Preface/Monologue2025年 7月


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前日の豪雨で水量豊かな二口沢

ここまでのCover Photo:前日の豪雨で水量豊かな二口沢

1 Jul 2025

出不精の七月がやってきた。

何年も前では手軽な涼を求めて霧ヶ峰とか北八ツとか喜んで出かけていたのだけれど、これらの主要なところは歩いてしまったし、好みだった山中のテント場は必要以上と思えるほどの規則で窮屈な場所になってしまったし。

なによりここ数年の暑さが、家を出ること自体を妨げる。なお、最近では「地球温暖化」と言わず、"気候変動"なる責任曖昧化言語が好まれるらしい。

さて、新規開拓含め、自らを奮い立たせられるか。

13 Jul 2025

暑い。

もう月半ばだというのに、山には行けていない。
昨日の土曜はまだ涼しかったのだけど・・・

こうして時は過ぎていく。

21 Jul 2025

連れに引っ張り出してもらって三連休最終日にようやく山へ。三浦半島の乳頭山を東逗子駅から往復。


都心は猛暑日だったそうだが、木陰の下をたどる低山は直射日光がさほど当たらずそこまで暑くない。本日は風もあって幅広の山道を吹き抜ける。おかげで比較的涼しかった。

しかしあくまでも比較的。やはりこの気温は身体にダメージを与えるらしく、帰宅しても疲れが取れない。家を出てから戻るまで500mlペットボトルを4本も空にしたくらいなので、大した登高をしていないとはいえこの時期の負担はかなりのものかと。そのせいか山中でもほとんど人に出会わなかった。

連れも自分も下山時には汗まみれだったので駅近くの銭湯に立ち寄った。風呂上がりに入り口近くの待合室で牛乳を飲んでいると、若者たちがたびたびやって来る。海水浴帰りだったのかもしれない。

22 Jul 2025

洋楽ロック批評誌『ロッキング・オン』創刊者の渋谷陽一氏、14日に逝去。享年74。

NHK FMの洋楽紹介番組のDJも務め、ツェッペリンに傾倒している見解も含めて、インターネットの無い時代に貴重な情報源だった。

ジョン・レノンの死の直後の番組では、冒頭に一言二言告げたのみで、一時間の枠いっぱい、ジョンの曲を流し続けた。一曲目は”Mother”だったと記憶している。鳴り響くあの鐘の音。

時は過ぎ、物事は(よいかどうかはともかく)変わりゆく。R.I.P.

26 Jul 2025

街角のかき氷屋でかき氷を食べる。プラスティックカップで供される昔ながらの。

外があまりに暑いので、風が吹き抜ける店内でも食べてるうちにもかき氷が溶けていく。子供らの「ごちそうさま」の声を聞きながら、氷水になったのを飲む。

いっときの涼。

27 Jul 2025

前夜発の夜行バスで岐阜県の郡上へ観光に。

名古屋乗り継ぎで着いた山間の小都市は水の溢れるいにしえの城下町。観光客が車で通りすぎる山腹道には生活水として使用されていた山の水が湧き、飲むと甘い。街中には散策する観光客、川にはアユ釣りする人たち、水遊びする人たち。郡上八幡水のサイダーを飲んでから、遊歩道を郡上八幡城目指して登っていく。標高差100数十メートルを20分ほど。日本最古の木造再建城天守閣からは、かなり狭い盆地に広がる市街地が一望。かつてここで幕府内部にまで咎が及んだ一揆が起きたとは。

夜は、その一揆を契機に生まれた郡上踊りの会場へ。日曜夜だからか参加者は少なめのようだが踊りの輪は4重、5重では足らなさそうな。郡上踊りは10曲あるらしいが、難しいのは変拍子で慣れないと手も足もついていけない。けっきょくほとんど見てるだけで終わった。でも見てるだけでも楽しい。躍動感ある踊りや、しなやかで優美な踊りとか、子供から大人まで老若男女、上手い人は上手いなぁ。

止まった宿は古民家で、食事処の部屋の異様なほど太くいびつな床柱に驚いた。こういう建物はなるべく残して活かしてほしいと思う。維持はたいへんだろうけど。

28 Jul 2025

夜、川崎ミューザでバレエ音楽を聴く。洗足学園音楽大学オーケストラの演奏で、バレエの実演付き。

3年前にもこの大学オケの演奏でラヴェルのボレロとかラ・ヴァルスとかが上演されたのだが、そのときと違って今回はクラシックバレエ寄り。ボロディンの『だったん人の踊り』、プロコフィエフの『ヴァイオリン協奏曲第一番 ~星の王子さま~」、ラヴェルの『マ・メール・ロワ』。最後のラヴェルのは童話がモチーフなのであまり尖った演出になっていない。プロコフィエフのがやや幻想的な振り付けで、異世界生命体を表すかのような群舞が面白かった(”王子さま”は童話ではない)。王子さまと不時着したパイロットの会話もバレエ化されており、たとえば”山高帽子”と”象を飲み込んだ蛇”のエピソードを手の振り付けで表現していた。物語の内容はそれくらいしか覚えていなかったので、これはわかると喜んだ。

バレエの観客の態度というのはクラシック音楽を聴くのとは少し勝手が違うようで、たとえ演奏中であってもバレリーナが長々とピルエットを演じていると拍手が起きる。まぁ確かに見るほうが優先か。


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