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リスボンA(ポルトガル) | |
ポルトガルへの旅はこの時で3回目だが、リスボンに滞在するのは2回目だった。じっくり街歩きをしようと3泊した。リスボンは大きな街で、特色のあるいくつかの地区からなっている。その中で最も好きなそして最もリスボンらしいアルファマ地区を中心に街を歩いた。 前回来たのは26年前。市電が走るアルファマ地区の見晴らしのいいカフェでビールを飲んだ記憶があり、その店を探そうと歩いた。カフェのすぐ前を市電が走っていたこと、急坂の途中にあったこと、テージョ川を見下ろせる見晴らしのいいところだったこと、オープンテラスの気持ちのいいカフェだったこと、などが記憶に残っていた。ということは、市電が走る通りを歩いていけばまたそのカフェへ行けるだろう、ということで市電が走る最もテージョ川に近い見晴らしがきく通りを歩いた。 リスボンの市電は昔と同じレトロな姿だった。広い通りや狭い通り、急な坂道を走っている。狭いところでは線路が単線になる。そのような街角の歩道は狭く、建物の陰から突然市電が現れてきたりして驚いた。カフェはあった! たしかにそのカフェだ。が、拡張されていて昔よりは規模が大きくなっていた。前はパラソルだったが、立派なテントの屋根になっていた。 早速、ビール。どうしてポルトガルで飲むビールはこんなに美味しいのだろう。どうしてリスボンの空はこんなにも碧いのだろう。さらにヴィーニョ・ヴェルデとサンドイッチをいただいて、軽い昼食にした。26年前の気分がまるで昨日のことにように蘇ったのであった。そして、リスボンはヨーロッパのどの街よりも懐かしさにあふれているような、そんな気がしたのであった。 |
パラソルからモダンなテントの屋根に変わっていた。 建物の陰から突然市電は現れる。 |