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重厚な石造りの街。リスボンから走って来てポルト市街の中心部に到着したときの第一印象だった。雨が降っていたせいかもしれない。雨に濡れた街並みはいっそう重量感を増しているような感じがした。

ホテルは市街の中心部にある「Hotel Infante de Sagres」にチェックイン。古い歴史と伝統をもつ格式のある五つ星のホテルで,絨毯が敷き詰められた広い廊下と階段,5月の肌寒い日だったがロビーには赤々と燃えた暖炉,ホールや廊下に置かれた調度品などどれも街の印象と同じように重厚な印象だった。あまりのすばらしさに,1泊の予定を変更して延泊したほどだった。

街は起伏に富んでいた。最も高い丘の上にはカテドラルがあり,荘重なパイプオルガンが鳴り響いていた。そこから急坂を下るとドウロ川に出た。対岸にはポートワインの倉庫が並び,はるか頭上にドン・ルイス1世橋がかかっている。川に沿って小さなレストランが軒を並べていたので,その中の一軒に入り,この地方の名物料理のトリッパを食べることにした。臓物を煮込んだ雑炊のような料理で,ひとくち食べた時は「うまい」と感じたのだが,次第に「?」に変わり,最後はとても口に合わず,途中で残した。体調が思わしくなかったせいかもしれない。

この不調はその後も続いた。そして3日とも雨だった。結局,名産のポートワインを味わうこともなくこの街をあとにした。出直したいのだが,この街は遠い。いまだに残念でならない。

街の中心部。


はるか頭上にドン・ルイス1世橋。川岸には小さな店が並ぶ。

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