報酬の計算には次の2つの方法があります。いづれかの方法、 もしくは、当事者間で定めた方法によって業務報酬を算定します。
- 実費加算方式(実際の業務経費+技術料等)
- 略算方式(建築用途、規模から推定される業務経費+特別経費+技術料等)
業務経費+技術料等経費+消費税
実際にかかった業務経費に技術料、消費税を加算して計算します。 経費内訳については、次のリストを参考にしてください。
業務経費 | 直接人件費 | 人件費×日数 |
直接経費 | 特別経費を除く、印刷製本費、複写費、交通費等設計等の業務に関して直接必要となる費用の合計 | |
間接経費 | 建築士事務所を管理運営していくために必要な経費のうち、当該業務に関して必要となる費用の合計 | |
特別経費 | 出張費・特許使用料その他の建築主の特別の依頼に基づいて必要となる費用の合計 | |
技術料等経費 | 設計等の業務において発揮される技術力、想像力等の対価として支払われる費用 |
業務経費+特別経費+技術料等
事務経費は建築物の用途・規模に応じた標準的な業務量を用いて求めます。(略算方式)経費内訳については、次のリストを参考にしてください。
業務経費 | 直接人件費 | 人件費×日数(人件費は略算方式) |
直接経費 | 直接人件費×a倍 (標準倍数aは、1.0) | |
間接経費 | 直接人件費×b倍 (標準倍数bは、1.0) | |
特別経費 | 出張費・特許使用料その他の建築主の特別の依頼に基づいて必要となる費用の合計 | |
技術料等経費 | 設計等の業務において発揮される技術力、想像力等の対価として支払われる費用 |
人件費の略算方式について
国土交通省告示第15号別添二と別表によって業務単価が設定されています。通常の業務であれば倍率を1としますが、特別な技術を用いる場合は、倍率を調整します。
たとえば・・・ 延べ面積10000uの物流ターミナルで特別な構造技術を用いる場合。
設計 | 総合 | 3500 |
構造 | 1200×1.3倍=1560 | |
設備 | 800 | |
工事監理 | 総合 | 1500 |
構造 | 270×1.3倍=351 | |
設備 | 180 | |
標準業務の合計
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7891人・時間 |
人件費=標準業務(7891)×人件費単価 ※標準外業務がある場合は、業務量に応じて業務単価を加算します。
トータルの業務報酬は・・・ (人件費+直接経費+間接経費)+特別経費+消費税となります。
業務報酬基準についての詳しい情報
建築行政情報センター> 改正建築士法情報ページ
平成21年国土交通省告示第十五号を見ることができます。