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ブラチスラバ(スロバキア)
プラハから列車で到着した時は,夜9時を回っていた。夜の駅前は殺風景で,ホテルなどは見あたらなかった。ガイドブックでこの街には「ホテル・ブラチスラバ」というのがあることを知っていたので,とりあえずそこへ行ってみることにしたが,タクシーが見あたらない。駅前には白タクが20台ほど群がっていて,その中の一人の若い男が「Taxi?」と声をかけてきた。ちょっと不安な感じがしたが,おとなしそうな青年に見えたので,乗ることにした。

彼は,行く先を聞く前にまず料金を言った。日本円換算で約700円を手渡し,2kmほど走ってホテル・ブラチスラバへ到着すると,閉まっていて営業していなかった。駅の近くにホテル・クリムというホテルがあることも知っていたので,そこへ戻ってもらい,ホテルで降りたときはほっとした。不安だったが,白タクでもいい白タクだった。かなり走ったが彼は追加料金を要求しなかった。

しかし,このホテルは満室だった。そこで紹介してもらったホテル・キエフにアパートメントの空室があり,やっと泊まれることになった。アパートメントとは何か気になったが,泊まれるだけでもいい。案内されたアパートメントは,スイートの部屋でとても広かった。

夜は遅く,レストランは閉まっていて,仕方なくホテルの地下のディスコで食事をすることにした。大音響の中での食事は料理の味がよく分からず,食事にはある程度の静かさが必要だということをこの時はじめて知った。

翌日は街を歩いた。旧市街は雰囲気のある路地などが多く,それなりに楽しめたが,12月の街は凍えるような寒さだった。ドナウ川に出ると肌を刺すような雪交じりの川風が吹き抜けていた。厳しい冬の旅の思い出として,この街は記憶に残ることになった。



ブラチスラバ旧市街にて

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