マリオン・ブラウン(Marion Brown)

Sweet Earth Flying
人には、タイプというか好みがあり、野球の巨人が好きな人もいれば、嫌いな人もいます。ちなみに、私は、巨人は嫌いです。いわゆるアンチ巨人です。悪しき大衆性というか、金と人気に物言わせて自分の我儘を何とも思わない独善性が鼻につくのです。多分似たような理由で、New York Yankees とか、関係ないかもしれませんが、Canonのカメラも好みではありません。
最初に書いたように、私は70年代の後半にジャズ・ファンになりました。ですから、同時代で(リアルタイムに)聴いたレコードの中に、普通とは違う「好み」というか「傾向」というものがあります。
この、マリオン・ブラウンの「スイート・アース・フライング」とか、スタンリー・カウエルの「幻想組曲」とか、キース・ジャレット「生と死の幻想」とか、マル・ウォルドロン「ムーズ」とか、単純なフォービートよりはもっとリズムの細分化された、ちょっと前衛の香りがする演奏が好きなのです。(これらには、メランコリックな気分も共通しています。やっぱり、コルトレーンの延長でしょうか。)
マリオン・ブラウンは、前衛ジャズ出身のアルト奏者です。前衛ジャズの中では、ナイーブな乾いた叙情性をもった音楽家だと位置づけられています。
この録音には、リチャード・エイブラムスとポール・ブレイという二人のピアニストが参加しています。(エイブラムスの作品も一時集めていました。)

November Cotton Flower
前衛ジャズの「転向」
(続く)

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