12.27(8日目) くもり時々雨

朝の天気予報はイタリア中ほとんど傘マーク。
小雨混じりの中を出発した。

サレルノ(Salerno)までは海沿いを1時間ほど。
そこからアウトストラーダにのったのはいいが、いきなり逆方向だ。
サレルノまでやっと戻ったら、またここで道をまちがえるMi。
あららら。
道が複雑すぎてわからないよー。
確実に機嫌が悪くなっていくYu。

でも、これがよかったのかも・・・?
それまでは交通事故の処理のため、車は一般道に降ろされていたが、
私達のほんの数台前からこのままアウトストラーダで行ってヨシ!になったのだ。
道をまちがえてなかったら一般道で迷ってケンカするのが関の山。
たまには(いつも?)まちがえてみるもんだね。ウシシ。

その後は順調にマテーラ(Matera)に到着。
ここでは洞窟住居のサッシ(Sassi)を見学する。
静まりかえったサッシ地区は、ひと気がなく不気味な雰囲気。
廃墟の固まりはどんよりと曇った空のせいでいっそう気味が悪い。

    

案内ガイドもいるらしいが、そこまで興味はなかったので
さらっと見ただけ

見学用サッシの様子を見に行くと、お昼休みで閉めるところだったが
お留守番の少年が「いいですよ。開けます」と言ってくれたのでYuを呼んで
見学させてもらった。
狭い空間の中に大勢の人が暮らしていたと説明してくれる。
ひと気のないサッシも不気味だが、それぞれのサッシの中にぎっしりと人が
暮らしているのもそれはそれで、こわいものがあると思った。

ここからはブンブンとばして一路アルベロベッロ(Alberobello)へ。
途中から三角屋根のトゥルッリが見えて来てワクワクしてくる。
Yuはトゥルッリでは言いにくいからと、ずっとツルリンと言っていた。
ツルリン・・・かわいい?

せっかくだからトゥルッリのホテルに泊まることにした。
部屋の中は白、ベッドのパイプはピンクでメルヘンチックな部屋。

Hotel Dei Trulli

   

敷地の中にトゥルッリが点在
庭には猫もいたよ
340000リラ(2食付き)

ホテルのすぐ裏手はメインストリートだったのだが、気が付かなかった二人は
車で出かけてしまった。
駐車場に車を入れて、トゥルッリがたくさん建ち並ぶ町を眺めた。
おとぎ話の世界に入ったみたいで不思議な気持ち。

ムーミン谷に来たみたい

旅行の時はいつも持ってくる荷造り用のガムテープを忘れてしまったので
文房具屋さんに買いに行った。
中は文具コーナーと洗剤などの雑貨コーナーがあって、割と広いお店だ。
ふた手に別れガムテープを捜したがみつからない。

気が付くとYuはいつの間にかお店の前で遊んでいた子供達に囲まれている。
どうやら「捜してあげる」と言ってくれているらしい。
お店のおばさんも交えてなんだかんだ言ってる。
でも、ガムテープってイタリア語でも英語でもなんて言うのかわからないよ。
セロテープをみせて「これのもっともっと大きい物」と言ったら通じたのかどーか、
「ありません」ってことだった。
結局ガムテープは買えなかったけれど子供達の親切が嬉しかったから、
それはどうでもよくなっていた

トゥルッリのお土産やさんが並ぶ通りは日本語看板の嵐。
「紹介されました」と雑誌の切り抜きを貼っているお店も多い。
昔の清里にいるみたいな気分になったのはなぜ?

お土産やさんがずらっと並んでいる
激しい呼び込みは初めての経験

日本語をヨーコさんに習ったと言う店員さんは、どんどんお店の奥に
Miを連れて行くので、ゲゲ!これはやばいのでは?と心配したYuだったが、
屋上から夕暮れの景色を見せてくれたのだった。
うっすら茜色に染まる空とトゥルッリ群は1枚の絵のように見えた。

ホテルに戻り暖炉のあるリストランテで夕食。
1皿目のオレキエッテ(耳たぶ型パスタ)がもちもちして、すっごーくおいしいので
一口食べて思わず「!」となったMi。
すかさず「おいしいでしょう。自家製で作りたてなんですよ」と
自慢げなカメリエレ。

・オレキエッテのトマトリコッタソース・タリアテッレのキノコソース
・串焼き盛り合わせ・牛肉レモンソース・ブロッコリ・ジェラート・プリン
・アマーロ・カフェ・ワイン・水   ・ブルスケッタ・パンツァネッラ