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チェンマイ(タイ)
東京からバンコクへ着いたら,優しい人々が多くなった感じがした。バンコクからチェンマイに着いたら,優しい人々がさらに多くなった感じがした。

このときはチェンマイに7日間滞在した。私たちのホテルの滞在プランには半日の市内観光も含まれていたので,何日目かに出かけた。少し心許ないが日本語を話す若い女性ガイドが案内してくれたので,セットされたコースではあったが,市場や寺院などを効率的に回ることができた。笹のような形の小さなボートで川をさかのぼっていくと,両岸にさまざまな風景が展開する。「あれはオカネモチの家。これはビンボーニンの家」と説明してくれる彼女はあっけらかんとして屈託がなかった。

タイではTuk-Tukはポピュラーな乗り物だが,チェンマイでは「人力」三輪車も活躍している。何しろ毎日暑い。少し歩くと汗が噴き出す。そこで,街の中の短い距離を移動するときにこの三輪車に乗ってみた。

客は一人しか乗れない。「運転士」は汗だくで混雑する車の間をこぎ回る。気の毒になってしまう。背中が大きいので前の風景は見えない。道路の状態がよくなく,舗装の割れ目などを通るときの振動は脳天まで伝わってくる。これははたで見ているほど快適な乗り物ではなかった。

しかし,アジアの旅にはアジアならではのよさがある。それは,雑然とした街のたたずまいや風景に,自分の過去の記憶につながる風景を見ることができるためかもしれない。チェンマイはそんな過去の記憶を呼び起こしてくれる街の一つだ。

市場には雑多な商品。


人力三輪車運転士の背中で前がよく見えない

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