雑記帳


ひさびさにゲレンデスキー
14,5年ぶりにゲレンデスキーをした。前の職場で一緒だった人たちと一緒に万座温泉に行って、ブランクが大きかったわりにはよく滑り、それほど転ばないで帰ってきた。もちろん初心者コースでの話。


ゲレンデスキー経験は学生時代のスキー講習5日間というのを除けば2回しかない。しかも顔から雪面に突っ込んだり、いっしょに行った人が見知らぬ人とゲレンデで激突して頭を縫ったり、帰りに買ったばかりの板を間違えられてスキー場からJRの駅まで手ぶらで帰ったり(駅に着いたら前のバスの荷台から出てきたので、喜んで取り返した)と、ろくな思い出がない。
しかも行くなら最低一泊、費用もかかるとあって「そこまでいれこむこともないなぁ」と敬遠してきたのだった。当然ながら腕前はようやくボーゲンができる程度。中級コースに行くとターンができない。上級コース?なにそれ。
宿泊先に選ばれたホテルが温泉付きだったので「スキーはやらないと思うけど....裏山に登るか温泉三昧するよ」と言いながらついていったスキーツアーだが、最近ひさびさにクロスカントリースキーをしたせいか板を履くことに抵抗が弱まっており、けっきょく宿泊先の北軽井沢から万座温泉スキー場に向かう車に同乗しているのだった。


山登りの用意はしてあったが板も靴も持ってきてないのでスキー場に着いてからレンタルで一セットそろえる。「板貸してください」というと受付の女性が困惑している。そうか、板ではスキーなんだかボードなのかわからないし、スキーでも従来の型とカービングスキーというバイオリンのように中間部がややくびれた(それほどでもないか)ものと2タイプある。ひょっとしたら長さが50センチくらいしかないファンスキーもレンタルしていたのかもしれない。
「スキー板で初心者が滑りやすいのはどれですか」 「カービングスキーですね。従来のよりターンしやすいですよ」「長いのと短いのとどちらが扱いやすいですか」「短い方がいいと思います」というわけで短いカービングスキーを借りる。
あとの装備はすべて持ってきた山道具でまかなう。フリースの手袋でストックを握っていた人はそう多くないだろう(でも濡れてもすぐ乾くから風がなければスキー手袋よりいいんじゃないかな)。どうみてもあれは山用雨具の上下だ、という格好の人もいたので、わたしが唯一特殊というわけではないらしい。ボーダーのおかげでウェアがそんなにカラフルでなくなったため、山の格好でもそれほど場違いに感じないのだった。
さて勇んで板を履いて滑ってみると、さすがにブランク15年、最初のターンで片足の板を飛ばすほど転ぶ。だが慣れてくると確かにカービングスキーはターンしやすい。バーンの斜面でもターンできる(もちろんボーゲンです)。だいたい自分がそんなに巧いわけがないのだから、これは板で滑らせてもらっているとしか思えない。しかし快適、いいねぇカービングスキー。年に一回くらいならゲレンデスキーもいいかな、などと節操なく考える。雪は場所によっては2メートルとかあるものの季節が遅いせいでかなりクラストしており、よく滑りに行く人に言わせれば「雪はよくない」とのことだったが、板のおかげで初心者でも乗り切れたという感じだった。


お約束のアフタースキーは、朝の5時まで全員でカードゲームのUNO大会。一回毎に勝利者は藤椅子に腰掛け、最低の敗者は部屋のフロアに座って次回のカードを切って配るという約束で6時間以上はやっていたような気がする。UNOは初めてだったが、おもしろかった。
宿の部屋にはベランダがついていて、明るいうちに外に出てみると正面に真っ白な浅間山がどでかい大福のように見え、その右には遠いせいか線が細く見える四阿山、さらに右には同じ位の高さで頂上がいやに平べったい山が望める。なんだあれは、としばらく考え、ようやく本白根山と気がつく。登る山としては大したものではなくなってしまっている本白根だが、北軽井沢から眺める姿は小振りの御嶽山にも見えて風格がある。
最上階にある浴場からは、頂上から左に急斜面を落とす鼻曲山や、小さいながら見事な三角錐の浅間隠山が間近に見える。風呂場の窓越しなので写真を撮れなかったのが残念だった。
2000/4/1-2
追記 この場を借りて、行きと帰りに車に乗せていただいたY見さんと宿を手配していただいたK月さんにお礼を申し上げます。

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