Winged-White 雑感 2003/05 Notes
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【耳ボケ:9】 2003/05/24

CMより:
「環境の死体と言われる21世紀……」

 そうか……我々人類は、もはや地球の屍の上で暮らしてる分解者に過ぎないんだな……。  もうオシマイのような気分になってしまった。 →「時代」

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【スージに出しにくい数字】 2003/05/21

 んーと。 以下二つは予測の数字。 なので、数々のスージには書かず、こちらに書いておきます。

A.今年の阪神優勝時の経済効果は、734億円〜1000億円強と予測されている。  (ニュース番組の各報道)
 ※2003/08/20:その後、この予測値は大幅に上方修正された。

B.一方、SARSによる経済損失は、今秋までに3580億円(GDP換算だと0.07%ダウン)と見込まれている。  (2003/5/19TBS「ニュース23」、オリジナルは2003/5/15住友生命総合研究所

 ひぇ〜、阪神優勝5年分(〜3年半)がチャラになるのか?
 SARS。 ホンマシャレなってへんわ。
 阪神には今の5倍がんばってもらわんと!!(←欲バリすぎ)

-*-*-*-

 でも、初め引き合いに出そうとしてた数字は、これ↓

C.今年封切りの映画「マトリックス・リローデッド」、「(同)・レボリューション」、「ターミネーター3」、この3作品の制作費だけで約570億円になる。
(サイトなど)

A.(734億÷130試合)=1試合あたり5.65億円(の売上アップ)
C.(570億÷3本)=1本あたり190億円(の経費)
 受け手の時間を<1試合=映画1本>として考えると、ぱっと見、やっぱハリウッドはスゲェ!!(てゆーか、なんか悔しー)と思ったけど……。

 ――比較の仕方がおかしかった。

 「経済効果(売上アップ)」で比較するなら、
Cを「(興行売上−黒字映画の平均興行売上)÷上映回数)」みたいなもので考えなきゃいかんし、
 「制作費(経費)」で見るなら、
Aを「球団・鉄道維持費+百貨店グッズコーナー維持費+飲み屋の経費+他……(いずれも阪神タイガース関連分のみ)」で考えにゃ〜ならん、
 ということで、まったくのNGっす。 お恥ずかしぃ。

 しかしハリウッドはスゲェ、なぁ……。

(ん? 待てよ? ヘンな割り算さえしなければ、映画の制作費は下請けに分配されていく→つまり下請けの「売上」になるので、やっぱり制作費も経済効果と同列に考えることができる、かな。 この場合、もし時間で割るとすれば……「制作時間」の方か。 なるほど。)

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【明日も生き残ろぅかなぁ〜】 2003/05/14

 僕の親戚に、ある(ちょいマイナーな)戦国武将の埋蔵金をずっと探して、今も掘っている人がいるそうだ。 会ったことも無い遠縁なんだけど、僕はこの人をバカにする気にはなったことがない。
 「もし見つけたら」とかそういう問題ではなくて、そういうモノを探す人もいるという多様性が、たくさんの人がいるこの社会にとって、健全に思えるからだ。
 ある意味「チョー他人事」みたいな意見だけど。


 前回に引き続き、現在話題の団体の肩を持つような話をしたいワケなんだけど、迷惑な行為と思想は一旦切り離して考えている。
 (先に、「その思想が不可避的に他者の迷惑につながるのなら、それは危険思想としか言いようが無い」、と明言しておく。)

 元々終末思想は――予言された期日はあったりなかったりだけど、多くの既存宗教にも存在している。 実際の地球上でも色んな深刻な事態のカウントダウンが進行中だ。 もっと先に進むと、この宇宙でさえやがて膨張した末の陽子崩壊、またはブラックホール収縮で無に帰すると考えられている。
 とにかくこの現実世界の終末は必ずあるようだ。 「終末思想→即危険」という論法は安易過ぎる。  今日明日の終末観も……スゲェ安っぽいような気がするけどネ。 なお、「無」から宇宙が生まれてまた「無」に帰するなら、宇宙そのものの「輪廻転生」もありうると考えられるかもしれない。

 また、実際に観測されていない星の接近を非科学的だと言うけど、最近火星と木星の間に新しい小惑星も発見された。 宇宙論的に言えば、確率が完全にゼロだと言い切ることはできない。
 この星の存在に関する科学者のコメントも面白かった。 科学者は「可能性はほとんどない」「おそらく実際には無い」とは言うが、「全くありえない」「嘘っぱち」とは言わない。 まさに「シュレディンガーの猫」的考察であり、科学的だと思う。 ま、軌道はそーとームチャクチャらしいし、他の天文所で観測できないような星を「有る」と断言することも、できないんだけど……。

 なので、その希少な確率を信じたいという、これまた希少な考え方までわざわざ異物視してあげつらう必要性を、僕は感じない。 奇抜な発想を面白がるだけなら、「と学会」が科学的考察も交えて、たくさん紹介してくれている。


 「明日が破滅の日」だというのに「阪神の快勝に嬉々とする」信者(?)は、別に滑稽でもなく極めて普通だ。 こういう清濁併せ呑む心構えというか、ガス抜きというか――は、「破滅一筋」で視野狭窄になるより、よほど健全だと思う。 この話を聞いて正直ホッとした。 明日の破滅は僕にも承知できないけど、今年の阪神優勝を願う心は一緒だ(?)。

 また警察(検察?)の白装束への着替えも妙にホノボノしてしまった。 強制捜査のさなかでも、こういうおおらかさや相手の意趣を理解しようとする態度は、権力を行使する側にはとても大切だ。 (この言に関する限り→)どこぞのオバハンは「不気味」と言っていたが、彼女にはとてもこんなマネはできないだろう。 官憲の末端の方が大臣よりも愛他的とは、これまた人情をくすぐられる話だ。 素晴らしい。


 しかし――この団体が関係あるのか無いのかはともかく、「鉄塔倒し」だけは絶対にイケナイ。 こんなのは間違いなくテロ行為だ。 道路占拠や車庫飛ばしどころじゃない。 なんとしてでも犯人を逮捕してほしい。
 (「送電線の」鉄塔の電磁波って相当ヤバイ場合があるらしいけど、もしまっとうな主張があるなら、こんな自己破滅的なやり方で意見を展開すべきじゃない。)

 ところで、ここから先は僕の妄想なんだけど、どーもこの団体、有事法案から世論を逸らすための「政府別働隊」のような気がして仕方がない。  こんなマッチポンプはありえないだろうけど、内閣はホクホクしてるかもなぁ。 首相や国土交通相の感情的見解も合理的に理解できたりして??




【オマケ:今回は目ボケ】

TV番組より:
談合! 人の目を持つ夢のカメラ」

――そして、 目を、 細めながら、 カメラは、 つぶやい、 た。
 「12億、 4千万円」
 カメラは、 ついに、 談合 した。

「今日は、カメラを談合させた方を、お招きしました……」
 呼ぶワケないか、「プロジェクトX」に。 →「誕生」

 ……ウチのテレビは14インチなんだよぉ。 テロップが、つぶれてる。



【これは耳ボケ】

ワイドショーより:
「倉×◎衣が妊娠後のPVを公開!」

ししし、知らん間に妊娠してたの、マイちゃん?
……しかも身重の体でPV収録??
ちょっと泣きそーになった。 →「ニューシングル」

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【白装束を見守るかい?】 2003/05/08

 あの白い車の団体、自分たちが(何かが根本的にチガウが)タマちゃん状態になってるんじゃないかなぁ。 動物を心配してる場合なんだろうか。

 この団体に肩入れするつもりもないんだけど、首相の見解にはちょっとガッカリした。 「なんでアンナモノ、信じられるのかね……」
 こんなん、街頭インタビューのオッサンの意見やん。
 24時間公人のお方がおっしゃるには、いかがかと思いまするぞ。
 まあ首相にも個人としての「言論の自由」があるだろうし、いちいち挙げ足を取るつもりは無いんだけど。)

「思想・信仰の自由」――これだけは、少なくとも公人が軽視しちゃあいけない。  どれほど傍目に荒唐無稽でも、当事者達は真面目に考えてる。 たとえ僕が明日の人類滅亡を信じていたとしても (、僕は今日リンゴを植える(※)。 ん? ととと、脱線)他人様に迷惑をかけない以上、横からどうこう言われる筋合いは、無いのだ。

 しかし、すでに迷惑をかけて妙な騒ぎになってる。 これは困る。 周囲の意見にも十分に耳を傾けて、不安を払拭していってほしい。


 ところで、タマちゃんとの共通点、実は「どこに行くか分からない」・「社会の耳目を集めている」だけに過ぎない。  人畜無害で住民票まで交付されたタマちゃんに比べ、実害も及ぼし、「邪魔!」と追い払われ続け、さらにカワイイと言うよりは……ま、これはいいか。

 考えようによっては――タマちゃんよりカワイソウだ。
 「保護して健康チェックして、群に帰してあげるべき……」
 ……ん??


※ ちゃんと言うと、
「たとえ明日世界が滅ぶことを知っても、私は今日リンゴの苗木を大地に植える」
 名言集にあった言葉で、誰の言葉だったかは失念しました。
 ごく当たり前の生活観の中に強い意志を秘めた、いい言葉だと思います。




【オマケ:耳ボケ・タマちゃん編】

ニュースより:
「煮込む会」

いやいやいや、「見守る」・「想う」はともかく、
いくらなんでもそれだけは……。→「2戸向かい」

アカン、また耳がスカラー波を傍受しとる(オイオイ)。

(2003/05/08) 戻る

【タマちゃ〜ん】 2003/05/06

 取らないのか〜釣り針。
 意外だった。

 少なくとも自分の身体感覚で考えると、「今すぐ取ってあげて〜!!」に、なるよね。  でも緊急会議まで開いて専門家の出した結論だから、「傷が浅い〜ストレス回避」という判断は、正しいんだろう。  そう信じたい。

 しかし――これ、海外の(西欧の)愛護団体からしたら、その痛々しい絵ヅラから、ほとんど「虐待」に見られちゃうんじゃないかなぁ。
 日本人の動物観〜自然観ってのは結構勘違いされやすいから、心配だ。

 バッサリ言い切ってしまうと……西欧的には人間は万物の霊長を神から委託され、彼らを管理・保護する観念がベースにあるんだろうけど、日本ではタイマン勝負――そこに畏敬・愛玩・排斥・卑下などがあっても、結局天の下には対等、という関係性がベースだったりする。(言い切りすぎかなぁ。)

 タマちゃんは都市部に現れた(カワイラシイ・人畜無害の)野生だし、そこに人間様の恣意的な保護の観念を交えるのは、僕自身はおこがましいと思っている。 むしろ作った人間にさえ東京砂漠と言われるような都市部に、よくぞ遊びに来てくれましたと言いたい。
 本人がマジで迷ってるんならちとカワイソウだけど、それも大自然の宿命、アナタの運命。 もしかしたら……意外とがんばって、「タマ・アザラシ」の祖先になるかもしれないしネ(……無理かな)

 今回の釣り針は人間の製作物だし、人間様が彼に迷惑をかけていることには間違いない。  ま、対等の関係性で言えば、人間という大自然の脅威を、タマちゃんという生命体が受けているということにすぎない。 都市部というグンタイアリの巣に、タマちゃんが手を突っ込んでしまったようなもんなんだけど。

 それでも人間側が彼に好感を持ってて、彼がいることに何らかの意味を感じてる以上――専門家にはその知識からできる限りベストの判断をしてあげてほしい。
 僕が感じてるような無知で驕慢で無責任な「愛情(と思っているが、実は自分の身体感覚にあてはめた「痛痒感」に過ぎないのかもしれない。 でもこういう共感も基本的には大事だと思う)」など、どうでもいいんだ。
 実際に……彼が一匹のアザラシとして、幸せであれば。

※ 都市部の代表的な野生で、「カワイラシイ・人畜無害」と言えない存在はいくらでもある。  カラス・ネズミ・ゴキブリ・カ・SARS……一匹じゃなくて、「ヤツラは群でやってくる」 結構、弱肉強食。 でも、人間に一旦「敵」とみなされた野生動物には、濡れ衣も意外と多かったりする。

※※ 5/13、釣り針は自然に外れた。 よかった〜。
 相当深刻な事態が山積してる中、タマちゃんの姿に一喜一憂できる僕らって、やっぱり幸せモンかなぁ??

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【武将?】 2003/05/04

 待てよ……?
 今思い出したんだけど、米軍のバグダッド占拠直前の「兵士は持ち場を放棄して家に帰れ」って放送、あれ、イラク国営放送の国民への最後の指示だったんだよね???(WEB上で確認できず)

 サハフ情報相、彼は何者だ??

 この放送が、フセイン大統領の直接命令とは考えられない。
 彼の最後の指示だった、としたら。
 ある意味では(またまた誤解を招きそうだけど)……

 ――実に天晴れな武将じゃないの???

 爆音にも眉一つ動かさぬ豪胆さ。
 裏を見せぬ滔々とした演説。
 見事な引き際、全面的市街戦での非武装市民の大犠牲はアッサリと回避。 (誤爆での市民被害は、明らかにアメリカ側の罪。)

 そして、任務を終了した後は――生き残っている。
 仇敵アメリカに保護を求めてでも、生き延びる。
 自国民の恨みは背負っていても、アメリカ側の指名手配者ではない。

 ちょっとだけ弁護をしてみよう。
 聖戦を大統領が唱えてしまったら、軟弱な報道はもうできない。
 自爆攻撃・徹底抗戦を促したとはいえ、それは彼にとって不可避だった。
 最後に逃げれば、主君の采配に従って神を騙っていただけだけど、 もし自分の裁量で降伏すれば、神を騙った上、主君を裏切って前言を翻し、国民に敗北を押し付けた大悪人となってしまう。

 戦争中の世論誘導、嘘八百の羅列はどこにでもある。 むしろ首都近郊の米軍侵攻を報道しなかったので、一般市民の戦闘参加やパニックを軽減したと思う。
 バグダッド陥落に旬じていないのも、フセイン大統領に心服しきってはいなかったという証拠じゃないか、とも思える。

 負ける戦いで――首都陥落わずか一日前まで、生半な人間が悠然と権威を保てるだろうか?  清正の蔚山篭城を、岳飛の背中を想起するのは、僕の考え違いだろうか。 まさか姜維や韓信だと、ドエライことになる。
 「一身すべて胆」か、それとも、ただの狂信者か。
 いずれにせよ常人じゃあない。

 ……ほめすぎるのは、これくらいにしておこう。

 彼の指示だとは限らない。  責任者がズラカってしまい、やむを得ず部下が流した放送かもしれない。
 戦時という異常な状態を知らない人間が、こういう一方的な評価だけするのは、何か幻想を抱きたいだけだ。  きっと僕もそうなんだろう。(率直に言うと、戦国時代の真田幸村や立花宗茂とオーバーラップしてしまうだけ。)

 人命の軽視はその多寡に関わらず慎むべきことだし、それがもし苦渋の決断だったとしても、決して褒められたものじゃない。 元々戦争に突入すること自体が、狂気の沙汰だ。

 レミング的総動員体制を背景とした「大本営発表」が、 首脳陣の脳内まで汚染して絶対国防圏をじりじり改ざんさせ、和平を遅延させ、 民間人を敵の思うさま殺傷させ、人心もいたずらに荒廃させ、 天下無双の武威を使い果たしてパワーバランスをめちゃくちゃにし、 周辺諸国に多大な迷惑をかけた凶行は、国民自身が本心から好戦的になっていたとしても、許されるものじゃないだろう。

 全く同じだ。


加藤清正 (1562-1611):蔚山城は水と食料が枯渇し、極限状態と化した。  しかし清正は、敵側の使いを十分にもてなし続けて弱みを見せず、結局救援到着まで持ちこたえた。
岳飛 (1103-1141):南宋・不屈の勇将。 金の攻撃から何度も国を救い勇名を馳せたが、和平派の讒言により獄死。背中に「尽忠報国」の刺青があったという。
姜維 (203-264):孔明亡き後の蜀を双肩に担った大将軍。  蜀滅亡時、国境で対峙中の将に降伏、彼を造反させて再興を謀ったが失敗。
韓信 (?-前196):前漢天下統一の功臣。  いろはがるた「負けるが勝ち」のモデルで有名。
真田幸村 (1567-1615):九度山で蟄居中の幸村が秀頼から受け取った支度金は、現在の価値で約9億円。  大坂夏の陣で壮烈な最期を遂げた。
立花宗茂 (1569-1642):「戦は数では無い」ことを証明し続けた、寡兵常勝の武将。  関が原では西軍に与した後、数多の誘いを断りつつ4年の牢人生活を送った。  ついに将軍秀忠に召し出され、最後には大名に返り咲いて旧領を回復した。




 ところで――なんという事態だ。 オミヤゲ手榴弾()爆発。
 被害に合った人々に非常に申し訳ない。 恥ずかしい。

 空港で厳正な検査を受けるのは文化財略奪からも当然予期できることだし、爆発物なんてそれ以前の問題だ。  「爆発物の扱い方を知らない戦場記者が、爆発物を所持して飛行機で帰国しようとする」、なんて話はまったく信じられない。 自殺行為じゃないか。

 しかし、犠牲になったのは、忠実に職務を遂行していた人々だった。
 阿呆な記者の愚行で??(……だとは思いたくないし、思えない。)
 これでは……ネコババ兵士の方がまだマシだ。
 真実は続報を待つ。 ちょっと裏がありそうな気がする。

※2003/05/06: その後、どうもクラスター爆弾の不発弾らしいと見られている。
 (……個人的オミヤゲというより、明らかに資料物件じゃないの?)
 他の記者の映像では、やたらと不発弾が落ちていた……この爆弾、不良品じゃねーか。  ちゅ、中途半端なもん作るなよーっ!(日本人的逆ギレ?)

 事故を引き起こした記者は論外としても、このような大量危険物残留兵器の使用は、全く卑劣な行為だと思う。


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