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日本語では「ニューヘブン」と表記するのだが、私の場合はアメリカ人が発音するように「ニューヘイブン」という名称で記憶に残る街だ。

旅の予定にはなかったが、ニューヨークに滞在していたある日、Mがニューヘイブンに行ってみようと提案した。イェール大学美術館にホッパーの絵があるから、それを見たいというので出かけた。Mによれば、イェール大学美術館は全米の中でもその膨大なコレクションで有名なのだそうだ。

グランド・セントラル・ステーションから乗った電車は「メトロ・ノース・コミューター・レールロード」という名前の通勤電車で、かなり揺れながら海岸沿いを走り、1時間ちょっとでニューヘイブンに着いた。グランド・セントラル・ステーションから出発した電車だったので、映画『恋に落ちて』を思い出したりした。ただし、この路線なのかどうかは知らない。

事前に詳しく調べたりせず、気の向くまま旅するのはいつもの私たちの流儀だ。ニューヘイブン駅からタクシーでイェール大学に着くと、大学は夏期休暇中で美術館も閉まっていた。残念。しかし、このようなことはヨーロッパでも何度か経験しているし、無駄足を踏んだという後悔はなかった。いつものことだ。名門大学がある街にふさわしく、街は落ち着いたたたずまいだった。この街の見どころなどの情報は何も持ち合わせてはいなかったので、昼食を食べてニューヨークに戻ることにした。

大学の近くの「スクージ(Scoozzi)」というトラットリア&ワインバーはスタイリッシュだった。よく冷えたオルビエート・クラシコはさわやかな味で、もうすぐ9月で少し涼しさを感じる気候にぴったりだった。スパゲティ・ボンゴーレは驚くほどのおいしさだった。この街の味のレベルはニューヨークに優るとも劣らないのではないかと思えた。パティオのパラソルの下で食べたこの昼食は、この街を記憶にとどめるのに十分なおいしさだった。

ニューヘイブン駅で


イェール大学

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