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台北④(台湾)
「デジャヴュ(既視感)」という言葉があることは知っていた。しかしこれまでそのような感覚を経験をしたことはなかった。台北に滞在したとき、この言葉を思い出したのだ。

このとき訪れた台北の青田街は、それまで一度も行ったことはないのだが、この街には絶対に昔来たことがある、あるいは行ったことがあるという思いを強くしたのだった。

MRTの東門站で降りて金華街を過ぎると、金華公園の先に青田街という地区がある。そこが青田街だ。Mが絶対に行ってみたいところとしてリストアップしていて、台北に滞在していた4日目に出かけた。あいにく、毎日雨だった。そのせいか、訪れる観光客の姿などは見られなかった。

青田街は、鬱蒼と木々が茂る中に、広い屋敷が続き、当時の日本家屋が多く残っていた。中には朽ち果てようとしているような家屋も見受けられた。
日本統治時代に台湾総督府や台北帝国大学に勤務する日本人教職員のために開発された地区だというので、どの家屋もかなりの年月が経っている。

その地区の中には古い家屋を再利用したカフェなどが点在していた。その中の「青田茶館」でお茶を飲むことにした。もう日本でも見られないかもしれない古い家屋の中はタイムスリップしたような雰囲気が漂っていた。

台湾茶を頼むと若い女性がテーブにつきっきりでお茶を入れてくれる。なんともしとやかで、古い日本の良さを味わうような気分になった。今では日本ではこんな丁寧なお茶のサービスはないだろう。盃のような小さな茶碗でいただくお茶は優雅な香りに満ちていた。

懐かしい昭和の日本に出合ったような台北の街であった。

青田茶館

英語で説明しながら入れてくれる。

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