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パリC (フランス)
この時は仕事に関係した旅だった。パリでの日程にはリセの見学が含まれていた。リセは中等教育後半の3年間を学ぶところで,日本の高校に相当する。

学校はややモンパルナスに近いところにあった。中学部と高校部がいっしょの校舎で,私たちは一般教室や階段教室,理科実験室,図書室など校内を案内してもらった。日本の学校といろいろ違っていて興味深かったが,中でも廊下にたばこの吸い殻が落ちているのを見たときにはびっくりした。図書室には禁煙の表示があったから,廊下ではたばこを吸ってもいいのだろう(フランスでは喫煙に関して年齢制限がない。現在は学校内は禁煙になっているので,たばこを吸う生徒
たちは校門を出てから喫煙するのだそうだ)。

図書室には男性の塑像が置いてあった。なぜかその裸像のうちのある箇所だけがよく触られているようで,少し色がくすんでいた。日本の共学の高校や女子高などでこのような風景を見ることはおそらくないだろうと思い,明るく健康的な感じがして愉快に思った。

この日は雨だった。そのため廊下はやや薄暗く,その廊下の角を曲がって今にも『高校教師』のアラン・ドロンが姿を現しそうな気がしてならなかった。映画の中のパリにいるような気分だった。

図書室には禁煙の表示。なぜか男性の塑像。

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