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2009年6月2日 火曜日
Logicool MX1100 Cordless Laser Mouse
●はじめに
久々の更新となりました。今回皆様にご紹介するマウスは、ロジクールの「MX1100 Cordless Laser Mouse(以下MX1100)」です。一応執筆時(2009年6月初頭)において、高級マウスの最新版なのですが、実際には「MX Revolution」が継続販売されている模様なので、価格的な序列としては上から二番目という位置づけです。現在のお値段は、
・MX Revolution:
量販店で10000円弱、パーツショップで9000円前後
・MX1100:
量販店で6500円前後、パーツショップで5500円前後
・MX620:
量販店で5000円前後、パーツショップで4000円前後
というところ。ハイエンドなMX Revolutionと、ミドルレンジのMX620の中にあって、どのような存在意義を打ち出せるのか注目されますね。結論を書いてしまうと、発売直後に購入して、9ヶ月くらい使い倒してきましたが、結構良いマウスでした。
●そとがわ
まずは全景です。このマウス、MX Revolutionのようにおまけホイールが付いているわけでなく、VX Revolutionのようにレバーが付いているわけでもなく、一見すると取り立てて特徴のない多ボタン無線マウスに思えます。しかしながら、そのボタンに秘密が隠されています。それはおいおい紹介するとして、ホイールクリック、左右チルトを含めて11ボタンマウスです。なんか、こんなマウスが前にもありましたね。MX610とか。MX610はあまり完成度が高くありませんでしたが、今回はかけられるコストが違います。
そういや、このマウス、3年保証なのですけど、MX620は5年保証なんですよね。ロ社自身が何かを伝えたいみたいですが果たして。ついでに、MX/VX 両RevolutionやVX Nanoも3年保証です。VX系はモバイル用途を意識しているため、壊れやすく保証していられないという事情があるかもしれません。じゃ、MX系は?と当然なりますわな。まあMX620が偉大だったということにしておいてあげましょう。
マウス後ろ側。VX Revolutionと同様、地面に向かって広がる一方ではなく、ある地点でキュッとつぼんでいます。この姿に少し官能を感じてしまうのは、私だけでしょうか?さてさて、注目は右側、小指や薬指が当たる部分です。何やら2段になっていますね。私はホイール中指派(右クリック薬指派)なので、この部分は小指しか当たりません。なのでどうでも良いところではありますけど、薬指を常時側面に固定する向きにあっては、もしかしたら嬉しい配慮なのかもしれませんね。
これはMX620にはない構造で、MX/VX Revolutionにはあるので、ハイエンドならではの構造なのでしょう。こういう差別化、実用的であれば、評価することにやぶさかではありませんので。
マウス上から見た場合の中腹です。この写真の注目は、ホイール後ろ側のボタン、これはロジクールお得意の「マイクロなんとかプレシジョンどうしたこうしたホイール(正式名称失念)」のカタカタモードとツルツルモードを切り替えるスイッチです。
VX RevolutionやMX620のように、マウスの下側にレバーがあって、その向きを変えることによりカタカタ・ツルツルを切り替えるという構造は、まるで実用性がありません。迅速性や効率が求められる入力作業にあって、いちいちマウスを持ち上げ、裏返して、レバーを切り替える、戻すときも同様の作業、こんな馬鹿げたことを行う余裕は現代人にはありません。(楽しいですけどね)
対して、MX Revolutionのようにモータを内蔵し、ドライバで自動的に切り替えるというのは、コストがかさむし、機構が複雑となり故障要因が増えて、また指先が重くなってしまうという点で問題があります。
なので、マウスを裏返さずに、ホームポジション(フォームポジション?)からの指の操作にて、カタカタとツルツルを手動で切り替えられる、これは「マイクロナントカ(以下略)」がようやく実用的になったのかな?と思わせてくれます。またカタログを飾るのに有用でしょう。
しかしながら、そもそも論として、「マイクロナントカ(以下略)」って人類にとって必要なんですかね。ツルツルモードは指がホイールに少し触れただけでスクロールしてしまうため、非常に迷惑です。常用されている方はそこの部分をどのように乗り越えているのでしょうか?
私はこの部分、普通のスイッチに繋がってドライバで好きな役割を割り当てられる方が嬉しいです。例えば、スクロールホイールの行数が変わる(6行スクロールと12行スクロールの入れ替え)とか、そういう機能の方が嬉しいです。
マウス先頭側から撮影してみました。左クリックの人差し指ボタンの横に、おまけボタンが付いています。一見するとボタンは1つですが、前後に押せるようになっていて、スイッチ2つに繋がっています。(つまり2ボタン) V400であったような、たまに片方を押すともう他方も押したと認識される、みたいな悪夢は再現されていないみたいです。良かった…。このボタンはデフォルトでは解像度切替機能が割り当てられていて、400〜1600dpiを切り替えることができ、ドライバで設定を変更することもできます。解像度切替の他に、コピー&ペーストなど別の機能を割り当てることもできます。
私、こういう機能で不思議に思っていたことがあって、解像度切替機能って、本当にスキャニングする密度の細かさを切り替えているのでしょうか?それともドライバで適当に細工して(ドットを間引いたり間に挟んだり)表示上のカーソルの動きから、解像度を切り替えた気になっているだけなのでしょうか?それぞれ問題はないのでしょうか?不思議です。
ホイールは最近のロ社の高級マウスでお馴染みとなったギザギザラバー素材が配されたものです。ただMX/VX RevolutionやMX620と比べると、横の見た目が変わっています。また、左右チルトの感覚も従来品とは違います。そこいら辺はこの写真では確認できないので、次に行ってみましょう。
おまけボタン部分です。この写真でホイールのデザインが変わっていることがお分かりいただけるでしょう。またサイドのラバー素材は、MX/VX Revolutionよりも白みがかった灰色で、好みを除いても安っぽく見えます。ただ、これは多分ご本尊を刺激しないための施策なのでは?と感じるところがありました。
根拠を聞かれても困ってしまいます。ただ、親指ボタンが灰色でしょう?MX/VX Revolutionでは銀色で、指に当たる部分はツヤ消し処理が施されていたので、明らかなる差別化とコスト軽減思想を見て取れます。まあこんなところから、感じてみました。考えるところではないような気がします。
さて、親指ボタン、中央に窪みがありますね。これ、誤爆防止機能としては優秀ですよ。MX620と比べると、上品さは上ですね。ただ押しやすさは出っ張りが強いMX620に軍配が上がるでしょうか。まあMX1100も実用的です。
他にもMX620との比較では、親指が当たる部分にブツブツ加工がされていますね。これも高級マウスの証です。この部分、MX620と比べると地面と接する側が広くせり出ていて、親指の安定感が高まっています。と、同時に、横幅が広くなるおかげで、後述のとおり電池の格納も色々と変更があります。そしてこのせり出ている部分、ここに本マウスの最大の秘密が隠されていたのです…。
黄色い枠の部分、ブツブツが不自然に3つ並んでいるのがお分かりいただけるでしょうか?このブツブツは他と違って出っ張っています(他は窪んでいる)。
なんと、ここに最後のおまけボタンが隠されているのです。このボタン、「ステルス・サムボタン」と称していて、まるでスパイ映画にでも出てきそうなギミックです。パソコンを操作しているどこかの誰かがですね、こめかみに銃口が突き付けられている様を想像してください。情報を引き出すことを求められているのか、銀行口座を操作するのを強要されているのか、それはどうでもよろしい。そして、「余計な行動をしようものなら、命は無いと思え」とか脅されている訳です。ここで威力を発揮するのが「ステルス・サムボタン」。パソコンに同梱されている塵芥マウスしか使ったことがない間抜けな間諜は、まさかボタンが隠されているなど、知るよしもない。さて、あなたならここにどんな機能を割り当てる??
ここでドキュメントフリップなどを割り当てているとしたら、それは世の中の「気象(あるかたち)」が分かっていないうつけ者というものでしょう。その後の展開が見えません。ちなみに、私は「最小化」が割り当てられています。はっはっは、私もたわけ者です。
押し心地としては、MX620の人差し指おまけボタンには劣ります。多分タクトスイッチですね。マイクロスイッチではない。ここは素直に残念です。
マウスの裏側です。写真左側がマウスの前。(写真がぼけている…)
光学センサーがホイールの下辺りに配置されています。これは凄い内部を想像させますね。私はかねてより、光学センサーについて、マウス中央か、人差し指の下に位置しているのが理想、と辻々で訴えてきました。
人間の太古の記憶を辿ると、有線式ボール型マウスは基本的にマウス中央にボール(≒センサー)がありました。(アスキーの見えマウスくらいですかね?中央にないのは。) 思い出との互換性を重視すれば、最新のマウスも中央にセンサーがあることが理想となります。
また、別の思想として、世の多くのボタンは人差し指で押すため、またマウスの左クリックも人差し指でクリックするため、できるだけ「OK」や「キャンセル」ボタンをクリックするカーソルは、人差し指と連動した方が直感的、つまり、人差し指近くに光学センサーが位置しているのが理想、とも考えることができます。どうでもいいですと?マウスカーソルの微調整で、マウスをひねったりする人はお分かりになるかと思います。
最近エレコムが筆記する際の指の形や意識から、似たようなことを言い始めましたね。(コレとかコレとか) 良い線突いていると思います。ただマウスで絵を描くとか、読めない漢字を手書き入力するとかでなければ、ペンよりもボタンを意識しているのではないでしょうか。また、プレスリリースでは「それ以上説明はいりません」とありますが、最大の特徴である光学センサーの位置を確認するため、マウス裏側の写真くらい載せるのが真っ当というものです。赤い線で引っ張られても困ります。
MX620やVX Revolutionは、握ったときの薬指の下あたりに光学センサーがありました。これは慣れるまでかなり違和感があって、気持ち悪かったように記憶しています。ただバッテリの位置なども影響するため、なかなか難しい部分でした。例えばバッテリをセンサーの上に持ってくると、重心が上に移動してしまいますし、アルカリ乾電池の液漏れで故障する可能性も非常に高くなってしまいますし。今回はどうやって理想に付けづけたのか、興味がありますね。
蛇足ながら、この光学センサーはレーザー式で、そこはMX620やVX Revolutionと同じです。多分対応する接地面も両者と似たようなところでしょう。ただし、MX1100の方が感度は良好みたいです。
センサー以外にも見るべき点があります。
まず電池が並列繋ぎです。つまりこのマウスは単三電池1本でも動作します。電池の数で重さの調節ができる嬉しい仕様で、MX620での主張が受け入れられたみたいで祝着至極です。もっとも電池1本動作なら、MX610やLX7でも動作します。しかし縦向きに入れるため、1本だと左右に重心がずれてしまい、これはこれで違和感がありました。MX1100の場合、横向きに入ってるため、重心は左右にはぶれず、前後にずれるわけです。これもイレギュラーな使い方ながら、使い勝手に好影響があります。
次に底面ソール(接地部分)がマウスの前後と左側に付いていますね。マウス後ろ側の底面ソールはMX620の弱点で、底面ソールがないため、手首の方に力を入れると持ち上がってしまったのです。これが改善されたのは、人類にとって確実かつ着実に一歩前進したと言えましょう。左側の底面ソールはスパイボタンクリック時に意味がありますね。ソールの面積自体は、マウスの大きさからするとたいしたことはないのに、総じて安定感は高いです。
さらに次、2つのスライドスイッチ。片方は電源で、やはりマウスの電源スイッチはスライド式の方がon/offが直感的に分かって使いやすい。ロ社のマウスは電源ボタンが押しにくいなあ、と思っていたところ、これは操作しやすいです。確認してみると、MX Revolution以来なのですか。これは多分高級品ポイントですね。onだと緑に、offだと赤い表示がされるので、視認性も良いです。もう一つのスライドスイッチは、電池格納庫の蓋を開けるときに操作します。これも高級品ポイントではと思いますが、それほど操作しやすいとも思えないので、まーこれはミドルレンジのように蓋自体がスライドするタイプでもどっちでも良いですかね。
最後、レシーバ。このマウスの無線は見通し10mの飛距離を誇ります。もう今時の無線マウスとしては必須の仕様でしょう。さて、この大きさ、古いMX610やV400と同じで、新しいMX620やV320より細長いのです。どうして先祖返りしたのやら?それはともかく、電池格納庫にも収納ができます。このとき、電池は入れることができません。このマウスは電池1本でも動作するので、レシーバが太さはそのままもう少し短ければ、電池1本を入れて、レシーバも収納して…などと夢の世界が広がって来るのですが。あまり考えにくいシチュエーションなれど、持ち運び時にメリットが出てくるかな、とか。
マウスの大きさの比較。左からMX620、MX1100、VX Revolution。MX1100は大きいように思いますけど、MX620と比べてそれほど大きいわけではありません。大きな違いは横幅ですね。そして長さでは、VX Revolutionも他とそれほど違わないことが結構意外でした。
●うちがわ
開けてみました。このマウス、底面ソールを外すだけではバラせないことに注意が必要です。電池格納庫のシールを外すと隠しネジが出てきます。あとフィルムケーブルで上下を繋いでいるので、T6の*型ネジ共々々、十分に注意してください。(ふ、不毛だ…。フィルムケーブルはともかく、ネジに関しては果てしなく不毛な発想。)
光学センサーの位置の秘密は、3枚による段重ね構造の基板にありました。コストかけてますね。
電池と繋がるメイン基板。この基板から「スイッチ基板」と「光学センサー基板」に、それぞれフィルムケーブルで繋がっています。コントローラチップと思しき半導体がありますね。ATMEL社の「ATMEGA324PV」という表記がありました。Web上で調べてみると、「8bit AVR マイクロコントローラ」とのことで、32KBのフラッシュメモリと1KBのEEPROM、2KBのSRAMを内蔵しているみたいです。マウスもそのうちファームウェアを書き換えたりする日が来るのでしょうか…。
スイッチ基板部分、ホイールを外したところ。ホイールを外す場合、鍵のようなプラスチックの棒を外す必要があるのでご注意下さい。あと先端のバネもなくなりやすいので。
おおー。見にくいですけど、中央の正方形の大きさのスイッチが分かりますか?これがホイールを左右にチルトさせたときに押されるスイッチです。これ、マイクロソフトのマウスなどでは、左右クリックボタンなどに使用されていますよ。外観のホイール説明で「左右チルトの感覚も従来品とは違」うと書きましたが、こういう秘密があったのです。非常にポイントが高いです。何しろMX Revolutionを越えていますから。現行品の中で最高の出来映えです。
左右クリックボタンのスイッチは、お馴染みオムロン製のマイクロスイッチです。このスイッチのクリック感のバラツキを論じる人もいますが、まあ私は気になりません。(どちらかというと外側の指に触れるボタンにバラツキがあるのが気に食わないです。ストロークの深さが変わってきたりしますので。)
上の写真からは向きを変えて、基板を外して、光学センサーのアップを撮ってみました。センサーには「S7550」と書かれています。Avagoの「ADNS-7550」でしょうか。基板は2段重ねで広いので、大きなセンサーを採用できるみたいです。
ホイールのアップ写真です。透明なプラスチックに囲まれた白い円筒形、これがホイールのカタカタ・ツルツルモードを切り替えるスイッチとなっています。これが(細かいですが)針金状のバネを動かして、ホイール内側のギザギザ部分の接触・非接触を切り替えているのです。
つまりメカニカルな動作を司るスイッチで、ドライバで役割を変更するような機能は存在し得ません。大手マスメディアに掲載されたコラムには、「他の機能を割り当てることもできる」とか書かれているものがあるので、細心の注意が必要です。御用ライターなのだからあらかじめ情報を伝えておくべきですよ。ロ社は。というより、いつまで間違えた情報を訂正せずに載せているのでしょうね。恥ずかしいと思わないのでしょうか。
私は、考えの善し悪しはともかく、明らかに間違えたものをそのまま載せておくことを恥ずかしいと思う人間です。このWebサイトも恐らくは間違えがあることでしょう。読者の方で気付くことがありましたら、是非ともご指摘いただきたいと思う次第です。
こちらの写真はガワ(取り外したボタン側)に付いているおまけボタンのスイッチ部分です。もうなんか、フラットケーブルやら、フィルムケーブルやらで凄いことになっています。中央のスイッチが2つ乗った基板が親指のおまけボタン、その右側の1つだけスイッチが乗った小さな基板がステルスボタン、青い線のフラットケーブルが伝わる先が人差し指のおまけボタン(解像度切替)です。
やはりステルスボタンはタクトスイッチでしたね。
人差し指のおまけボタンを引き出してみました。タクトスイッチではありますが、親指のおまけボタンとはスイッチが違います。面積の問題でしょうか。どちらにしても、随分とお金をかけていますね。
親指で押すステルスボタンのボタン側内部を撮りました。柔らかいしっとりとしたプラスチックと、堅いプラスチックが上手く繋げられています。それにしても想像通りネジが多いマウスでしたね〜。内部は+ネジですが、所々で精密ドライバが必要です。
●そのほか
パッケージについても触れてみましょう。昨今無駄に意匠を凝らしたパッケージが出回っていて、苦々しく思っています。ロジクールも過去において、MX/VX Revolutionでは磁石を仕込んだり、V200以降のモバイルマウスは強化プラスチックで固めたと思しきテロ対策品だったり、古くはCordless Click! Plus(CLK-C70BL)ではざるそばパッケージだったり、散々な製品が数多くありました。
こと、MX1100に関しては、極端に華美な装飾や無駄なギミックは施されていません。こういう質実剛健なパッケージは良いですね。ただし、透明なプラスチックからマウスを取り外しにくいので、そこはそろそろ改善して貰いたいです。
「意思とつながる、使いやすさ。」などと称していますが、まともに考えれば詐欺です。まだあまりやかましいことを言うつもりはありませんけど、頭にセンサーを直付けした入力装置なども企画されているので、そのうち詐欺っぽい臭いが出てくるかもしれません。
パッケージの比較写真です。一番右は、まだ紹介していないV320というモバイルマウス。ひもで縛っているのが分かりますか?例によってテロ対策パッケージで厳重に封じられていて、一度開けると元に戻せない仕組みになっています。(ただミシン目が付いたので、V200やV400と比べると開けやすい反面、爆弾テロには弱くなっています。)
一番左は、記載の通りVX Revolution。このマウスもロ社の位置づけとしてはモバイルマウスなのに、なぜかデスクトップ用のMX1100やMX620より大きい。意味が分かりませんね。資源の無駄遣いを恥ずかしいと思わないのでしょうか?紙も無駄だし、パッケージを大きくすると一台のトラックに詰める量は減るので、ガソリンや在庫スペースを無駄に食います。こういうのはチリも積もれば…の例え通り、徐々に応えてきますよ。店頭に並べられる量も減るので、販売機会の面からもマイナスです。不毛な競争で良いことなど何一つないというのに。
上記と比べると良くできているMX1100とMX620のパッケージ。大きさはだいたい同じで、ただ開封方法が異なっているため、若干MX1100の方が大きい。まあ有意な差と言えるかは不明です。
●おわりに
以上、いろいろ見てきました。ああでもない、こうでもない、と書き連ねてきましたが、なかなか良い高級マウスだと思いますよ。当サイトでは、始終気にする「完成度」、このマウスに関してはかなり高いと思います。合格点です。値段が7000円もしたので、当然といえば当然、でもこれが実現できていないのがマウス市場です。例えば、1万円もする(時には1万円を超えることも)マウスがユーザはバッテリを交換することができないとか、専用の充電装置が必要でしかもすぐに接触不良を起こすとか、コードレスなのに充電装置用の電源コードが必要になるとか、見識を疑うような製品が跋扈しています。
バッテリも含めて保証するとなると高くつきますよ?それはメーカの持ち出しではなく、製品の価格に落とし込まれてユーザから徴収される、なんと馬鹿げた世界でしょうか。素直に単三電池対応にすれば良いではないですか。単三や単四電池対応として、バッテリの責任はユーザにあり、として貰った方がユーザとしては嬉しいです。デジカメで使い倒したニッケル水素充電池をお古で流用できて、何かと都合が良いのです。何々、リチウムイオンの専用電池でないと持たない?昨今の世相を鑑みるに、電気食いすぎですよ(大飯喰らい)。この点MX1100は良くできている。
図らずも今回は「比較レビュー」という形式になりました。ゲームでマウスを使わないオフィスワーカとしての評価は、
・MX Revolution:
神棚に飾るべき実用性の無いマウス
・MX1100:
違いが分かる大人の高級実用マウス
・MX620:
ちょうど良いバランスの実用マウス
こんなところです。私の好きなMX620とは値段が明確に違うので、MX1100・MX620ともに存在意義があると判断しました。いや、MX1100を見ていると、案外MX Revolutionも存在意義があるのではとも思えてきます。このMX1100がMX Revolutionの後継機種だとしたら、ここまで実用的なマウスにはならなかったと思いますから。
人間は弱い生き物、下らないモータや、馬鹿げた専用バッテリ、見た目だけ格好いい専用充電器や、飛び道具的なレバースイッチなど、カタログを飾る数々の誘惑に勝てず、ゴテゴテと無駄を実装して結果として故障に脅えて全く使い倒せない高価格マウスになってしまったに違いありません。MX1100のようなマウスが活躍できるよう、形式上・建前上のハイエンドとして神棚に奉られる製品は必要なのかもしれないと思えてきました。こういう無駄の開発にリソースを費やすのは得策ではなく、その意味で「MX Revolutionの後継機種」ではない、MX Revolutionそのものが今後も必要とされるように思います。MX Revolutionは、確かに長く歴史に残るべき不朽のマウスでした。でもMX RevolutionとMX1100は同時に発表すべきでした。
さて、MX1100も今後ラインナップ改変の中で風化していくのでしょう。それは工業製品の定めというもので、仕方ないことです。その時まで、このマウスは不朽のマウスと比され、先輩を越えられなかった不肖のマウスとして評価されることは、想像に難くありません。しかしながら、はっきり言いましょう。MX1100は、MX Revolutionよりも実用的なマウスです。そしてMX620よりも使い勝手を考慮した高級マウスです。そこの価値が分かるなら、このマウスは買いです。
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これくらいで勘弁してください。