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都市の教育力
冬にマンハッタンで雪を見ることは珍しくはない。しかし、このときは前日の夜になっても雪が降り続いていて、朝起きてみるとかなり積もっていた。これほどの大雪を経験するとは意外な出来事だった。

街に出ると、歩道ではせっせと融雪剤をまいたり、除雪をしたりしていて、その機敏な対応に感心した。しかし、一歩裏通りに入るとまだ雪がかなり残っていた。車道を横切るようなところでは歩道と車道の境目のところに雪が積もったままになっていて、人が通って踏み固められた細い通路があるだけだった。

その細い通路で行き来する人と鉢合わせになることもしばしばだった。しかし、鉢合わせになる前にニューヨーカーたちは道を譲ってくれる人がほとんどで、決して我先に進んできたりすることがない。彼らを見ると、世の中には「都市の教育力」というものがあって、この街はその教育力がとても高いのではないかと感じた。

後続の人のためにドアを押さえて待っていてくれるのは普通だし、この雪の道のような場合でも、まず人のために道を譲るのが、彼らには当たり前のことのように見えた。東京でも親切な人がいないわけではないが、全体的に考えると都市の教育力がニューヨークに比べてかなり劣っていると言えそうな気がしてならなかった。

スノーブーツを持ってくるべきだったね。

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