7月25日(土) 晴れ

旅立ち

期待と不安の出発

八郎潟駅

 期待と不安を胸にして、夢に向かって出発。
 自転車に荷物をくくりつけ走り出したのが8:00。友人の佐藤 寛
が途中まで付いてきてくれることになる。旅のはじめはいつも心細
いので良い景気づけになってくれた。彼は普通のスポーツ車なの
で良く着いてきたものだ。

 万全の準備で出発したものの自転車の鍵を忘れ、旅で自転車を
盗まれたらしゃれにならないと思い、象潟で買う。1,000円もした。
(今思えばこの鍵の番号が全ての暗証番号になっている。)
 あと日焼けが恐いとのことで、化粧品屋で日焼け止めクリームを
買う。ほとんど使わなかったため、日焼けに苦しむ。

 寛とお別れにラーメンを食べて、いよいよ孤独となる。別れ際にカ
フェオレを一本くれた。

 3:00過ぎに秋田に到着するがすごい車で早く抜けたい。しかし昼食が早かったためか空腹に耐えられず、パンを2つ買い走りながら食べた。

 秋田から抜け出すのに1時間以上掛かり、もーへとへとになってこの辺のたんぼの中で寝ちゃおうかななどと思っていたところにサイクリストが現れ話をする。今日はその人と共に八郎潟の駅に泊まることとする。初めての野宿なので仲間がいるということは頼もしい。その人は鶴岡から来た鈴木 清さんといった。

 八郎潟の駅はまだ早くて人がいっぱい居り、鈴木さんと一緒に喫茶店でピラフを食べた。鈴木さんにはいいと言ったのだがおごってくれた。
 鈴木さんはタイヤがパンクしていて、なおかつゴム糊が乾いてしまってないらしく私のを使ってもらった。
 パンクを直していると、シャコタンでえらくやかましい音のする車に乗った集団が現れ「パンクですかー」と寄ってきた。まあ俗に言う暴走族の方たちらしく、あまり免疫のない私はビビリまくりだったが、さすが26歳の鈴木さんは落ち着いている。

 何となく意気投合して、その方達からビールとつまみなどをご馳走になった。私は酒田の毘沙門天(やはり暴走族)の方たちとちょっと知り合い(餞別をくれた同級生)で、そのがらの悪さにびびっていたが、まんざら悪い人たちでない。あなた達は飲まないのかと聞くと、「車なので・・」とのこと。全然まともぢゃん。

 八郎潟の駅は夜閉めるそうなので、軒先を借りて野宿した。