そう、目の前にいるのは仲のいい友人のはず。
――そうだ、タカマルだ
ぎしりと自分の中で動く歯車をかしめる。
「そうか?挨拶代わりだよ」
力無く声が出る。
でもそれが精一杯だった。身体の奥底から来るふるえだけはどうしても押さえることができなかった。
今朝菜都美と会った時とは明らかに違う――奇妙な感覚。
教室までの距離、タカマルと歩きながら話を続ける。
「隆弥、まだ休み。結構重症っぽい?」
ちき
まるで脳髄の中に蟋蟀(こおろぎ)が住んでいるかのような感触。
肌の下を蠢き走り回る虫螻どもの感触。
「多分。今朝も起きる気配なかったから」
答える声が震えていたりしないか、その色が普段と違わないかを疑りながら。
ちきり
額から頭頂、こめかみからおとがいへ。
びりびりと、ちくちくと痛みが走る。
「何だよ、あいつ結構頑丈なのにな〜。そいえば怪我してたんだよな」
会話の間に割り込んでくるような感情の流れ。
ちき ちき ちき
機械とは違う、何かがつながったり切れたりする音。
歯切れの悪い脳神経が摺り切れていく。
「酷いのか?一体どんな怪我…ん?どした。気分でも悪いの?」
きり ちきちき
「う、いや、…そうだな、ちょっと悪いかも知れない」
「お前までもかよ。病気をうつされたんじゃないか?」
笑うタカマルの顔が、何故か酷く歪んで見えた。
自分の教室に入るとそれは一層酷くなった。
――臭い
異臭。
何故か、普段嗅ぎなれているはずの教室の匂いが耐えきれない程不快。
机の周囲に群がる――いや、そこは動物園ではない。
檻の外に放し飼いにされた獣達が一斉に振り向いたような――
「おはよ」
クラスメートの挨拶に簡単に返して、自分の机にへたりこむ。
自分の感覚が鋭敏になったみたいに、普段気がつかないような事に気が滅入る。
関係のないことのはずなのに、ぴりぴりと痛む。
何故か、今ここにいることが――
――恐い?
嫌悪感。
机にも触れたくない椅子に座りたくない側にいて欲しくない
彼は、それを何とか抑え込んだ。
そんなあまりに不自然な感情を気のせいにして、彼は全てを飲み込んだ。
案の定、授業は身に入らなかった。
黒板から零れるチョークの粉。
てかてかになでつけた髪から薫る脂の匂い。
何もかもが――いらつく。
なにもかも なくなってしまえば いい
彼は椅子を蹴るようにして立ち上がった。
「すみません、気分が悪いので保健室で寝てます」
◇次回予告
獣じみた、あまりに人間からかけ離れた狂気の笑い。
学校の裏庭で囲まれる実隆。だが、それを簡単に押しのけてしまう。
「なにやってんのよ!」
そして、菜都美の、告白。
Holocaust Chapter 1: 実隆 第7話
こんなにも畏れを振りまく連中が、壊れてしまうのが楽しい――
自分にとっての現実が壊れていく
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