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ウルビーノ(イタリア)
この日はボローニャの南東のフォルリを出発して、アドリア海に面したアンコーナに向かうことにしていた。途中でこのウルビーノという街を通る。ウルビーノはイタリア・マルケ州の山間部にあり、人口は約1万5000人で、それほど大きくはない街だが、旧市街のウルビーノ歴史地区は世界遺産に登録されている。

僕らの旅は特に世界遺産だからということでその場所へ行くことを目的にしたりすることは少ないが、通り道なので立ち寄った。ドゥカーレ宮殿、ラファエロの生家、サン・ジョヴァンニ礼拝堂など文化遺産が多くラファエルの出身地としても有名らしい。

街に近づくと旧市街の巨大な城壁が立ちふさがるように現れた。旧市街へ行くには、城壁の外の駐車場に車を置いて、エレベーターで登る。この日は月曜日だったが、人出が多く、駐車場に入るのにかなりの時間待たなければならなかった。

エレベータで登ると旧市街の広場に出た。目の前にドゥオモなど古い建造物が建ち並んでいた。イタリアにはこのような旧市街の風景があちこちにあり、世界遺産に登録されているところが多い。広場にはおもちゃの列車のような形をしたバスが走っていて、Mはそのイケメン運転手にすっかり心を奪われた様子であった。仕方なくMに付き合う形でそのバスに乗り込んで旧市街地を一周した。歴史地区は確かに見ごたえがあったが、そこを外れるとそれほどの見どころはない感じだった。しかし、Mはイケメン運転手のバスに乗っただけで大満足の様子であった。

旧市街に戻った後、バスを降りて昼食を取ろうとしたが、どの店も混んでいた。しかもレストランというよりはカフェと言った感じでパン類だけの店がほとんどだった。そこで諦めてこの街を後にしたのだった。僕にとってはそれほど印象が濃い街ではなかったが、Mにとってはイケメンの街として思い出に残る街になったという。女の気持ちは分からない。

巨大な城壁。

おもちゃの汽車のようだ。

イケメン運転手。

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