Preface/Monologue1999年11月


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3 Nov 1999
前夜から連れと一緒に甲府に入り、祝日の今日、中央本線の車窓から望む姿が八ヶ岳にそっくりなことで有名であり、また「日本百名山」の著者である深田久弥の終焉の地としても知られている茅ヶ岳を歩いてきた。

山腹は紅葉の盛りだった。山頂部はかなり冬枯れの様相だが、それでも何本かの木々は散り残った葉を日に輝かせていた。

天気予報では晴れになっていた山梨県だが、高い山々の頂はみな雲の中で、唯一富士山だけが頭を雲の上に出していた。先週行った甲斐駒はほんのちょっとだけ雲の切れ間に頭を出した瞬間があっただけでほとんど見えず、あてが外れてがっかりだった。
6 Nov 1999
短期間に山に行ってばかりで記事の作成が追いつかず、更新がやや遅れました。期待して見に来られたかたには失礼しました。

そうそう、我が地元のJ2チームがJ1に昇格しました。たいへん嬉しいです。
本日早朝には、以前からまた見たいと思っていた映画がNHK衛星で流れて、もちろんNoCutなのでこれまた嬉しい。見るのは25年ぶりくらいじゃないかな。タイトルは「まぼろしの市街戦」。体裁は戦争映画なのだけど、平和な、正常な世界って何?と問いかける切ないファンタジー。
12 Nov 1999
そういやインドアクライミングはどうしたんだ。最近話題がないぞ。んったって、かなりさぼっているから書きようもないのだが(^^;

今週は仕事ですごい多忙。毎晩8時過ぎに職場の喫煙コーナーでシーフードヌードルを食べる毎日。不健康だなぁ。こういうときの心の支えは、「今度の休みには山に行くぞ、行ってやる」という決意だか泣き言だかわからない信念と、帰宅して寝る前のいっとき、「どこに行こうかな」とばかり地図とガイドブックを広げてあれこれ計画を練るときの楽しさだったりする。
これで休みの日に寝過ごしたりすると、立ち直るのにかなりかかる。何度そういう目にあったことか、って前の晩に夜更かししている自分が悪いのだけれど。
14 Nov 1999
今日の日曜日は天気がいい。だけど同じく天気が良かった昨日のうちに山を歩いてきたので、本日は家事にせいを出すことにしよう。

昨日行ったのは富士山北方の御坂山塊。今年の9月5日にも行っているのだが、そのとき行きそびれた節刀ガ岳という山が今回のtarget。この山に直接登る一般のルートはなく、まずは前回の山行で頂を踏んだ鬼ガ岳という山に登ってから縦走した。

というようにひとことで言えば簡単だが、実際には順調にはいかず、鬼ガ岳に直接登るルートを歩き出してすぐに道を間違えて一時間近くロスしたうえ、そのせいもあってか節刀ガ岳からの下山時刻が遅くなり、しまいにはヘッドランプを出して山道と林道を歩く羽目になった。もともとこの季節に行うには山行予定時間がやや長かったようだ。

夕暮れの稜線というのも雰囲気があってよいものなのだけど、やはり山は明るいうちに下るべきだな。昔の人はこういう時刻に平気で下っているとは言え。月や星を眺めながらの下山は、風流と思う前に焦りを感じてしまう。
18 Nov 1999
もう一週間前のことになるが、11月12日(金)付の朝日新聞夕刊に、世界最高峰であるヒマラヤのエベレスト(イギリス人の命名、中国とネパールとの国境にまたがり、中国名はチョモランマ、ネパール名はサガルマータ)の標高が8,850メートルであるとわかった旨、報じられていた。8,848メートルというのが定説だったけど、USAのボストン科学博物館の研究チームがGPS(全地球測位システム)を使って測定したら、実は2メートル高かったということらしい。

日本の富士山は3,776メートルだけど、この最高点のまわりは登山する人たちがおおぜいくるものだから年々削られていると聞く。実際の標高は3,776メートル以下なのだが、3,775.5メートルは超えているので四捨五入すると3,776メートルを保てているようだ。
富士山は火山なので、隆起山脈のヒマラヤ(もとは海の底だった)とは違って山自体の組成がもろく崩壊が進みやすい。遠い将来、日本の最高点を下方修正しなければならない日が来るのではと少々懸念している。だから3,776メートルのうちに登っておいた方がいいかもしれない、と考えるのは取り越し苦労が過ぎるか。
21 Nov 1999
友人の結婚披露宴に出席した。オープニングのイベントとして仲間内で芝居をしたのだが、それというのもレンタルやら手作りやらで用意した衣装を着け、バブパイプの生演奏まで導入しての凝ったものだった。

かくいうわたしは国王に扮し、王妃を演じる連れと二人で芝居直後の乾杯の音頭までとったのだった。主役はとうぜんながら新郎新婦で、姫と王子という役回りで参加していた。改めて断っておくと、役柄に関わらず社会人である参加者全員とも大まじめである。役には他に「ウサギ」とか「岩」とかがあった。

場所は都内のディスコだったが、新郎新婦が二人とも山を歩くので、当初では北アルプスの稜線に建つ燕山荘で披露宴をやろうなどという案も出ていた。もしそうなっていたら、山小屋でいったいどういうイベントをしていただろうか。見当もつかない。
25 Nov 1999
昨日、群馬県の四万温泉から法師温泉をつなぐ赤沢林道を歩いてきた。「林道」とは言え、車は走れない純然たる山道である。

ちょうど中間点に当たる峠から上越国境の稲包山を往復。たどりついた山頂からは360度の眺めのはずが、雲が垂れ込めてきていてあまりよい眺望は得られない。少し前には雪をかぶった谷川連峰が見えていたのに残念だ。天気のよくない平日に登ったので、今日は貸し切りの山か、と思っていたら、単独行の人がひとり登ってきた。けっきょく、この日出会った登山者はこのひとだけだった。

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