そこまでやるかの危険回避

引き返せない! 私だけ? お先に行って! 停止線 ウインカーの意味 誰かのクラクション


割り込みの予感 対岸の人

引き返せない!

片側2車線。黒のA車が右方向に行こうとしている。

片側2車線ずつなのだから、進行方向右側、中央寄りの車線を良く確認して、そこを他のクルマが走ってこなければ、Aは加速して道路に進入し、そのままその車線に入れば良いということになる。

しかし、この状況で、それとほぼ同時に青のB車の後ろを走っていた赤のC車が、Bを遅いと感じて、あるいは、単に右側が空いているからということで、右車線に加速して入ってきたらどうなるだろうか?

十分に速度が出ていないAの後ろに加速してきたCが追突しそうになるのは目に見えているし、その時、右方向から他のクルマが走ってきている状態であれば、Aは途中でCの車線変更に気づいてマズイ!と思っても、もはや立ち往生する事は許されず、そのまま強引に突っ込んでいくことしかできないのである。

このケースの場合、タイミングが悪ければかなり深刻な結果となるので、自分だったらとりあえず、右方向に向かうクルマが2車線とも途切れるまで慌てず黙って待つことにしている。

私だけ?

「引き返せない!」において、周りの状況を良く確認して発進しなければ安全が確保できないのは当然であるが、その為には、まず自分が落ち着いて冷静な判断ができなければならない。

この状態で待機している時に、自分の後ろにぴたりと他のクルマに付かれたら、それだけでなんだか落ち着かなくなるし、そのクルマが左ウィンカーを出しているのが見えたりなんかしたら、更にプレッシャーを感じることになるだろう。

私は、このように後ろからせかされる状況に自分を追い込みたくないので、道路に出ようとする時は、まず、パーキング内の他のクルマの様子を見て、これから出て行きそうなクルマがないかよく確かめる。そして、もし出そうなクルマがいたら面倒でも少しの間待ち (^^; 、そのクルマが走り去ってからおもむろに出て行くようにしている。

実際これをやっていると、出ようとするクルマが途切れずいつまでたっても出られなくなることがよくあり(笑)、正直ここまでするなんてほとんど馬鹿じゃないだろうかと自分でもよく思う。

はたして自分以外にこんなことする人っているのだろうか?

お先に行って!

黒のA車が前方の交差点を左折しようとしている時、対向車線を見ると、タイミング的にほぼ同時に右折しようとしているクルマを発見。

このような場合、よく対向車に先に右折されるのを嫌って(優先順位を主張して)、わざと自分の左ウインカーを出すタイミングを遅らせて直進を装い、交差点の直前まで来てからおもむろに左ウインカーを出して先に左折を完了させてしまうという事をする人がいるが、このような場合はむしろ早目に左ウインカーを出して、先に対向車の右折を促し、それを完了させてしまう方が得策ではないだろうか。

意図的にウインカーを遅らせるということは対向車を牽制するということに他ならないから、自分が先に左折した後で、例えば、すぐあとからついてきたそのクルマ(元対向車)が、腹を立てて後ろから煽ってきたりすることだってあるかもしれない。

無用なトラブルを避けるという意味でも、さっさと対向車を先に行かせてしまった方がずっと気も楽なのではないだろうか・・・・・。

停止線

青のA車が交差点に近づいていくと、赤のB車が赤信号で停止していた。

Bは、停止線が交差点のだいぶ手前に引かれていたという事もあってか、それを踏み越えた場所で停止している。

このような場合、Aは、Bのすぐ後ろにピタリと付いて止まってはならない。

通常必要な車間距離に加えて、Bが停止線を越えて止まった距離と同じ分だけさらに前をあけて停止する必要がある。

そうしないと、もし右方向から大型の車両が左折してきた場合、図のように回転半径(曲がる為のスペース)をより多く必要とする為、Bがそこに引かれている停止線までバックしなければ左折を完了できないという事になり、それに伴いもしAがBのすぐ後ろに止まっていた場合、一緒になってその分バックしてやらなければならないからだ(もともと停止線というものは、このような状況を常に想定して最も適切な場所に引かれている)。

これは、「学習能力」のところで書いた「教訓」と全く一緒である。

前のクルマが本来止まるべき所を越えて止まっていたら、それと同じ分のスペースを空けて止まる。

誰の為でもない、あくまで自分自身の為に必要な事なのだ。

ウインカーの意味

片側2車線の道路の右側を走行していた黒のA車が、ウインカーを出しながら左側に車線変更しようとしている。

前方に、脇道からこの道路に入って左折しようとしているらしい赤のB車が少し鼻先を出した状態で止まっている。

このような位置関係で、A車のドライバーが一つの可能性として、考えていなくてはならない事はどんな事か?

正解は「あのクルマ、私が左折すると勘違いして飛び出して来るんじゃないだろうな」です。

A車がもっとずっと手前の方で車線変更をするのであればB車がそんな勘違いをする事はありえないが、上図のような距離では、A車が車線変更の為に出した左ウインカーが、A車の走行ラインやステアリングの戻し方加減によっては、本来左折の為にウインカーを出さなければならない位置までそのウインカーが消えずに残ってしまい、それを見たB車が「あっ、こっちに曲がってくるんだな」と判断をしてとっさに飛び出してしまう可能性があるのだ。


実は、このケースには実際の事故例がある。

それは、今から数年前に私の住んでいるところの近くで起こった事故で、これと同じ状況で(短い新聞記事を元にした状況描写なので多少の差違はあると思いますが)、B車が広い道路に飛び出したところにA車が突っ込み、B車のドライバーが死亡したものです。
「B車のドライバーの判断ミス」として警察発表された事故でした。

この新聞記事を最初見た時、もし自分がA車だったらB車とぶつからないでいられただろうか、と考えて、とても恐い気持ちになったのを覚えています。

この場所は、私自身仕事やプライベートで何度も通った事のある道なのでよく分かるのですが、B車が止まっていた脇道は、道幅が狭く、上図の位置でB車が、「A車が左折する」と判断した場合、B車がその場所に止まっていたままではA車が曲がって入ってこられない為、その事も、B車が慌てて飛び出してしまった要因の一つなのではないかと思いました。

この事故報道以降、私は、このようなケースでの車線変更はほとんどしなくなりました(というより恐くてできなくなりました)。

すなわち、片側2車線の道路の右側を走行中に車線変更しようとする場合、前方左側の小路から出ようとしているクルマを発見したら、そのクルマの前を通過するまで車線変更はできるだけ行わないことにしたのです。


自分自身、加害者、被害者、どちらであっても事故には遭いたくありません。

関連日記

誰かのクラクション

黒いクルマが左に出ようとしている。

右方向から来るクルマをよく見て、左側の車線を一台のクルマも走って来ない事を確認した上で鼻先を道路上に少し出した時、ずっと遠くの方でクラクションの音が断続的に鳴っているのが聞こえた。

自分がこれから出て行く左車線には他のクルマはいないので、自分が鳴らされる理由はない。そう思いそのまま前に出たが、クラクションの音はまだ鳴り続いている。

不思議に思いながら車道に入りつつ、その時、ある一つの可能性が頭に浮かんだ。
完全に車道に入って加速しようとした時、その可能性が現実のものである事を思い知らされる事となった。

次の瞬間、自分の横に並んだ赤いクルマが、いきなりウインカーも出さずに黒いクルマの直前に覆い被さるように飛び込んできたのだ(下図)。
驚いて急減速すると、赤いクルマはそのまま加速して、遠く走り去って行った。

赤いクルマのこの行為で、黒いクルマのドライバーは、ここまで全ての事情を一瞬にして理解した。

すなわち、左に車線変更しようとしていた赤いクルマが、前方に今まさに車道に出ようとしている黒いクルマを発見。そのまま出てこられると自分の進行が邪魔される事になる為、警告の為クラクションを鳴らした。黒いクルマがその警告を無視して出て来た為、怒った赤いクルマは、黒い車を追い抜いた後、怒りと抗議の意志を示す為、敢えて危険を冒して黒いクルマの直前に飛び込んだ。

これは数年前の実際の経験で、もちろん黒いクルマが私である。
赤いクルマの「怒り」にどれだけの正当性があるのか分からないが、少なくとも、私が道路に出ようとしていた時点で、赤いクルマの左ウインカーは出ていなかった。ウインカーより先に、まずクラクションを鳴らしたのだ。

いずれにしても、今思えば遠くの方でクラクションが鳴った時点で色々な可能性を考え、少しの間、道路に飛び出さずに様子をうかがった方が良かったのかもしれないと思っている。

どうしますか?こんな時。

割り込みの予感

例えば、片側2車線の道路を走行中に自分の斜め前を他のクルマが自分と同じぐらいのスピードで走っているような時には、そのクルマにいつ急に目の前に入ってこられても対応できるよう一応の心構えが必要になるけれど、そのような割り込みが特に発生しやすい状況というのがある。

それは、自分が内側の車線を走行中、前方左側の脇道、或いは道路端の建物から左側の車線に入って来たクルマがそのまま自分のクルマのすぐ前方を走っているような時である。

そのクルマは左側の車線を走り続けるかもしれないけれど、でももしかしたらこのすぐ先にある次の交差点を右折するつもりなのかもしれない。

もしそのつもりなら、もともとこの道路に入ってくる時に2車線ともクルマが途切れた時を狙って一気に内側まで入ってくればいいようなものだけれど、自分が同じ立場になった時の事を考えれば分かると思うが、両方の車線のクルマが途切れるのを待っている自分の後ろに別のクルマが何台かついてしまったりすると、なかなかそのまま待ち続けるのが困難になり、まずいかなと思いつつも、つい飛び出してしまいたくなるものである。

一旦そうやって入ってしまったクルマは、すぐ先にある交差点を右折する為に是が非でも右車線に移らなければならず、結果無理な割り込みをしてしまうことになる。

だから、このようなケースの時、自分はなるべく状況を見ながら、自分の前に積極的に入れてやるようにするか、或いは、あまりに近づきすぎている場合、スッと加速して前をふさいでしまい、自分のクルマの後ろにつかせるようにしている。

いずれにしても中途半端にその状態(一種の緊張状態)を続けるべきではない。

対岸の人

片側1車線の道路で対向車とすれ違う時、対向車が、自転車や歩行者などをかわす為にこちらの車線に大きくはみ出してきておもわずブレーキを踏んだというような事はないだろうか。

ネット上の各種掲示板や公開日記等でも「対向車が急に目の前に膨らんできてとても腹が立った」というような記述を時々見かける事からも、このような経験のある人は実際とても多いのだと思う。

このような場合に、驚いたり腹を立てたりしなくてもすむ方法というのはある。
それは、対向車とすれ違う少し手前から、自分の側の自転車や歩行者だけではなく、対向車の側のそれらも同時に確認して、タイミング的にすれ違う場所が重なるようであれば、前もって対向車は膨らんでくるものだと仮定して、アクセルを緩めていつでもブレーキを踏める状態にしておく事である。

対向車の方が注意して減速するのが当然なのにこちらが待ってやるなんて、いくらなんでも「納得できない」と思う人もいるかもしれないが、例えば「ぼんやり運転」をしていたり、「行ける!」と思ってそのまま走ってくる判断力のないドライバーに対してこちらが「優先」を盾に一切の注意を払わなかったとしても、自分自身が危険な目に遭うだけである。

今日も無事に家に帰りたいと思うなら、状況に応じて自分が悪くなくても予測して待機する心構え(心のゆとり)が必要なのだと思う。

無事カエル

私の街の走り方(図入り篇)やっぱり気になる・・・