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ガルミッシュパルテンキルヘン(ドイツ)
オーストリアのロイテからミュンヘンへ向かってドイツに入る山の道が好きだ。道路はよく整備されているが,交通量は少ない。ドイツに入ると渓流に沿って下っていく。渓流が木漏れ日を反射してきらきらと光る風景の中を走っていると,中原中也の詩を思い浮かべたりする。

ウンターグライナウを過ぎ,やがてガルミッシュパルテンキルヘンに到着する。この街には高層ビルが見あたらない。建物の高さよりも道路の広さのほうが勝っている感じがして,明るく開放感がる。「清澄」という言葉が似合い,ドイツの中では好きな街のひとつだ。

好きな街なので何度か訪れているのだが,この時は3回目だった。アジアの味が恋しくなり,夕食は街の中国料理店で食べた。その帰り道,ホテルの隣にバーがあったのでふらりと入った。カウンターが奥まで延びた細長い店内に客は少なかった。隣の客やカウンターの中にいるマスターに軽く挨拶をすると,「どこから来たのか?」といういつもの問いから話が進み,店内はすぐ盛り上がった。なぜかマスターははしゃいで私たちに調子を合わせるように飲み,私たちもマスターに調子を合わせて飲んだ。

やがて全員かなり出来上がって旧知の間柄のような状態となり,私の脳の奥に眠っていたドイツ語が次から次へと飛び出してくるのだった。明るいときの街の清澄な雰囲気とは一転して,雑然とした夜となった。

夜遊びは楽しかったが,しかし,翌日の運転はつらかった。反省。


明るい街並み


はしゃぐマスター

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